SEKAI HOTEL interview「何者でもない自分になれる場所」| 誰もが主役になれる環境で働くということ

2020年4月に新卒でSEKAI HOTELに入社した北川茉莉さん。
大学時代には、国際協力団体や地域活動、社会支援企業でのインターンなど、さまざまな経験を積んできました。
その中でSEKAI HOTELでも長期インターンとして活動し、入社を決めたそうです。
今回は、インターン期間中に感じたこと、学んだこと、そして自身の成長についてお話しいただきました。
目次
何かをしてる自分」から「何者でもない自分」へ
ーなぜSEKAI HOTELで働こうと思ったのか経緯を教えてください。
「自分が会社の推進力になれる」というベンチャーならではの環境と、自分にとって生きやすいと感じられる地域での働き方、この2つが叶えられる場所だと思い、SEKAI HOTELのインターンに応募しました。
大学時代は国際協力に興味があり、学生団体に所属していました。アフリカのガーナにも2カ月滞在し、自分の関心を確かめようとしたこともあります。
当時は、「途上国支援をしている大人」という肩書きに憧れていたんです。
でもガーナ滞在中、自分は「かわいそう」と思っている相手に寄り添う“自分”に酔っていただけだと気がついて。
そんな自分が情けなく感じましたし、それでしか存在できない自分に生きづらさを感じ始めました。
一度、すべての活動をやめて、自分の感情と向き合ってみました。でも、何かに所属していないことが不安で……。
そんな時に、尼崎の地域活性の現場で、団体代表の方から「おじいちゃんおばあちゃんの“なんでも屋”になったら?」と言われて。その言葉が、すとんと心に落ちたんです。
自分の欲求を満たす働き方って、地域というコミュニティの中で実現できるのかもしれない。
そう感じた瞬間でした。
SEKAI HOTELとの出会い
―SEKAI HOTELの最初の印象は?
面談のとき、社員の方が隣でパソコンをカタカタと打っていて。「あ、すごく勉強熱心な人たちなんだな」と思いました(笑)。
また、実際に働き始めてから人事の方にかけていただいた、「同じことをやる子が同じチームにいても意味がない」とか、「茉莉ちゃんだから気がつけることをやってほしい」といった言葉が印象に残っています。
そうした考え方や言葉の端々から、個人の特性を大切にしてくれる会社なのだと感じました。
インターン時代の戸惑いと挑戦
―インターンではどんな仕事をしていましたか?
週に2〜3日ほど通いながら、フロント業務や清掃、noteのインタビュー企画、クローズドオンラインコミュニティ「SEKAI HOTEL TOWN」の運営などに取り組みました。
「何か価値を生み出さなきゃ正社員になれない!」と焦っていた頃、地域の人にインタビューするプロジェクトを任されました。その時のプロジェクトを進めるスピード感には驚きましたね。
「え、今日中にここまでやるの!?」と(笑)。
「やりたい」と言ったことをすぐ行動に移す文化には、大きな刺激を受けました。
別の企画では、代表の矢野とも一緒に動いていました。最初は私が立ち上げた企画だったのに、だんだんと大きくなり、事業責任者や支配人まで巻き込むようになりました。
しかし企画が拡大するにつれ、自分の中で当事者意識が薄れていきました。その様子を見た矢野から、「これだけ社員が時間を使っているのに、企画者が何も考えずに参加しているだけなら、意味がない。もし企画者が思考を放棄しているなら、この会議は不要だ。」と言われ、その場で会議は終了。
後日、反省と謝罪をコメントしましたが、矢野からは「世の中、何度もチャンスをもらえるのが当たり前じゃない」と、企画運営用のチャットグループも削除されました。
悔しすぎて、チャットの内容をスクリーンショットして、今でも覚えています(笑)。
限られたリソース・時間で最大限の成果を出すために、全員が高い意識で臨む必要がある。それを痛感した出来事でした。
「知らないことに挑戦する」面白さ
―社員になってから、働き方に変化は感じますか?
はい、大きく変わったと思います。
これまで専門的に学んできた分野がなかった分、Instagram運用や新規宿泊プランの立案、メディア対応など、未知のことに挑戦できるのが楽しいです。
プロの方と一緒に仕事をする中で、自分の意見を出し、それが事業に反映されていく。
そのプロセスにやりがいを感じています。
また、「物事の本質は何か?」を問う文化が根付いており、役職や社歴に関係なく、対等に意見を求められる環境があります。それぞれの立ち位置・役割から見える問題に対してみんなで言語化していくプロセスがあるからこそ、事業への愛着も生まれやすい。自分の居場所も感じやすい環境だと思います。
現場だけでPDCAが回っているのも印象的です。「これ、必要なんじゃない?」という声が上がると、すぐに「じゃあ、やってみよう」と実行に移します。
インターンの頃から「スピード感がすごい」と思っていましたが、社員になった今は、より現場主体で物事が進んでいくのを実感しています。この動き方は、他のホテルにはなかなかないかもしれません。
社会人としての意識とこれから
「社会に生み出した以上の価値は受け取らない」
これは常に意識していることです。
今の活動が、すぐに利益につながるとは限りません。でも、将来につながると信じて取り組んでいます。だからこそ、限られた時間をどう効率よく使うかは常に考えています。
個人としては、“カッコいい言葉”ではなく、“自分の言葉”で語れる人になりたい。
人の心に寄り添い、動かす力を持てる人を目指しています。
そして現在担っている人事の仕事では、今後どんな事業の広がり方があるのか、その中でどんな人が必要なのか。
そうした問いを持ち続け、未来の会社像を描いていきたいと思っています。