2024.06.14
最終更新日
2024.08.20
リノベーションのヒント

【リフォーム・リノベーション壁材】壁紙・クロスの特徴と選び方

壁紙・クロス 画像

こんにちは!クジラ株式会社の菅原です。

Writer
菅原沙絵
デザイナー WORKS
2017年に新卒入社以来、住宅だけではなく店舗や宿泊施設のデザインも担当してきた。
お客様の理想を正確に捉え、ヒアリングを中心にデザインしていくことを得意としているデザイナー。
CREATOR’s STORY|菅原 沙絵

住まいの壁材を選ぶ時に一般的なのが壁紙・クロスです。

リフォーム・リノベーションでは、使い勝手の良さから広い範囲に取り入れやすい壁紙・クロスですが、せっかく張り替えるなら性能や特徴をしっかり吟味したいですよね。住まいのなかで壁面の面積は広く、壁紙がコーディネートが住まい全体の雰囲気を左右すると言っても過言ではありません。

今回は壁紙・クロスについて特徴や選び方を解説します。

壁紙(クロス)にはどんな種類がある?

どちらもよく耳にしますが、壁紙とクロスは同じものを指します。
住まいの内装に使用する壁材の多くが、壁紙・クロスから検討されることが多く、住まいづくりには欠かせません。ここでは壁に貼る内装材として壁紙・クロスと総称していますが、厳密には使用している素材によって種類分けされています。

ビニールクロス|お手入れしやすい

塩化ビニールを主原料とした素材で作られたクロスは、一般的に広く取り扱われており、価格も一番安価です。そのため、賃貸のマンションでもよく使用されています。

比較的、汚れに強く水拭きができるため、お手入れの楽さが魅力的。デザインも他の壁紙・クロスのなかで一番多く、自分の好みのものが見つかりやすでしょう。
お手入れしやすいことから、お子さまやペットがいるご家庭で選ばれることが多いクロスです。

紙クロス|和の雰囲気がある壁紙

薄く繊細な印象のある紙クロスは少しこだわりたい方におすすめです。
紙は音を通しにくい性質を持っているので、和室や寝室など静けさを求める空間にも使い勝手がいい素材です。

日本製なら和紙を使用した紙クロスやヨーロッパでは非常に薄い紙クロスでおしゃれで上品な雰囲気を作ってくれます。

しかし紙クロスはビニールクロスに比べて薄いので少しの凹凸でも目立ってしまいます。紙クロスを希望する場合は施工経験豊富な職人さんがいる会社を選ぶ方がベターかもしれません。”

織物クロス(布クロス)|高級感のある素材

木綿や麻のような自然素材や、ポリエステル、レーヨンといった化学繊維を織り込んで作られています。
平織や綾織、不織布などの種類があり、見た目は重厚感のある仕上がりに。ホテルのような高級感のある寝室にしたい場合などにおすすめの壁紙です。

一方で、デザインの種類が少なく、埃が付きやすいというデメリットがあり定期的に掃除やメンテナンスが必要になる点に注意が必要です。

自然素材のクロス|漆喰や珪藻土のような壁紙

珪藻土や漆喰のような石・土やガラス、セラミックなどを紙の上面に乗せた壁紙・クロスです。

珪藻土や漆喰の壁は塗装すると費用が高くなりますが、自然素材のクロスにすることで費用を抑えられます。紙クロスと同様、薄手のものが多いので下地の凸凹が目立ってしまうこともあります。施工業者は慎重に選びましょう。

木質系クロス|木の風合いの楽しめる

紙の上に薄くスライスした天然木やコルクなどを貼り付けている壁紙・クロスです。
プリントされているビニールクロスの木目調より本物の木の温かみある雰囲気を楽しめます。

他の壁紙・クロスより高額になることが多く、アクセントクロスとして部分的に使用するのがおすすめです。
また種類によっては耐水性もない場合があるので選ぶ時にはクロスの性能も要チェックです。

リフォーム・リノベーションに壁紙・クロスを使用するメリット

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他にもいろんな壁材があるなかで壁紙・クロスを使用するメリットは何でしょう?
多くの人が住まいづくりにクロスを使用する魅力についてみてみましょう。

費用が抑えられる

内装に壁紙・クロスを使用するメリットで一番大きいのは費用面です。
天然素材のものを使用するのに比べて大きく費用を抑えられるので、住まいの中で強くこだわりたい箇所に予算を回すことができます。

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また天然素材では予算オーバーだった木目デザインや珪藻土、モルタルの壁なども壁紙・クロスなら予算内で叶えられることもあります。
本物に比べれば多少見劣りするかもしれませんが、どうしても取り入れたいデザインであれば壁紙・クロスで叶えるというのも一つの手段です。

DIYで費用を抑えることは可能?

-可能ですが、短期的なものだと考えましょう。
「壁紙・クロスの張り替えDIY」と検索すると動画で分かりやすく解説されいたり、糊付きの貼ってはがせる壁紙など便利な商品も出ているため、器用な方であればDIYで壁紙を張り替える方もいるかもしれません。
実際に、不可能ではありませんし、業者に依頼するより安価にできる可能性が高いです。

しかし、壁紙のつなぎ目の柄を合わせたり、端の処理でプロとの仕上がりの差が大きく出てしまいます。
また、貼り終わった直後は綺麗でも、湿気などで段々ズレてきたり壁紙が浮いたりということがあります。

そのため、壁紙を変えて部屋の雰囲気を変えたい場合は、部屋の一部だけにするか2年ごとに張り替えるなどして楽しみましょう。

デザイン豊富で手軽

壁紙・クロスといっても種類は無限?と思えるほどたくさんのデザインがあります。
特にビニールクロスはクロスメーカーのカタログが見切れないほどです。
他の壁材ではしっくりこなかった方でも壁紙・クロスならきっとお気に入りが見つかりますよ。

これから長く住んでいくうえで模様替えをしたい!となった時にも壁紙・クロスなら他の壁材に比べて手軽に模様替えを楽しめます。

機能性の高いクロスも

最近では特にビニールクロスで機能性を持った壁紙・クロスが増えてきました。
よくある壁紙・クロスの機能には以下のものがあります。

〇消臭効果
〇防腐効果
〇抗菌作用
〇調湿機能

トイレや水回りなど汚れやすい場所には汚れに強いタイプもあります。
壁紙・クロスは傷ができてしまうと一部分だけを修復が難しいのがデメリットですが、傷がつきにくいという壁紙・クロスも出てきています。

デザイン性も大事ですが、使用する場所によって機能性も合わせて考慮に入れるとより長く住みやすい住まいになります。

リノベーションで壁紙(クロス)をおしゃれにするための5つのポイント

色やデザインが豊富にある壁紙・クロス。
おしゃれな部屋にするための壁紙・クロスの選び方を5つご紹介します。

床・ドアの色と調和する色を選ぶ

壁紙を決める際には、周辺の床やドアの色味と合わせて検討しましょう。

床やドアを木目調にする場合、その木目調の色味(色調)に合わせて壁紙を選ぶと統一感のある空間になります。
木目の色味には、赤味、黄味、グレー味のあるものなどの種類に分けられます。同様に壁紙も色の系統を分けられるため、同じ系統の色から選ぶようにしましょう。
リノベーション 壁紙

どのような部屋にしたいかイメージして選ぶ

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壁紙は部屋の大部分の面積を占めるため、色味やデザインによって大きく印象が変わります。
まずは、好きな家具・インテリアやどのように過ごしたいかを考えから部屋のイメージにあった壁紙を選択してみましょう。

アクセントクロスを取り入れる

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白一色の単調になりがちな壁紙。壁の一部分に異なる色や柄の壁紙を取り入れると、部屋の雰囲気がグッとおしゃれになるのでおすすめです。

色が与える心理的な効果を利用して、仕事や勉強をする書斎には集中力をアップさせてくれる青、ゆっくりと睡眠を取りたい寝室にはリラックス効果がある緑やグレーなどにすると居心地の良い部屋になります。

事前に大きなサンプルで色を確認する

リフォーム 壁紙
カタログに掲載されている小さなサンプルでは、壁一面に貼った時の色や質感を正確に掴むのは難しいです。カタログで好みの壁紙を選べたら、必ず大きめのサンプルで色味を確認するようにしましょう。通常メーカーから用意してもらえるサンプルはA4サイズです。照明の当たり方によっても色味の印象が変わるため、A4のサンプルを壁にあててイメージをしてみましょう。

また、色は面積が大きくなると薄く見える傾向があります。サンプルで見るよりも薄く見えることを頭に置きながら考えてみましょう。

凸凹がない&薄いクロスには注意

ほとんどの壁紙は、触った時に分かるエンボス(凸凹)が深く加工されています。
この凸凹があることで、壁の下地の不陸が目立ちづらく、仕上がりを綺麗に見せることができます。
壁は約1.8m×0.9mの下地板を貼り合わせてできているため、壁一面を平らに仕上げるのは大変難しいことです。壁紙の凸凹が浅く、ツルっとした壁紙を使用すると壁の継ぎ目に線が浮き出て見えることがあるので、できるだけ凸凹が深い壁紙を選ぶようにしましょう。

また、壁紙の厚さは商品によって微妙に違います。壁紙が厚いほど下地の不陸に影響されることが少なく、仕上がりが綺麗になります。海外製の輸入クロスは厚さが薄いこともあるので、調べてから購入するようにしましょう。

白だけじゃない!壁紙・クロスのおしゃれな事例

壁は部屋の中でも目に入る範囲が大きく、お部屋のインテリアを左右する大事なポイントです。無難に白を選びがちですが、アクセントクロスとして色を加えるだけでなく、部屋全体の壁紙に色をつけることもあります。壁紙・クロスを選ぶ時にはお部屋のテイストに合わせたカラー・デザインになっているかをまず確認しましょう。

玄関から明るい気持ちになるイエロー

玄関 アクセントクロス
玄関扉を開けてすぐ目に入る壁にイエローのアクセントクロス。玄関の一部にビタミンカラーがあると明るい気持ちになりますね。
一日中過ごす部屋ではないので、玄関はアクセントクロスに最適な場所とも言えます。

▼施工事例はコチラ!

子ども部屋が楽しくなる宇宙柄

リノベーション 子ども部屋 クロス
子ども部屋に宇宙柄の壁紙を選んだ事例です。壁紙には恐竜、お花、キャラクター柄など様々なプリントがされたものがあります。壁紙・クロス張り替えの際に、お子さまの好みに合わせて、一緒に柄を選ぶのも楽しいですね。

▼施工事例はコチラ!

LDKを落ち着いたグレーに

古民家のリノベーション
家族が集まるダイニング・リビングの壁紙をグレーに。壁紙と言えば”白”と思う方も多いかもしれません。
しかし、お部屋の用途に合わせてグレーやベージュにすることで、落ち着いた雰囲気にすることができます。
壁一面をグレーやベージュにする際は、通常より部屋が暗く感じるので、設計士と必要な光量を確認しながら計画しましょう。

▼施工事例はコチラ!

壁紙・クロス以外の壁材は?

壁を装飾する建材は壁紙・クロス以外にも選択肢が沢山あります。漆喰やレンガなど自然の質感を楽しめるものもリノベーションでは人気の建材です。
▼壁紙・クロス以外の壁材が知りたい方はコチラ!

壁紙・クロスを理解してリフォーム・リノベーションを楽しもう

壁材に壁紙・クロスを使用するのはデザイン・費用・機能どの面でもメリットがあります。
床や天井と一緒にお部屋のインテリアを大きく左右する壁材にはデザイン性と機能性どちらも考慮しながら検討していきましょう。

こだわりの住まいづくりにお気に入りの壁材・クロスをぜひ見つけてみてくださいね。

WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

菅原 沙絵SAE SUGAHARA

設計 / 大阪府大阪市出身 / 普段からデザインを意識的に見て、自分ならどうするのか考えるようにしてます / インテリア雑貨が好きでナチュラル・シンプルなものを集めることにはまっています

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