重層長屋賃貸が向いてる人は?メリット・デメリットを解説

こんにちは!クジラ株式会社の藤本です!
![]() | Writer 藤本恭好 デザイナーWORKS 何事もバランスが大事! を念頭に相談者さまの頭の中を整理するデザイン提案を心がけています。誰かに喜んでいただく事がまわりの人・地域・社会へ伝播することを信じています。 |
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重層長屋は、集合住宅の利点と戸建ての独立性を兼ね備えた独特の物件形式。
賃貸物件を探す中で、アパートやマンションではプライバシーが気になる一方、戸建ては管理が大変だと感じる人にとって、魅力的な選択肢といえます。
この記事では、重層長屋の基本的な特徴から、住む上でのメリット・デメリットを詳しく解説し、どのようなライフスタイルの人に適しているのかをご紹介します。
目次
重層長屋とは?建築基準法上の区分

重層長屋とは、建築基準法上「長屋」に分類される建物の一形態です。
一般的な長屋が水平方向に住戸を連ねるのに対し、重層長屋は1階と2階など、上下に住戸を重ねた構造を持つ点が大きな特徴です。
ただし、アパートやマンションとは異なり、住戸同士をつなぐ共用の廊下や階段は設けられません。各住戸は完全に独立しており、それぞれが直接屋外に出入りできる専用の玄関を持っています。
アパートやテラスハウスとの違い
重層長屋とアパートの最も大きな違いは、建築基準法上の区分と共用部分の有無にあります。
アパートは複数の住戸が共用の廊下や階段を共有する「共同住宅」に分類されますが、重層長屋は各戸が独立しているため「長屋」扱いとなります。
一方、テラスハウスは各住戸が壁を共有しつつ水平に連なる形式で、上下に他の住戸が存在しない点で重層長屋とは異なります。
室内に階段があり2つ以上の階層を1住戸として使用するメゾネットタイプと構造は似ていますが、重層長屋はあくまで1つの階層で1住戸が完結する点が違いとして挙げられます。
重層長屋に住む4つのメリット

重層長屋での生活には、一般的な集合住宅とは異なる数々のメリットが存在します。
各住戸の独立性が高いためプライバシーを確保しやすく、共用部分がないことから戸建てのような感覚で暮らせる点が魅力。
また、構造上の特徴から隣人との騒音トラブルが起こりにくいほか、物件数が少ないため希少性の高い住まいを見つけられる可能性も。
これらは、集合住宅の利便性と戸建ての快適性を両立させたい人にとって、大きな利点となるでしょう。
1. 各住戸が独立しておりプライバシーを守りやすい
重層長屋の大きな利点として、プライバシーの確保しやすさが挙げられます。
建物内に共用の廊下やエントランス、エレベーターといったスペースが存在しないため、他の居住者と顔を合わせる機会が大幅に減少します。
各住戸には専用の玄関が設けられており、そこから直接屋外へ出入りする設計です。
そのため、帰宅時や外出時に隣人とすれ違うことが少なく、プライベートな空間と時間を重視する人にとっては非常に快適な住環境となります。
集合住宅でありながら、他人の目を気にすることなく生活できる点は、重層長屋ならではの魅力です。
2. 共用廊下や階段がなく戸建て感覚で暮らせる
重層長屋には、アパートやマンションに見られるような共用の廊下や階段が存在しません。
それぞれの住戸が独立した玄関を持ち、扉を開ければすぐに外に出られるため、まるで戸建て住宅に住んでいるかのような感覚を味わえます。
郵便物も各戸のポストに直接投函されることが多く、エントランスでの確認は不要。
共用部分の清掃当番や管理費といった負担がない場合も多く、集合住宅の煩わしさから解放された、自由度の高い暮らしが実現できます。
3. 隣人との騒音トラブルが比較的少ない
集合住宅で頻繁に問題となるのが、上下階の住人との騒音トラブルです。
特に、上の階から聞こえる足音や物音は、多くの人にとって悩みの種となります。
その点、重層長屋は1階と2階がそれぞれ独立した住戸になっているため、上下階の騒音問題が構造上発生しません。これにより、生活音に関するストレスが大幅に軽減されます。
ただし、隣の住戸とは壁一枚で接しているため、左右からの音には配慮が必要です。それでも、集合住宅における騒音問題の主要因である上下間のトラブルがないことは、心穏やかに暮らす上で非常に大きなメリットと言えるでしょう。
4. 供給数が少なく希少性のある物件が見つかる
重層長屋は、一般的なアパートやマンションと比較して物件の供給数が限られています。この希少性が、かえって魅力的な物件と出会う機会を生み出すことがあります。
画一的な間取りが多い共同住宅とは異なり、重層長屋には建築家のこだわりが反映されたデザイン性の高い物件や、敷地を最大限に活用したユニークな間取りの物件が少なくありません。
他とは違う、個性的な住まいを求める人にとって、重層長屋は魅力的な選択肢となります。
重層長屋に住む3つのデメリット

多くの魅力を持つ重層長屋ですが、住む前に知っておくべきデメリットも存在します。
建物の構造に起因する音の問題や、特徴的な間取りゆえの制約、そして防災面での注意点などが挙げられます。
これらのデメリットを事前に理解し、自身のライフスタイルや価値観と照らし合わせることで、入居後のミスマッチを防ぎましょう。
1. 木造のため建物の構造上、音が響く場合がある
重層長屋のデメリットとして、構造上の音の問題が挙げられます。
建築コストや設計の自由度の観点から木造で建てられるケースが多く、鉄筋コンクリート造のマンションなどに比べると遮音性が低い傾向にあります。上下階の騒音問題は構造上ありませんが、隣戸との間の壁に伝わる生活音は注意が必要です。
話し声やテレビの音などが響く場合があり、プライバシーを重視する一方で、隣人への配慮も求められます。
物件によっては遮音性の高い建材を使用していることもありますが、内見の際には壁の厚さや音の響き方を確認すると良いでしょう。
2. 特徴的な間取りで家具の配置に工夫が必要になることも
重層長屋は、限られた敷地を有効活用するために、独創的な間取りやデザイン性の高いプランが採用されることが少なくありません。
例えば、階段の配置がユニークであったり、部屋の形状が不整形であったりする場合があります。こうした個性的な空間は魅力である一方、家具の配置には工夫が求められることも。
手持ちの家具がうまく収まらなかったり、生活動線を考慮したレイアウトが難しかったりするケースも考えられます。
内見の際には、部屋の寸法を正確に測り、具体的な家具の配置をシミュレーションしておくことが、快適な生活空間を作るためのポイントとなるでしょう。
3. 避難経路が限られ火災への備えがより重要になる
重層長屋は建築基準法上の規制により共用廊下や階段の設置義務がなく、各住戸の玄関が唯一の出入り口となる構造が一般的です。
この設計はプライバシー確保の面でメリットとなりますが、防災の観点からは注意が必要です。火災などが発生した場合、避難経路が玄関の一方向に限定されてしまう可能性があります。
そのため、万が一の事態に備えて、住宅用火災警報器の設置や定期的な点検、消火器の用意など、自主的な防災対策を徹底することが非常に重要です。特に2階の住戸では、避難経路を意識した備えが一層求められます。
【注目】新しい選択肢「重層長屋S」の特徴とは

近年、従来の重層長屋のメリットを継承しつつ、デメリットを克服した新しいタイプの物件が登場しています。
これらは「重層長屋S」などと呼称されることがあり、特に遮音性や耐火性、断熱性といった基本性能が大幅に向上している点が特徴。
例えば、壁の内部に高性能な遮音材や断熱材を使用したり、火災に強い建材を採用したりすることで、木造建築の弱点をカバーしています。
これにより、隣戸からの音漏れを気にすることなく、より快適で安全な生活が送れるようになっています。デザイン性もさらに洗練され、住む人の満足度を高める工夫が随所に施されています。
結論!重層長屋の賃貸がおすすめな人の特徴

ここまで解説したメリット・デメリットを踏まえると、重層長屋の賃貸物件は特定の人にとって非常に魅力的な選択肢となります。プライバシーを重視し、集合住宅の利便性と戸建ての独立性を両立させたいと考える人に最適。
また、ありきたりな間取りではなく、個性的でおしゃれな空間で暮らしたいというニーズにも応えてくれます。どのような特徴を持つ人が重層長屋での生活に向いているのか、具体的に見ていきましょう。
プライバシーを重視し、隣人との距離感を保ちたい人
重層長屋は、他の居住者との接触機会を最小限に抑えたい人に最適な住まいです。
建物内に共用のエントランスや廊下、階段がないため、自宅の玄関から直接外へ出入りできます。これにより、外出時や帰宅時に隣人と顔を合わせる場面が格段に少なくなります。
人付き合いの煩わしさを避け、自分のペースで生活したいと考える人にとって、この独立した環境は大きな魅力となるでしょう。
集合住宅でも戸建てに近い暮らしをしたい人
アパートやマンションの管理の手軽さは魅力だが、戸建てのような独立した暮らしにも憧れる、という人に重層長屋は適しています。
各戸専用の玄関があり、共用部を介さずに生活できるため、集合住宅特有の窮屈さを感じにくいのが特徴。
玄関を開ければすぐに屋外という開放感や、上下階に他人が住んでいないという安心感は、戸建て住宅のそれに近いものがあります。
ユニークでおしゃれな間取りの部屋に住みたい人

画一的な間取りのアパートやマンションでは満足できない、もっと個性的でおしゃれな部屋に住みたいと考えている人にも重層長屋はおすすめです。
重層長屋には、建築家のアイデアが光るデザイン性の高い物件や、空間を巧みに利用したユニークなプランが数多く存在します。
例えば、吹き抜けを設けて開放感を演出したり、スキップフロアで空間に変化をつけたりと、住む人の感性を刺激する間取りが見つかる可能性があります。ありきたりではない、自分らしいライフスタイルを実現したい人にとって、重層長屋は魅力的な選択肢の一つです。
まとめ:重層長屋は、プライバシーを保ちながら集合住宅に住みたい人向け
重層長屋は、各住戸が独立した玄関を持つことでプライバシーを確保し、共用廊下がないため戸建て感覚で暮らせるという大きな利点を持つ物件形式。上下階の騒音問題がない一方、木造特有の横からの音の問題や、避難経路が限られるといった側面も持ち合わせます。
このようなメリットとデメリットを総合的に考慮すると、隣人との距離感を保ちたい人や、集合住宅の利便性と戸建ての独立性を両立させたい人、そして個性的な間取りを好む人に特に適していると言えます。
自身のライフスタイルと照らし合わせ、重層長屋が新しい住まいの選択肢となりうるか検討することが大切でしょう。





