【デザイナーを真似る】家具を選ぶなら“人に話したくなるモノ”を選ぶべき
リノベーションにおいて、間取りと同じくらい重要になる“家具選び”。
しかし、リノベーションは決めることが多く、つい家具のことは後回しにしてしまうことも。快適に心地良く、毎日ときめきを感じられる空間にするには、間取りと並行して家具を決めておくことが肝心です。
そこでこの度、クジラのデザイナー7人に「おすすめの家具屋さん」や「自分ならではの家具を選ぶ基準」についてインタビューをしました!
気になる家具屋さんや建築イベントがあると、休日に互いを誘い合わせて遊びに行くことも多いクジラのデザイナー陣。仕事・プライベート問わず感度が高いデザイナーは普段どのような家具を見ているのでしょうか?
今回は、コンセプトからのものづくりが得意な松尾(翔さん)と、ロジカルな設計が得意な柳川(あっこちゃん)が教えてくれます。
本当は教えたくないインテリアショップや、パーツが豊富なショップも紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
Profile 松尾 翔 デザイナー 兵庫県神戸市出身 / 私たちの仕事はカッコいい空間を作ることではなく、お客様の暮らしがより素敵になるようにデザインすることです。 プロとしてお客様のご要望を叶えるだけではなく、言葉にできない “想い” を引き出し、表現することを心掛けています。 |
Profile 柳川映子 デザイナー 大学院で建築を学び、二級建築士の有資格者でもあるので、ロジカルな設計を組み立てていくのが得意なデザイナー。 |
目次
おすすめの家具屋さんはありますか?
アンティーク家具ならここ
本荘:早速ですが、お気に入りの家具屋さんやおすすめしたい家具屋さんはありますか?
松尾:アンティークな家具が好きで、こことかおすすめ。
▼jugu
もともと塗装されていた古い家具とかを剥離して、ネイキッドの状態で販売してる。
だから、どの家でも雰囲気が合いやすいし、無塗装の状態からインテリアに合わせて色ものせられるからいいよね。リノベーションとの相性がいいと思う。
個人的にアンティークショップの中でも、コスパいいお店だからおすすめやねんけど、正直誰にも教えたくない(笑)
本荘:リノベーションのお客さんに提案したこととかはありますか?
松尾:施工事例でいうと、ヒーリングサロンの設計をしたときにアンティーク系の家具を探したよ。
自然のエネルギーを感じられる空間にしたかったから、家具を選ぶ時も、“作り手”やかつての”使い手”の想いみたいなものを感じられる工芸品を選んだ。
サイズをオーダーしたいならここ
本荘:あっこちゃんはどこかある?
柳川:事務所の家具を入れ替える話があったから、オフィス家具を探してたんです。実際に肥後橋にあるショールームにも見に行っていいなと思ったのがここです。
▼KANADEMONO
リノベーションでその空間にあった家具を選ばないといけない時に、サイズをオーダーできるのが便利やなと思って。
豊富な脚の色・形、天板の素材・色から組合せができて、テイストに合わせて選べます。
オーダーってなると値段が高くなることが多いけど、ここはサイズオーダー無料なのでおすすめです。
松尾:納期も早いのがいいよね。オフィス家具を探してる人は重宝すると思うな。
小物やパーツならここ
本荘:他におすすめしたいショップはありますか?
松尾:小物とか、パーツやったらここがおすすめ。
▼bolts-hardwarestore
国内外からセレクトしてるアイテムもあるけど、オリジナル製品が良くて。既製品でいいのがなかったから作ったみたいで。こういうの欲しかったっていうアイテムが多い。
ヴィンテージのパーツとかもたくさんあるから、部屋のワンポイントにしたい時もいいよね。ここもリノベーションとの相性がいいと思うよ。
自分の家で家具を選ぶ基準は?
本荘:家具を選ぶ時に、似たようなデザインでも安いものから高いものまで沢山あって、決めるのが難しいんですけど。2人は家具を買うときの基準や重視していることはありますか?
松尾:サイズや色味はもちろん気にするよね。木の色が決まってたら、それを気にして選ぶし。
それと、家によく友達を呼ぶから、人に話したくなるようなものを選ぶかも。
部屋のテイストあってるかも重要やけど、背景とかストーリーがあるものが好き。
柳川:私は賃貸に住んでるから、サイズ感はすごく気にします。
通路幅が取れるかとか、部屋に置いた時に圧迫感がないかとか。
寸法をちゃんと測って、店舗にも見にいけたら一番いいですよね。
松尾:あとは、メンテナンスができるかも気にする。
シートを貼っている家具はあまり選ばないかも。
本荘:シートは剥がれたら終わりですもんね。
松尾:そうやね。使ってて味が出そうなものが好きやねんな。やっぱり、アンティーク家具が好きみたい。
柳川:あとは、木材の色は変わること前提に考えてます。木材ってだんだん色が変わってくるじゃないですか。だから、変わった後の色も好みかどうか気にします。大きくは変わらないけど、暗くなったり濃くなったりしますよね。
お気に入りの家具はありますか?
本荘:今までたくさんの家具を見てきたと思いますが、お気に入りの家具はありますか?
柳川:自分の家では、IKEAの定番のワゴンを重宝してます。
本荘:私も家でIKEAのワゴン使ってる!どの部屋で使ってる?
柳川:キッチンで使ってます。食材のストックとか調理器具とかを置いてて、マグネットが付いたり、付属品でカスタマイズできるので便利です。
本荘:IKEAお手頃でいいよね。リノベーションのお客さんで使ってる人も多いですか?
松尾:割といるよね。デザインもいいし、色も豊富やから造作家具と組み合わせて使うことも多いよね。
この施工事例では、IKEAの手頃な収納家具を壁面収納として使ってる。
工事中に設置することで、天井と家具の間にできる隙間に壁を作って隠すことができるから、スッキリとした壁面収納ができからおすすめ。
松尾:既製品ではないけど、SEKAI HOTEL高岡で作ったテーブルが気に入ってる。
▼SEKAI HOTEL Takaoka
SEKAI HOTEL高岡はやわやわブルーを合言葉にしてるから、天板はブルーのガラスを選んだ。青いガラスが透けて影がブルーになるのが綺麗だよね。
支柱は高岡で有名な銅をコーティングして、脚は海岸で取れる石を使った。高岡を感じられて、なるべく自然なものを使いたかったんだ。
同じく、SEKAI HOTEL高岡のカーテンもこだわって作った。
立山連峰の自然の美しさとか壮大さを表現したかったんだよね。
普通のカーテンの作り方ではなくて、山脈の奥行きを表現するために2枚のレースを袋とじにしてる。それぞれ網目の大きさを変えたり、シワを作って動きが出るように工夫してる。
本荘:カーテン屋さんと相談して作ったんですか?
松尾:カーテン屋さんではなくて、服飾をやっている生地屋さんと相談して作ったよ。
このカーテンにたどり着くまでに、めっちゃ大変やったけど上手くいって良かった(笑)
家具の情報収集はどうやってしてる?
本荘:プライベートで家具を探している時に、デザイナー陣に「どこかいい家具屋さんありますか?」って聞くといっぱい教えてくれるんですけど、いつもどうやって情報収集してますか?
松尾:明確に欲しいものが決まっているとネットで検索するかな。「アンティーク 和家具」とかで。あとは、実際見に行きたかったら地名を入れて検索もしてる。
柳川:私も同じです。どうしても必要なサイズが決まっているときは、サイズを入れて検索もします。
松尾:でも、日常的にインスタの発見タブとか広告で出てくる家具屋でいいのがあったらブックマークしておくかな。
本荘:翔さんのPCのブックマークすごいことなってますもんね。
松尾:アンティークショップとか、建材とか全部ここに入ってるからね(笑)
本荘:ありがとうございました!
翔さんはjuguが本当に好きだから、公開して売り切れになることを恐れていました(笑)
アンティーク好きの方は是非チェックしてみてください。
あっこちゃんは賃貸暮らしならではの家具選びでしたね。
やっぱりIKEAはコスパが良く、造作家具とも組み合わせられるので万能なようです。
次回は住宅・店舗設計の経験が豊富な藤本と、キャンプ好きでDIYが得意な片山にインタビューをします!