2023.10.26
最終更新日
2023.10.27
リノベーションのヒント

【リフォーム・リノベーション壁材】モルタル(モールテックス)の壁の魅力を紹介!

モルタル 画像

壁の仕上げ材はインテリアの印象を左右する大きなポイント。
バリエーションや合わせやすさでなんとなく壁紙クロスを選ぶ方が大半ですが、無機質な雰囲気やこだわりを見せたい方にはモルタル(モールテックス)もおすすめです。

左官材の一種であるモルタルは近年ますます人気の壁材。
今回はモルタル(モールテックス)と一緒に紹介されることの多いモールテックスを合わせてその魅力について紹介します。

モルタルとモールテックスって?

モルタルとモールテックスは一緒に紹介されてくることが多いと思います。
実はこの二つ、基本的な成分は同じで見た目もほぼ同じです。
成分の少しの違いで特徴が大きく変わるのでまずはモルタルについて紹介していきます。

モルタルはセメントに水と砂を混ぜたものです。
含まれている粒は5mm以下と非常に細かく、仕上がりがすべすべするのが特徴です。

モルタルと同じ成分のものにコンクリートがありますが、コンクリートに含まれる粒は5mm以上の大きさの砂利が含まれています。

同じ成分といっても、含まれる粒の大きさの違いから柔軟性や強度、耐久性などに違いがあるので注意が必要です。

モルタルの特徴

モルタルと言えば見た目のシンプルさが一番の特徴と言えます。
継ぎ目のない壁は高級感があり、お部屋をセンス良く見せてくれます。

すっきりした見栄えの印象の強いモルタルですが、意匠性が高く、表面に凸凹をつけた加工もできます。アクセントをつければ派手ではなくともこだわりのデザインを実現できますね。

デザイン性に目が行きがちですが、実用性でもモルタルにはメリットがたくさんあります。

高い耐火性

モルタルは高い不燃性が認められています。

万が一火事になっても燃えにくく、自然素材を使用しているため有毒ガスが発生しません。
防水加工の塗装さえすればキッチンにも安心して使用できる素材です。

耐久性も◎

一般的に壁紙クロスの寿命は10~15年と言われています。
一方でモルタルの寿命は30年以上と言われており、初期費用こそ高いもののコストパフォーマンスで言えば悪くありません。

ただしクラックと呼ばれる割れ目が入ることがあるので、定期的な補修・メンテナンスが必要です。

吸水性が高い

モルタルは防水・撥水性がなく、水を吸い込んでしまう性質があります。
そのためキッチンや洗面所などの水回りには向いていません。
もしモルタルを水回りに使用するのであれば、防水加工の塗装をしなければなりませんし、定期的な手入れが必要になります。

モールテックスはモルタルの上位互換

さて、冒頭で並べて紹介されることが多いと述べたモールテックスは一体何でしょう?
モールテックスはモルタルに特殊な樹脂素材を混ぜたものです。
モルタルの壁も見た目はツルっとしていますが、モールテックスはより滑らかでツヤがあります。

樹脂素材が含まれるため防水性と柔軟性がモルタルより高いという特徴があります。
防水性があるので、モルタルでは不向きだった水回りにも使用できます。

モルタルの一番のマイナス点でもあるクラックですが、モールテックスはモルタルより柔軟性が高いためクラックの心配もありません。

強度もコンクリートより高いとされているので、一言で言ってしまえばモルタルの弱点を全て克服した最強の素材です。

壁材にモルタル・モールテックスを取り入れた事例

モルタルには音を反響させやすい効果があるので、お部屋の全面に使用するのはあまりおすすめしません。
アクセントとして取り入れることでお部屋のインテリアがぐんとセンス良くなります。

アンティークの映える空間

モルタル 画像

モールテックスの登場によって今まで取り入れにくかったキッチン周りにモルタルの素材感を取り入れやすくなりました。
こちらの施工事例ではキッチンにモールテックスのカウンターを取り入れ、ニッチ棚もついています。

レトロでどこかインダストリアルなキッチンスペースはダイニングのアンティークな雰囲気を引き立たせてくれます。

▼このモルタル(モールテックス)を使用したリノベーション事例はコチラ!

特にインダストリアル・アーバン・モダンテイストを目指している方にはキッチンカウンターにモールテックスを組み合わせるのが人気です。

ナチュラルテイストにも◎

モルタル 画像

モルタル(モールテックス)は、クールでインダストリアル・モダンなテイストに合わせたイメージが強いですが、実はどんなテイストにも合わせやすい壁材でもあります。

写真では天井に使用していますが、グリーンとの相性も問題なしです。
グレーで主張の強くないモルタルは異素材をより引き立たせてくれるのに、クロス仕上げよりも個性的なインテリアを叶えてくれます。

モルタル 画像

モルタルを使用したこのリノベーション事例では、全体の白基調に対してモルタルと木目のアクセントがバランス良くコーディネートされています。

全体のバランスをしっかり検討してモルタルの使い方を決めたいですね。

▼このモルタル(モールテックス)を使用したリノベーション事例はコチラ!

壁~床に続くシームレスな空間

モルタル 画像

思い切って壁から床までモルタルにしてしまえば海外のドラマに出てきそうな雰囲気のお部屋に。

モルタルの床は硬く長時間立つには向いていないので、もしこんなインテリアに挑戦するなら立ち歩くことの少ない寝室などがおすすめです。
モルタルは硬い素材なので床への使用は家族構成と合わせて検討しないといけません。
特に小さなお子さんや高齢の方がいる場合にはモルタルの床は不向きです。

壁材にモルタル・モールテックスを選んで個性的な住まいに。

モルタル(モールテックス)のおしゃれさは他の壁材にはなかなか出せない魅力です。
実用面でも決してマイナスポイントが多いわけでなく、使いどころさえ間違わなければ長く安心して使える素材です。

デザイン性の高さもモルタル(モールテックス)の魅力の一つですが、職人のスキルで仕上がりには幅が出てしまうので、施工会社とよく相談しながら進めましょう。

▼モルタル(モールテックス)以外の壁材を知りたい方はコチラ!

 

WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

松尾 翔SHO MATSUO

デザイナー / 兵庫県神戸市出身 / 空間や思考においてギャップを作ること。
それらがお客様やゲストなどの利用者にとって、良い意味での驚きや心を踊らせるような体験に繋がると信じています。 / 私たちの仕事はカッコいい空間を作ることではなく、お客様の暮らしがより素敵になるようにデザインすることです。
プロとしてお客様のご要望を叶えるだけではなく、言葉にできない "想い" を引き出し、表現することを心掛けています。

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