【フローリング種類】シンプルで優しい!バーチ材(カバザクラ)の特徴解説

インテリアでは「シンプル」「ナチュラル」が最近一段とブームになっていますね。
特に住まいの中でも、どのフローリングを選ぶかで空間全体の印象が大きく左右します。
今回紹介するバーチ(カバザクラ)はシンプルやナチュラルを目指したい方におすすめしたいフローリングです。見た目だけでなく機能性も優れたバーチの魅力に迫ってみましょう。
目次
バーチ(カバザクラ)ってどんな木?
バーチは主にアメリカの北東部やカナダに生息するカバノキ科シラカンバ属の落葉広葉樹です。
「バーチ」を調べてみると関連した呼び方がたくさん出てきて混乱するかもしれません。
アメリカ北東部で採れるバーチは「イエローバーチ」と呼ばれることもありますが、一般的に流通している「バーチ」と性質は同じです。
また日本ではサクラに似ていることから昔から「カバザクラ」または「サクラ」と呼ばれてきましたが、バーチもカバザクラも同じ樹種です。
そのほか「カバ」「マカバ」と呼ばれることもあり、木の中心から遠い辺材部分は色味が色っぽくなることから「ホワイトバーチ」と分類されることもあります。
これだけたくさんの呼び方で使用されてきたほど、世界的にも馴染みのある木だということが分かりますね。
バーチの特徴①優しい木目と滑らかな木肌
バーチの特徴としてはじめに挙げられるのが淡く優しい木目です。
木目がはっきりしていると存在感があり、お部屋の印象を変えるポイントにもなります。反対にバーチのような主張のない木目はどんなお部屋にも合わせやすく、シンプルな空間を作ってくれます。

また、きめの細かい木肌で触り心地が良く、塗装ノリがいいのもバーチの魅力です。
バーチの特徴②内装材としての機能性◎
バーチはあまり知られていませんが、ダンススタジオなどの床にも使用されるほど衝撃吸収性が高いです。
フローリングに使用すると裸足で歩いても足が疲れにくく、歩き心地抜群の床になります。
しっかり乾燥させたバーチであれば狂いが少なく、加工しやすいのも特徴で、内装材として扱いやすい素材です。
また水や傷にも強く、小さなお子さんやペットがいる家庭でも取り入れやすいのも嬉しいポイントです。
バーチの特徴③経年変化が少ない
天然の木材を使用するとなると気になるのが経年変化という方もいるかもしれません。
多くの樹種は経年変化するにつれ暗く、濃い色になりがちです。
せっかく明るいインテリアにしても経年変化後に全く違う印象のお部屋になってしまうのは残念ですよね。
バーチは経年変化後もそれほど色の変化がなく、明るい肌色を保ちます。
しっかりメンテナンスさえしていれば、経年変化でお部屋の印象が変わってしまった!なんてことにはなりません。
ビーチ材との違い
バーチ材とビーチ材は、どちらもフローリングや家具によく用いられる木材ですが、材質や重さ、産地など、それぞれ異なる特徴を持っています。まず、バーチ材はカバノキ科の落葉広葉樹で、日本では「カバザクラ」とも呼ばれます。主な産地は北米やロシアで、木目は控えめで淡く、きめ細かく滑らかな肌触りが特徴です。色は明るい乳白色から淡い黄褐色で、経年変化も少ないため、明るい色合いを長く保てます。重さは比較的軽く、加工がしやすいというメリットも。衝撃吸収性に優れ、水や傷にも比較的強いため、ダンススタジオの床材としても使われるほど耐久性が高いです。
一方、ビーチ材はブナ科の落葉広葉樹で、日本では「ブナ」と呼ばれています。主な産地はヨーロッパで、木目はバーチ材よりもはっきりしており、虎斑(とらふ)と呼ばれる独特の模様が現れることがあります。色はやや赤みがかった乳白色で、経年変化によって飴色に変化していくのが特徴です。材質は硬く、粘り強い性質を持つため、曲げ木加工に適しており、北欧家具などによく利用されます。重さはバーチ材よりも重い傾向にあり、しっかりとした安定感があります。しかし、乾燥が不十分だと反りや割れが生じやすい点には注意が必要です。
両者の大きな違いは、木目、色味、経年変化、そして用途における適性です。バーチ材が控えめな木目と少ない経年変化で空間を明るく保ちたい場合に適しているのに対し、ビーチ材は個性的な木目と色の変化を楽しみたい場合や、曲げ木家具のようなデザイン性の高い製品に使用されることが多いです。また、バーチ材は衝撃吸収性や水・傷への耐性からフローリング材としての機能性が高いと言えます。
バーチ材のメリット・デメリット
ここでは、バーチ材を内装材として使用する際のメリットとデメリットを詳しく解説します。
バーチ材を使用するメリット
バーチ材は、淡い色合いと控えめな木目が特徴で、どんなインテリアにも馴染みやすく、シンプルで明るい空間を演出したい場合に特に適しています。また、きめ細かく滑らかな木肌は、素足で歩いても心地良く、塗装の乗りも良いのが魅力です。機能性においても優れており、衝撃吸収性が高いため、ダンススタジオの床材にも採用されるほどで、フローリングに使用すると足への負担が少なく、快適な歩行感を実現。
さらに、水や傷にも比較的強く、お子様やペットがいるご家庭でも安心して使用できる耐久性も持ち合わせています。経年変化による色の変化が少ないため、導入時の明るい雰囲気を長く維持できる点も大きなメリット。定期的なメンテナンスを行うことで、美しい状態を保ちながら長く愛用することができます。加工性にも優れているため、フローリングだけでなく、家具や造作材など様々な用途で活用でき、デザインの幅を広げられるのもバーチ材の大きな利点と言えるでしょう。
バーチ材を使用するデメリット
バーチ材は優れた特性を持つ一方で、いくつかデメリットも存在します。まず、価格が高価な傾向にある点。特に高品質な無垢材のバーチ材は、他の一般的な広葉樹材と比較してコストがかさむ場合があります。これは、バーチ材の生育速度や加工の難しさ、需要の高さなどが影響 していると考えられます。予算に制限がある場合、バーチ材の採用が難しいケースもあるでしょう。 次に、木材ならではの個体差がある点も考慮が必要です。バーチ材は色味が比較的均一で経年変化も少ないとされていますが、天然素材であるため、全く同じ色合いや木目のものは存在しません。フローリングなどで広範囲に使用する場合、ロットによってわずかな色の違いや木目の出方が異なる可能性があり、仕上がりに影響を与えることもあります。 また、特定の光沢感や重厚感を求める場合には、バーチ材の淡い色合いや控えめな木目が物足りなく感じられる可能性もあります。モダンでシャープな印象や、深みのあるアンティーク調の雰囲気を演出したい場合には、バーチ材以外の木材を検討することも必要です。 最後に、無垢材のバーチ材は、乾燥や湿度変化によって反りや割れが生じるリスクがゼロではありません。これは全ての無垢材に共通するデメリットですが、適切な施工や環境管理がなされない場合、問題が発生する可能性もあります。 ここでは実際にバーチを生かしたインテリアを見てみましょう。 バーチの色味を生かしたインテリアといえばナチュラルテイストと言っても過言ではないでしょう。 アクセントになるグリーンがより一層映えますね。 こちらはカウンターテーブルにバーチを使用した事例です。アイアンや暗めのカラーの素材を使用したキッチンを背景に、リビングにあるのは明るいバーチのカウンターテーブル。 壁付けにテーブルを置くとなると圧迫感がありそうですが、バーチのような明るい色味のテーブルなら圧迫感を抑えられます。 他の木材とあえて違う色味を取り入れることでお部屋の印象が暗くなりすぎず、バランスをとってくれます。 シンプルな見た目のバーチだからこそ、少し凝ったデザインにも挑戦してみるのもおすすめ。 バーチならパーケット張りのような凝ったデザインでも素材自体がシンプルなのでそれほど主張が強くなりません。 今回はバーチ(カバザクラ)の魅力について触れてきました。 北欧風の家具などにもよく使用されているので、バーチで合わせたり、異素材と組み合わせたりとシンプルな木材ならではの楽しみ方ができるのもポイント。 木の優しい雰囲気を取り入れたいという方はぜひバーチを検討してみてくださいね。 ▼バーチ(カバザクラ)以外のフローリングについて知りたい方はコチラ! ▼フローリング以外の床材について知りたい方はコチラ!バーチを取り入れたインテリア
バーチ×ナチュラルテイスト

白っぽいお部屋の雰囲気にマッチして、明るい空間を作ってくれます。バーチ×アーバンモダン

バーチ×パーケット張り

パーケット張りはデザイン性の高さから床がお部屋のアクセントになってしまいます。
床自体はおしゃれでもインテリア全体としては合わせにくいのでは?と敬遠する方もいるかもしれません。優しいバーチ(カバザクラ)の雰囲気を楽しんで
シンプル、ナチュラルといった最近のトレンドにもぴったりのバーチ。




