2022.07.14.Thu 施主様インタビュー

インタビュー|何十年も前から大切にされてきた物を最大限に生かす

築70年以上の古民家をフルリノベーション。
立派な梁、しっかりとした大黒柱、趣のある建具等、今ではなかなかお目にかかれない物たちばかり、、
“大切に文化をつなぐ”をコンセプトに何十年も前から大切にされてきた物を最大限に生かすリノベーションを施主様と行いました。
案件を担当させて頂いたディレクターの三輪、デザイナーの兒島、施工管理の松田でお話をお伺いしてきました。


▼今回のPJチームメンバー
施主様:S様ご夫婦(写真手前)
KUJIRAディレクター:三輪(写真右)
KUJIRAデザイナー:兒島(写真中央)
KUJIRA施工管理:松田(写真左)

▼施工事例記事はこちらから

自分たちの住みたい場所にこだわる

クジラ(以下省略):本日はよろしくお願い致します!
とても素敵な古民家ですね…!
今回は物件探しからお手伝いさせて頂きましたが、元々古民家を条件に探していましたか?

S様:最初から古民家で探していた訳ではなかったです。いくつか物件を案内してもらった中に、古民家をリノベーションしている一戸建てを三輪さんと一緒に見に行った後、家で古民家いいよねって話になりました。縁側のあるサザエさん一家の家がすごい好きだったので、そういう家に住めたらなと話になったので、古民家も候補に入りました。

-古民家以外に元々、物件探しでご要望はありましたか?

S様:立地と2台駐車ができるかどうかが重要でした。もともと土地勘がある場所を候補にいれていて知らない地域には行きたくなかったので、限定的にはなりましたが自分たちが知っているエリアで物件探しをしました。

三輪:事前はエリアは決めていただいていて、見に行きましたね!ご内覧物件で古民家でリノベーション済の物件もありましたね。

-その物件が決め手とはならなかったのでしょうか?

三輪:車が2台駐車できたり、雰囲気や広さ、場所も良く、屋根や外壁をやり変えるだけで十分住めそうでしたが、ご自宅前の道が狭かったですよね。。

S様:そうでしたね。道がめちゃくちゃ細かったので、自分の車で道が通れるか挑戦しました。笑
ギリギリ通れそうだったのですが、毎日これを繰り返すのはストレスに感じてしまって。それに、自分達でたくさん考えてリノベーションをしたいとも思っていたので、購入を保留にしていました。

三輪:妥協できるポイントも必要ですが、毎日利用する場所等を「しょうがないか…」と妥協すると、小さなストレスが積み重なり、せっかくリノベーションしたのに、、となってしまう可能性もあるので、妥協点は弊社でも大事にしているポイントです。

S様:物件探しからだと、駅から家までの距離や道のり、職場までの乗り換え等、自分で実際に行動して確認するのも、とても重要だと思いましたね!

三輪:そんな中、ここの物件の出会いは運命的でしたね!

S様:そうですね!古民家いいなと思い始めてた時に、友人から古民家で売却している建物があると聞いたので、三輪さんに連絡をして、内覧しに行きました。
金額も安く、実家や友人が近くに住んでいて、リノベーションをしても計画していた予算に合うご提案をクジラさんから頂いたので、この物件に決めました。
古民家をリノベーションするなんてなかなかできないし、趣のある雰囲気も好きなので、古民家を生かすリノベーションしようと決めていました。

リノベーションの醍醐味を実感

-古民家の雰囲気をどうやって生かしていきましたか?

S様:基本的にはクジラさんからご提案をもらいながら進めました。ご提案の中で、最初のプラン提案が印象に残っています。案内してもらっていた時に「柱等の構造体だけがあれば、なんでもできる」と三輪さんが仰っていて、兒島さんが書いてくれたプランは自分たちでは想像がつかないプランで、購入する家が劇的に変わるのがわかってすごく感動しました。

兒島:気に入っていただけて、すごい嬉しかったです。
現地調査に伺った際に、駐車の為に減築すると聞いていた箇所とダイニング予定の窓を利用すると、LDKの日当たりがすごい良くなると感じたのと、既存の柱/梁や天井の再利用を考えて今のプランをご提案させていただきました。S様が自慢したくなるLDKを作りたいと考えました。

▲工事前の図面

▲案内時にS様と三輪でイメージしていたプラン

▲デザイナー兒島よりご提案したプラン

-その他、古民家の雰囲気を生かす為に採用頂いたご提案はありますか?
S様:元々あった扉を加工して使用したり、プラン図のご提案でもあった、柱/梁や天井はそのまま利用する箇所を作ってもらったり、解体で出た木材をもう一度違う用途で使用したりですかね。元々あった雰囲気を生かしながらリノベーションしてくれて、クジラさん、職人さんのこだわりが見えました。

松田:加工は現地で大工さんとどの木材を使用するか、コンセプトからズレがないか、大工さんからもたくさん提案をもらい、何度も打合せをしました。塗装の色も調色した塗料を10種類以上準備して、職人さんと一緒に現地で色合わせしました。

兒島:私たちもどうやって今ある物を最大限に生かすかとても考えました。大工さんや色んな職人さんにコンセプトを理解してもらってアドバイス等をもらいながら行なっていきました!

▲解体で出た木材を鴨居に加工。大工さんの長年の経験から生まれた技が光る。

―リビングにある欄間が印象的ですが、こちらも弊社からのご提案だったのでしょうか?

S様:リビングの欄間は工事中に私たちからアイデアを出してみました。せっかく立派な欄間があって、解体の時も綺麗に残してくれたので、せっかくなら使いたいなと思いました。私たちの提案を快く受け入れてくれて、新しいアイデアをもらえて決めていけるのは嬉しかったです。

▲欄間を入れた梁

▲欄間を加工して梁の上に設えた

-工事中のご自宅を見て印象的な所はありますか?

S様:職人さんが漆喰を塗っている姿を見た時ですかね。打合せを現地でした時に漆喰を職人さんが塗っている所を生で拝見したんです。ボロボロの状態だったのを見ているので、既存の漆喰と近い仕様にしてくれて、職人さんの技術と仕事に取り組む姿にものすごく感動した覚えがあります。

松田:ありがとうございます!職人さんに伝えます。絶対喜んでくれます!

▲漆喰の写真。元々の壁と新しく塗った箇所の違いがほとんど無い。

-リノベーションの打合せはいかがでしたか?

S様:終始楽しかったです。現地で実際に見ながら打合せできるのもすごく楽しかった。古いものを生かしながら工事していく過程を見れたのも良かったですね。引き渡し後に、工事中や完成後の写真、兒島さんが作ってくれたイメージパースをもとに、アルバムを作りました。笑

三輪:見せていただいた時は感動しました!社内にも共有しスタッフみんなで拝見させていただきました。楽しんでリノベーションの打合せをしていただけて良かったです!

▲S様が作成してくれたアルバム

-お家の中で気に入っている部分はありますか?

S様:玄関と、キッチンからの欄間を見るのが一番好きです。玄関の正面にはパイプをつけてもらって最初は着物を掛けていたのですが、今は季節に応じて掛ける物を変えています。家に四季を感じるスペースがあるのもいいなとリノベーションしてみて思いましたね。

▲季節に応じて変えれる家の顔

人生が豊かになる、それがリノベーション

-リノベーションを終えて生活の変化をお聞かせください

S様:友人の家と近くになったので、よく遊びにくるようになったし、まず家に招待しやすくなりました。今までマンションではできなかった周囲をあまり気にせず、家でBBQや友達を呼んで深夜まで喋ったりできるようになってすごい嬉しいです。
今はガーデニングしたり、将来カフェを開いてみるのも面白そうだねって話をしています。

-それでは最後に、今後リノベーションされる方に向けてアドバイスをお願いします。

S様:わがままを全て叶えられるのがリノベーションだと実感しました。
新築を購入して自分の好きな間取りやデザインをあきらめてしまうより、自分たちが過ごしたい間取り、デザインでリノベーションをされた方がいいと私たちは思います。
せっかくリノベーションするので、アイデアは一回言ってみる、そこから色んなアイデアを出してくれたりするので、言いたい事をなんでも言えて、柔軟に対応してくれる会社さんを選ぶことが大事だと思います。

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WRITERこの記事を書いた人

ディレクター

三輪 海斗KAITO MIWA

ディレクター / 大阪府高槻市出身 / 三輪に頼んで良かったと言ってもらえるように頑張ります / 休日はよく古着屋巡りや、家具屋さんに行きます!

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