2024.05.27
最終更新日
2024.08.20
リノベーションのヒント

金額別に事例を紹介!リノベーション費用の相場、メリット・デメリットとは

リノベーション 固定資産税

こんにちは!クジラ株式会社の三輪です。

Writer
三輪海斗
ディレクターWORKS
2018年に新卒入社後、住宅・店舗・オフィスなど幅広く担当。住宅ローンの工面など難しい状況でもお客様に寄り添ってサポート。

古き良き住まいをモダンで快適なスペースへと変えるリノベーション。しかし、そのためにはどれくらいの費用が必要なのでしょうか?この記事では、リノベーションの具体的な費用相場や、ローンや補助金を活用したコスト削減のコツ、失敗しないための注意点などをまとめてご紹介します。イメージがつきやすい金額別の施工事例も要チェックです!

リノベーションとは?

リノベーションとは、古くなった住宅を作り変え、機能を刷新し使いやすさを高めることで、中古住宅に新しい価値を与えることを指します。

リノベーションとリフォームに厳密な区別はありませんが、リフォームは中古住宅を当初の状態に復元するという、あくまで原状回復が目的という違いがあるといえます。

より自分にとって使いやすく、住み心地のよい住宅にするには、リノベーションがおすすめです。

リノベーション費用の内訳

まずはじめに気になるのがお金のこと。リノベーション費用の内訳を見ていきましょう。

施工箇所費用相場(工事の内容によって変動します)
クロス(壁・天井)の張り替え800〜10,000円/㎡
キッチン50〜300万円
トイレ10〜20万円
洗面所10〜25万円
浴室50〜80万円
間仕切りの設置・撤去8〜25万円
収納スペース5〜15万円
階段5〜100万円
バルコニー・ベランダ10〜20万円
外壁20〜300万円
屋根50〜100万円

また、家をフルリノベーションをする場合、坪単価の目安は以下の通りです。解体箇所の多さや使用する材料のグレード、交換する設備機器によって費用は変動します。

物件の種類坪単価
マンション8〜50万円/坪
一戸建て10〜73万円/坪

リノベーション費用を抑えるコツ

リノベーション 費用
大きな金額が動くリノベーション。少しでも費用が抑えられる方法があるのなら、知っておきたいですよね。

ワンストップで支援可能なリノベーション会社に依頼する

全体的なリノベーションを希望する場合は、不動産購入、デザイン、施工まで一気通貫で依頼できるワンストップ型のリノベーション会社がおすすめです。各業者間で発生する中間コストがかからず、やり取りの手間も省くことができます。
KUJIRAでは打ち合わせ回数の制限や、図面の枚数の制限もないため、思う存分やりたいことを検討して理想の住宅をつくりあげることができますよ。

本当に必要な平米数を選ぶ

工事する範囲が広くなるほど資材の数と作業時間が必要になり、リノベーション費用が高くなります。中古物件を購入してリノベーションすることを考えている場合は、自分たちが生活するにあたって本当に必要な平米数を見極めるようにしましょう。
最低居住面積水準(世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準)は国が住生活基本法に基づいて定めた水準で、単身者で25㎡、2人以上の世帯で10㎡×世帯人数+10㎡として算出します。

また、家の中でもよく時間を過ごすリビングやキッチンのみをリノベーションし、他の居室はそのまま使用することもあります。リノベーションする場所に優先順位をつけることでコストダウンになります。

リノベーションで使用する壁・床の設備グレードを調整する

壁や床などの内装材にはグレードがあり、性能やデザイン、お手入れのしやすさによって費用が大きく変動します。とくに壁や床は改修面積が広いため、1,000円/㎡の資材を使うのと10,000円/㎡の資材を使うのとでは、60㎡の場合、54万円もの差が生まれてしまいます(60㎡×10,000円-60㎡×1,000円)。
無垢材のフローリングではなく、木目調プリントの塩ビタイルを使用するなど、素材にこだわりがない場合は、グレードの低いリーズナブルなものを選ぶと大幅なコストダウンに繋がります。

水回りのリノベーションを抑える

キッチンや浴室、トイレなど水回りの位置変更は、リノベーションのなかでも費用がかかる工事です。給排水管・ガス管・排気ダクト・電気配線といった設備を一から付け替える必要があるからです。また、戸建住宅では負荷のかかる部分の耐震工事が必要だったり、マンションの場合は配管の関係で移動ができなかったりすることもあります。
コストを抑えたいなら、水回りは既存の位置を活かしたリノベーションがいいでしょう。クロスや床、ユニットバスなどを新しくするだけでもイメージチェンジできます。

リノベーション後の間取りの部屋数を減らす

壁や収納を作る費用がかかるため、個室を作るほどコストは膨らんでしまいます。そのため、部屋数が必要最低限になるような間取りでリノベーションするようにしましょう。扉がなくても、スタッキングシェルフやパーテーションを間仕切り代わり使用すると、実用性を保ちつつプライベートな空間も確保できるでしょう。

住宅ローンに申し込む

リノベーションで使うことができるローンは「住宅ローン」と「リフォームローン」です。

住宅ローンとは、基本的に住宅を購入する費用に活用できるローンのことを指します。ただ最近では、リフォーム、リノベーションにかかる工事費などの費用も借り入れることのできるものもあります。住宅を購入することを想定されているため、借入可能額はリフォームローンより高く、30万円以上1億円以内程度です。

一方、リフォームローンとは、リフォーム、リノベーションの工事費用に活用できるローンです。リフォーム工事のみを想定したものなので、借入可能額は住宅ローンより低く、50万円~1,000万円以内のものがほとんどです。

補助金制度を利用する

リフォームのなかでも、以下の場合には補助金・助成金が適用される場合があります。

・介護、バリアフリーのリフォーム
・エコ、省エネのためのリフォーム
・耐震性のためのリフォーム
・在宅勤務やウイルス対策のためのリフォーム

リフォーム補助金制度を活用したいときには、「着工前」に申請を済ませましょう。工期も条件付きの場合が多いため、工事日の調整も必要になってきます。

リフォーム補助金は大きく分けて、国から補助されるもの、自治体から助成されるものの2つ。全国共通のリフォーム補助金例としては、以下のようなものが挙げられます。

①介護保険法にもとづく住宅改修費の支給
要支援・要介護と自治体から認定された方が、住居をバリアフリーのリフォームをする際に工事費用の一部が補助されます。手すりの取り付けや段差の解消などが対象です。
上限を20万円とし、工事費用に対して7〜9割が補助されます。

②既存住宅における断熱リフォーム支援事業
省エネ効果(15%以上)が見込まれる高性能建材(断熱材、ガラス、窓、玄関ドア)を用いた断熱リフォームの際に補助金が交付されます。
120万円/戸(一戸建て)、15万円か20万円/戸(集合住宅)を上限とし、対象費用の3分の1以内が補助されます。

③長期優良住宅化リフォーム推進事業
耐震・省エネ性能が高く、より長く居住することができる「長期優良住宅」へリフォームする場合に申請できるもの。維持・管理しやすい設備や配管の工事なども含まれます。
100〜250万円/戸を上限として補助されます。

参考サイト:
住宅リフォームの支援制度 ※令和5年6月16日時点 – 国土交通省
そのほかの内装リフォームにおける支援制度は自治体によって異なりますが、市区町村ごとに検索できる便利なサイトもあります。検討するリフォーム内容に合わせて、工事を始める前に余裕を持って調べるようにしましょう。

参考サイト:
地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト(令和5年度版)

新築と比較!リノベーションのメリット

キッチンのリノベーション

費用が安い

中古住宅を選ぶ最大のメリットは費用の安さです。令和4年度の調査結果によると、各住宅の全国平均取得金額は、戸建てでは1,622万円、集合住宅では2,414万円もの差があることがわかっています。

リフォームやリノベーションを行っても、新築よりコストを抑えられる場合がほとんどでしょう。
出典:国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査」

理想の間取りやデザインを実現できる

一戸建ての注文住宅でない限り、分譲戸建てやマンションは完成したものを買うのが基本です。

一方、フルリノベーションは建物を構造部だけを残したスケルトン状態にしてから施工を行うため、自分好みの間取りやデザインにとことんこだわることができます。

フルリノベーションではなくても、壁紙や床材を張り替えたり、キッチンやトイレを新しくしたりすることで、便利で個性のある空間を作り出すことも可能です。

資産価値の目減りが少ない

建物の資産価値は築年数とともに減少し、約20年で建物自体の価値が下がると言われています。しかし、リノベーションを行い外装に内装、設備を改善することで、資産価値が高い状態を保つこともできます。

そのため、築浅のマンションより中古物件を購入してリノベーションした方が、長期的に考えて賢い投資になることもあるでしょう。

愛着ある家に住み続けられる

リノベーションは中古物件を購入する以外にも、今住んでいる家を施工する場合もありますよね。築年数が経過し、劣化が気になったり使い勝手が悪くなったりしても、リノベーションをすれば家の雰囲気はそのままにより住みやすい空間に生まれ変わらせることができます。
住みやすさは家の中だけではありません。引っ越しの必要もないため、通勤や通学、そしてご近所付き合いもそのままに住み続けることができるのも大きなメリットです。

新築と比較!リノベーションのデメリット

リノベーション
リノベーションを検討する上で、メリット以上にデメリットにもしっかりと目を通しておきましょう。

耐震補強や構造補修が必要

日本では、1981年6月に施工された新耐震基準で「震度6強から震度7程度の地震で家屋が倒壊・崩壊しないこと」という基準が設けられました。

つまり、それより以前に建てられた住宅は新耐震基準を満たしていない可能性があり、追加で耐震工事をする必要がある場合も考えられます。まずは耐震診断を行い、その結果によって耐震補強を行うかどうか判断しましょう。

耐震補強のリノベーションには補助金制度が使えることもあるため、この記事内の【補助金制度を利用する】をはじめとした情報をチェックしてみてください。

ローンの金利が高い

先述したように、リノベーションに使えるローンは大きく分けて、「リフォームローン」と「住宅ローン」の2つです。

リフォームローンは無担保であるため、万が一のときに住まいを金融機関に取られる心配はありません。また、家の築年数や状態に左右されないことも特徴です。

しかし、担保がない分、金利が2〜5%と高いことがデメリットに捉える人も少なからずいるでしょう。借入可能な期間も最大25年程度、通常は10年程度。そのため、毎月の返済額と総返済額のどちらも重くなりがちです。

リノベーションに使える住宅ローンが、リノベーション一体型ローン。物件の購入とあわせてリノベーション費用も住宅ローンで借りるというもの。変動金利で0.5%前後から、返済期間は最大35年という、リフォームローンに比べて月々の負担を減らせます。ただし、金融機関が物件に「抵当権」を設定するため、万が一住宅ローンを払えなくなった場合に住まいを失ってしまう可能性があることも認識しておきましょう。

構造によっては自由度が低い

リノベーションは既存の建物の構造体を利用するため、新築に比べ自由度が低くなります。特に、S造(鉄骨造)やRC造(鉄筋コンクリート造)は壁で家の構造を保っているため、壁を解体することができず、間取りの変更が難しくなります。とはいえ、日本の中古戸建てのほとんどが木造なので、心配しすぎる必要もありません。吹き抜けや広いリビングなど理想の間取りを手に入れたい場合は、物件選びの際にリノベーション工事について詳しい業者に相談して構造のことも考慮しておきましょう。

リノベーションを成功させるコツ

「イメージと違っていた」「思ったより自由度が低かった」「予算が大幅に上回ってしまった」など、実は少なくないリノベーションの失敗例。

数百〜数千万単位のお金が動く大きな買い物であるため、後悔しないためにもリノベーションを成功させるコツを頭に入れておきましょう。

理想のイメージを具体化する

自分の思い描くリノベーションを叶えるには、プランニングの際にプランナーやデザイナーにイメージを具体的に伝えることが重要です。デザインや雰囲気は言葉だけではなかなか伝わりづらいもの。写真やイラストを使って伝えるようにしましょう。事前に雑誌やSNSで参考事例を調べておくのがオススメです。

そのほか、家族構成や生活リズムなども共有しておくことで、動線も効率化され、より実用的で快適な生活環境を作ることができるでしょう。

相見積もりをする

一社だけの見積もりでは、金額の妥当性やプランの是非は判断できません。複数社で相見積もりをして、素材や設備グレード、人件費、工期といった費用の内訳を入念に確認・比較することが重要です。

その際、「正確な予算」と「譲れない部分」をはっきりと伝えておきましょう。そのことで齟齬なくより自分のイメージに合った提案を受けることができ、安心してリフォームを進めることができます。

将来も見据えて考える

リノベーションの目的は、家をより住みやすくすること。そして少しでも長く住めるようにすること。今の年齢や家族構成、ライフスタイルだけを考えて施工すると、歳をとったとき、子供が増えたとき、働き方が変わったときに住みやすいものではなくなってしまうかもしれません。

家族とじっくり相談し、将来のことも見据えた上でリノベーションするようにしましょう。悩んだときには、プランナーやデザイナーといった知識と経験豊富なリノベーションのプロに相談してみるのをおすすめします。

リノベーションの実例をご紹介

40〜60平米

■マンション/約50㎡/築40年/980万円
リノベーション事例 マンション
“自分だけのお気に入りの隠れ家”をコンセプトにリノベーションした、ひとり暮らしの贅沢ワンルーム。
料理に少しこだわったり、趣味のベースを楽しんだり、自分の時間を大切にできるお家になりました。

■マンション/築22年/57㎡/760万円
マンションのリノベーション事例
リノベーションを通して「自分たちらしさ」と「暮らしやすさ」を魅せ方とアイテムで叶える。
デザイン性と機能性のバランスを話し合いながら完成しました。

60〜80平米

■マンション/築14年/74㎡/660万円
中古マンションのリノベーション事例
ファミリー層に人気の立地で、築浅のマンションをご購入。将来新たな家族として犬を迎えたいという想いがあったので、物件周辺の環境にもこだわりつつ、ペット可能なマンションを選びました。チーム全員でスピーディーに進めたことで、立地や購入物件に妥協をせず、やりたいデザインも叶えることができました。

■マンション/75㎡/1050万円
リノベーション事例 マンション
“ホテルライクな空間で、生活を楽しむ”をコンセプトにデザインさせていただきました。
やってみたかった!を全部詰め込んだ、キュートな空間。中古マンションで1人暮らしを存分に楽しむ、自分のスキを大切にしたリノベーション。
心躍る瞬間を、日常に散りばめて。

80平米〜

■戸建て/築年数不詳/183㎡/2160万円
中古戸建のリノベーション
「家の中で旅をするように、日によって、季節によって、人数によって、その時の気分によって過ごす場所を選べるお家が作りたい」と仰った、お客様の希望が詰まったリノベーション。
「食事はダイニングで」、「寛ぐのはリビングで」のように決まり切った家の使い方をするのではない、好きな場所を好きな使い方で。

■戸建て/築33年/115㎡/2200万円
リノベーション事例 中古戸建て
アウトドアが趣味のお二人はお庭でキャンプやBBQを楽しみます。そんな趣味や価値観が合い、とても仲の良いお二人。
木造戸建の特徴を活かしながら“自宅でも遊べる家づくり”をキーワードに、ご夫婦の生活スタイルや趣味をカタチにしつつ、遊び心をくすぐるような間取りやデザインをしました。

リノベーションは補助金やローンをうまく活用して

リノベーションは新築に比べ、建物を解体する必要がないため環境に優しく、補助金制度が充実しています。さらに住宅ローンやリフォームローンもあるので、それらをうまく活用して、自分にとって快適な居住空間を考えてみてください!

WRITERこの記事を書いた人

ディレクター

三輪 海斗KAITO MIWA

ディレクター / 大阪府高槻市出身 / 三輪に頼んで良かったと言ってもらえるように頑張ります / 休日はよく古着屋巡りや、家具屋さんに行きます!

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