トイレのリノベーション!リフォームとの違い・費用相場や注意点は?事例も
こんにちは!クジラ株式会社の片山です。
Writer 片山飛翔 デザイナーWORKS バランスの取れた色彩感覚と暮らしやすさを考えた動線計画で、女性からも人気のあるデザイナー。休日は料理とキャンプをするのが定番です。 CREATOR’s STORY|片山 飛翔 |
家の中でも経年劣化しやすいのが、水まわりの設備。中でもトイレは、家族みんなが一日何度も使う場所ということもあり、破損や劣化などの不具合がでやすい場所です。だからこそリノベーションしがいがあり、リノベーションに踏み切る人が多い場所でもあります。
今回の記事では、トイレのリノベーションを検討するにあたり気になる費用相場を中心に、知っておきたいことをご紹介します。
目次
トイレリノベーションの概算費用
まずはじめに各種費用感は下記の通りです。
工法 | 費用 |
温水洗浄機能付きの便座を交換 | 4〜17万円 |
交換+内装リフォーム | 20万円〜 |
全体のリノベーション | 30~50万円 |
和式から洋式の変更+リノベーション | 40~60万円 |
トイレの移動 | 30~90万円 |
トイレの増設 | 50~60万円 |
さらに詳細な費用の解説を知りたい方は、下記「費用相場は?」の段落を参照ください。それでは具体的にトイレリノベーションについて確認していきましょう。
トイレリノベーションとは
リノベーションと聞くと大がかりになるイメージがありますが、トイレだけを部分リノベーションする場合は、比較的手軽にチャレンジすることができます。トイレは家族が毎日頻繁に使う場所であり、来客も使うことから印象を左右する場所でもあります。コンパクトなスペースだけに、ちょっとした工夫をするだけで、使い勝手や印象が大きく変わるのもトイレリノベーションのいいところです。
さらにトイレリノベーションの魅力は、デザイン性をプラスしやすいこと。壁紙や仕様に少しこだわりを加えるだけで見違えるような空間に仕上がり、その後のインテリアやデコレーションも楽しいものに。例えば、広いスペースに貼るには予算的に難しい憧れのデザイナーのクロスも、面積が小さいトイレなら取り入れやすいでしょう。さらに、リノベーションすることで機能も向上し、心地のいい空間に。収納がない、手洗い場がない、扉とトイレの位置が近すぎる……といった、日々トイレを使う上でのちょっとした不満を解消できるだけでも、グンと快適な空間になります。こういった不満を我慢しつつ使い続けているという人も多いですが、これをきっかけにトイレを素敵な空間に進化させてみるのもいいでしょう。
リフォームとの違い
「リノベーション」と似た言葉に、「リフォーム」があります。この2つの違いは、どういった部分なのでしょうか。便器や便座の交換、壁紙やクッションフロアの貼り替えなど、あるものに対してアップデートしていく作業を中心とするのがリフォーム。それに対し、既存のトイレに新しい機能や付加価値を付けるのが、リノベーション。トイレの場合だと、こういった使い分けをされることが多いです
汚れ落としが楽に!
トイレで一番大切な「清潔さ」。使用年数がある程度経過すると、汚れがなかなか落ちなくなってきた……などの掃除のしにくさを感じる人も多いかと思います。それも、トイレリノベーションを検討する一つのサイン。
古い型のトイレは便器のふちや裏に、本体のくびれ部分などに汚れが溜まりやすかったり、汚れていても気付きづらい構造になっているものも多くあります。そういった問題点は随時改善され、最新の製品では凹凸が極力なくパーツの繋ぎ目や隙間が少ない仕様で掃除のしやすさが追求されたデザインになっていることも多いです。また、汚れが着しにくく、落としやすいように特殊な表面加工が施されている素材や、カビが発生しにくい加工を施されているという便器もあります。さらに、洗剤をトイレに組み込むことによって流すたびに自動で洗浄してくれるシステムや、除菌水を便器やウォシュレットノズルに自動散布するトイレなども。
こうした最新のトイレに変えることで、毎日のトイレ掃除の手間を軽減できるのもリノベーションのメリット。せっかくリノベーションに踏み切るのなら、キレイをキープできる機能性を追加するといいでしょう。
より暮らしが快適に!
例えば和式トイレから洋式トイレへのリノベーションは、足腰の辛い高齢の家族がいるご家庭ではグンと利用しやすくなります。手すりを設置するなどのバリアフリー化を目指すリノベーションも人気です。
またリノベーションで新しいトイレに交換すると、節水・節電効果が得られるのも大きなメリットです。約20年前につくられたトイレは、1回流すごとに10リットル前後の水を使用するといわれていまが、各メーカーから新製品が発売されるたびに節水化が進み、最新のトイレでは使用する水が約20年前の半分以下の約3〜4.6リットルといわれています。ウォッシュレットタイプでは便座の暖房機能を常時オンにしているため電気代も気になるところですが、最新の便座の保温性能もアップした節水・省エネタイプのトイレに交換することで、水道代や電気代などが節約できることが多いでしょう。
一番気になる!費用相場と工期
トイレのリノベーション費用や工期は、リノベーション前の状態や工事の規模、選ぶ製品のグレードによって変わります。しかし、一般的な費用や工期の目安などをあらかじめ知っておくと安心です。
費用相場は?
工法 | 費用 |
温水洗浄機能付きの便座を交換 | 4〜17万円 |
交換+内装リフォーム | 20万円〜 |
全体のリノベーション | 30~50万円 |
和式から洋式の変更+リノベーション | 40~60万円 |
トイレの移動 | 30~90万円 |
トイレの増設 | 50~60万円 |
トイレのリノベーションは、内容によって金額が大きく上下します。ここでは、代表的なリフォームやリノベーション例を見ていきましょう。まず、比較的手軽にできるのが、ウォッシュレットタイプのトイレに交換すること。今では一般的になったウォッシュレットですが、古い物件の住宅にはこのウォッシュレットタイプがついてないことも多くあります。古いトイレが自宅にあるという人は、真冬など便座がひんやりするため恐る恐る腰掛ける……といった経験がある人も多いのではないでしょうか。古いトイレからウォッシュレッタイプのトイレにリノベーションする場合は、20万くらいの予算を見ておくと安心です。
古いトイレからウォッシュレッタイプのトイレにリノベーションするタイミングで、壁紙を張り替えたりなど簡単な内装リフォームをする場合も多いです。同じリフォーム業者にお願いすることで、別々に対応するより安く済む場合もあるので、相談してみるといいでしょう。
トイレ空間全体のリノベーションの費用は、トイレ交換のほかに、床材や壁・天井の張り替えなどを行います。工事費用は、30〜50万円ほどが費用目安。和式トイレから洋式トイレにする場合は、もう少し費用がかかる場合が多いでしょう。追加で収納や手洗いカウンターを設置する場合は費用がそれなりにかかり、50万円以上の予算を見積もっておく必要があります。
トイレを移動したり増設したりする場合は、トイレ内部の壁や床の工事、給排水管の工事なども必要になるため、費用の目安は30~90万円程度と多くかかってきます。
施工設置の工期は?
トイレ本体である便器部分だけを交換する場合、工期は半日〜1日と比較的すぐに対応が可能です。ただし床部分に腐食がある場合などは、改修工事もあわせて行う必要があることもあります。ウォッシュレットトイレに交換する場合の工期は、30分〜2時間と短時間で済むことがほとんど。ただし、これはトイレ内にコンセントがある場合。適切な場所にコンセントがない場合には、電気配線の工事から必要になるため、工期がさらにかかります。
トイレ空間全体のリノベーションの工期は、4日以上かかる場合も。さらに、トイレを移動したり増設したりとなると、工事が1日で終わらないことが多いです。その場合、工事期間中は家のトイレが使用できないことを頭に入れておく必要があります。リフォーム業者がレンタルの仮設トイレを設置してくれる場合もあるので、そういった対応が可能が確認をしておきましょう。その場合は当然、別途費用になることも多いです。
トイレリフォームの注意点
古いトイレの場合
トイレのウォシュレットやパッキン、配管などの寿命は約10年といわれます。長期間使い続けていると汚れや臭いがこびりつき、手入れをしても汚れが落ちにくくなってきます。そのため各メーカーは、10〜15年での交換を推奨している場合が多いです。特に築年数が20年以上経過すると、配水管の中の水の通りが悪くなり、詰まりが発生しやすくなることがあります。
また、古い型のトイレは、タンク付きで手洗い器が付いていることも多くあります。タンクレスのトイレに変える場合はトイレで手を洗えなくなってしまうため、手洗い場の追加設置がスペースや費用的に可能かどうかも検討しましょう。
マンションでもリフォームは可能か
マンションの場合はあらかじめ管理規約を確認し、管理組合の許可を得たうえで工事を行うようにしましょう。マンションの場合、仮設トイレを設置することができないこともあるので注意を。
水まわり動線のチェック
日常生活で頻繁に仕様する水まわりは、動線をよく考えることが大切。既存のトイレの場所を変えずにリノベーションする場合はそこまで気にすることはありませんが、思い切ってトイレを移動したり増設したりする場合は、動線的に使いやすいかどうかをよく検討する必要があります。とくに朝の支度の動線をよく考えて、混雑しやすい位置は避けましょう。とはいえトイレの場所を移動させることで家全体の空間を広く見せられる場合も。家をより暮らしやすい空間にアップデートするべく、リフォーム業者とよく相談をしましょう。
トイレリフォームのパターン
空間(スペース)のテーマを決めて
トイレリノベーションをする際は、どんな印象にしたいか、テーマを決めてから取りかかるといいでしょう。おしゃれなレストランのようなモダンな雰囲気、無骨でヴィンテージ感のあるインダストリアル系、花柄の壁紙などを使ったかわいい系、ホテルライクな洗練された印象……。毎日使う場所だからナチュラルでシンプルにしたいという場合もあれば、逆に限られた空間だからこそ個性的にしてしまうという考え方も。
便器の種類もさまざまあり、現在では省スペースでスタイリッシュなタンクレストイレが一般住宅にも取り入れられるようになってきている一方で、従来のタンク手洗い付きトイレをあえて設置するという選択肢もあります。ペーパーホルダーやタオルハンガーなどの細かい部分も、リノベーションであれば自分好みに仕上げることができます。
フロアタイルでデザインにこだわる
内装工事の際に床をフローリング仕上げにしてしまうと、水が染み込みやすく腐食などの原因となる場合も。トイレの床材は、耐水性に優れたクッションフロアやタイル系を選ぶのがおすすめ。掃除も簡単です。リビングなど広いスペースに施すのは難しい個性的なデザインのクロスタイルも、トイレなら挑戦しやすいということもあります。
機能を重視する
デザインはともかく、とにかく機能的なトイレにしたい!という場合もあります。出産や介護など、家族のライフステージの変化に合わせてリノベーションをする場合は、トイレを増設したり場所を動かしたりしたい、という要望も増えているようです。増設可能な場所や費用の相場などをおさえておくと、より具体的にトイレのリノベーションを検討できるようになります。
こんなに見違える!トイレリノベーション事例
実際にリノベーションして、おしゃれで機能的に生まれ変わったトイレリノベーション事例をご紹介。空間が見違えると、照明やインテリアによってさらに雰囲気をよくすることも楽しくなりそうです。
デザインも諦めない使い勝手のいいトイレ
「将来のことを考えて手すりをつけたい…でも、よくあるダサいのは嫌だ!」というご要望から、手すりの代わりにドアハンドルを設置しました。ペーパーホルダーや棚と素材を揃えることで、手すりが違和感なく空間に馴染みます。
▼詳しい施工事例はこちら!
アクセントクロスでトイレに遊び心を
リビングに使うには派手かな?と思ってしまう色や柄のクロスは、トイレの壁に貼るといいでしょう。クロスだけでなく床材や照明器具など、好きだけど使う場所が難しいというものはトイレに詰め込んで楽しみましょう!
▼詳しい施工事例はこちら!
コンパクトな空間ですが、こだわりや工夫次第で満足のいく仕上がりになりやすいトイレ。どんな機能が欲しいかどんな空間にしたいかなど理想のトイレをイメージしつつ、かかる費用や工期と合わせて検討し、おしゃれで機能的なトイレに仕上げてみてください。トイレのアップデートをきっかけに、さらに家が居心地のよい場所になるでしょう。トイレのリノベーションについても、ぜひKUJIRAにお気軽にご相談ください!