色が変わると、気持ちも変わる。 子どもたちとつくった「切り替えられる居場所」

目次
KUJILIKEって?
「KUJILIKE」は“DIY”を通して“子どもたちの機会格差”を減らすクジラ株式会社独自の活動です。
児童養護施設で暮らす子どもや障害のある子どもは、環境によって出会い・挑戦・成功体験が限られやすいという課題があります。
私たちは各施設を訪問し、子どもたちと一緒に「つくる」プロセスを設計。
空間が整うことで日々の快適さが上がり、同時に“自分の手で変えられる”感覚を育みます。
大切にしているのは、失敗してもやり直せる安全な挑戦の場を用意し、「自分にもできる」「未来を選べる」という自己効力感につなげることです。
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空間はあるのに、気持ちの行き場がない
この施設には、勉強と遊びをする場所、少し気持ちを落ち着ける場所と、役割の異なるスペースがありました。
けれど、どちらの場所も同じような雰囲気だったため、子どもたちは自然と気持ちを切り替えることが難しい状況にありました。
本当は集中したい時間でも、くつろぎの延長のように感じてしまう。
落ち着きたいはずの場面でも、ざわざわとした空気が残ってしまう。
空間の「違い」が見えにくいことが、日々の過ごし方にも静かに影響していたのです。
色を使って、空間に役割を与える
そこで取り組んだのが、色の力を活かした空間づくりでした。
集中しやすい色、気持ちを落ち着かせる色。
それぞれのスペースの用途に合わせて壁を塗り分けることで、空間ごとに異なる表情を持たせていきます。
間取りを変えなくても、色が変わるだけで空気は変わる。
一歩足を踏み入れた瞬間に、「ここは何をする場所か」が感覚的に伝わるような環境を、子どもたちと一緒につくり始めました。
自分の手で変わっていく、という実感
塗装作業は、思っていた以上に難しいものでした。ムラができたり、思うように色が乗らなかったり。
それでも少しずつコツを掴み、壁の色が変わっていくたびに、子どもたちの表情も変わっていきました。
「自分たちの手で空間を変えられる」その体験は、まだ始まったばかりですが、確かな手応えとして残っています。
完成した壁を前にした誇らしげな姿が、この活動の価値を静かに物語っていました。
居場所に、気持ちが宿る
DIYが終わったあと、施設の中で過ごす子どもたちの様子は、少しずつ変わっていきました。
自分たちで塗った壁があるだけで、その場所に自然と愛着が生まれる。
「ここは勉強するところ」「ここは遊ぶところ」そんな意識が共有され、空間ごとに違う過ごし方が育っていきます。
ただ使う場所から、「大切にしたい居場所」へ。自分たちの手でつくった経験が、日常の安心感となり、これからの暮らしを静かに支えていきます。



