デザインの力でつくる居場所「幼稚園などの施設デザインに関心」
クジラに入社して6年目のデザイナーです。今でこそ住宅に関わる仕事をしていますが、幼少期は家に対してポジティブな印象がありませんでした。どちらかというと、居心地の悪い空間だったんです。でも、ある日IKEAに行き、色とりどりのインテリアを見たときに衝撃を受けました。「こんな部屋があるのか」と驚き、住宅に関わる仕事がしたいと思うようになりました。

高校を中退し、父の知人の紹介で電気配線工事の仕事を始めましたが、本当にやりたい仕事への思いが消えず、インテリアの専門学校へ進学。卒業後は滋賀の工務店で現場監督として働きました。環境を変えたくて伊丹の工務店に転職しましたが、設計にもっと深く関われる場所を求め、クジラに出会いました。
初めてクジラを訪れたとき、エントランスの正面でスタッフが半パンにスリッパ姿で頭を洗っているのを見て、「なんだこの会社は!?」と衝撃を受けました。でも、妙な魅力を感じ、代表の矢野の思いにも惹かれて、その場で入社を決意。今は住宅リノベーションの設計を担当しています。
クジラでは、建築の知識だけでなく、社会での考え方も学べる。いち会社員というより、個人がプロとして自分で考え、自分で動く。それがこの会社のスタイルです。デザインの感性も磨かれ、色彩や空間の見え方が変わりました。仕事に本気で向き合うようになってから、父や弟と仕事の話をする機会が増えたのも嬉しい変化ですね。

今後の展望はまだはっきりとは決めていませんが、幼稚園や障がいを持つ子どもの施設のデザインには興味があります。そういった場所はどうしても地味で、子どもにとって楽しい空間になっていない。でも、デザインの力で、もっとカラフルでワクワクする空間にできるはずです。自分の居場所をつくるのが苦手だった過去があるからこそ、いろんな人に合った暮らしを提供できるようになりたい。まだ「自分にとって本当にしっくりくる空間」は見つかっていませんが、それを探し続けることが、今の自分の原動力なのかもしれません。