2023.08.13
最終更新日
2023.08.13
リノベーションのヒント

【空間のテンションって?】照明で作り上げるのは、雰囲気・明るさだけじゃない!

リノベーションの照明

こんにちは!クジラ株式会社の兒島です。

クジラ株式会社では、リノベーションの打ち合わせの時に「この空間だと、このくらいのテンションにコーディネートしたいよね」のような話がよくあがります。

Writer
兒島ゆう子
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大学で建築を学び設計デザイナーとしてクジラに入社。SEKAI HOTEL 高岡のPJにも携わるなど住宅だけでなく幅広くリノベーションの引き出しを持つデザイナー。豊かな感性と視点を持ち、お客様と細かく打ち合わせを重ねてリノベーションを創っていくことが得意。

BARを思い浮かべるような物静かな雰囲気は「落ち着いた大人のテンション」と言ったり、白基調の清潔感あふれる雰囲気などは「すっきりして、パッと明るいテンション」などと表現して、「空間の見栄え」と「使う人の心理的な印象」のバランスを取るための議論をします。

このテンションをコントロールするには、照明選びは重要です。照明は部屋を照らすことはもちろん、インテリアとしても欠かせない存在です。

照明の使い方を工夫することで、暮らしの様々なシーンを豊かにすることができます。これから家づくりをする人だけでなく、賃貸でも取り入れられるポイントがあるので、ぜひ参考にしてください!

寝つきがよくなる寝室の照明器具

「布団に入ってもなかなか寝つけない」という方も多いのではないでしょうか?ぐっすり眠れない要因のひとつに、照明の光があります。
毎日の安眠のために、まずは寝室の光の明るさや色を見直してみましょう。

調色調光機能付き照明

睡眠の質を高める光の色は、2000〜2200Kが好ましいとされています。光の色を表す色温度(K:ケルビン)は、数字が小さいほど暖かみがある赤い光で、数字が大きいほど青白い光です。調色機能付きの照明を選べば、朝と夜でシーンに合わせた色温度にすることができます。
色温度(ケルビン)
さらに、調光機能付きの照明であれば、明るさを変えることができます。睡眠前は強い光を浴びないように、部屋を暗くして過ごしましょう。
調光機能付き照明
賃貸でも調色調光機能付きの電球を取り付ければ、リモコンで光の色と明るさを簡単に変えることができるのでおすすめです。

グレアレスダウンライト

ダウンライト
ダウンライトとは、天井に直接埋め込むタイプの照明です。中でも、グレアレスダウンライトは、照らす範囲が狭く光源が見えにくいため、まぶしさが軽減されます。そのため、明るさを必要としない寝室におすすめの照明です。

ただし、グレアレスダウンライトでも、ベッドの頭上に配置するとまぶしく感じてしまいます。照明の真下からは光源が見えてしまうので、寝転がった目線の先に配置しないように計画しましょう。

間接照明

間接照明
間接照明とは、光を床や壁に当てて、反射した光で空間を照らす照明です。光源が直接見えないことで柔らかな光になり、まぶしさを感じにくい特徴があります。

間接照明は、テーブルライトやスタンドライトを使用する方法もありますが、照明自体の存在感を感じさせないテープライトもよく使用されます。テープライトは、ヘッドボードやベッドの下に配置することで、狭い空間でも空間の広がりを演出することができますよ。

手が離せなくても大丈夫!自動で付く照明器具

玄関リノベーション
荷物をたくさん抱えて帰ってきたとき、暗い玄関で電気のスイッチを探すのは大変ですよね。さらに、トイレや収納部屋の電気は、つい消し忘れてしまうことが多いのではないでしょうか。そんな時に自動で点灯・消灯してくれる照明がとても便利!

人感センサー付き照明

人感センサー付きの照明は、人の出入りを感知して自動で点消灯します。公共施設のトイレなどでよく見かけますよね。リノベーションでは、玄関やトイレの照明を人感センサー付き照明にする事例が多くあります。

通常のダウンライトと比べて、プラス数千円ほどで人感センサー付き照明にすることができるので、必要な場所に設置してみてはいかがでしょうか。

Q.お気に入りの照明を自動点消灯にできる?

A.別の照明の人感センサーを利用して、点消灯する方法があります。

人感センサー付きのダウンライトとお気に入りの照明の線を繋ぐと、ダウンライトを経由して、お気に入りの照明も点消灯することができます。簡単にいうと、ダウンライトが点灯すれば、お気に入りの照明も同時に点灯するということです。
人感センサー付き照明
工事前に計画して配線する必要がありますが、デザインで選んだ照明も自動でオンオフできるため、照明計画の際は検討してみてください。

絵画やオブジェを照らす照明器具

照明は部屋全体を明るくするだけでなく、特定の場所に光を当てて雰囲気をつくる重要な役割もあります。絵画やオブジェを飾りたい場合には、照明にもこだわって計画してみましょう。

スポットライト

マンションリノベーション
スポットライトは、特定の場所を照らしたい時によく使用します。角度調節が簡単にできるので、ものの大きさや場所が変わっても安心です。

また、賃貸でも簡易ダクトレールを使用すれば、電気工事不要でスポットライトを設置することができます。

ユニバーサルダウンライト

中古マンションリノベーション
ユニバーサルダウンライトは、光の角度を調節できるダウンライトです。写真奥のダウンライトのように、角度をつけて照らすことができます。
スポットライトとは違い、ダウンライトは天井に埋まっているので、照明自体の存在感を消したい時におすすめです。

インテリアとして選ぶ

照明は形や色などデザインが豊富にあります。部屋のテイストに合わせて、オブジェとして選ぶこともできますよ。オブジェになる照明は主に、ペンダントライト・ブラケットライト・スタンドライトの3種類があります。

ペンダントライト

マンションのリノベーション事例
ペンダントライトは、天井から吊り下げるタイプの照明です。天井よりも低い位置に光源があるため、光の広がる範囲が狭くなります。そのため、全体を照らす目的ではなく、局所的に光が欲しい場所に取り入れましょう。

また、ペンダントライトは天井から50cmほどの位置にあるため、のれんのようにエリアを分ける効果もあります。対面キッチンの上に設置することで、キッチンとダイニングをゆるやかに分けることができますよ。

ブラケットライト

中古マンションリノベーション事例
ブラケットライトは、壁に設置するタイプの照明です。基本的に設置には電気工事が必要になるため、工事前に計画しておきましょう。

設置場所は、玄関、寝室、洗面所が人気です。照明自体の明るさは十分ではないので、ダウンライトと組み合わせる配置がおすすめです。

スタンドライトライト

スタンドライト
スタンドライトは、床置きして使う背の高い照明です。ソファやベッドサイドに置くとやわらかい光で落ち着いた空間になりますよ。コンセントがあればどこにでも設置できるため、賃貸でも取り入れられます。

自由な模様替えを楽しみたいなら

ダクトレール
ダイニングテーブルやソファなど大きな家具を動かす模様替えをしても、照明と家具の位置がズレるとチグハグな空間になってしまいます。しかし、模様替えのたびに電気工事をする訳にもいきませんよね。そんなときは、ダクトレールがおすすめです。

ダクトレールとは、レールの上で照明を自由に移動させられる器具です。レールには、スポットライトやペンダントライトが取付可能。さらに、照明だけでなく、植物を吊るすこともできるので、よりインテリアの幅が広がりますよ。

レールを設置する際は、外周壁の長方形に合わせて配置することで空間に馴染み、レールが目立ちにくくなります。レールの色は、白や黒があるので天井の色に合わせて選びましょう。

また、引掛シーリングにつけられる簡易ダクトレールもあるので、賃貸でも照明にこだわりたい人におすすめです。

賃貸でもOK!照明器具まとめ

賃貸でも引掛シーリングであれば、自分で好きな照明を使うことができます。入居前から照明が付いている場合は、退去する際に必要なので処分したり壊さないように保管しましょう。

直付けの場合は、電気工事が必要になるため、自分では照明を交換することができません。照明にこだわりたい人は、内覧の際にチェックしておきましょう。

機能性で選ぶ照明器具賃貸
調光機能付き
グレアレスダウンライト×
人感センサー付き
スポットライト
ユニバーサルダウンライト×
インテリアとして選ぶペンダントライト
ブラケットライト×
スタンドライト

照明は場のテンションをデザインしてくれる!

照明は過ごす人のテンションをコントロールしてくれるアイテムとも言えます。

明るさの強弱や、陰影による雰囲気・居心地や、手を使わずに自動で照明が点くような、機能性による安心感。そしてインテリアとして見栄えを楽しむという点でも重要です。

最終的にはリフォーム・リノベーションのプロと一緒に照明計画を決めていく必要がありますが、知識としてぜひ頭に置いておいてください。

WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

兒島 ゆう子YUKO KOJIMA

デザイナー / 兵庫県豊岡市出身 / 暮らしが好きになるお家づくり / 蚤の市へ行ったり古い家具をもらいに行ったりと、ストーリーを大切にもの選びをしています。

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