2024.03.02.Sat 施主様インタビュー

【リノベーションOBの声】安心して過ごせる空間作り|KUJIRA AWARDレポート

リノベーション インタビュー

2023年11月に開催したリノベーションの祭典、KUJIRA AWARD。
チームメンバー(施主様×クジラスタッフ)に登壇していただき、クジラスタッフも知らなかった施主様の心の内や、みんなにおすすめしたいリノベポイント、住んでみてからの感想などお話しいただきました。
本記事では、そんな施主様とクジラスタッフのリノベーション伝記を公開します。

リノベーション インタビュー
リノベーション インタビュー

三輪(司会)続きましてはビルのリノベーションです。大阪ミナミのグリコ下に集まっている若者たちの居場所になるように、難波にユースセンターを作られました。ユースセンターのオープン以降たくさんの若者が利用してくれているとのことです。この場を作ろうと決めた想いや空間作りで大切にしたことなどをお伺いしたいと思います。

それでは施主の認定NPO法人D×Pより野津様、クジラから代表して田中(ディレクター)、藤本(デザイナー)、ステージへお願いします!

Q1.どんな居場所を作りたかった?

リノベーション インタビュー
三輪(司会):どういうセンターを目指してリノベーションされましたか?また、子どもたちにとってどんな居場所を作りたかったのでしょうか?D×Pさんのご紹介も併せてお願いします。

野津様:10代の若者を支援しているNPO法人D×Pです。10代の孤立を解決するということを掲げて活動しています。孤立というと不登校とか家庭の環境とか、色々なことが重なって頼れる人がいなくなる、社会的に居場所を感じられなくなるところから孤立していくかと思います。

リノベーション インタビュー
そういったことを解決すべく様々な活動に取り組んでいます。オンラインで相談を受け付けていて今では、全国で登録者が1.2万人くらいになりました。ただ相談に乗るだけでなく、現金の給付や食料を送ったり支援をしています。最近では、親に頼れない環境で収入がコロナの影響で一時的に少なくなってしまったり、退職して給与がなくなってしまった方に一時的な生活のための支援を行い、次の就職などに向けてサポートしています。

しかし、そもそも相談にも繋がらないような子ども達は社会にたくさんいて、ミナミにはそういった居場所がない子どもたちが集まって様々なトラブルに巻き込まれたり犯罪に巻き込まれたりしています。そういった子どもたちにとって安全な居場所を作りたく今回のプロジェクトを始めました。まずはこの場で仮眠ができたり、ご飯が食べれたりする場として集まってもらって、そこから自立に向けた支援や、家庭環境や経済的理由で諦めていたことを実現できるようにサポートしていく場にしたいと思って相談させていただきました。

三輪(司会)ありがとうございます。

Q2.街中の階段のように慣れ親しんだ空間作り

リノベーション インタビュー
三輪(司会)お話いただいた背景からクジラでどんなプラン・デザインにするのかを相談させていただいたかと思います。
そこで、弊社から「室内に階段ベンチ」を提案させていただいたと聞いています。こちらの提案を聞いていかがでしたか?

野津様:元々野外で関わっていた子たちにとって、場所を作るにあたってどんな場所がいいのか想像ができていなかったのですが、パースを見せてもらって、確かに外にいる子たちはよく段差に腰掛けているなと気付かされました。
椅子と机を用意して座るよりも、こういった段差に座る方が落ち着くだろうし、潜れる場所や端っこに座れる場所があるのが安心して過ごせる場所になりそうだと思いました。
リノベーション 施工事例
三輪(司会):藤本さんはどういった理由でこのプランを提案しようと思ったのですか?

藤本:要望をお伺いした時に、食事ができることと、楽しく会話もできるし、一人でゆっくり過ごすこともできる場所にするという目的があったので、そこを上手く盛り込むことを考えました。街中でも椅子とテーブルがあるところよりも、階段で休憩する姿をよく見かけます。階段に腰掛ける方が一人でも人の目を気にせず過ごせる安心感があるのではないかと社内でも議論して、階段ベンチという形になりました。

Q3.実際にどのように使われていますか?

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三輪(司会):このセンターが完成した後に、働いているスタッフや利用している子どもたちの反応や変化はありましたか?

野津様:一人でいたい子は端っこによくいたり、真ん中の隠れ家みたいな所とその上が人気です。それぞれの過ごし方がその時々で自由に過ごせているのでいいと思いました。私が子ども達に話しかける時も、机と椅子で向かい合うよりも、階段に座って目線がずれる方が話しやすくて良かったなと思いました。

また、街中で関わっていた時は少しピリピリとした雰囲気もあったのですが、このセンターにきてから、鬼ごっこしたり風船でバレーボールをしたり年相応な過ごし方を過ごし方をしてくれているのが良かったと思います。外だと喫煙をしていたりする子も多かったのですが、子どもらしい過ごし方をしているのを見ると、やっぱり安心できる環境が必要だと思いました。

三輪(司会):最後にみさきちゃん(田中)、実際に利用されている声を聞いてどうですか?

田中:当初は30~40人くらい来てくれたらいいなと聞いていたのですが、今では50~70人くらいの子ども達が来て、階段ベンチで過ごしてくれていると聞いてとても嬉しく思います。

三輪(司会):ご登壇ありがとうございました!
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WRITERこの記事を書いた人

ライター

本荘 はるなHARUNA HONJO

webライター/大阪府柏原市出身/実家で保護猫2匹を飼っています/冬キャンプが好きで年末に富士山を見ながらキャンプをしました!

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