2023.12.16
最終更新日
2026.10.02
リノベーションのヒント

壁材の種類と選び方|壁紙以外の素材・費用・施工事例

室内の壁材には、壁紙(クロス)のほかに、塗装、漆喰などの左官仕上げ、木材、タイル、化粧パネルがあります。色や模様だけでなく、どこに使うか、汚れをどう落とすか、どの面に予算をかけるかを合わせて考えると、候補を絞れます。

この記事では、壁材ごとの違いと選び方、費用を比べる際の注意点を紹介します。KUJIRAの施工事例から、素材や色を選んだ理由も見ていきましょう。

高槻市の住宅で小上がりの奥の壁に淡いブルーのアクセントクロスを使った例
壁の一面に色を加えた小上がり。全面を同じ仕上げにする以外の選択もあります。高槻市の施工事例
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内装の壁材はどんな種類がある?まず一覧で比較

内装の壁材は、室内側の壁の表面を仕上げる材料です。石膏ボードなどの下地や、建物を支える構造とは役割が異なります。壁を撤去して部屋を広げたい場合は、壁撤去の費用と注意点をご覧ください。

壁材を比較するため、ここでは仕上げ方を6つに分けました。

表は左右にスクロールできます

壁材・仕上げ見た目の特徴手入れで見る点選ぶときに決めたいこと
壁紙・クロス無地・柄物・素材を模した柄などから選べるビニル・紙・織物で汚れの落とし方が異なる色柄、汚れ防止などの機能、張る範囲
塗装色とつやで壁の印象を変えられる拭き取りや塗り直しの方法は塗料による色、つや、既存下地への施工方法
左官仕上げコテ跡や凹凸のある表情を出せる汚れの処置と部分補修の方法を確認材料、仕上げの柄、下地処理
木材木目や板の継ぎ目を見せられる無塗装・塗装済みなど表面の仕様による樹種、板幅、張る向き、表面仕上げ
タイル大きさ・形・目地の組み合わせを楽しめるタイル面だけでなく目地も掃除する使う場所、タイルの並べ方、目地の色と材質
化粧パネル大きな板で面を仕上げられる水拭きの可否など製品の説明を確認使用できる場所、継ぎ目、端部の納め方

同じ分類でも性能は製品によって異なります。「タイルならどこでも使える」「クロスならすべて水拭きできる」とひとまとめにせず、候補となる製品の仕様まで比べましょう。

壁紙以外も選べる壁材ごとの特徴と注意点

壁紙・クロスは色柄と汚れの落としやすさで選ぶ

壁の色を変えたい、張り替えで模様替えしたいときは、クロスが候補になります。柄物だけでなく、塗り壁や木目を表現した製品もあります。

よく使うスイッチの周辺や食卓のそばは、汚れ防止などの機能も選ぶ基準です。一般的なビニル壁紙には拭き取りで手入れできるものがありますが、織物壁紙などは水や洗剤でシミになる場合があります。見た目と掃除の方法をセットで選んでください。

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塗装は色とつやを選べる仕上げ

好きな色を壁に使いたい場合は、塗装も候補です。つやを抑えた仕上げや、光を反射する仕上げなど、色以外の違いも選べます。黒板塗料のように、書いて楽しむための製品もあります。

塗装では、ボードの継ぎ目や既存の凹凸をどう処理するかが仕上がりに関わります。壁紙の上から施工できる製品でも、壁紙の浮きや汚れなどの状態確認は必要です。材料を選ぶ段階で、下地処理と塗り直しの方法も相談しておくと、完成後の手入れを考えやすくなります。

左官仕上げは材料とコテ跡を一緒に選ぶ

平らな色の面よりも、光で変わる凹凸や塗り跡を見せたいなら、左官仕上げが候補です。漆喰、珪藻土を含む塗り壁材、モルタル、ジョリパット、モールテックスなどがあります。

これらは原料や施工方法が同じではありません。水への対応や汚れの落とし方、保護材の必要性は製品ごとに確認します。モールテックスも、採用する保護仕上げによって手入れの方法が変わります。

色見本だけで決めず、コテ跡を付けたサンプルを光に当てて見ると、完成時の表情を共有しやすくなります。下地の継ぎ目やひび割れへの処置も、見積もりで確認したい内容です。

木材は木目と板の張り方で印象が変わる

壁にも木目を取り入れたい場合は、羽目板、合板、古材などが候補です。板を縦に張るか横に張るか、どこまで張るかによって、見える線の向きや量が変わります。

廊下の片側に木目のある合板の壁を使った内装
木目を壁の一面に使った例。床や扉の色との組み合わせも見て選びます。

木の壁の手入れは、表面にどんな塗装や加工がされているかで変わります。水はねのある場所では、使用できる条件を先に確認しましょう。有孔ボードを使って物を掛けたい場合も、板の見た目だけでなく、裏側の補強や取り付け方法まで考える必要があります。

羽目板や合板の使い方は、それぞれの解説記事でも紹介しています。

タイルは目地まで含めて選ぶ

洗面台の壁やキッチンの一部など、範囲を決めて素材を切り替えたい場所にタイルを取り入れる方法があります。表面のつや、大きさ、形に加え、目地の色でも見え方が変わります。

洗面ボウルの背面に淡いブルーの長方形タイルを張った洗面台
洗面台の背面にタイルを使った例。壁のどこまで張るかも計画の一部です。

掃除はタイル面だけで完結しません。目地の材質によって、水や汚れへの対応も異なります。水はねや油汚れのある場所では、タイルと目地の両方が用途に合うか確かめてください。張る範囲の端に細いタイルが残らないかなど、タイルの並べ方も施工前に確認できます。

タイル壁の種類と特徴も参考にしてください。

化粧パネルは使う場所と継ぎ目を確認する

キッチンや洗面などで拭き掃除のしやすさを重視するなら、その用途に対応した化粧パネルも候補になります。メラミン化粧板など、表面を仕上げた板状の製品です。

大きな板で仕上げても継ぎ目は生じるため、目地や端部の位置まで確認します。キッチン向けの製品が、そのまま浴室や水を直接かける場所にも使えるとは限りません。コンロ周辺への使用を含め、製品の用途と施工条件に合わせて選びましょう。

なお、仕上げ材を張らずに構造体を見せる「躯体現し」もあります。既存の状態を調べる必要があるため、躯体現しのメリット・デメリットをあわせてご覧ください。

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壁材の選び方は使う場所と手入れから考える

候補を絞るときは、まずその壁にどんな汚れが付き、何が触れるかを想像してみてください。素材の名前だけで比べるより、生活に合うかを判断しやすくなります。

  • 洗面台や食卓のそば:水や食品が付いたときに拭けるか。継ぎ目や目地も掃除できるか。
  • 玄関や廊下:バッグや荷物が当たる位置、手で触れる位置を確認。傷が付いた後の補修方法も聞いておく。
  • リビングや寝室:昼の窓からの光と夜の照明で、色・つや・凹凸がどう見えるか。床、扉、置く家具と一緒にサンプルを見る。

気に入った材料を全面に使う必要はありません。毎日目に入る壁に左官や木材を使い、ほかの面をクロスにするなど、見せたい場所と予算をかける場所をそろえる考え方もあります。候補ごとに施工範囲を同じにした見積もりを取ると、選び直す際にも比較できます。

壁材リフォームの費用は施工範囲をそろえて比べる

費用は材料の価格だけでは決まりません。同じ壁材でも、施工面積、既存仕上げの撤去、下地補修、角や開口部の処理などで変わります。

比較の起点として、クロス張り替えの一般的な目安を示します。

工事内容費用の目安(税別)
スタンダードクロスの張り替え800〜1,000円/㎡
ハイグレードクロスの張り替え1,000〜1,500円/㎡

※施工する壁・天井の面積あたりの目安です。部屋の床面積とは異なります。採用する製品や施工条件で変動し、下地補修・撤去・養生などがどこまで含まれるかは見積書で確認してください。

塗装・左官・木材・タイル・パネルを検討するときは、同じ面積・同じ下地の条件で、材料と施工を合わせた総額を比較しましょう。販売店の材料代と、業者の施工込み見積もりをそのまま並べると、費用の差を判断できません。

見積書では、材料と数量に加えて、下地処理、撤去と処分、養生、端部の部材・施工、税区分を確認します。見せたい一面だけ素材を変える案と、部屋全体を変える案を比べると、予算の配分も決めやすくなります。

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壁材を選んだ理由がわかるリノベーション事例

同じ素材でも、選ぶ理由や使う範囲は暮らしによって変わります。KUJIRAの公開事例から、比較するときの手掛かりになる選択を紹介します。

阿倍野区の住まい|左官の色とコテ跡を光に合わせる

左官仕上げの壁と間接照明を組み合わせた阿倍野区のリビング

素材を実際に見て選びたいと考えたお客様は、土壁のような質感を目指して漆喰の壁を採用しました。施工では、職人と色を微調整しながらコテ跡の柄も検討。間接照明で壁を照らす計画と組み合わせています。

↓こちらの施工事例もご覧ください


友人と集まる住まい|壁の仕上げを一緒につくる

白い壁に青緑色の大きな丸を描いた鳥羽山さんのセカンドハウス

友人が集まる場所をつくりたいと考えた鳥羽山さんは、予算に加え、みんなでつくる経験も重視しました。KUJIRAが壁や天井を組むなどの専門工事を担当し、表面は仕上げずに引き渡し。その後、友人と壁を塗り、リビングには大きな丸を描きました。

制作の経緯は、壁に2つの大きな絵を描いた住まいのインタビューで紹介しています。

旭区の住まい|家具を基準にクロスの色を決める

黄色のアクセントクロスとスクリーンを組み合わせた旭区のリビング

いろいろな色を使いたいお客様との打ち合わせでは、新調する家具を基準に色を検討しました。リビングは家具とアクセントクロスの組み合わせを考え、独立した洗面室では別のテーマを採用。部屋ごとに色の役割を分けた事例です。

↓こちらの施工事例もご覧ください


壁材を変える前に下地と施工条件を確認する

壁材の候補が決まったら、既存の壁に施工できるか、下地の確認へ進みます。浮きや傷みがある壁を、そのまま上から覆えるとは限りません。重いものを取り付ける予定があれば、その位置も工事前に伝えましょう。

マンションでは管理規約と工事の申請方法を、賃貸住宅では施工できる範囲を確認します。DIY用の製品でも、使用できる下地、必要な処理、保護具などは製品の説明に従ってください。

相談時にあると役立つのは、気になる事例写真、変えたい壁の場所、希望する予算です。素材の質感だけでなく、手入れと施工の条件を合わせて比べることで、自宅に採用する壁材を選びやすくなります。

KUJIRAの施工事例一覧から、壁と床・家具の組み合わせもご覧ください。具体的な施工範囲を検討したい方は、お問い合わせからご相談いただけます。

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

高橋 桃子MOMOKO TAKAHASHI

和歌山県和歌山市出身 / 実際の現場だけではなく、資料など全ての細部にまでこだわるようにしています。 / 海辺のお家を購入後に自分好みにリノベをして、猫とのんびり住むのが将来の夢の1つです

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