インタビュー|私には表現したい世界観があった
今回は、ディレクターの本荘(写真右)とデザイナーの松尾(写真左)がお伺いしました。
新築で建てられた住宅の1階部分を使ってヒーリングサロンを始められるK様。
クジラでは1階サロン部分のプランニング、施工を担当させていただきました。
サロンの世界観を表現するために何度も打合せを重ね、たくさんのこだわりを詰めこんだ場所。
どんな思いで作り上げられたのか、実際に過ごされてからの感想をお話していただきました!
まずは叶えたい世界観を共有するところから始めた
━早速ですが、そもそもサロンを開こうと思ったきっかけは何だったんですか?
K様:20代最初にハーブティーの会社に勤めていたんですけど、その頃はお給料が上がらないとか、もっと上に行きたいって言って、やってもないのに野望を語って辞めてしまいました。それから、様々な会社に勤めて結婚・出産・主婦業が続いていて、ちょっと落ち着いた時に「やっぱり何か自分も仕事をしたい」と思うようになりました。でも、子供との時間も大切にしたいという想いもあり、お家でサロンを持てたらいいなと思うようになりました。そこで、もともと勤めていたハーブの楽しさが忘れられなくて、アロマの世界に入ろうと思い、資格を取る覚悟を決めて通学しました。
クジラ:リノベーション打合せの時も通学されてましたよね!子育てに資格の勉強、工事の打合せと大変だったかと思います、、、本当に尊敬します!
K様:それで家を探してる時に建築条件付きの土地を見つけたんです。最初のプランでは駐車場があったのですが、そのスペースにサロンを作りたいと思い、家とサロンを同時に作っていくことになりました。
━新居を別の会社で建てられている最中でのクジラとの出会いでしたが、どういった経緯でクジラにお任せいただいたのでしょうか?
K様:勉強を始めた時から、「心の癒しの場所」としてサロンを作りたいなと思っていましたが、建売の会社さんにサロンの設計を頼むには少し心配がありました。
というのも、自宅サロンをする時ってマンションの一室などで、あまりお金をかけないで始められる方が多いのですが、私はそのタイプではないなと思っていました(笑)
サロンでは、私の世界観を表現したいと思っていたので、取手の一個だったりとか、壁紙の種類をどれだけ持っているかとか、細かいこだわりに対応していただけるところではないと難しいだろうなと思いました。
なので、自分で調べたりして他社さんに相談もしたこともあります。
その時は、予算を聞かれて何も分からなかったので「50万?100万?くらい」と答えていました。それで提案して頂いたのがどこかのチェーン店のような感じで、このままでの打合せでは私の事を理解してくれないかもと思っていました。
クジラ:「工事業者は予算を決めてもらわないと青天井になる。」「お客様からすると何にどれだけかかるか分からないから直感で答えてしまう。」というのは、この業界のあるあるですね。
K様:そうこうしている間に、住宅の方は工事の計画が進んでいました。サロンの設計が決まっていないので、このままでは必要のない無駄な工事でロスが出るかも。少しでも明らかなロスは減らしたいと思っていました。
そんな時に、たまたま入った近所のカフェの内装が良い雰囲気で、ピン!と来ました。そこの店員さんに「サロンをしたいのですが、ここはどこが設計されたんですか?」と尋ねたことがクジラさんと出会ったきっかけです。
クジラ:ありがとうございます!布施にあるSEKAI HOTELのフロントのカフェですよね。
K様:そうです!早速、名刺をもらって連絡しましたね。その時はやりたいことがあったけど、どうしていいか分からない!という状態でした。
━サロン作りの打合せはどのような事から始められたのでしょうか?
K様:デザイナーの松尾さんが私の話を結構聞いてくれましたよね?
松尾:どんなことがしたいのかが分からなかったので、最初にK様がどんな方なのか?から徹底的にお話を聞くことから始めましたね。
クジラ:打合せの時に「ぬめっと感」っていう共通言語が出来ましたよね!
言葉では上手く言い表せない事なども、K様の思いや表情を見ていたので、こちらにも伝わって来ました!
K様:ありましたよね!このサロンに来てくださる方って張り詰めた心で来るので、その時に安心できるような、柔らかな光で包み込める様なという話もしましたね。ここをこうしてという話ではなく、どういう人に届けたいかというお話をしていた記憶があります。
クジラ:そうですね。この「ぬめっと感」を共通言語として、床のタイルの色を決めましたね。
▲施術前のヒアリングの時間をとても大切にされていました。
松尾:これだけしっかりと世界観を持っていらっしゃったので、それだけプレッシャーも感じていました。
K様:自分の抽象的な要望にも、デザインに落としこんで提案してくれていたので、理解しようとしてくれているんだなって伝わっていました!有り難かったです!
建築素人の自分ができる事、できない事
━打合せや工事中で特に大変だった事はありましたか?
K様:新築してもらう会社さんとサロンを作ってもらうクジラさんの2つの会社さんとのやりとりだったので難しいこともありましたね。
どちらがどこまで工事するのかとか。
クジラ:そうですね。コミュニケーションや連携をとる事が一番慎重になったところでした。
新築の会社さんと直接やりとりさせて頂いたり、K様からサロンの内装の指示をしてもらったりしたこともありましたね。
K様:でも、こういう風に言ってくださいなど業者さん同士で伝わる言い方を具体的に指示して頂いてたので、素人でもやり易かったです。
それでもどうしても難しかったところは、直接やりとりして頂いけたので良かったです。
━サロン作りで特にこだわった部分などはありますか?
K様:エントランスと施術スペースの間の壁の高さはすごくこだわりましたね。
ここが天井まで壁だったら圧迫感がありますよね。心が追い詰められた方とかが来られるので、窮屈に感じないようにとも思ってました。でも、服を脱いで施術をするので、壁の高さは外から見えるかもしれないという不安を感じさせないようになど、沢山伝えた上でこの高さになりました。
クジラ:とても細かく打合せして微調整しましたよね。最終的に工事中の現場に来て頂いて、高さを決めましたね。
▲左側の壁の高さは、サロンのお客様の目線や外からの視線を考慮して設計
━サロンに来るお客様の反応はいかがですか?
K様:来てくださる方がみんな褒めてくれます!施術を始める前にその感動があるってすごく良いと思います。
非日常感や光に包まれているサロンなのでカウンセリングもスムーズにできるし、施術の良いサポーターになってくれています。
クジラ:サポーター!それは嬉しいですね!空間って思った以上に人の心理に影響を与えると思います。世界観を空間としてデザインすることで空気を作れますよね。
K様:パソコン作業する時もここでしているのですが、落ち着くのでとても気に入っています。
━それでは最後に、今回のサロン作りを体験してこれからリノベーションされる方に向けたアドバイスをお願いします。
K様:居心地の良い場所ってその人それぞれだと思います。表面的な良さもあれば機能的な良さもあると思います。
でも、その想いをしっかり聞いてくれる会社さんってほんとに少ないんだなと感じました。
プロに相談することで想像もしていなかったプランを提案してくれるので、選択の一つとして考えてみてはどうかなと思います。
あまり出かけられないご時世ですけど、お家の中で過ごす時間が多くなってきたと思います。
多く時間を過ごす場所の“心地良さ”というのを大事にして作り上げる方が良いのではないかなと思います。
▼WORKS
自然体の“私”に還れるヒーリングサロン
━ INFORMATION ━
[エリア] 大阪府東成区
[物件] 戸建て
[面積] 30.00㎡
[工事費用] 4,000,000円
[工期] 40日