一軒家
火事で焼けたRC造の一戸建を安心できる家に
CONCEPT
現場に初めて行った時は本当にびっくりしましたが、大きな火事があった物件なので「安心できる家」にしたいと思いながら設計しました。
身体的な安心、精神的な安心など様々ありますが、家をリノベーションすることで家もお客様自身も新しい生活を始めることができるように考えました。
木の温かみが欲しいというお客様の要望を実現し、細部までこだわった仕上がりにしました。
POINT 1設計上の問題解決
RC造ということ、火事物件ということで設計上様々な問題が出てきました。
特に分かりやすく大きかった問題は躯体に火事の臭いがついてしまっていたことです。
壁についていた焼殻を徹底的に落として洗浄し、数日間乾燥させました。
また、もともとの開口部分が大きすぎたので、ラスカット+モルタル+漆喰で開口部分を塞いで室内に残った臭いが入らないようにしました。
他にも基礎が傾いていたため建具がうまく入らないという問題などもありましたが、一つ一つ解決法を詳細に説明させていただきながら施工させていただきました。
POINT 2家の「心」を作る
キッチンカウンターを作ることでコミュニケーションを生み出せるようにしました。
ここには火事のネガティヴなイメージを払拭したかったという思いがあります。
この空間で家族が新しい幸せな時間を過ごせるように。
そして新しい思い出を作るれるように、大工さんに作ってもらったオリジナルのカウンターです。
POINT 3アクセントのパーテーション
造作の木格子は装飾のためによく使用するのですが、今回は予算を抑えつつ空間にアクセントを加える事を考えてパーテーションとして使用する事にしました。リビングの中にトイレがあったので、動線を作るためのパーテーションでもあります。
これによりトイレドアを見せずに、テラスからの採光を取れるようにしました。
BEFORE & AFTER
BEFORE
AFTER
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セルフリフォームで壁面を復活
施主様自身で壁に漆喰を塗ってもらいました。
私たちはやり方を教えただけで、ほとんど手伝わずに自身の力でやり切ってもらいました。
それにより家が生まれ変わること、を体験していただきとても満足していただけました。

タイル張りのエントランスフロア
施主様の要望でどこかにタイルを使いたいという要望がありました。
エントランスフロアはもともと土間コンクリートで仕上げられていましたが、タイルで空間を区切る提案をさせていただき、さらにカッコいいエントランスにすることができました。

▼施主様インタビュー記事はこちらから
インタビュー|再スタート、自分達の手で造りあげた明るい家

INFORMATION
種別 |
戸建 |
構造 |
鉄筋コンクリート造(RC造) |
築年数 |
築46年 |
面積 |
117.79㎡(1階:71.43㎡ 2階:46.36㎡) |
工期 |
約80日 |
参考価格 |
1,670万円(税別・家具抜き) |
リノベーション箇所 |
フルリノベーション |
デザイナー |
マティアス アンセリ
松尾 翔
|
DESIGNERデザイナー
デザイナー
Ancelly MathiasMATHIAS ANCELLY
デザイナー / フランス出身 / より良い世界のためにデザインで人と人の繋がりを作ります / 剣道2段・サッカーは5歳からしています
デザイナー
松尾 翔SHO MATSUO
デザイナー / 兵庫県神戸市出身 / 空間や思考においてギャップを作ること。
それらがお客様やゲストなどの利用者にとって、良い意味での驚きや心を踊らせるような体験に繋がると信じています。 / 私たちの仕事はカッコいい空間を作ることではなく、お客様の暮らしがより素敵になるようにデザインすることです。
プロとしてお客様のご要望を叶えるだけではなく、言葉にできない "想い" を引き出し、表現することを心掛けています。