2024.09.26.Thu リノベーションのヒント

火事にあった家はリフォームできる?ポイントや事例をご紹介

こんにちは!クジラ株式会社の三輪です。

突然の火災で自宅が損傷を受けたり、住めない状態になってしまったら、とても困りますよね。
この記事では、住宅が火災に遭ったあとに行うべきことや、リフォーム・リノベーション費用を抑えられる火災保険について詳しく解説します。

Writer
三輪海斗
ディレクターWORKS
2018年に新卒入社後、住宅・店舗・オフィスなど幅広く担当。住宅ローンの工面など難しい状況でもお客様に寄り添ってサポート。

火事に遭った家を生まれ変わらせるために必要なこととは?

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火災によって家が被害を受けた場合、その家を再び住める状態に戻すためには、適切な対応が必要です。火災後の家のリフォームやリノベーションは一筋縄ではいきませんが、正しい手順を踏むことで、被害を受けた家を再び快適な住まいへと蘇らせることができます。ここでは、そのために重要なポイントについてご紹介します。

鑑定士による現場調査を依頼

火災後、最初に行うべきことは、専門の鑑定士による現場調査を依頼することです。火災の影響を受けた建物は、見た目では分からない部分に深刻なダメージを負っている可能性があります。例えば、壁の内部や構造材にまで火が及んでいる場合、表面的な修繕だけでは不十分であり、後々の安全性に大きな影響を及ぼすことがあります。
鑑定士は、建物の状態を詳しく調査し、どの程度の損傷があるのかを判断します。これにより、リフォームやリノベーションの必要な範囲や内容が明確になります。さらに、鑑定士の調査結果は、保険金の請求やリフォーム計画の策定において非常に重要な資料となります。

被害状況の把握

鑑定士の調査結果をもとに、火災による被害状況を正確に把握することが必要です。建物の損傷だけでなく、家具や家電製品、内装材なども火災による損傷の対象となります。これらの被害状況を詳細に確認し、どの部分が修繕可能で、どの部分が交換が必要かを判断します。

また、火災の規模や被害の程度に応じて、リフォームかリノベーションのどちらが適切かを選ぶ必要があります。被害が軽微であれば、リフォームで十分対応できる場合もありますが、被害が大きい場合や構造的なダメージがある場合は、リノベーションが必要になることが多いです。

鎮火後の臭いの有無

火災後に残る臭いは、生活環境に大きな影響を与えるため、無視できない問題です。鎮火後、家の中には焦げた臭いや煙の臭いが残ることがあり、この臭いが住む人々にとって大きなストレスとなる可能性があります。臭いの原因は、壁や天井、床に染み込んだ煙や火災による燃焼物です。
この臭いを完全に取り除くためには、専門的な消臭作業が必要です。消臭剤を使用するだけでは不十分な場合も多く、被害箇所の取り換えや、特殊な洗浄方法を用いることが必要になることもあります。臭いが完全に取り除かれることで、快適に生活できる環境が整います。

火災保険におけるリフォーム・リノベーションの使い分け

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火災後の家を再生する際には、火災保険を活用しましょう。保険を適切に活用することで、リフォームやリノベーションの費用を大幅に抑えることができます。ここでは、火災保険におけるリフォームとリノベーションの使い分けについて解説します。

被害状況が小さい場合

被害状況が比較的軽微な場合は、リフォームを選択することが一般的です。リフォームは、既存の建物や設備を修繕・復元することで、元の状態に近づけることを目的としています。例えば、壁や天井の一部が焼けただけであれば、その部分を新しく作り直すだけで済むことが多いです。
リフォームのメリットは、工事期間が短く、費用も抑えられる点です。火災保険の補償範囲内で賄えることが多いため、経済的な負担も軽減されます。火災の被害が限定的であれば、リフォームによって迅速に住環境を復旧させることが可能です。

被害状況が大きい場合

一方で、火災による被害が大規模な場合や、建物の構造そのものに影響が及んでいる場合は、リノベーションが必要になることがあります。リノベーションは、建物の一部または全体を大規模に改修し、新築以上の価値を持たせることを目的としています。例えば、間取りの変更や耐震性の向上、断熱性能の強化などがリノベーションの一例です。
リノベーションのメリットは、建物の機能性やデザイン性を大幅に向上させることができる点です。火災保険を活用しつつ、自己負担を加えても、リノベーションを選択することで、将来的に資産価値の高い住宅に生まれ変わらせることが可能です。ただし、工事期間が長く、費用も高額になるため、慎重な計画が必要です。

火災保険が適応できる災害

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火災保険は、火災だけでなく、さまざまな災害に対して適用される保険です。ここでは、火災保険が適用される主な災害についてご紹介します。

火災

火災保険の基本的な適用対象は、当然ながら「火災」です。建物が燃えた場合や、家財が火災によって損傷を受けた場合に保険が適用されます。火災の原因が何であれ、火災保険によって修繕費用や家財の再購入費用をカバーすることが可能です。

落雷

火災保険は「落雷」による被害にも適用されます。例えば、落雷によって電化製品が故障したり、建物に被害が発生した場合、保険金を請求することができます。落雷による損害は、突然発生するため予測が難しく、その際に保険があると安心です。

爆発

火災保険は、「爆発」による被害にも対応しています。爆発による被害は、火災と同様に建物や家財に甚大な損傷を与えることがあります。例えば、ガス漏れによる爆発や、隣家での爆発事故によって自宅が損傷を受けた場合などに保険金を請求することが可能です。

風災・雹災・雪災

「風災」「雹災」「雪災」も火災保険の対象です。これらの自然災害によって屋根や外壁が損傷した場合、火災保険で修繕費用をカバーすることができます。特に、台風や大雪による被害が発生しやすい地域では、これらの災害に対する備えが重要です。

水災

「水災」は、主に洪水や土砂災害による被害を指します。洪水によって家屋が浸水し、床や壁が損傷を受けた場合や、土砂災害によって家屋が崩れた場合にも、火災保険が適用されることがあります。水災は、その規模が大きくなることが多く、被害額も大きくなるため、保険でのカバーが重要です。

漏水

「漏水」による被害も火災保険の対象となります。漏水は、通常は火災による直接の影響ではありませんが、火災によって配管が破損し、その結果として水漏れが発生することがあります。水漏れが原因で家屋や家財が損傷を受けた場合、火災保険の補償範囲内で修繕費用を請求することができます。
漏水による損害は、見えない部分にまで及ぶことがあるため、早期発見と適切な対応が重要です。漏水によって発生するカビや腐食などの二次的な被害も考慮する必要があります。保険金を活用して、損傷を最小限に抑えるためには、漏水の原因を特定し、必要な修繕作業を実施することが求められます。

外部からの衝突

「外部からの衝突」による損害も火災保険の適用対象です。例えば、隣の家や車両が自宅に衝突した場合、建物や家財が損傷を受けることがあります。このような事故による損害も、火災保険で補償されることがあります。
外部からの衝突による被害は、瞬間的な衝撃で建物の構造に大きな影響を与えることがあります。保険金を請求する際には、事故の状況や損傷の程度を詳細に記録し、必要な修繕作業を迅速に行うことが重要です。事故の証拠や修理の見積もりなどを用意して、保険会社に提出することでスムーズな請求が可能です。

他人からの行為による破壊

「他人からの行為による破壊」は、火災保険でカバーされることがあります。他人の故意や過失によって自宅が破壊された場合、例えば、器物損壊や暴力行為などによって家屋が損傷を受けた場合に適用されます。
このような場合、保険金を請求する際には、加害者の特定や事件の詳細な証拠を集めることが重要です。警察の報告書や証人の証言などを用意し、保険会社に提出することで、損害の補償を受けることができます。保険会社と連携し、必要な手続きを適切に進めていきましょう。

火災保険で改修費用を抑える方法

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火災保険をうまく活用することで、改修費用を抑えることが可能です。ここでは、火災保険で改修費用を効果的に抑える方法についてご紹介します。

損害箇所の写真

火災後の損害を正確に記録するためには、損害箇所の写真を撮影することが重要です。写真は、保険金の請求において重要な証拠となります。損害の状態を詳細に撮影し、全体の状況と部分的な損傷を明確に記録することで、保険会社に対して説得力のある申請が可能になります。
また、写真はリフォームやリノベーションの計画を立てる際にも役立ちます。損傷の程度を把握し、必要な修繕内容を具体的に決定するための参考材料となります。

鑑定人の調査

火災保険の請求において、鑑定人の調査は非常に重要です。鑑定人は、建物の損傷状態を詳細に調査し、必要な修繕内容や費用を見積もります。鑑定人の調査結果は、保険金の請求において強力な証拠となります。
鑑定人による調査は、専門的な知識と経験が求められるため、信頼できる専門家に依頼することが重要です。正確な調査を受けることで、保険金の支給額を最大限に引き出すことができます。

適切な意義申し立て

火災保険の請求において、適切な意義申し立てを行うことが大切です。保険金の請求時には、損害の詳細や修繕費用の見積もりを含めた書類を提出し、保険会社に対して正確な情報を提供する必要があります。
また、保険会社からの回答に対して異議申し立てを行う場合もあります。例えば、保険金の支給額が不十分であると感じた場合には、その理由や証拠を提示して、再評価を求めることができます。適切な意義申し立てを行うことで、保険金の支給額を増やすことが可能です。

火事リフォーム・リノベーションの実績のある会社に依頼する

火事後のリフォームやリノベーションには、専門的な技術と経験が必要です。火事による損傷を適切に修復するためには、火事リフォームやリノベーションの実績がある会社に依頼することが推奨されます。
実績のある会社は、火災による特有の問題に対応するノウハウや技術を持っており、効果的な修繕や改修を行うことができます。また、保険会社とのやり取りや、修繕費用の見積もりに関するサポートも受けることができるため、安心して工事を進めることができます。

リノベーション施工事例紹介

ここでは、実際に火災後にリフォームやリノベーションを行った事例を紹介します。これにより、どのように火災後の家を再生させたのか、具体的な方法や効果を知ることができます。

リノベーションで火事で全焼した一戸建を再生

火事 リノベーション
火事で全焼した建物を、外壁や外構、窓サッシも含めてフルリノベーション。
住み慣れた環境に戻れるよう、被災前の使い勝手を復旧しながら、
新築当時から変化したライフスタイルをヒアリングし、付加価値を高めるご提案をさせていただきました。

▶︎費用:2,760万円(税別)
▶︎面積:約107㎡
▶︎工期:約120日
▶︎内容:フルリノベーション

火事で焼けたRC造の一戸建を安心できる家に

火事 リノベーション
大きな火事があった物件なので「安心できる家」にしたいと思いながら設計しました。
身体的な安心、精神的な安心など様々ありますが、家をリノベーションすることで家もお客様自身も新しい生活を始めることができるように考えました。

▶︎費用:1,670万円(税別)
▶︎面積:117.79㎡
▶︎工期:約80日
▶︎内容:フルリノベーション

まとめ

火事に遭った家をリフォームやリノベーションで再生させるためには、適切な手順と専門的な知識が必要です。まずは、鑑定士による現場調査を依頼し、被害状況を正確に把握しておきましょう。火災保険を活用することで、改修費用を抑えることができますが、保険の適用範囲や請求方法について理解を深めておくことも必要です。
火災保険が適用できる災害には、火災や落雷、爆発、風災、雪災、水災、漏水、外部からの衝突、他人からの行為による破壊などが含まれます。これらの災害によって損害を受けた場合には、保険金の請求を適切に行い、必要な修繕を進めることが大切です。
また、火事リフォームやリノベーションの実績がある専門会社に依頼することで、スムーズな修繕が可能になります。事例を参考にしながら、自分の家に合った最適な対応を検討し、快適な住環境を取り戻しましょう。

WRITERこの記事を書いた人

ディレクター

三輪 海斗KAITO MIWA

ディレクター / 大阪府高槻市出身 / 三輪に頼んで良かったと言ってもらえるように頑張ります / 休日はよく古着屋巡りや、家具屋さんに行きます!

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