2025.08.19
最終更新日
2025.08.19
施主様インタビュー

「暮らしに“らしさ”を取り戻す」–吹田市での新築リノベという選択肢

リノベーション インタビュー

大阪・吹田市。静かな住宅街に佇む新築マンションに、中西さんご夫妻は暮らしている。ご夫婦と5歳の息子さん、3人で過ごすこの住まいは、“新築なのにリノベーション”という、少し意外な選択によって生まれた。

「よくあるマンションの内装って、ちょっと味気ないところがあるじゃないですか。真っ白で、つるっとしていて……それがどうしても馴染まなくて」。
そう話すのは奥さま。元・人事総務の経験を経て、現在は在宅でキャリアスクールのサポートを行う“働くお母さん”だ。

実はこの家、完成当初の面影はほとんどない。リノベーションによって、まるで設計から描き直したかのような空間に仕上がっている。

リノベーション インタビュー

暮らしの真ん中に、“子育て”と“仕事”

ご主人は広告制作会社で15年以上にわたり、企業のプロモーションイベント制作などを担当、現場と企画を行き来してきた。東京からの移住後も関西支社で働きつつ、ガンバ大阪の熱烈なサポーターとして年パスを握りしめる。

一方の奥さまは、在宅ワークと子育てを両立させるライフスタイルへ。東京時代に比べ、子どもと向き合える時間が増えたという。

「今は、朝からプールで遊んだり、ロフトでおもちゃを広げたり。自由に動けるスペースがあって、親子で気持ちにも余白ができました」

リノベーション インタビュー
家選びの条件は明確だった。自然が近くにあること。交通アクセスが良いこと。そして、安心して子育てできる環境であること。関西移住の候補は西宮と吹田に絞られ、最終的に選んだのがこの地だった。

「近くに大きな公園があって、ショッピングモールも徒歩圏内。何より、親の実家も近い。子育てを一緒に楽しめる環境が整っていました」

リノベーション インタビュー

アールの曲線と、暮らしの整え方

この家で最も印象的なのは、各所に仕込まれた“アール”。エアコンの配管を隠す柱、玄関、天井など、角をとった優しいフォルムが、空間にどこか柔らかさと奥行きを与えている。
「配管が見えるのがどうしてもイヤで。だったら、それすらもデザインにしてしまおうと思ったんです」
リノベーション インタビュー

その発想は、まさに住まい手ならではの目線。奥さまはこれまでもDIYや収納設計に興味を持ち、自宅を何度も“整え直す”ことを楽しんできた。
「使いやすさだけじゃなくて、“好き”が続くこと。そんな視点で空間を整えるようになりました」

リノベーション インタビュー

「夫婦の対話が育てた空間」

キッチンの配置、水回りの導線、アールの曲線……。多くの設計判断は、夫婦の間で幾度も交わされた対話の積み重ねだった。「お互いが“これは譲れない”という部分を素直に出せたのがよかった」と話すご主人。家づくりは、暮らしの設計であると同時に、関係性の再確認でもある。

リノベーション インタビュー

「既存を活かす」発想の転換

「当初はキッチンも全部壊して、ゼロベースでつくるつもりだったんです。でも現物を見ていく中で、既存の設備や素材を活かす方向にシフトしました」
結果として、キッチンは既存をベースに、天板をモールテックスで塗り直し、水栓やレンジフードも交換。収納も造作で追加し、見違えるような仕上がりに。コストを抑えつつ、最大限のアップデートを実現した。

リノベーション インタビュー

エアコンのダクトを隠すためにアール状の柱立て、天井の曲線多用など、「よくある新築感」を徹底的に排除した。
「真っ白な世界に、自分たちの色を足していく感覚。それが、すごく楽しかったですね」
「新築=完成品ではない」
「新築なのに直すの?」と不思議がられた。でもそれは、“完成品として買う”という住宅観に対するアップデートでもあった。素材としての新築、そこに自分たちの“暮らし”を重ねていくこと。そんな意識の変化が、新たな住まい選びの可能性をひらいている。
リノベーション インタビュー

「新築でも、もっと自分らしく」

今回のプロジェクトには、クジラの設計スタッフや代表・矢野も伴走。リノベーションにあたり、可能な限りのアイデアと制約のすり合わせを重ねた。

「気になったらすぐLINEして、即レスで返ってくる。それが本当にありがたかったです」
打ち合わせには子連れで参加することも多く、現場では遊びながらの打ち合わせも。「ここのRは社長が提案してくれたんですよ」と笑う場面もあり、設計のプロセスそのものが“家族の体験”として記憶に残っている。

「新築でも、既存でも。自分たちらしく暮らすために、手を加えるのは当たり前。むしろ、“自分たちの家”って、そういう風に作っていくものなんじゃないかなって思います」
リノベーション インタビュー
大きく手を加えなくても、空間の質感や雰囲気は確実に変えられる。だからこそ、暮らしに“らしさ”を取り戻すリノベーションは、新築でも有効な選択肢なのだと──中西邸はそう、私たちに語りかけてくる。

WRITERこの記事を書いた人

クジラ 編集部

中崎町にあるリノベーション会社です。不動産探し、住宅ローンのお手伝い、設計デザイン、施工、インテリアコーディネートまでワンストップでお手伝いさせていただきます。お客様に最適な暮らし方のご提案をさせていただきます。

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