2024.05.24
最終更新日
2024.08.20
リノベーションのヒント

一人暮らしにもおすすめ!インテリアコーディネート依頼の流れと費用相場

マンションリノベーション

こんにちは!クジラ株式会社の柳川です。

Writer
柳川映子
デザイナーWORKS
大学院で建築を学び、二級建築士の有資格者でもあるので、ロジカルな設計を組み立てていくのが得意なデザイナー。

日々の暮らしをより豊かなものにするためにあるのが、インテリアコーディネート。
自分でもできることですが、プロに依頼すればヒアリングと専門知識を元にしたおしゃれで便利な空間づくりを叶えてくれます。
この記事では、インテリアコーディネートを依頼をしてからの流れや、業務内容ごとの費用相場などを紹介していきます。

インテリアコーディネーターができること

インテリアコーディネーターとは、顧客の要望をヒアリングした上で、住居やオフィス、店舗などの内装やインテリアを総合的にプロデュースする職業のことを指します。

とくに生活空間である自宅をおしゃれにするのは、素人ではなかなか難しいもの。そんなときに専門の知識を持ったコーディネーターに依頼をすれば、相談から理想の空間を具体化し、そのテイストにぴったりな内装や家具を提案してくれます。

理想の空間づくりをお手伝いしてくれるのが、インテリアコーディネーターです。

インテリアコーディネートの費用相場

インテリアコーディネート 依頼 費用
インテリアコーディネートの費用相場は一般的に2〜10万円と言われています。ここに家具や雑貨の商品代金や配送料、諸費用は含まれません。

コーディネート業務は、内装・設備系とインテリア用品系の大きく2つに分けられ、費用もそれぞれ異なります。
内装・設備系にかかる費用の内訳は、床や壁などの内装材や照明器具・設備機器の色や機種の選定、収納計画、サンプル作成、取り寄せ、明細書作成などです。
インテリア用品系にかかる費用の内訳は、家具やカーテン、雑貨などの選定と配置、資料作成、サンプル取り寄せ、見積もり作成など。

内装・設備系のコーディネート基本料金は5〜10万円が多いですが、打ち合わせ回数や物件の規模によって変動することもあります。
インテリア用品系のコーディネート基本料金は部屋数ベースで2〜3万円、商品の販売額ベースでは商品代金の5〜10%であることが多いです。

コーディネート料の算出方法

コーディネート費用の算出方法は、主に2つ存在します。これらはあくまでも目安として参考にしてください。

提案内容の合計金額に対する割合で算出

この方法では、家具・照明・カーテンなどの商品合計金額の一定率をコーディネート料とします。商品代や配送費は別途必要であり、割合は依頼先によって異なります。通常は工事費を含めた合計金額からの割合で計算され、上限が設定されることもあります。

部屋数や床面積に対して算出

この方法では、一部屋につきいくらか、または平方メートルあたりいくらかなど、部屋数や面積に対してコーディネート費用を計算します。合計金額に対する割合と同様に、商品代や配送費は別途必要であり、比率は依頼先によって異なります。

基本料金に含まれていない金額もチェックする

これらのコーディネート費用算出方法は、どこまで何をするかによって金額が変動します。初期提示費用に含まれている内容をしっかりと確認しておきましょう。また、打ち合わせの段階で希望するインテリア・内装の内容や予算を明確に伝えることで、修正や再提案による追加費用を抑えることにもつながります。

主なインテリアコーディネートのプラン

インテリアコーディネートはインテリアのみ、インテリアと内装、施工管理を含めたトータルコーディネートというように分かれています。詳しく見ていきましょう。

インテリアのみ提案

家具や照明、小物などのコーディネート提案のみを行うものです。このサービスは「家具選びで迷う方」「さまざまなメーカーから提案を受けたい方」に適しています。インテリアコーディネートの中でも最も手軽に利用できるもので、内寸が不要な場合はオンラインで完結するサービスもあります。目指すイメージと予算に合わせて検討してみるといいでしょう。

内装コーディネートの提案

インテリアの提案に加えて、部屋のレイアウトや壁紙、床材の提案も行うサービスです。「内装にもっとこだわりたい方」「手を加えたいが、具体的な方法が分からない方」におすすめ。専門知識に基づき、空間の演出や色彩心理などを考慮した提案が行われ、理想のインテリアに近づく手助けをします。ただし、家具の発注については依頼者が手配する必要がある場合もあるので、依頼業者に確認しましょう。

内装施工管理を合わせたトータルコーディネート

内装や家具だけでなく、施工管理まで含めたトータルコーディネートです。インテリアコーディネーターが現場に赴き、様々な提案や対応を行います。具体的な事例としては、コンセントやスイッチの配置、床や壁材の提案、家具の搬入経路の確認、搬入や設置、廃材の処分などが挙げられます。「手間を省きたい方」「室内の空間や家具の選定で失敗したくない方」にとって、一貫して任せられる安心のサービスです。

さまざまなインテリアコーディネーター

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一括りにインテリアコーディネーターといっても、所属によって特性は大きく変わります。一つずつ確認しておくことで、自分がどのコーディネーターに依頼すればいいのか見極めるようにしましょう。

フリーランスのインテリアコーディネーター

フリーランスのインテリアコーディネーターは、プロとして自らのスキルを活かし、柔軟に活動しています。彼らは壁や床などの内装材の選定から、家具やカーテン、照明などの提案、購入、搬入手配まで、インテリアに関わる全ての工程を担当することもあります。ただし、業務内容は個々で異なりますので、事前にどの範囲までサポートしてもらえるのか確認することが大切です。また、インテリアコーディネーターによって得意とするテイストが異なるため、これまでの実績や過去の作例を参考にして、自分の好みに合ったデザイナーを選ぶようにしましょう。

フリーランスのコーディネーターに依頼する際、探し方に悩むこともあるかもしれません。最近では、個人ブログやホームページだけでなく、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを通じた依頼も増えています。これらはより距離感が近く、過去の仕事やデザイナーの個性が一目でわかるため、自分に合ったプロを見つけやすいでしょう。そのほか、フリーランスと依頼者のマッチングサイトを活用するのもおすすめです。

ハウスメーカーや工務店、ディベロッパー所属のコーディネーター

大手ハウスメーカーや工務店に所属しているコーディネーターは、企業の専属コーディネーターとして様々なプロジェクトに携わっています。また、リフォームやリノベーション会社にも、インテリアに特化したスタッフが在籍していることもあります。通常、コーディネート料はかからず、内装材やキッチン、水まわり設備の選定をサポートするほか、家具やカーテン、照明の提案も行ってくれます。住宅ローンに組み込める場合もあるため、インテリアに関するプロの助言を受けつつ、初期費用を抑えることが可能です。

インテリアショップ所属のコーディネーター

ショップや百貨店の家具売り場に所属しているインテリアコーディネーターも、依頼先の一つとして考えられます。これらのショップでは、基本的に自社の商品しかコーディネートできませんが、家具やカーテン、照明器具、植物、アートなどを提案し、販売から納品までの一連のプロセスをサポートします。コーディネート料がかかるかどうかはショップにより異なりますが、自社商品を提案する場合は無料の場合もあるでしょう。個人、またはハウスメーカーなどに所属しているインテリアコーディネーターが、より専門的にブランドの商品紹介をするためにショップを紹介することもあります。

内装・設備系のショールームコーディネーター

内装材や住宅設備のショールームに所属するコーディネーターも、一つの選択肢です。建具や建材、キッチン、水回り設備に特化したショールームでは、専門的なアドバイスをもらうことが可能です。これらのショールームは一般的に小売りを行っていないため、ショールームのアテンダーに対してはコーディネート料がかからないことが多いです。前述した専門ブランドと同じように、個人あるいは企業所属のコーディネーターが同行・紹介することがほとんどです。

個人と企業の違い

上述したようにインテリアコーディネーターには、個人で活動している人と企業に所属している人がいます。それぞれの特徴・メリットを知っておきましょう。

①個人(フリーランス)の場合
最大のメリットは、どんなことにも柔軟に対応してもらいやすいこと。個人ならではの距離感の近さは細かいことも相談がしやすく、コーディネートに使う家具ブランド・メーカーに制限がないことも大きなメリットです。自分のこだわりや個性を大切にしたい人におすすめです。

②企業所属のインテリアコーディネーター
最大のメリットは、企業ならではの依頼における体系化と仕事のクオリティが担保されていること。個人に比べ蓄積された事例も多く、視覚的にイメージがしやすいでしょう。提案してもらえる家具ブランド・メーカーが限られていることもありますが、「ある程度お任せしたい」「失敗したくない」という人におすすめです

依頼からの流れ

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インテリアコーディネートの依頼から家具設置までの流れを確認しておきましょう。

①ヒアリング
家族構成やライフスタイル、好きな色やデザイン、さらに家の間取りや部屋の広さも伝えておきます。自分の理想のイメージを伝えるだけでなく、予算やスケジュールを確認しておくことも重要です。

②内見・採寸
実際に部屋の寸法を計り、部屋に対する家具の大きさやバランスを見ておきます。その際に照明やコンセントの位置を確認したり、床や壁の色・素材をチェックしたりしておくことで、利便性が高くておしゃれな部屋づくりを実現できます。

③商品選定・プレゼンテーション
内見での情報を元に商品を選び、コーディネーターがインテリアコーディネートプランを作成され、依頼主にプレゼンテーションされます。家具を選ぶ際、一緒にショールームに足を運ぶこともあります。

④見積もりの作成・契約
インテリアコーディネートプランに合わせて見積書が作成されます。内容に問題がなければ商品が決定し、最終見積もりが決まり、契約に進みます。

⑤搬入・施工
購入した商品が搬入され、セッティングされます。商品によっては納品まで1ヶ月ほどかかるものもあるため、予めスケジュールを擦り合わせておきましょう。

インテリアコーディネートの注意点


インテリアコーディネートはプロにお任せするものとはいえ、居住空間で実際に暮らすのは自分自身です。失敗しないための注意点を抑えておきましょう。

イメージを具体化しておく

「思っていたのと違う」なんて悲しいことが起きないためにも、認識のズレにならない、具体的なイメージを持っておくことが非常に重要です。事前にインテリアスタイルを調べたり、コーディネート事例を見せてもらったりして、自分の好みを理解しておきましょう。そしてイメージを伝えるときは「写真」を活用するのがベターです。言葉だけでは齟齬が起きてしまうため、視覚的なコミュニケーションも取るようにしましょう。

予算を決めておく

インテリアコーディネートを依頼する前に予算を決めておきましょう。お金をかければかけるほどいい空間ができるとは限りません。自分にとって余裕のある範囲で、自分にとって快適な空間づくりのための内装や家具を提案してもらうことが目的です。料金の内訳もきちんと教えてもらうようにしましょう。明確な予算を伝えることは、その後のトラブルを避けることにも繋がります。

家具や雑貨が本当に必要なものか考える

おしゃれだと思って購入したソファや机が、実際には使い勝手が悪くただ空間を圧迫している。そんなことがあってはせっかくのインテリアコーディネートが台無しです。見た目や雰囲気よりもまず「実用性」を意識しておくようにしましょう。無理にインテリアを揃えるのではなく、自分が本当に必要なものを整理して、その中で部屋作りをしていくのがいいですね。

お洒落なインテリアコーディネート事例

一人暮らし

リノベーション モノトーン
“大人のリノベーション”
モノクロの世界線、潔いフォルム、機能性を求めたミニマリストのための空間を設計しました。

カップル

リノベーション アメリカンビンテージ
アメリカンヴィンテージがテーマ。
ガレージハウスのような荒々しく力強い雰囲気にエジソン電球から眩しくも優しい光がリビングを心地よく包みます。

ファミリー

マンションリノベーション事例
床や壁の色に合わせて家具をコーディネートしました。大きさや高さにも気を使うことで使いやすく統一感のあるLDKになりました。

自分の「好き」を理解してからプロにお任せしよう

インテリアコーディネートを失敗させないコツは、自分の「好き」を理解しておくこと。人気のスタイルが必ずしも自分が好きなスタイルとは限りません。色でも柄でも素材でも、自分が好きと思えるものが自分にとって快適な空間づくりにつながります。

初めから丸投げするのではなく、自分の好きと向き合った上でインテリアコーディネーターを頼るようにしましょう!

WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

柳川 映子AKIKO YANAGAWA

設計 / 島根県浜田市出身 / お客様の夢やこだわりをデザインで形にできるよう、日々勉強中です。/ 将来は縁側とお庭のあるおうちを自分でリノベーションして住むことが夢です。

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