2022.01.11.Tue リノベーションのヒント

床材にタイルを取り入れてオシャレ感爆上がり!【事例・費用】

タイルを使った床の写真

お休みにショッピングに訪れたアパレル店や美容室で、床がタイルで仕上がっているのを見て思わず「カッコいい!」「可愛い!」と思ったことはありませんか?

床一面に贅沢に使われたタイルは、空間のデザイン性を一気に上げてくれます。最近では住まいの床材にタイルを取り入れた事例も増えてきていますが、ついつい高価に見えてしまうタイルは、リフォーム・リノベーションをご検討の方にも敬遠されがちです。

しかし実際のところ、500万円から1,000万円程度のリフォーム・リノベーション事例では、タイルを取り入れても10〜40万円程度で可能なものも多いようです。

そしてタイルは種類も豊富。タイルの見た目にワクワクしつつも、金額や施工上の注意点などをしっかり押さえておきましょう。

どういったタイルがリフォーム・リノベーションで使える?

タイルとは

そもそもタイルとは、陶磁器製の建築材料を指します。語源はラテン語でテグラ(tegula)と言って、「物を覆う」と意味です。
熱・火・水などに強く、酸性やアルカリ性の薬品にも影響を受けない優れもの。汚れを拭き取りやすいなどお手入れのしやすさも人気の理由のひとつです。

タイルの種類

タイルは、吸水率によって「磁器質タイル」「せっ器質タイル」「陶器質タイル」、釉薬(ゆうやく:色・ツヤをつける、ガラス質の塗料)の有無によって「施釉タイル」「無釉タイル」という種類に分類されます。

タイルの種類の説明

例えば、陶器質タイルは吸水率22%以下のものを指しますが、磁器質、せっ器質よりも吸水しやすいので外壁での使用には向いておらず、主に内装に使われます。

室内でたくさんの水を使う部分の床材として使うのであれば、タイルの種類にも気を使う必要がありますが、一般的な住まいの内装では気にする必要は無いと言えます。

細かくタイルの種類や性質を覚える必要はなく、タイルはデザイン以外にも選ぶための基準があることを覚えておきましょう。

箇所ごとのタイルを使用したリノベーション事例と費用

タイルメーカーは各社かなりの数のタイルを販売しているので、理想のデザインに合うタイルメーカーを選ぶ〜というような決め方は少し難しそうです。

タイルを選ぶうえで、コーディネートの視点から考える方がイメージがつきやすいかもしれませんね。

キッチンのリノベーション事例と費用

マンションリノベーション
施工面積:8㎡/費用:138,000円

掃除のしやすさも兼ねて、キッチン部分の床材にタイルを選ぶ人も多いようです。リビング部分に対してキッチン部分だけ床のデザインが切り替わるだけで、キッチン周りの雰囲気が随分変わります。

▼タイルを使用したリノベーション事例

玄関のリノベーション事例と費用

マンションのリノベーション事例
施工面積:2.5㎡/費用:49,000円

▼タイルを使用したリノベーション事例

廊下のリノベーション事例と費用

マンションのリノベーション事例
施工面積:6.5㎡/費用:73,000円

写真のものは玄関から廊下、さらに奥の壁にもタイルを貼り、間接照明と組み合わせることで独特の高級感を演出しています。

▼タイルを使用したリノベーション事例

リビングのリノベーション事例と費用

マンションのリノベーション事例
施工面積:24㎡/費用:220,000円

リビングの生活感を極力感じさせないデザインにしたい人は、リビング部分全体をタイルにするのがオススメです。

リフォーム・リノベーションでタイルを選ぶときの注意点

施工面においても注意する必要があります。理想の空間デザインを実現するためにも、タイルの選定の際に施工面での注意事項も把握しておきましょう。

マンションの場合

マンションの管理規約では、床材の選定にルールを設けているところが多く見られます。規定の遮音等級(LL-45など)を満たした建材を使用する必要があり、タイルを床材に使いたい時は、タイルを貼る前に遮音等級を満たした下地材を施工します。

マンションで使われる床下地材

足音が下のフロアーに響くことを防ぐための下処理をしっかりした上で、タイルを貼る必要があるということです。

下地調整が必要

タイルを貼る部分の凹凸は慎重に対応しなければなりません。

凹凸があるところにタイルを貼ると、完成後その部分のタイルを踏む度に凹凸部分でタイルが動くため、歩く度にカタカタと音がするようになったり、タイル本体や目地の破損に繋がるリスクがあります。

下地の説明下地の説明

些細な凹凸についても下地調整をしっかり施して、タイルを貼る必要があります。

オススメのタイルメーカー

たくさんのタイルメーカーがありますが、ここではお客様によく選ばれているタイルメーカーをいくつか紹介します。

サンワカンパニー

1979年設立のサンワカンパニー。
サンワカンパニー
出典:株式会社サンワカンパニー

業界の慣習に疑問を感じた経営陣が、「消費者にワンプライスで届ける」というモデルを実現し、近年人気も業績も急上昇中です。

特にミニマルなデザインで有名なメーカーです。多数のデザイン賞も受賞しています。


サンワカンパニー ショールーム

「ミニマルな空間にコーディネートするなら、サンワカンパニーを使おう」と考えるデザイナーも多いようです。

名古屋モザイク工業

1938年創業の名古屋モザイク工業。
名古屋モザイクタイル
出典:名古屋モザイク工業株式会社

名古屋モザイク工業 ショールーム

世界中から集めた輸入タイルを販売するだけでなく、世界のパートナー企業との共同開発によって、毎年たくさんのオリジナル新商品を発表しています。

平田タイル

1919年創業の平田タイル。
平田タイル
出典:株式会社平田タイル


平田タイル ショールーム

100年以上の歴史を持つ平田タイルはタイル専門の専門商社です。
海外からの輸入品も多く、様々な種類のタイルが取り扱われています。
もちろんオリジナルで開発された建材もあるので、気になる方はショールームで実物を見てみるのがいいでしょう。

リクシル

LIXIL
出典:株式会社LIXIL

湿度を調整する“調湿壁”として有名なエコカラットはリクシルの壁材商品です。床材としても多くの商品を販売しているリクシルは、比較的シンプルなデザイン性のタイルが多く、価格面でお手頃でもあります。


リクシル バーチャルショールーム

リクシルの「バーチャルショールーム」も注目です。実物を見学に行く前に、自宅で気軽に眺めてみるのいいかもしれません。


まだまだタイルメーカーはたくさんあります。各企業、世界中から高品質なタイルを集めていますし、オリジナル製品の開発にも注力しています。ある程度好みの色や柄を検討した後は、実際に使用するタイルを決めるために複数社のメーカーのタイルを見比べると良いでしょう。

タイルの種類などを細かく把握する必要は無く、ひとまず「タイルにはたくさんの選択肢がある」ということを覚えておきましょう。

費用面でタイルを使うか悩んだ時はこんな方法も!

塩ビタイル

戸建てリノベーション
施工面積:7㎡/費用:44,000円(塩ビタイル)

予算をもっと抑えたいという人は、塩ビタイルという選択肢も検討してみてください。タイルを選ぶ際にはデザイン性や予算などいくつかの判断基準が必要ですが、「他の床材についても考える」ということも大切です。

「タイルにしたい!」とワクワクした気持ちを一度しっかり見直すためにも、他の床材と比べて冷静になることも必要かもしれませんね。

▼他の床材と比較したい方へ

床以外に使うことも

床材にタイルを検討する際に「タイルは魅力的だけど、足元寒いかな」など、普段使い慣れていないところへの不安を抱える方も多いようです。

理想の住まいにアクセントをつける目的でタイルに興味がある方は、床以外の部分にタイルを使用することもオススメです。

最近では洗面台にアクセントとしてタイルを使用する人も増えてきているようです。

▼タイルで空間にアクセントをつけたい方へ

▼壁材としてタイルを使いたい方へ

タイルの質感を楽しもう!

とにかくたくさんの種類があるタイル。人気の理由はなんといっても質感ではないでしょうか。

部分的に使用するのであれば大きな予算もかかりません。暮らす人の個性を質感で表現してくれるのはタイルならではです。

あなたもじっくり時間をかけて、自分にぴったりのタイルを探してみませんか?

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

菅原 沙絵SAE SUGAHARA

設計 / 大阪府大阪市出身 / 普段からデザインを意識的に見て、自分ならどうするのか考えるようにしてます / インテリア雑貨が好きでナチュラル・シンプルなものを集めることにはまっています

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