2025.03.22
最終更新日
2025.03.24
リノベーションのヒント

新築・リノベーションの家を検討中の方必見!失敗しないコンセントの位置の決め方は?

新築戸建 リビング
Writer
髙橋桃子
デザイナー WORKS
2016年に入社したスタッフの中で最もクジラ歴の長いメンバー。住宅のみならずオフィスリノベーションも得意としている。趣味は美味しいものを食べること。
CREATOR’s STORY|髙橋 桃子

新築やリノベーションを検討する際、家の快適さや機能性を左右する要素として、コンセントの位置を適切に決めることは非常に重要です。家のどの場所でどのように電気を使うかを事前に考慮し、住環境やライフスタイルに合った配置を設計することが求められます。この記事では、コンセントの位置を失敗しないためのポイントを確認していきましょう。

コンセント位置の重要性

リノベーションでのコンセントの位置
コンセントの位置は、居住空間の機能性を大きく左右する重要な要素です。特に新築住宅では、最初の計画段階でコンセントの位置を慎重に検討することが、快適な日常生活を実現する鍵。使いやすい場所に適切に配置されたコンセントは、家電の利用を便利にするだけでなく、ユーザーのストレスを軽減し、生活の効率を高めます。

一方で、不適切な配置や高さでは、見た目にも影響を与えるうえ、電化製品の接続が不便になり、毎日の暮らしに支障をきたす可能性があります。

使いやすさ・見た目の美しさ

コンセントの位置は、使いやすさだけでなく見た目の美しさにも影響します。しっかりと考慮した上で配置することによって、部屋全体の印象を大きく変えることができます。特にリビングやダイニングなどの多くの人が集まる空間では、目立たない場所に設置することが求められます。使いたい場所にすぐアクセスできるような配置を心掛けることで、利便性とともに、インテリアの美しさも保たれるでしょう。

掃除・メンテナンスのしやすさ

コンセントが適切に配置されていると、掃除やメンテナンスも容易になります。特に家具の配置を考慮したコンセントの位置は、掃除機の取り回しや、ほこりがたまりにくい環境を実現。また、コンセントがアクセスしやすい場所にあることで、家電の接続や点検作業もスムーズに行うことが可能。掃除がしやすい環境では、快適に過ごせる要素も増幅し、住まいの清潔感も保たれます。

ありがちな後悔ポイント

コンセント位置に関する後悔は非常に多く見られます。特に、必要な場所にコンセントが無かったり、数が足りなかったりする場合があるため、新築やリノベーション時には、間取りの検討と合わせてコンセント位置をしっかり計画することが重要です。設計士や業者に全て任せてしまうと、自分の生活スタイルと合わない配置になってしまうこともあるため、注意が必要。

また、配線のことを考えずに家具を配置してしまうと、意図せぬ不便さが生じることがあります。事前に間取りに基づいて生活をイメージしながら計画を立てることで、こうした後悔を避け、不安を解消し、快適な暮らしを手に入れることができるでしょう。

新築・リノベーションのコンセント位置を決める基本ルール

マンションリノベーション
新築やリノベーション時にコンセントの位置を決める際、基本的なルールを理解することが重要です。たとえば、家のレイアウトや家具の配置を考慮しながら、どのような家電をどこで使用するかを計画することが鍵となります。また、将来的なライフスタイルの変化を見越して、コンセントの適切な数と位置決めを行うことも欠かせません。

コンセントの位置と数の考え方

各部屋で必要となる家電製品や機器の使用を事前にしっかりと考え、その用途や場所に合ったコンセントの位置と数を計画することが基本です。特にリビングやダイニングのような家族が集まる場所では、テレビ、パソコン、スマートフォンの充電機器、照明器具など、多くの家電が使用されるため、適切な位置に十分な数のコンセントを設けることが求められます

また、頻繁に使用する場所にはできるだけ多めにコンセントを配置しておくと、日常の利便性が向上するだけでなく、将来的に家電が増えた場合にも柔軟に対応できるようになります。例えば、家具のレイアウト変更を考慮したり、新たな電化製品が必要になった場合でも無理なく対応できるよう、余裕を持ったコンセント計画を行いましょう。

高さの設定と用途を意識する

コンセントの高さも重要なポイントです。一般的に、コンセントの高さは床から標準で25センチ程度に設けられていますが、用途や家具の配置に応じて柔軟に調整することが必要。たとえば、キッチンでは使用頻度の高い電化製品を使いやすくするために、少し高めの位置に設置することが適しています。一方で、リビングのソファ周辺では、手の届きやすい高さを選ぶことで利便性が向上し、日常生活のストレスを軽減できます。

また、ペットを飼っている家庭では安全面を考慮し、ペットが触れにくい位置にコンセントを配置することが重要です。床からの距離を工夫することで、安全性と使いやすさの両立が図れます。それぞれのライフスタイルに合った高さ設定を心掛けることで、実用性と快適さを兼ね備えた空間を作り上げることができるでしょう。

部屋別:コンセント配置のポイント

パントリー リフォーム ポイント
部屋ごとに異なるニーズや使用目的は、コンセントの配置を決定する際に重要な要素です。特にリビングは家族が集まる中心的な空間であり、テレビ、照明、充電機器など、多くの家電が使われるため、適切なコンセント配置が必要です。また、ソファやテーブルなどの家具の配置とも連動して考えることで、使いやすさが向上します。

さらに、生活スタイルや家具の配置だけでなく、間取りによっても必要なコンセントの数や位置が異なるため、設計段階で十分に計画を立てることが大切です。各部屋の特性を踏まえて、効率的で快適な住環境を実現しましょう。

リビング・ダイニング

リビングやダイニングは、家庭の中で最も人が集まる空間です。この空間にはテレビや音響機器、携帯電話の充電器など、数多くの家電が必要になるため、コンセントの数は十分に確保することが大切です。特に使用頻度の高いリビングでは、家具の配置や家族の動線を考慮したコンセントの配置が快適さを左右します。

また、コンセントの位置は低めに設定することでアクセスしやすくなるほか、リモコンや電源コードを整理しやすい配置を心がけると良いでしょう。例えば、テレビ裏など目に見えない場所に設置することでスッキリとした印象を保つことができます。さらに、窓際に近い場所やソファ、ダイニングテーブル周辺など、家族が頻繁に利用する家具の近くに設置することで、日常の使いやすさが大幅に向上します。

キッチン

キッチンのコンセント配置は特に使い勝手を重視することが重要です。調理器具や家電の数が多いこの空間では、コンセントの数をしっかりと確保する必要があります。例えば、シンクや作業台だけでなく、ダイニングテーブル付近にもコンセントを設置することで、食卓での家電利用や作業がさらに快適になります

また、多くの家庭で頻繁に使用するミキサーや電子レンジなどの家電は抜き差しが多いため、安全性を考慮し、適切な高さにコンセントを配置することが求められます。

寝室

寝室におけるコンセントの配置は、快適な睡眠環境を整えるために重要な要素です。特にベッド周辺においては、スマートフォンやタブレットの充電、就寝時に使用する照明器具の接続など、日常的に必要となる設備の利便性を高める設計が求められます。ベッドの両側にコンセントを設置することで、洋室のインテリアデザインとのバランスを保ちながらも、実用的な使い勝手を確保することができます。

さらに、ベッド周り以外にも衣装ダンスの付近にコンセントを配置することで、アイロンがけなど必要な場面で便利に利用することが可能になります。これにより寝室全体がより使いやすくなるでしょう。機能性と美観の両立を意識することで、理想的な寝室の演出が可能です。

玄関・廊下

玄関では靴の除湿器や掃除機を使用する際に便利な場所にコンセントを設置することで、日々の家事がよりスムーズになります。さらに、デザイン性にも考慮しながら簡単な照明器具を配置するためにも、邪魔にならない場所を選ぶことが大切です。

廊下の場合は、特に掃除機の使用を想定して配置を検討しましょう。廊下が長い場合や曲がり角が多い場合などは、複数のコンセントを適切に分散させると便利です。特に広い空間では細かい位置決めが求められるため、どこに設置すれば良いかの一覧を事前に作成すると効率的です。

水まわり(トイレ・洗面所・脱衣所)

水まわりにおけるコンセントの配置は、機能性と安全性を両立させるために特段の配慮が必要です。トイレでは、除湿器や脱臭機などの使用を考慮し、標準的な設置場所を選ぶことで利便性が高まります。また、洗面所では水がかかるリスクを避けるため、安全性を考慮しつつ高めの位置にコンセントを配置することが推奨されます。

さらに、脱衣所では洗濯機や乾燥機をはじめとした複数の電化製品が使用される場面を想定し、標準的な数を満たすようコンセントを十分に確保する必要があります。

屋外・ベランダ

屋外やベランダに設置するコンセントは、特定のニーズに応じて計画的に設置することが重要です。例えば、ガーデニング用具やアウトドア家電を安全に接続できるよう、防水機能を備えた設計が必須。また、使用頻度や利便性を考慮し、コンセントの位置を工夫することが大切です。ベランダでは、作業や利用しやすさを考えてコンセントを上方に設置することが効果的な場合もあります。

さらに、家庭によっては、屋外活動やバーベキューをすることもあるでしょう。趣味を含むライフスタイルに合わせて計画することが成功のポイントです。

失敗しないコンセント配置のポイント

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コンセントの配置を決める際には、失敗しないためのいくつかのポイントを押さえることが大切です。特に注文住宅では、自分たちのライフスタイルに合わせて細かく位置決めを行うことができるため、計画段階での配慮が快適な生活に直結します。

まず、生活動線を明確にイメージしましょう。どの部屋でどんな家電を使用するのかを具体的に考え、実際の生活の流れに基づいてコンセントの配置を検討することが重要です。リビングやキッチンなど、家電の使用頻度が高い場所では使いやすい位置にコンセントを設けることで、日常の便利さが格段に向上します。

また、将来的な家電購入やレイアウト変更を見据え、余裕を持った位置決めを行うとさらに安心です。注文住宅だからこそ可能な柔軟な設計を活かし、自分たちに最適なコンセント配置を実現しましょう。

具体的な生活動線をイメージする

実際に自分が使用する場面を具体的に想像しながら、どのように家電や家具を配置するかを考えることが重要です。例えば、リビングでテレビを見ながらスマートフォンを充電する場合、ソファの近くにコンセントが配置されていると便利です。また、キッチンでは調理中の動きを想定し、頻繁に使う家電や調理道具との距離を短くすることで効率的な動線が確保できます。

事前に図面を活用し、家具や設備がどの位置にあると快適に使えるかを具体的に検討しておくと、後から位置を調整する手間も省けるでしょう。

必要な家電・家具を洗い出す

部屋の家電や家具を把握し、それに基づいてコンセントの配置を決めることが大切です。新居に持ち込む家電や家具をリストアップし、設置場所や使用頻度を事前に確認しておくことで、必要なコンセントの数や配置を効率的に計画することができます。特に冷蔵庫のように常に電源が必要な大型家電については、適切な場所を確保することが重要です。

近年では新しい家電製品が増え、将来的な追加購入を見越したコンセントの余裕も考える必要があります。また、家具のサイズや形状、配置に合わせてコンセントの位置を決めることで、生活空間をスムーズに使用でき、快適な環境を整えることができます。

将来のライフスタイルを考慮する

生活は時と共に変化するものであり、注文住宅を検討する際には、ライフスタイルの変化を見越したコンセント配置が重要な要素となります。家族構成や趣味、さらには日々進化する家電の使用に対応できるよう、余裕を持った設計を行うことがポイント。未来の生活に備えて、家の中でのコンセントの位置や数を十分に確保することが、快適で機能的な空間を実現する鍵となります。

また、新しく導入される可能性のある家電や将来的な住人の変化を考慮し、柔軟性のある設計を心掛けることで、長く快適な暮らしが実現します。

コンセント配置図を描く

具体的なコンセント配置を決める際は、図面を作成することが非常に効果的です。部屋ごとの間取り図に、実際に使うコンセントの位置を明記することで視覚的に整理でき、効率的なプランニングが可能となります。また、家具や家電の配置とのバランスを考慮しながら必要なコンセントの数を検討することで、無駄を省きやすくなります。

さらに、配置を一覧としてまとめることで全体の確認が容易になり、設計段階での問題点を早期に発見することが期待できます。実際の生活をイメージしながら図面を描き、必要な情報を整理することで、スムーズな動線を確保し、より快適な住環境を実現するための大きな手助けとなります。

コンセントの位置を変えたい場合は?

リノベーション 確認申請
コンセントの位置を変更したい場合、いくつかの選択肢があります。それぞれ確認していきましょう。

業者に工事を依頼する

業者に工事を依頼するメリットとして、専門知識を持った技術者に任せることが挙げられます。電気に関する法律や規則は国や地方自治体によって異なるため、的確に対応できるプロの手を借りることが望ましいです。さらに、プロは施工に必要な道具や材料を持っているため、自身で手間をかけずに快適な住環境を整えることが可能です。

また、工事後はアフターサービスが充実している業者も多く、トラブルが発生した際のフォローも期待できるという点が、選ぶ際の決め手となることがよくあります。

移動式コンセントを使用する

移動式コンセントを使用することは、簡単かつ迅速な解決策として有効です。必要な場所に手軽に設置できるため、家具の配置によって困った場合でもすぐに対処できます。特に、頻繁に家のレイアウトを変える人や、賃貸物件で気軽に変更できる方法として非常に便利です

移動式コンセントは、特に屋外やイベントなどの一時的な使用状況でも役立ちます。電源を伸ばしたり、付け加えたりすることで、どんな場所でも電気を利用できるというメリットがあります。

延長コードを使用する

延長コードもまた、コンセントの位置を変更したい際の便利な選択肢です。通常のコンセントから離れた場所で家電を使用する場合に特に役立ちます。延長コードを利用することで、必要な距離を簡単にカバーできるので、生活がより快適になります。ただし、取り扱いには注意が必要で、延長コードを乱雑に置いてしまうと、つまずいたり、他の物と絡まったりする危険性があります

また、使用する延長コードは適切な定格を持ったものを選ぶことが大切です。適正なワット数を超えて使用すると、煙や発火の原因となる場合があるため、注意が必要です。

コンセント配置はライフスタイルの変化も考慮して

リノベーションのコンセントの位置
新築やリノベーションにおけるコンセントの位置選びは、快適で機能的な住環境を実現するために非常に重要です。具体的な生活動線や必要な家電・家具を考慮し、それに合った配置を検討することが求められます。部屋ごとに異なるニーズに応じた設計が必要であり、リビングやダイニングでは、使用頻度やアクセスのしやすさを考慮した場所にコンセントを設けることがポイント。また、キッチンでは作業効率を高めるよう、調理家電や作業スペースに適した位置に配置することが理想的です。

さらに、新築の計画段階から将来のライフスタイルの変化を見据えた余裕のある配線計画を立てることも重要です。たとえば、子どもの成長や家電の追加を想定し、あらかじめ適切な数や位置にコンセントを設置しておくことで、後々の不便を防ぐことができるでしょう。実際にコンセントを利用する場面をイメージしながら配置図を作成することで、より具体的で実用的な設計が実現します。

最後に、新築の段階から安全性を重視した電気工事を行うことが、安心して暮らせる住まいを作る基盤となります。効率的かつ安全に電力を利用するためのポイントを押さえ、充実した生活を送るための環境を整えることが理想的な住まいづくりの鍵となるでしょう。

WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

高橋 桃子MOMOKO TAKAHASHI

設計 / 和歌山県和歌山市出身 / 実際の現場だけではなく、資料など全ての細部にまでこだわるようにしています。 / 海辺のお家を購入後に自分好みにリノベをして、猫とのんびり住むのが将来の夢の1つです

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