2022.07.23
最終更新日
2023.07.28
リノベーションのヒント

【フローリング種類】タモとアッシュ、違いはある?特徴は?徹底解説

近年ひそかに人気を上げているタモ材。
よく「アッシュ」と一緒に紹介されていたり、メーカーによっては表記をアッシュ(タモ)などのように並べて書いている場合もあります。

タモとアッシュって名前は違うけど同じなの?
聞き慣れない樹種だけど、建材に使うのに機能面は大丈夫?

今回はあまり聞き馴染みのない「タモ材(アッシュ材)」について樹種の特徴からおすすめインテリアまでしっかり解説していきます。

タモとアッシュは同じ樹種

タモとアッシュは原産地によって呼び方が変わるだけで、どちらもモクセイ科トネリコ属の広葉樹です。

木そのものを見かけるといったことはあまりなく、建材を検討するようになって初めて聞いたという方もいるかもしれませんね。
実はタモやアッシュはバットやラケットなどのスポーツ用品や楽器などにも使われてきた私たちにとっては身近な樹種の一つです。

タモの原産地は日本!

タモは日本、特に北海道や本州北部に生息しているヤチダモやオオバトネリコなどの総称です。
日本以外ではロシアや中国などの湿った寒い地域にも生息しています。
海外では「ジャパニーズ アッシュ」と呼ばれることが多く、同じアッシュの種類として扱われています。

後に紹介するアッシュに比べると目が詰まっていて、山のように尖っている板目が特徴です。また色味は欧州産や北米産のアッシュに比べて少し赤みがかっています。

アッシュはヨーロッパとアメリカが原産!

トネリコ属のなかで「セイヨウトネリコ」と呼ばれるのが欧州産やアメリカ産のアッシュです。
タモに比べると目が粗く、柔らかい丸い板目で、より白っぽい色味が特徴です。

アッシュ材は「ジャパニーズアッシュ」のように産地によって呼び方が分けられることがあるので、ここでは産地別に呼称を紹介しておきます。

ヨーロピアンアッシュ

欧州産の「ヨーロピアンアッシュ」は産地によって「イングリッシュアッシュ」や「フレンチアッシュ」などと呼ばれることもあります。
一部、ドイツやフランスのアッシュは「オリーブアッシュ」や「ブラウンアッシュ」と呼ばれる少し暗めの色味をしたものもあります。

ホワイトアッシュ

北米産の別名「アメリカトネリコ」や「アメリカタモ」とも呼ばれるホワイトアッシュは名前の通り、アッシュのなかでも明るい色味が特徴的です。
また同じアッシュのなかでも特に弾力性に優れていて、野球のバットなどに多く使われています。
ギターなどにも使用され、古くから身近な道具作りに重宝されてきました。

タモ(アッシュ)の特徴

タモとアッシュの違いでも少し触れてきていますが、ここで改めてそれぞれに共通した特徴をみてみましょう。

堅く変形しない

ダイニングテーブルなど家具に無垢材を使用したいと思っても傷がついてしまうことや木材が変形して使い勝手が悪くなることを不安に思う方もいるでしょう。
しかし広葉樹であるタモ(アッシュ)は傷がつきにくく、変形しにくいことが特徴です。
小さなお子さんがいても傷がつきにくい建材なら取り入れやすいですね。

経年変化が少ない

天然の素材である木を使う時に避けられない経年変化ですが、色味が濃く、暗くなることがほとんど。
できれば完成当初のままのインテリアの雰囲気が保たれていてほしいという方もいますよね。

タモ(アッシュ)は経年変化後もあまり色の変化が大きくなく、少し黄色っぽさが増す程度です。
経年変化のスピードも緩やかなので、住んでいる人はほとんど気づかないレベルです。

タモ(アッシュ)を取り入れたインテリア

タモ(アッシュ)は木目がきれいにはっきりと見えるので木らしい柔らかい雰囲気が演出できます。
基本的にはどんなお部屋のテイストにもなじみやすいのですが、特に合わせやすいテイストを紹介します。

タモ(アッシュ)×北欧テイスト

北欧テイストのお部屋に欠かせない白や明るい色味。
明るく白っぽいタモ(アッシュ)の色味はまさに北欧テイストにぴったりの木材です。
カラーを選ばないタモ(アッシュ)ならカラフルなクロスも合わせやすく、明るい空間に仕上がります。

木目もまっすぐ伸びてシンプルなので、すっきりした印象を演出してくれますね。

タモ (アッシュ)×ヘリンボーン

タモ(アッシュ)はシンプルな印象が魅力ですが、物足りないという方にはヘリンボーン張りで他の樹種と合わせるという手もあります。
経年変化していくにつれて白っぽいタモ(アッシュ)の色味がより映えていきます。

タモ (アッシュ)×モダンテイスト

グレーやブラックを使ったデザインが上品な印象のモダンテイストですが、暗い部屋になってしまうことも。
明るい色のタモ/アッシュを床に取り入れることでモダンなテイストは崩さずに明るいお部屋を作ってくれます。

落ち着いた色のクロス・家具などと明るい色の床の対比が素敵な空間です。

タモ(アッシュ)で木の温もりあるお部屋に

明るい色味と柔らかできれいな木目が大きな特徴のタモ(アッシュ)は木の雰囲気を楽しみたいという方に特におすすめです。
他の広葉樹に比べて比較的安価で供給も安定しているうえに、機能面でも劣っていないのも大きな魅力です。

同じタモ(アッシュ)のなかでもタモ材かアッシュ材かまでこだわって選ぶのも楽しみなポイント。
木材選びで悩んでいる方は、ぜひタモ(アッシュ)を候補に入れてみてくださいね。

▼タモ(アッシュ)以外のフローリングについて知りたい方はコチラ!

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

松尾 翔SHO MATSUO

デザイナー / 兵庫県神戸市出身 / 空間や思考においてギャップを作ること。
それらがお客様やゲストなどの利用者にとって、良い意味での驚きや心を踊らせるような体験に繋がると信じています。 / 私たちの仕事はカッコいい空間を作ることではなく、お客様の暮らしがより素敵になるようにデザインすることです。
プロとしてお客様のご要望を叶えるだけではなく、言葉にできない "想い" を引き出し、表現することを心掛けています。

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