浴室リフォームの費用相場|総額の目安と内訳・予算オーバーを防ぐ見方【2026年版】

浴室リフォームで最初に知りたいのは、「結局いくらかかるのか」という総額の目安だと思います。結論から言うと、戸建てでユニットバスを新しいユニットバスに入れ替える場合の参考価格はおおむね86〜183万円(メーカー参考価格・工事費込)が目安です。標準的な仕様であれば、この幅の下寄りに収まりやすくなります。
ただ、同じ「浴室リフォーム」でも、見積り金額は会社によって大きく変わります。理由は、費用が本体価格と工事費に分かれること、いまの浴室が在来工法かユニットバスかで工事の中身が変わること、そして解体してみて初めて分かる追加費用があるからです。
この記事では、浴室リフォームの総額レンジを先に示したうえで、費用の内訳・工法別の違い・グレードによる差・解体後の追加費用・使える補助金までを一通り解説します。読み終える頃には、複数社の見積りを並べたときに「どこで金額が動いているのか」を見抜く目が身につくはずです。
目次
浴室リフォームの費用相場|総額の目安を先に結論
戸建てでユニットバスを入れ替える場合の参考価格は、メーカーの公表値でおおむね86〜183万円(工事費込)です。標準的な仕様なら下寄り、ハイグレードや大がかりな工事を伴うと上寄りに動きます。
| リフォームの範囲 | 費用の目安 |
|---|---|
| ユニットバス→ユニットバス交換(メーカー参考価格・工事費込) | 86〜183万円 |
| 在来工法→ユニットバス入れ替え(メーカー参考価格・工事費込) | 95〜168万円 |
| ハイグレード・特殊仕様を含む場合 | 200万〜300万円程度 |
上表はメーカー(TOTO)が公表する参考価格で、実際の金額は選ぶ浴室ユニットのグレード、現在の浴室の工法、そして解体後に見つかる下地や配管の状態で動きます。この幅を「なぜ動くのか」で理解しておくと、届いた見積りが高いのか妥当なのかを判断できるようになります。以下で、その動く理由を一つずつ分解していきます。
浴室リフォーム費用の予算帯別にできること|50万未満〜150万以上でどこまで直せる
予算帯ごとに実現できる工事内容の目安は、次のとおりです。自分の予算に近い行を見れば、どこまで手が届くかがつかめます。
| 予算帯 | できることの目安 |
|---|---|
| 部分的なリフォーム | 浴槽のみの交換、水栓や換気扇の交換など。参考として、シャワー水栓交換は4〜7万円、換気扇交換は13〜20万円(メーカー参考価格・工事費込) |
| ユニットバスの標準的な入れ替え | 86万〜120万円程度 |
| 中〜上位グレード・断熱や浴室乾燥の追加 | 120万〜183万円程度 |
| 在来工法からの入れ替え・下地補修を伴う工事 | 95万〜200万円程度 |
予算帯ごとの区切りは、標準的な入れ替えから在来工法での下地補修を伴う工事まで、範囲が広がるほど費用も上がります。全体を新しくする入れ替えの参考価格は前項のメーカー公表値(86〜183万円)を目安にしてください。
浴室リフォーム費用の戸建てとマンションの違い|金額のブレ幅で見る
同じ浴室リフォームでも、戸建てとマンションでは費用の前提が変わります。戸建ては解体後に確認する要素が多く、金額の幅が広くなりがちです。マンションは規約でユニットバスのサイズや工事範囲が限定されやすく、戸建てより費用がやや抑えられる傾向があります(目安として戸建ては80万〜150万円程度、マンションは70万〜130万円程度)。
戸建ての費用が上下しやすいのは、床下や土台の状態を解体後に確認する必要があり、腐食があれば補修費が上乗せされるためです。一方マンションは、設置できる浴室ユニットのサイズが規格で決まっていることや、共用部にあたる配管に手を入れにくいことから、工事範囲が読みやすく金額のブレが小さくなります。ただしマンションでも搬入経路が狭い、既存が特殊なサイズといった条件があると費用は上がります。
浴室リフォーム費用の内訳はどこで決まるか|本体価格と工事費で見る
浴室リフォームの費用は、大きく「本体価格」と「工事費」に分かれます。見積りがバラつく理由の多くは、この内訳のどこにどれだけ費用を割いているかの違いです。
内訳の代表的な項目は次のとおりです。
| 内訳項目 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 本体価格 | 浴室ユニット(システムバス)本体 | グレードで大きく変動(メーカー参考価格・工事費込の総額は前掲の総額目安を参照) |
| 工事費 | 施工・設置の手間賃 | 15万〜30万円程度 |
| 解体・撤去費 | 既存浴室の解体・撤去・処分 | 5万〜13万円程度 |
| 配管・給排水・電気工事費 | 給排水管・電気配線の接続や移設 | 6万〜16万円程度 |
見積書を読むときは、本体価格・工事費・解体撤去費・配管給排水電気工事費の4項目が分かれて書かれているかを確認してください。本体価格だけが安く見えても、工事費や解体費が別で膨らんでいることがあります。逆に「一式」でまとめられていると、どこにお金がかかっているかが見えません。複数社を比べるときは、この4項目が同じ粒度で並ぶ見積りかどうかを最初のチェックポイントにすると、金額の差がグレードによるものか工事範囲によるものかを切り分けられます。
浴室リフォーム費用が工法で変わる理由|ユニットバス交換と在来工法からの入れ替え

浴室リフォームの費用が会社ごと・住宅ごとに変わる最大の理由が、工法の違いです。いまの浴室が「ユニットバス」か「在来工法(タイル張りの浴室)」かで、工事の中身と費用が変わります。
・ユニットバス → ユニットバス:既存のユニットを外して新しいユニットに入れ替える。工事が読みやすく費用は抑えやすい。
・在来工法 → ユニットバス:タイルや土台を解体してからユニットを組む。工程が多く、下地の状態次第で費用が伸びやすい。
自分の家がどちらかで、見積りの前提が変わります。以下でそれぞれの目安を見ていきます。
ユニットバス交換の費用相場|工事費込みの目安
既存のユニットバスを新しいユニットバスに交換する場合の参考価格は、工事費込みでおおむね86〜183万円が目安です(メーカー参考価格。標準グレードのサザナで86〜150万円、上位グレードのシンラで115〜183万円)。
すでにユニットバスが入っている住宅は、設置スペースや配管の位置がある程度そろっているため、工事がシンプルで金額が読みやすいのが特徴です。費用が上下する主な要因は、選ぶユニットのグレードと、浴室の広さ(サイズ)です。標準的なサイズ・標準グレードなら中心価格帯に収まりやすくなります。
在来工法の浴室をユニットバスにする費用相場
タイル張りの在来工法の浴室をユニットバスに入れ替える場合の参考価格は、おおむね95〜168万円が目安です(メーカー参考価格・工事費込)。ユニットバス同士の交換より下限・上限とも高めなのは、解体と下地づくりの工程が増えるためです。
在来工法からの入れ替えは、既存のタイルや壁・床を解体し、下地を整えてからユニットを設置します。工程が多いぶん費用は高めになりやすく、さらに解体してみないと分からない要素があります。それが、床下の土台や柱の状態です。長年の水漏れで土台が傷んでいれば補修が必要になり、費用が上振れします。この「解体して分かる追加費用」は次章で扱います。
浴室リフォーム費用はグレードでどこが動くか|総額への影響を見る
グレードの違いは、総額の「どこが」動くのかで捉えると分かりやすくなります。メーカー参考価格でも、標準グレード(TOTOサザナ)で86〜150万円、上位グレード(同シンラ)で115〜183万円と、グレードが上がるほど帯が上へずれます。
・標準グレード帯:標準的な浴槽・壁パネル・床の仕様。参考価格の下限側に対応します。
・上位グレード帯:断熱浴槽、掃除しやすい床、浴室乾燥暖房機などが加わる。参考価格の中心〜上限側に対応します。
つまり、標準から上位の範囲であれば、グレードを上げても総額はメーカー参考価格の帯の中で動くのが基本です。オプションを足しても、内訳のうち本体価格が上がるという形で金額の動きが見えます。
一方、大理石調の壁やオーダーメイドに近い特殊仕様は、標準的な参考価格の帯からは外れます(この帯を超える具体的な金額は200万〜300万円程度)。多くの場合はここまでの予算を組む必要はなく、本記事では「特殊仕様の枠外」として参考の位置づけにとどめます。グレード選びで迷ったら、まずはローからミドルの範囲で、掃除のしやすさや断熱など毎日の使い勝手に効く仕様を優先するのが現実的です。
解体して分かる追加費用|土台腐食と配管移設で予算はいくら増えるか

浴室リフォームで最も予算オーバーを招きやすいのが、解体してみて初めて分かる追加費用です。下地補修や配管移設などを合わせると本体工事とは別に追加が発生することがあります(追加費用の合計目安は30万〜100万円程度)。
「解体してみないと分からない」と言われるのは、床下や壁の中が完成後には見えないためです。特に古い浴室では、長年の水漏れで見えない部分が傷んでいることがあります。主な追加費用は次のとおりです。
| 追加費用の項目 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 下地補修 | 傷んだ床・壁の下地のやり直し | 5万〜30万円程度 |
| 土台・柱の腐食交換 | 水漏れで腐った土台や柱の交換 | 1箇所あたり4万〜5万円程度(範囲が広い場合は10万〜30万円程度) |
| 配管移設・交換 | 古い配管の交換や位置の移動 | 5万〜20万円程度 |
こうした追加は、なぜ必要になるのかを理解しておくと過剰な上乗せと区別できます。古い浴室では床下や壁の中が長年の水漏れで傷んでいることがあり、そのまま新しい浴室を設置すると土台の腐食が進んだり、下地の不陸で施工不良につながったりするため、安全に長く使うには補修が避けられない場合があります。だからこそ、契約前に「解体後に追加が出る可能性」と「その場合の概算」を確認しておけば、追加分を織り込んだ資金計画を立てられます。
解体後の追加費用が実際にどう発生するかは、この記事の後半にある施工事例で、現場の一次情報として紹介する予定です(事例内容は確認中)。
浴室リフォーム費用を安くする方法と補助金|介護保険と省エネ断熱
浴室リフォームの費用は、補助金や助成制度を使うことで負担を抑えられる場合があります。代表的なのが、介護保険の住宅改修と、省エネ・断熱に関する補助金です。
・介護保険の住宅改修:要介護(要支援)の認定を受けた方が、手すりの設置や段差解消(敷居の平滑化・スロープ設置など)を行う場合に支給対象で、支給限度基準額は20万円(原則1人1回、自己負担は所得に応じて1〜3割)です(出典:健康長寿ネット(長寿科学振興財団)居宅介護住宅改修費)。要介護区分が3段階以上上がった場合などは再申請できる例外もあります。制度は国の基準ですが、実際の運用や自治体独自の上乗せ助成は市区町村で異なるため、お住まいの自治体窓口・地域包括支援センターに確認してください。
・省エネ・断熱の補助金:国の「みらいエコ住宅2026事業」(国土交通省・環境省)のリフォームには「④エコ住宅設備の設置」という工事区分があり、省エネ・断熱に関する設備が補助対象になる場合があります。補助上限は工事内容・住宅の省エネ性能に応じて最大1戸あたり100万円で、開口部・躯体の断熱など所定の要件化工事を伴うことが条件です(出典:みらいエコ住宅2026事業【公式・国土交通省】)。ただし高断熱浴槽など浴室リフォームで具体的にどの設備が対象になるかは公式ページに明記がなく、対象製品・補助額は年度の制度内容で変わります。適用可否は公式サイトの対象製品情報で必ず確認してください(本記事執筆時点で高断熱浴槽が対象と断定できる公式情報は未確認)。
補助金は年度や自治体で制度・金額・対象・受付期間が変わり、予算上限に達すると受付終了となるため、申請前に必ず公式サイト・自治体窓口で最新の要件を確認してください(本記事の金額・要件は執筆時点の情報で、年度更新で変動します)。費用を抑えるには、補助金のほかに、ローからミドルグレードで必要な機能に絞る、相見積りで工事内容と金額を比較する、といった方法も有効です。
たとえば標準的なユニットバス交換(メーカー参考価格86万円〜)に、みらいエコ住宅2026事業の対象となる断熱・省エネ設備の工事を組み合わせられた場合、対象工事の内容と住宅の省エネ性能に応じた補助を受けることで、実質負担を数十万円単位で抑えられる可能性があります。具体的な補助額は工事内容によって大きく変わるため、リフォーム会社や公式サイトでの事前試算をおすすめします。
浴室リフォームの施工事例|費用と追加費用の実例
ここまでの相場を、実際の現場でどう動いたかで具体的に見てみます。抽象的なレンジよりも、一つの事例のほうが「実際の工事内容」がつかめます。

大阪市生野区のマンションリノベーション事例(中古マンション・52.6㎡・築32年)では、浴室の使い勝手を見直しました。既存より浴槽を大きくし、出入り口の扉は開閉スペースを取る折れ戸から開き戸に交換しています。
参考費用:約100万円
浴室リフォーム費用のよくある質問
Q. 浴室リフォームの工期はどれくらいですか。
メーカーの参考データでは、ユニットバスからユニットバスへの交換で2〜7日程度、在来工法からユニットバスへの入れ替えで3〜8日程度が目安です。下地補修が入るとさらに日数が延びます。
Q. 相見積りは何社くらい取ればよいですか。
2〜3社が目安です。金額だけでなく、内訳が分かれて書かれているか、解体後の追加の可能性まで説明があるかを比べると、信頼できる会社を見分けやすくなります。
Q. 解体後の追加費用は、上限を決められますか。
完全に固定はできませんが、契約前に「追加が出る場合の概算」と「事前に相談してから進める」という取り決めをしておくと、想定外の膨らみを防げます。追加が出る前提で、あらかじめ資金に余裕を持たせておくのがおすすめです。
Q. 見積りが会社ごとにバラつくのはなぜですか。
本体グレード・工法・解体後の下地補修の見込み方が違うためです。内訳を並べて比べると、どこで差がついているかが分かります。
まとめ|浴室リフォーム費用の相場と見積りの見方
浴室リフォームの費用について、要点を再確認します。
・総額の目安:戸建てのユニットバス入れ替えでメーカー参考価格86〜183万円(工事費込)。
・内訳:本体価格+工事費+解体費+配管工事費。見積りは4項目が分かれているかを確認する。
・工法別:ユニットバス交換は86〜183万円、在来工法からの入れ替えは95〜168万円が目安(メーカー参考価格・工事費込)。
・追加費用:解体後の下地補修・土台腐食・配管移設で本体工事とは別に増えることがある。追加が出る前提で資金に余裕を。
・補助金:介護保険の住宅改修(支給限度20万円・原則1人1回・自己負担1〜3割)、みらいエコ住宅2026事業(省エネ・断熱設備が対象になる場合あり・補助上限は最大1戸あたり100万円/要件化工事が条件/詳細は公式で確認)が使える場合がある(出典:健康長寿ネット/みらいエコ住宅2026事業)。いずれも制度・金額・対象・受付期間は年度・自治体で変動するため、申請前に公式で最新要件を確認。
見積りを読むときは、総額だけでなく内訳と工法、そして「解体後の追加費用」への備えがあるかを見てください。この3つを押さえておけば、複数社の見積りを正しく比べられます。
より具体的な費用感を知りたい方は、浴室リフォームの施工事例で、実際の工事内容をご覧いただけます。ご自宅の浴室の状態が気になる場合は、現地調査(相談)で床下や土台の状態を確認するところから始めるのがおすすめです。





