2021.05.31.Mon リノベーションのヒント

断熱工事のすゝめ -リノベーションにおける断熱工事工法-

戸建リノベーションの事例

こんにちは!クジラデザイナーの高橋です。
住宅やオフィス、SEKAI HOTELの客室のデザインに携わっています。

早速ですが、住んでいるお家は快適ですか?
お部屋にお気に入りの家具が置いてあったり、お部屋がすっきりと片付けられていたりと人によって「快適さ」は違うにしても、共通して言えるのは暑さや寒さが防げているかは重要なのではないでしょうか?断熱材がしっかり施工されているお家は空調の効きがよかったりと快適性は抜群。
今回はおすすめの断熱工事についてご紹介させて頂きます。

目次

1.リノベーションにおいての断熱材の施工法

断熱の施工法として、「内断熱(充填断熱)」「外断熱」があります。
断熱の説明
断熱材を施工する箇所が柱の「室内側」か「室外側」かで費用や施工方法が変わります。
リノベーションでは基本的に外壁部分は残し、建物の内部のみを解体するため、「内断熱」を採用しています。

床断熱の特徴

床暖熱

“冷えは足元から”を解消

床下にあるフローリングなどの床を支えている「根太」や、その根太を支えている「大引き」と呼ばれる部材の間に断熱材を施工することにより、床下からの冷気を防止して足もとからの冷えを防ぎます。

床下に通気性を確保

床下の基礎部分の風通しが良い状態にしておくために通気口の確保をしておくと◎。風通しが良くなり、床下に湿気をこもらないので土台の腐朽や、シロアリの発生を防ぐことができます。

壁断熱の特徴

壁暖熱

建物の外周面の壁に

外部に関わる壁以外は全て解体をしてしまい、建物の外周面の壁の中に断熱材を充填施工し、石膏ボードを施工します。

壁を解体をしなくても施工ができる

既存壁を残したままでも新たに壁を造ることで、断熱材を施工することができます。
解体費用や産廃費用を抑えられますが、新たに壁を造るので、お部屋が全体的に少し狭くなります。

部分的に施工することも

少しでも断熱工事の施工費用を下げたい場合、お家の中で1番いる時間が長いリビングや、断熱効果を感じたい浴室といったように部分的に断熱工事を施工することも可能です。
部分的に断熱材を施工した場合のデメリットは、断熱材を施工していないお部屋の壁の中で壁内結露が発生する可能性が出てきます。壁内結露が発生すると壁の中に大量のカビが発生し、知らない内に健康に悪影響が出たり、建物の大事な骨組みの柱や梁たちが腐食し、建物の寿命が縮まるといった問題が起こります。

天井/屋根断熱

天井の断熱方法として、屋根断熱と天井断熱があります。
天井、屋根断熱

水平に沿って断熱材を施工する天井断熱

屋根に比べて面積が小さいので、イニシャルコストが抑えられます。ですが、真夏の天井裏は条件によっては70〜80℃ほどの気温がこもり、冬には結露が生じ構造体にカビが生えてしまうデメリットがあります。

勾配に沿って断熱材を施工する屋根断熱

勾配に沿って貼ることで、天井断熱に比べて材料と施工のコストがかかります。屋根面で断熱層を形成するため、小屋裏の気温上昇が抑えられ、断熱材の効果が期待できます。また、屋根裏を収納にしたりロフトにしたりとデッドスペースの活用が可能に。
勾配に沿って断熱材の施工を行うので、勾配天井にしたり、今まで隠れていた梁を魅せれたりとその建物だからこそできる意匠部分も見えてきます。

太陽光の影響を1番受けやすい屋根だからこそ、弊社クジラ株式会社では屋根断熱をおすすめしております。

インナーサッシの事例

熱の出入りが1番多い場所と言われている“窓”

窓のような開口部があると建物の気密性が下がると言われています。
気密性が低いと、外気が侵入しやすくなります。特に冬場なんかは窓から冷気を感じるということを経験したことがある人も多いかと思います。

サッシの交換は漏水が起きる可能性が上がる

断熱効果の高いサッシに交換をすれば、窓からの外気の侵入が解消されます。ですが、その時に絡んでくるのは外壁。一部の外壁を壊してサッシの入れ替えを行うので、外壁からの漏水が起きる可能性が高くなります。
また、マンションの場合は窓が共用部の扱いとなっていることが多く、自己判断でのサッシの交換は難しい場合もあります。

インナーサッシ(内窓)がおすすめ!

既存の窓にインナーサッシを取り付け、二重窓にすることにより断熱の性能がぐっと高まります。
今ある窓の内側にインナーサッシを取り付け施工することにより、解体工事がなく大きな廃材が出ることもないので、1番簡単にできる断熱工事ではないかと思っています。
断熱の効果だけでなく、防音効果にも期待ができます。お家で楽器の演奏をしたい方にもおすすめです。

2.大事なのは断熱工事をした上で、お気に入りも詰め込んだ家にすること

いかがでしたでしょうか?
“快適なお家”を造るためには断熱の工事は必須になりそうですね。
断熱工事をすると断熱の効果を期待できるだけではなく、防音効果も期待ができます。

もちろん床、壁、屋根の断熱工事を行い、インナーサッシの取り付けを行えば断熱効果の高いお家になります。ですが、こだわりたいデザインや取り入れたいインテリアなど予算との兼ね合いも出てくるかと思います。
クジラでは営業、設計、施工管理が一社に集まっているからこそ、全体の予算を見ながら快適さと唯一無二のデザインのご提案をさせて頂いてます。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

高橋 桃子MOMOKO TAKAHASHI

設計 / 和歌山県和歌山市出身 / 実際の現場だけではなく、資料など全ての細部にまでこだわるようにしています。 / 海辺のお家を購入後に自分好みにリノベをして、猫とのんびり住むのが将来の夢の1つです

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