DIYで変わったのは空間だけじゃなかった

目次
KUJILIKEが生んだ、小さな変化の記録
1年かけて、少しずつ変わっていった場所があります。
学校に通うことが難しい子どもたちが通うフリースクールです。
引っ越しをきっかけに始まったKUJILIKEのDIY。
壁を塗り、床を貼り、看板をつくる中で、空間だけでなく、子どもたちの過ごし方にも少しずつ変化が生まれていきました
。
今回は施設の方に、1年を通して見えてきた変化を伺いました。
子どもたちが、のびのび過ごせる場所を
今回の場所へ引っ越したきっかけは、以前の施設での出来事でした。
前の施設はビルの中にあり、子どもたちの声に対して苦情が入ることがありました。
子どもたちが声を出したり、のびのび過ごしたりできる場所をつくりたい。
そんな思いが、この引っ越しの背景にありました。
少しずつ変わっていった空間
この施設では、約1年をかけて数回KUJILIKEを行ってきました。
壁を塗る日があり、床を貼る日があり、看板をつくる日もありました。
一度で完成させるのではなく、その時々で子どもたちと一緒に手を入れながら、少しずつ空間を整えていきました。
「空間の印象でいうと、壁の塗装が一番大きかったですね。
壁一面が柔らかい水色になったことで空間が一気に明るくなりました。」


壁を塗装した翌日、DIYに参加していなかった子どもたちも思わず驚くほど空間の印象が変わっていたそうです。
一つの壁が変わるだけで、空間の雰囲気は大きく変わります。
その変化を、子どもたち自身も実感していました。
普段とは違う、子どもたちの表情

子どもたちの姿で特に印象に残っているのは、塩ビタイルの貼り替えや看板づくりのDIYだったそうです。
工具を握る手つきや、床を一枚ずつ貼っていく時の表情は、普段の勉強やゲームの時間とは少し違って見えたそうです。
「いつもとは違う集中の仕方の中で、塗装が得意な子、工具を扱うのが得意な子など、それぞれの得意なことも見えてきて子どもたちも嬉しそうでした。」
空間が変わると、行動も変わる
DIYを重ねていく中で、空間だけでなく子どもたちの行動にも変化が生まれていました。
たとえば、靴箱。
整理整頓が得意な子もいれば、そうでない子もいる。
それでも、自分たちで靴箱をつくってからは、みんなが自然とそこに靴をしまうようになったそうです。
「使いなさい」と言われたからではなく、自分たちで手をかけた場所だからこそ、使い方も変わっていったのかもしれません。
空間が整うと、そこで過ごす時間の質も少しずつ変わっていきます。

居場所をつくるのは、空間だけではない
KUJILIKEの活動では、子どもたちが普段出会わない大人と関わる機会も生まれます。
「学校の先生ではない大人と触れ合える機会があるのはありがたいですね。」
施設の方は、クジラのメンバーについてこんな風にも話してくださいました。
「おしゃれな方が多いですよね(笑)。子どもたちのまとめ方も上手で、その場で調整してくれるので助かっています。」
最後に、施設を運営するうえで大切にしていることをお聞きしました。
「子どもたちの居場所をつくることはもちろんですが、少しでも成長できる場所でもありたいと思っています。」
そのために、挑戦できる体験や成長のきっかけをつくることを大切にしているそうです。
KUJILIKEのDIYも、そのひとつです。
空間が変わること。
新しいことに挑戦すること。
普段出会わない大人と関わること。
そうした一つひとつの経験が、この場所で過ごす時間を少しずつ変えてきたのだと思います。
1年かけて手を入れてきたこの場所には、完成された空間というよりも、子どもたちが自分たちで関わりながら育ててきた“居場所”が生まれていました。
KUJILIKEはこれからも、子どもたちと一緒に居場所を育てていきます。


