リノベーション準備ガイド【情報収集から完工までの流れ】

目次
情報収集編
リノベーションを始めるにあたって、最初に重要なのは「情報収集」です。まずはインターネットを活用して、さまざまな情報に触れてみましょう。
キッチンの使い勝手を良くしたいといった機能性の向上や、古くなった内装を今風のデザインに変えたいという要望。あるいは、資産価値を高めたい、地震に強い家にしたい、光熱費を抑えるために断熱性を上げたいなど、人によって目的はさまざまです。
ライフスタイルの変化に合わせた間取りの見直しや、日々の掃除・メンテナンスがしやすい住まいづくりも重要な動機となるでしょう。
そして、あらかじめ希望の優先順位を明確にしておくと、限られた予算の中でも満足のいく仕上がりに近づけます。「これは絶対に実現したい」という部分と、「できれば取り入れたい」という部分を分けて考えるようにしましょう。
これらのステップは、あくまでも「仮の基準」として設定しておくことで、あとから希望や条件が変わったとしても柔軟に対応できます。
WEB編
リノベーション会社が開催しているオンライン説明会や相談会に参加するのは非常に有効です。まだ具体的な計画がない段階でも、プロの話を聞くことで、自分に合った方向性が見えてくることもあります。こうしたイベントの開催情報は、各社の公式ホームページで確認できます。
また、住宅設備メーカーのショールームを訪れるのもおすすめです。実際の設備に触れることで、素材感や空間のイメージがよりリアルに湧いてきます。ただし、多くのショールームは予約制となっているため、事前にメーカーのホームページで確認しておくと安心です。
さらに、InstagramなどのSNSでは、さまざまなリノベーション事例が紹介されており、雰囲気やデザインの参考になります。気に入った事例や「こんな家にしたい」と思える投稿は、保存しておくことで後の打合せ時に活用できるでしょう。
会社比較編
多くの人がリノベーションを進める際、2〜3社に問い合わせて比較検討を行っています。施工会社にもいくつかのタイプがあり、それぞれに異なる特徴があります。
たとえば、大手のリフォーム会社は、実績が豊富で信頼感があり、初めてのリノベーションでも安心して相談できます。一方で、リノベーションに特化した専門会社は、デザイン力や提案力に強みがあり、「自分らしい空間」を実現したい人に向いています。また、地域に密着した工務店は、柔軟で親身な対応をしてくれることが多く、細かな希望も相談しやすいのが魅力です。
▶︎リノベーション依頼は工務店かリノベーション会社どちらにすべき?特徴や違いを紹介
▶︎リノベーションの相見積もりや注意点を解説!
依頼先の決定と契約申込
業者の選定には、1ヶ月半から2ヶ月ほどかかることが一般的です。相見積もりを取る場合は、各社のスケジュールをあらかじめ調整しておくと、内容や価格の比較がしやすくなります。
▶︎リノベーションの期間と工事の流れについて解説
▶︎リノベーションとリフォームの違いは?メリットデメリットや費用、事例も
仕様確定
仕様に関する打合せは、週1回のペースで進めるケースが多く、部分リノベーションで3回〜5回、全面リノベーションで10〜15回程度が一般的です。たとえば、引っ越し予定がある場合などは、逆算してスケジュールを組んでいくとスムーズです。
ただし、会社によっては打合せの回数に制限がある場合もあります。また、工期の都合により、業者側のスケジュールが優先されることもあるため、「どこを重視したいか」「どこまで妥協できるか」といった優先順位の共有がとても大切です。
打合せでは、間取りや壁紙、床材のデザイン選びをはじめ、設備機器や造作家具、照明、コンセントの配置といった細部まで話し合いを重ねていきます。自分たちの生活スタイルを反映させた空間をつくるためには、こうした過程が欠かせません。
▶︎リノベーションで間取り変更の費用相場は?ポイントと事例も紹介
▶︎壁紙・クロスの特徴と選び方
▶︎床材の種類・素材11選
▶︎照明で作り上げるのは、雰囲気・明るさだけじゃない!
▶︎失敗しないコンセントの位置の決め方は?
着工〜完工
クジラ株式会社では、着工後に3回の現場打合せを実施しています。最初は解体後に行う打合せで、構造の見えない部分を確認し、必要であれば修正を行います。続いて、中間の進捗確認、そして最後に完工直前の施主検査を実施します。
なお、現場打合せの頻度や内容は会社ごとに異なるため、事前に確認しておくと安心です。
工事が始まるまでに引越しの準備や片付け、また同時並行で打ち合わせも進んでいきます。
仮のスケジュールとしてどのような予定で進めておくといいのでしょうか。
こちらの項目では荷物の有無・打ち合わせのスケジュールの2つに分けてご説明をしてます。
荷物の有無について
リノベーション工事を行う際、工事エリアに荷物があるかどうかは、作業スケジュールや費用に大きな影響を与えます。
原則として、工事箇所はすべて空の状態にしておく必要があります。
住みながら施工を行う場合や、仮住まいが必要になるケースもあるため、どのような住まい方をするかについては早めに検討しておくことが望ましいです。
▶︎仮住まいに関して
▶︎住みながらのリノベーション
打合せスケジュールの事例
物件購入からの全面リノベでは、4月に問い合わせを行い、4月から5月にかけて物件を確定するまでに4回ほど打合せを重ねます。その後、5月から6月に見積提出と申込を済ませ、6月から8月まで週1回のペースで打合せを実施します。8月から10月にかけて工事が行われ、計3回の立会い打合せを経て完工となります。
仮住まいを利用した通常の全面リノベでは、4月に問い合わせを行い、現地調査とプラン確定を3回の打合せで進めます。流れとしては、見積提出と申込、仕様打合せ、着工と続き、全体のスケジュールは6ヶ月程度です。
仮住まいを利用した急ぎのケースでは、4月中に物件の調査・プラン確定・見積提出・申込までを完了させます。5月から6月にかけて仕様の打合せを集中して行い、6月から7月の2ヶ月で工事を進め、完工まで至ります。
最後に
リノベーションは、多くの決定や調整が必要になるプロジェクトですが、事前の情報収集と計画がしっかりできていれば、そのぶん納得のいく仕上がりになります。焦らず、着実に準備を進めることが成功への近道です。
このガイドを参考に、自分たちらしい住まいづくりを一歩ずつ進めてみてください。