2022.01.11.Tue リノベーションのヒント

DIYで理想の住まいづくり!チェックしたいDIY事例集

壁をペイントした写真

住まいづくりを楽しむ人に定着してきたDIY。

「こんな棚があればいいのに」
「内装のカラーを変えたいな」

こんな思いを簡単に叶えられてしまうDIYですが、いざ始めようと思うとなかなかハードルが高く感じられますよね。

自分で一からものを作る、住まいづくりをするというのは楽しさだけでなく、思い通りのものができるという魅力もあります。
住まいの中に自分が作ったものが並んでいると、より愛着が湧きそうです。

クジラにお問い合わせいただくお客様の中にも、自分たちでDIYをすることによって家づくりをしてみたいという方もいらっしゃいます。
そのため、DIYを希望されるお客様にはリノベーション工事途中にスタッフと一緒にDIYをすることがあります。
その中でも一番の人気が壁の塗装です。

今回はそんなDIYについて、初心者の方から上級者の方まで参考にしてほしいアイデアを紹介していきます。

DIYでどんなことができる?

そもそもDIYとは何を指すのでしょう?
DIYとはもともと戦後のロンドンで始まった「自分たちで復興する」ことを目的とした活動のスローガンに使われていた「Do It Yourself」の略称です。

楽しいイメージのDIYですが、その起源には戦後のロンドンの人々の復興への強い思いがあったんですね。
DIYと聞くと日曜大工のような「物を作る」イメージがありますが、自分で「作り出す」「やってみる」というようなニュアンスの方が正しいかもしれません。

DIYの施工写真

住まいのDIYは大きく分けて「オリジナルの家具や小物を作ること」と「内装のイメージチェンジ」があります。

今では簡単に作れるDIYキット、簡単に貼れるクロスなども販売されていますし、塗料もホームセンターには塗る用途に応じたものが並んでいます。

また、クロス張り替えとなると構えてしまうかもしれませんが、ドアノブを替えたり、扉の色を変えるだけでもインテリアは見違えます。小さな箇所から少しずつ自分好みの住まいに変化させていくのも楽しそうですよね。

DIY初心者編

さて、DIYに挑戦したい!という方に挑戦しやすいアイデアを紹介していきます。

収納ボックス

作りたいサイズに木材をカットし組み立てるだけで収納ボックスの出来上がりです。
カットの前に図面を描く、もしくはネットで図面を検索し、ホームセンターで必要な木材をカットしてもらいましょう。組み立てるだけの状態で材料を揃えれば、製作のハードルもぐんと下がりますね。

木材をカットした後は、角を丸くする作業「面取り」をやすりでしっかりしておきましょう。

そして、よりお手軽に作ってみたいなら、100円ショップですのことトレイを組み合わせても収納ボックスは作れます。

すのこを使ったDIY事例

収納ボックスは、塗装をすることでよりオリジナル感が出せます。組み立て後に塗装すると継ぎ目部分に塗り残しやムラができてしまうので、組み立て前にそれぞれのパーツを塗装しておきましょう。

飾り棚

インテリアのセンスがぐんと上がる飾り棚も簡単にDIYできます。

飾り棚を取り付ける際に必ずチェックしておきたいのが、壁の下地です。下地センサーという機械で壁の中の柱を確認することができるので、取り付けたい場所のどの位置に柱があるのか先に見ておきましょう。

下地の説明

位置が決まれば取り付ける位置の長さに合わせて木材をカットし、塗装などを施したうえで事前に決めていた位置に固定するだけでできあがりです。

棚をDIYした写真
棚をDIYした写真

今流行りの北欧スタイルには白やクリームなどの明るい飾り棚が合いますね。
飾る時には物を詰め込みすぎず、スペースをしっかりとることがポイントです。

棚をDIYした写真

暗めのブラウンとアイアンを合わせれば、ブルックリンスタイルにもぴったりです。
ぎゅっとアイテムを並べれば、まるで海外のカフェにいるような空間が出来上がります。

ラダーラック

見せる収納として大活躍のラダーラックですが、DIYならインテリアにピッタリのラダーラックが市販品よりお手頃価格で作ることが可能です。

長さと幅を決めたらそれぞれの木材をカットして固定していくだけ。

とっても簡単ですが、お部屋で使うブランケットやカーディガンをかけたり、バーの感覚を狭くしてスリッパ置き場にすることもできます。

ラダーラックをDIYした写真

省スペースでインテリアアイテムとしても可愛いラダーラックは、置いているだけでお部屋のアクセントになります。流木風の木材は作るのに少し手間がかかりますが、ナチュラルにもモダンな空間にも馴染みます。

クロス張り替え

内装のイメージチェンジをしたい方に挑戦してほしいのがクロスの張り替えです。
最近ではDIY向けにのり付きの壁紙が販売されているので、簡単に張り替えに挑戦できます。

クロス貼りの下準備ではコンセントやスイッチのカバーなどは先に外しておきましょう。

ここで、クロス張り替えに役立つアイテムを紹介しておきます。

クロスの張り替えに役立つアイテム

クロスをきれいに貼るために上記のアイテムはクロス張り替えの前に準備しておくと便利です。

さて、下準備の続きですが、もとの壁紙を剥がす場合には下地が凸凹のないようにパテで埋めたり、やすりで削ったりしてしっかり平らになるようにしましょう。

パテの写真

もとの壁紙の上にそのまま新しい壁紙を貼る場合は水拭きして汚れをとっておき、壁紙に穴などがあいていればパテで埋めて平らにしておきます。

下地の準備ができればあとはクロスを貼っていくだけです。しわにならないように、貼る部分にガイドの線を書いておくと作業がスムーズに進みますよ。

一部分だけにアクセントに貼るのもお部屋の雰囲気がガラッと変わります。
模様替えに家具やカーテンを買い直すのはお金もかかりますし、捨てるのももったいないですが、クロスの張り替えなら手軽に低予算でできるので、手軽に模様替えをしたい方におすすめです。

DIY中級者編

初級者編に挑戦してみて、まだまだDIYを楽しみたい方は、ぜひ中級者編に進みましょう。
住まいづくりがもっと楽しくなってくるかもしれません。

収納棚

DIYで収納棚と言えば定番アイテムにもなっています。
作りたいサイズに材料をカットし組み立てていくだけでインテリアにぴったり、サイズもピッタリの収納棚ができます。

収納棚を作る時も、まずは図面を書いてみてサイズをしっかり決めておくのがポイントです。
DIYでは組み立てが大変なイメージありますが、それよりも重要なのは組み立て前のサイズ確認とカットです。
材料のサイズとカットがうまくいっていれば組み立ては決めた通りに進めていくだけなのでそれほど苦になりません。

収納棚ではないですが、コの字ラックも便利なDIYアイテムです。
買ってきた収納ケースでは少し隙間が空く時などにコの字ラックを収納ケースの周りに組み立てれば、シンデレラフィットでお部屋がすっきりします。
天板付きのような見た目はプラ素材の収納ケースそのままに比べて見栄えもぐんと上がります。

家具のリメイク

インテリアを見直すと一番に目がつくのが家具ではないでしょうか。
手っ取り早く買い替えようとなるかもしれませんが、今使っている家具のサイズがぴったりだったり、使い勝手が良い家具だと買い替えるのも悩みどころですよね。

そんな時には家具のカラーを変えるだけでインテリアにぴったりのオリジナルの家具ができてしまいます。

家具の塗装で大事なのは下地の処理です。
市販の家具は表面がツルツルしているので、プライマーと呼ばれる下地用の塗料を塗りましょう。
プライマーを塗ることで表面がざらつき、カラーの塗料がより密着して後から剝がれるのを防いでくれます。

プライマーが塗れたら好きな色を塗るだけ。
下地が濃い色だと一度では下地の色が透けてしまうので二度塗りがおすすめです。
塗料を買う時に二度塗りに十分な量を買っておきましょう。

カラーの塗料を塗り終えたら仕上げにクリアの塗料かニスを塗って表面をきれいに仕上げます。
クリアの塗料やニスを塗っておくことで表面の汚れがつきにくくなり、その後のメンテナンスが楽になるので、時間はかかりますがここでしっかり仕上げをしておくことが肝心です。

もう一つおすすめが、使わなくなった古着の生地を使った椅子のリメイクDIYです。

古着を使って椅子をDIYした写真

古くなった椅子の座面を、古着の生地を使って張り替えるDIY方法になります。

壁の塗装

家具の塗装よりレベルアップして次は壁の塗装です。
壁の塗装になると塗る面積が増えるので単純に時間がかかるうえに、家具・家電を移動させる必要があったりして手間もかかります。

日本ではあまり壁を塗装するイメージがないかもしれませんが、アメリカなどでは壁を塗装するDIYは一般的です。
海外ドラマなどでも、ローラーで壁を塗装している場面が出てきたりしますよね。

壁の塗装の場合には下地になる壁によって下準備が変わってきます。

壁紙の上からでも塗装はできますが、その場合はしっかり水拭きをして汚れをとっておきましょう。
壁紙の上に塗装する場合は塗装ができる壁紙かどうか、試し塗りをする、セロハンテープがよく張り付くかどうか、もしくは水を吹きかけてみて吸収するかどうかで確認しておきましょう。
もし塗装に向いてない壁紙だと塗装をしても剝がれてしまったりムラになってしまったりするので、その場合はクロス張り替えに変更するかクロスを剥がしてから塗装するのがおすすめです。

下地が木材そのままであれば、ヤニ止めを塗り壁の凹凸をパテで埋めておきましょう。

塗装をきれいに仕上げるポイントは下準備をしっかりしておくことです。
クロスの張り替えと違って塗装はコーティングが薄いため、少しの凹凸でもクロスよりも目立ってしまいます。

下地の処理ができれば、非塗装部分(巾木・コンセント周りなど)をマスキングテープや養生テープでカバーして塗っていくだけです。
二度塗りしないと下地の色が透けてきてしまうので、壁の塗装には少なくとも半日、できれば丸一日見ておきましょう。

壁をペイントした写真

お子さんがいれば、一色に塗った壁に仕上げにペイントしてもらうのも楽しそうですよね。
オリジナルのカラー・デザインの壁は家に一面あるだけでも素敵な空間になりそうです。

石膏の写真

壁に石膏を塗るDIYもできます。
壁の質感が変わって、味のある空間が出来上がります。

壁に石膏を塗った写真

思い切ってビビットカラーを使っても可愛いですね。
クロス張り替えと違って、一度ローラーなどの用具を揃えてしまえば、好きな時に好きな色に塗り替えられるのが塗装のいいところです。

DIY上級者編

ここまでのDIYでオリジナリティ溢れる空間が出来上がってきたかと思います。
さて、上級編では間取りを変えてしまうようなDIYも紹介していきます。

押し入れ改造!書斎スペースや子どもの秘密基地に

押し入れを改造と聞くとリノベーション業者に頼まないと無理なのでは?と思うかも知れません。が、実は押し入れの中板は構造によっては自分で外すことができてしまいます。

中板を外すことができれば、中を塗装・クロス貼りをして書斎スペースや子ども部屋の一部に改造しちゃいましょう。

中板を外さなくても上段・下段だけを部屋の一部としてオープンにして、もう一方はカーテンを取り付けて収納スペースにしておくDIYも最近ではよく見かけます。

押入れをDIYした写真

下段だけでも小さい子どもなら充分なスペースがあり、秘密基地感覚で楽しめそうです。
壁の色、空間のテイストなど全てをオリジナルで作れるのでDIY力の見せ所ですね。

注意点としては、賃貸物件の場合、中板を外してしまうと原状回復が難しくなるので外さないようにしましょう。また、マンションではなく一戸建てや長屋(連棟住宅)などの木造住宅の場合、押入れ周りの柱などが建物の耐久性を担っていることがあるので、そういった場合には木造住宅の専門家に相談しましょう。

ロフトベッド

空間をより有効活用できるロフトベッドですが、市販のものは結構高額ですよね。DIYなら材料代だけなので、より低コストで好みのデザインのものが作れます。

ロフトベッドをDIYした写真

「壊れたりしないの?」と心配になる人もいると思いますが、ネットで検索してみるとプロが公開しているロフトベッドのDIY用の図面もあるので、そちらを参考にしてもいいかもしれません。

インテリアの雰囲気とロフトベッドのテイストがぴったりで、子どもたちだけの特別な空間が出来上がります。窓を作ったり、お気に入りのアクセサリーをつけたりしたロフトは遊び心たっぷりで、毎晩寝るのもワクワクしそうです。

DIYでサスティナブルな住まい作り

近年、サスティナブルという言葉が広まっており、再生素材を使ったサスティナブル建材やエコを謳った住まいもたくさん出てきました。

そんな中「住まいを大切にしながら長く住む」手段としてもDIYは注目されています。古くなった住まいや家具を自らの手でメンテナンスしながら愛着を持って大切にする。サスティナブルな住まいづくりと言えるものです。

特に、長年使い続けた風味や風格は新品では味わうことができません。ほしいものを安く手に入れるためのDIYも素敵ですが、愛着を持って長く使っていくためのDIYも素敵ですよね。

▼サスティナブルな住まいづくり

DIYで住まいづくりを楽しもう

DIY初級者の方から上級者の方まで楽しめるDIY事例を紹介してきました。今ではDIY向けの製作キットなども増えてきているので、誰でも手軽にDIYを楽しむことができます。

大切なのは、住まい作りをファッションのように楽しむことです。季節によってイメージを変えたり、家族の成長に合わせてメンテナンスしたり、自分だけのオリジナルを求めたり、DIYは住まいに個性作りとも言えます。

決して世界に二つと無いご自身の住まいを、思う存分楽しんでください。

WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

片山 飛翔TSUBASA KATAYAMA

設計 / 兵庫県三田市出身 / お客様の空想をより良い形で体現する事を常に意識しています / 料理が得意です。お客様とプライベートでも遊べる仲になる事が夢です

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