見せる収納と隠す収納の基本を解説!おしゃれな部屋を作るテクニックとは
同じ家で長く生活していると、どうしても出てくるのが「収納」の問題。
箪笥やクローゼットに収まりきらず、新たに収納箱を買ってみたら部屋が窮屈になってしまった。どこに収納したのかわからなくなり、毎回探すのに時間がかかってしまう。
そんな悩みの解決策になり得るのが「見せる収納」。収納したいものを部屋に飾るように配置することで、収納がインテリアになり、収納場所も一目でわかるようになります。
アイテムをあえて「見せる」収納方法のメリット・デメリット、部屋別の「隠す収納」との使い分け方について紹介していきます。
目次
見せる収納とは?
見せる収納とは、収納したいものを部屋のインテリアとして、あえて見せるようにして配置する収納テクニックです。
置いているものを見せる収納と、収納している中身(棚や収納箱など)が見える収納の2つに分けられます。
見せる収納のメリット
見せる収納には、メリットとデメリットがあります。まずはメリットから見ていきましょう。
アイテムがインテリアになる
収納するもので自分の好みや個性を演出できるのは、見せる収納ならではのメリットです。テーブルやソファなどの大型家具は、一度購入するとなかなか買い替えることがありませんが、書籍や食器などの小物はそのときの気分によって新しく購入しますよね。
それらの小物を見せる収納に使うことで、大掛かりな模様替えをしなくても、お部屋の雰囲気を簡単に変えることができるんです。
何がどこにあるかのわかりやすい
「家にあるはずのものが見つからない……」
そんな経験はありませんか?せっかく綺麗に収納しても、必要なときにすぐに手に取れなかったら不便ですよね。
見せる収納のメリットはお部屋のデザイン性だけではありません。「何がどこにあるのかわかりやすい」という機能性のメリットもあるのです。ペンやハサミなど、頻繁に使うものほど見せる収納を活用すればストレスフリーな生活にも繋がるでしょう。
また、カップルや家族など、複数人で居住している場合にも見せる収納がおすすめです。何がどこにあるのかという共通認識を持ちやすいからです。
アイテムの取捨選択ができる
見せる収納はアイテムを見せることを前提に収納するため、必然的に収納できるアイテムの数が限られてきます。何でもかんでも置いてしまうと、部屋がごちゃっとした印象になってしまい、見せたい雑貨や小物もうまく見せられなくってしまいます。
見せる収納を意識することで、使わないものや必要のないものを溜め込まず、取捨選択のできるミニマムな生活を送れるでしょう。
見せる収納のデメリット・解消法
続いて、見せる収納にありがちなデメリットと、その解消法を確認していきましょう。
部屋が散らかって見える
見せる収納を取り入れる上で、多くの人が失敗しがちなのが「部屋が散らかって見える」ということ。何も考えずにものを置いていると、空間に対する色や数のバランスが崩れてしまいます。
見せる収納こそ、「統一感」を意識することを忘れないように。同じエリアは同系色か補色でまとめたり、素材やデザインも同じか似ているもので合わせたりするようにしましょう。
サイズ感のバランスも重要です。壁面収納など背の高い収納棚はとくに、「下から上に、大きなものから小さなものへ」と配置するようにしましょう。そうすると全体の安定感が生まれ、上部が軽い印象になることで部屋を圧迫させる心配もありません。
また、見せる収納の上級テクニックとして、「配置パターンを交互にする」というものもあります。段や列ごとに書籍、観葉植物などを交互に配置することでメリハリが生まれるのです。その際、何も置かない箇所を作る「余白を持たせる」ということも、整理整頓された見せる収納にする上で大切なポイントです。
ほこりが溜まりやすい
見せる収納は書籍や文房具などの小物をそのままの状態で置くため、どうしてもほこりが溜まりやすいというデメリットがあります。せっかくおしゃれに配置していても、ほこりっぽいと不潔に見えたり、時にはアレルギー性鼻炎を引き起こしたりしてしまうことも。
そのため、こまめにハンディモップや粘着クリーナーなどで掃除することをおすすめします。最近では、お掃除用品もシンプルでおしゃれなものが増えているので、インテリアに合うものを選び、お掃除用品自体も見せる収納にしておきましょう。すぐに使える場所にあるとお掃除が習慣化されやすく、その面倒さも軽減されるはずです。
【部屋別】見せる収納・隠す収納の使い分け方
見せる収納を取り入れるといっても、すべての部屋が見せる収納に適しているわけではありません。クローゼットや押入れ、収納ボックスを使用する「隠す収納」とうまく使い分けることで、見た目も使い勝手もよい居住空間を作ることができるでしょう。
ここからは部屋別に「見せる収納」と「隠す収納」のどちらが向いているのかをチェックしていきます。
リビング、ダイニング
リビング、ダイニングには「隠す収納」が向いています。
家の中心部分で、テレビを見たり食事をしたり、家族とコミュニケーションを取ったり、ゆったりとした時間を過ごす空間だからです。もので溢れていると散らかった印象になり、気持ちが落ち着きません。来客を通す場所でもあるため、その際にも同じことが言えます。
しかし、長い時間を過ごす空間だからこそ、好みや個性を演出する場として「見せる収納」も取り入れたい場所でもあります。
そこで、お気に入りのアイテムを飾りたいという場合は、部分的にガラス戸になっている収納棚がおすすめ。棚の中に収納しながらディスプレイできるので、ごちゃごちゃした印象になるのを防げます。
テーブル、ソファ、テレビボードなどの大きな家具が多いリビング、ダイニングだからこそ、小物の見せる収納で季節や気分ごとに模様替えを楽しめるといいですよね。
キッチン
キッチンには「見せる収納」が向いています。
食器や調理器具などは目に見える範囲にあり、すぐに取り出せたほうが家事の効率もグンと上がるからです。キッチン用品を購入する際に、自分が見せたいと思う見た目のものを選んでおくと安心ですよね。
そのほか、あまり頻繁に使わない調味料や消耗品のストックなどを、シンク下の棚の中など隠せる収納部分にしまっておきましょう。
書斎
書斎には「見せる収納」が向いています。
来客に見られることもなく、家の中でもっとも自分好みにカスタマイズできる空間だからです。パソコン用品や文房具などが目の届く位置にあると、作業効率が上がるメリットも。
お気に入りの書籍や雑貨、アクセサリーを飾るように配置して、目に入るものから毎日の気分を上げていきましょう。
寝室
寝室には「隠す収納」が向いています。
そもそも寝室に収納するものといえば、衣服やタオルなどのかさばるものが多いはず。クローゼットやタンスなど大容量の収納家具を使用して、中身をしっかり隠すようにしましょう。そうすることで部屋がすっきりと整頓され、視覚情報に邪魔されることなく、身も心もリラックスした状態で睡眠につけるはずです。
見せる収納は、空間と目的を意識して
見せる収納のメリット・デメリット、部屋による使い分け方を確認してきましたが、まとめると、その空間はどんなことをする場所なのか「目的を意識する」ことが大切だということです。
例えば、書斎は自分が仕事や趣味に没頭するためのプライベート空間として、見せる収納を。寝室は心身ともにリラックスした睡眠をとるため空間として、隠す収納を。
部屋の中での収納スペースは限られています。見せる収納・隠す収納を適宜使い分けて、メリハリのある、おしゃれで快適な生活を目指していきましょう!