2024.12.18
最終更新日
2024.12.20
リノベーションのヒント

素敵なワンルーム・1Kリノベーションのポイントや費用相場・事例を解説

マンションリノベーション
Writer
山根広大
ディレクターWORKS
宅地建物取引士。大学で建築を学び、人の暮らしにより幅広く関わりたいと思い不動産業界を志望。2019年にクジラ株式会社に入社。不動産・建築の両面からワンストップでリノベーションをサポートするのが得意。

リノベーションと聞くと、戸建てやある程度敷地面積のあるマンションなどが対象になると思われがちですが、じつは、単身用のワンルームや1Kの間取りの部屋に対してもリノベーションをすることで、物件価値が上がったりさらに住みやすくなったりと、メリットがたくさんあります。

そこで今回の記事では、ワンルームや1Kの間取りの部屋をリノベーションする場合の費用やどんなリノベーションがあるか、メリット・デメリットや注意したい点などを見ていきましょう。

目次

ワンルーム・1Kのリノベーション費用相場

ワンルームや1Kの間取りの部屋のリノベーションを検討するにあたり、真っ先に気になるのが費用相場です。敷地面積や建物の状態などにもよりますが、一般的には1室あたりをリノベーションするにあたり、大凡50万円~350万円が費用相場とされています。これは、内装や基本的な設備交換などを行う場合。当然、工事内容について金額は変動します。

とくに水回りの設備を最新にアップデートする場合、内装をすべて解体してスケルトン状態にしてフルリノベーションする場合、デザイン性にこだわりいい資材を使用する場合などは、リノベーション費用が400万円~900万円を超えることもあります。

各部位ごとのリノベーション費用相場


部分的にリノベーションすることを検討している場合は、それぞれの費用相場を知っておくと予算を立てる目安となります。予算重視で複数の工事を実施したい場合には、先にある程度の予算感を握っておいてから優先順位をあらかじめ決めておくという方法もあります。そうすることで、リノベーション施工会社との打ち合わせもスムーズに進むでしょう。

ここでは「水回りのリフォーム」「壁紙や床などの内装リフォーム「収納、間仕切り、ドアのリフォーム」にかかる費用相場について見ていきましょう。

水回りのリフォーム

キッチン・ユニットバス、浴室、トイレ、洗面所などの水回りのリフォームをすることで、格段に暮らしやすくなります。築年数が古い物件では、浴室をユニットバスに変更する事例が多くあります。

ワンルームや1Kの間取りの部屋に多く見られる、浴室・洗面台・トイレがセットになった「3点ユニットバス」からトイレだけを分離させ、「バス・トイレ別」の間取りにするリフォームも人気があります。
これらにまつわる工事の費用目安を下記の表にまとめました。

リフォーム内容費用相場
台所/キッチンシステムキッチン交換:50~100万円
ミニキッチン/セパレートキッチン:10〜50万円
風呂/浴室ユニットバス交換:40〜150万円
在来からユニットバス:65〜150万円
バランス釜の交換:10〜35万円
シャワールーム(ユニット)設置:20〜60万円
2点/3点ユニットバス交換:40〜75万円
3点ユニットバスからトイレ分離:60〜180万円
トイレ全体リフォーム or 便器交換:10〜55万円
和式を洋式に変更:15〜60万円
温水洗浄便座の増設:5〜10万円
洗面台/洗面所全体交換:7〜35万円

壁紙や床など内装リフォーム

ワンルームや1Kの間取りの部屋は敷地面積が限られているため、壁紙クロスや床材を張り替えただけでも、全体の空間の印象がかなり変わります

賃貸マンションなどの場合は価格をおさえた資材でリフォームさせることも多いですが、資材にこだわることで耐久性が増したり、個性を出したりすることができ、物件の価値が上がります。ただその分、当然かかる費用は高額になります。
これらにまつわる工事の費用目安を下記の表にまとめました。

リフォーム内容費用相場
壁紙の張り替え750〜1,500円/㎡
床材の交換フローリング:2〜6万円/帖
クッションフロア:1〜6万円/帖
畳:0.4〜3.5万円/帖

収納、間仕切り、ドアのリフォーム

ワンルームや1Kの間取りの部屋では、どうしても手狭になりがちで十分な収納がない場合も多くあります。そこでクローゼットなどの収納を増設・拡張するリフォームも人気です。

また、間仕切りを設置して部屋を分けたり、逆に間仕切りを撤去して敷地面積を広くして使ったりというリフォーム事例も多くあります。その際には、ドアを設置する工事が必要になる場合も。
これらにまつわる工事の費用目安を下記の表にまとめました。

リフォーム内容費用相場
収納/クローゼットの工事1.5〜20万円/箇所
室内ドア交換3〜10万円/箇所
間仕切り設置:8〜25万円/箇所
撤去:3〜8万円/箇所

部分リノベーションとフルリノベーションの違いについて

リノベーション 鉄筋コンクリート
一口にリノベーションと言っても、大きく「部分リノベーション」と「フルリノベーション」に分けられます。まずはこの2つの違いについて知っておきましょう。

部分リノベーション

「部分リノベーション」は、敷地の一部だけを少しだけアップデートするリノベーションです。部屋自体を工事する種類のリノベーションだけでなく、設備を新しいものに交換するのもこれに該当します。特に築年数の古い物件では、水回りのリノベーションを行うだけで、住みやすさがぐんと上がります。

また、ワンルームや1Kの間取りの部屋の場合は当初の設計だと十分な収納がない場合も多いため、収納を増設・拡張するだけで、見違えるほど生活しやすくなったりします。ワンルームや1Kの間取りの部屋においては全てをリノベーションせずとも、部分リノベーションだけでも十分に住みやすさを実感することができるはずです。

フルリノベーション

「フルリノベーション」は、その名の通り全てをリノベーションすること。内装を一度すべて解体し、建物の骨組みだけを残すリノベーションで、「スケルトンリノベーション」とも呼ばれます

フルリノベーションの場合、築年数の古い物件など昔の耐震基準で建てられている場合は耐震性の向上につながる工事もできますが、マンションの場合は対応ができない場合も多いので確認が必要です。デザイン面においては、フルリノベーションすることで全体の雰囲気の統一感を得ることができます。

ワンルーム・1Kのリノベーションのメリット


リノベーションで生まれ変わるのは、戸建てや複数部屋がある間取りの部屋だけではありません。ワンルームや1Kの間取りの部屋に対しても、リノベーションするメリットは多くあります。どんなメリットがあるか、以下に見ていきましょう。

賃貸経営なら空室リスクへの対策

賃貸経営をしている場合は、古い物件などなかなか借り手が見つからない物件をリノベーションすることで、効率的に運用することができます。築年数が古い物件などでは、水回りが気になって借り手がつかないという場合もあります。フルリノベーションではなく、部分リノベーションをするだけでも随分と物件価値が上がるでしょう。

その場合はリノベーション費用を初期投資することになりますが、物件価値が上がれば空室のリスクを回避することにつながり、初期投資したリノベーション費用よりも賃貸収入が上まわり、長い目で見ればプラスになる場合も多くあるでしょう。

投資用マンションとしても活用できる

投資目的の場合、新築マンションを購入する場合は初期費用が高くつきますが、中古物件であれば費用をおさえることができます。最初からリノベーションをする前提であれば、デザインや間取りなどを希望に近づけることも可能です。

新築マンションでは叶わなかった人気エリアや駅近物件を購入できる可能性も高まるため、結果的に物件価値の高い物件を買うことにもつながります。リノベーションで物件価値が上がれば、相場より高めの家賃で借り手が見つかる可能性もあります。

リノベーションによる節税効果

ワンルームや1Kの間取りの部屋をリノベーションすることで、節税につなげることもできます。リノベーションにかかる費用を修繕費・資本的支出として必要経費として計上し、所得税の節税につなげる考え方があります

ただし、修繕費は全額を経費とすることができますが、資本的な支出は減価償却扱いとなります。リノベーションにかかった全額を経費として計上できないため、節税目的でリノベーションをする場合はこのあたりをよく試算した上で行うとよいでしょう。

ワンルーム・1Kのリノベーションのデメリット

増築 デメリット
メリットがあれば、当然デメリットもあります。ワンルームや1Kの間取りの部屋をリノベーションするにあたってのデメリットをきちんと理解しておくことで、より満足したリノベーションにつながります。どんなデメリットがあるか、以下に見ていきましょう。

費用がかかる

リノベーションにかかる費用は、安いものではありません。とくに水回りのリノベーションやフルリノベーションをする場合は、100万円単位の金額がかかります。まずは現状の物件の状態をよく把握して、どこを最優先でリノベーションしたいのかの優先順位をきちんとつけておくことで、効率的に費用をかけることができます。

中古リノベーションは住み替え期間がかかる

築年数がある程度経っている中古物件のリノベーションの場合やフルリノベーションの場合は、リノベーションにある程度の時間がかかります。とくにリノベーション目的で物件を購入する場合は、なおさらです。工事内容にもよりますが、物件購入からリノベーション、引き渡しまでの期間はおよそ3か月から半年の期間がかかります

住み替えの間は、当然現状の住まいの家賃などは引き続き発生するので、そこの費用についても計算しておく必要があります。

売却リスクもある

投資目的でのリノベーションの場合は、時代の流れなどによって物件価値が下がり売却に時間がかかるなどのリスクも当然あります。せっかくリノベーションをするならとつい流行りのデザインや個性的な内装にしたくなりますが、長い目で見た場合に流行に左右されないデザインにしておいたほうが、需要はあるでしょう。

また、長い目で物件価値を見極める場合は、デザインや間取りなど建物事態の価値だけでなく、立地など変化しづらい価値を優先しておくといいでしょう。人気のエリアや駅近の物件などがそれにあたります。

ワンルーム/1Kのリフォーム・リノベーションのポイント

増築 暮らしのイメージ
ワンルームや1Kの間取りの部屋をリフォーム・リノベーションする場合、どんな内容をおさえるとうまくいくのでしょうか。ここでは素敵なリノベーションを叶えるためにおさえたいポイントを見ていきましょう。

アクセントクロスでおしゃれな空間を作る

アクセントクロスとは、クロス(壁紙)の一部に違う色や柄のクロスを取り入れることで、全体のポイントにすること。白やベージュなど無難な色であることが多いクロスですが、一面だけに色や柄を入れることで空間全体が一気に華やかな印象になります。部屋のテイストに合わせると、より統一感がでるでしょう。

ライティングレール照明の活用が人気

ライティングレールとは、天井に取り付けるレール状の配線器具のこと。別名「ダクトレール」や「ライティングダクト」とも呼ばれます。レールに沿って電気が流れており、レール上のどこにでもスポットライトやペンダントライトなどをつけることができ、おしゃれな空間を演出することができます。

限られた空間を生かすため上部の空間活用も

ワンルームや1Kの間取りの部屋の場合は、どうして広さが限られることがデメリット。それを逆手にとって、上部の空間をうまく活用するリノベーションを心がけるといいでしょう。例えば、棚やバーを設置することで、空間をうまく利用した収納スペースを確保したり、ロフトを設置して一つのスペースを作ったりしてもいいでしょう

プロにデザイン性や予算を相談する

ワンルームや1Kの間取りの部屋の場合は、用途がより具体的にイメージしやすくなります。どんな用途で使用する空間として利用したいのか、リノベーションにかける予算などをより具体的にリノベーション施工会社に伝えるとリノベーションプランが立てやすく、話がスムーズに進みやすくなります。

賃貸経営や投資のための専門業者に相談する

賃貸経営や投資目的のためのワンルームや1Kの間取りの部屋のリノベーションの場合は、入居率を上げるリノベーション実績のあるリノベーション施工会社を選ぶといいでしょう。例えば、入居者の回転率を高めて速やかに次の入居者につなげたい場合は、スピーディな現状回復の優先度が高くなります。

ワンルーム/1Kのリフォーム・リノベーションの注意点

ワンルームや1Kの間取りの部屋をリフォーム・リノベーションする場合、注意するべきなのはどんな点なのでしょうか。以下に見ていきましょう。注意点をあらかじめ把握することで、「こんなはずじゃなかった」という事態を回避することにつながります。

相見積もりを取る

どんなリノベーションやリフォームにも言えることですが、絶対におさせておきたいのが相見積もりを取るということです。当たり前のように見えて、なんとなく面倒で1社で進めてしまっていたという場合も、じつは失敗例として多く見受けられます。
リノベーション施工会社はさまざまあります。工事内容が同じでも、施工会社によって料金が全く違うということも、よくある話です。各社へ相見積もりを取るサービスなどを利用してもいいでしょう。

とはいえ、見積もりが安いからいいというわけではありません。単純に費用が安い業者を選ぶというよりも、リノベーションしたい方向性や目的に合った提案をしてもらえるかどうか、実績が豊富であるかどうか、などを基準にリノベーション施工会社を選ぶといいでしょう。

見積もりをとるタイミングでは、どこを優先的にリノベーションしていきたいのかきちんと整理した上でリノベーション施工会社を探すといいでしょう。また、引き渡し後のアフターサービスについてはつい見落としがち。どれくらいの期間がアフターサービスなどの保証対象になるかなど、忘れずに確認しましょう。

水回りの状態確認は入念に

リノベーション目的で中古マンションを購入する場合は、リノベーションのタイミングで必ず水回りのチェックをしましょう。築年数が古い物件の場合はもちろん、そこまで築年数が古くなくても水回りの状態はマストで確認したい事項です。

水回りの確認はリノベーション施工会社に依頼すれば行ってもらえます。必要であれば、リフォーム工事を併せて行いましょう。水回りの工事は費用がかかるため全体の費用は多くなってしまいますが、長い目で見ると一緒に修繕しておいたほうが効率的に予算をかけられます。

ワンルーム/1Kのリフォーム・リノベーション事例

KUJIRAでは、ワンルームや1Kの間取りの部屋のリノベーション実績を数多くもちます。リノベーション事例について、以下に紹介していきましょう。

都会の喧騒を忘れるようなアースカラーで心休まる賃貸マンション


弊社で管理させていただいているマンションの1室に空きが出たため、オーナー様よりリノベーションの依頼がありました。

梅田近辺という立地の良さもあり、女性の入居率が高いマンション。今回リノベーションをしたお部屋も女性をターゲットに絞りつつ、他の賃貸マンションと差別化を図った箇所をデザインとして仕掛けました。

リノベーションをするにあたり、水回りをコンパクトにすることで、メインの部屋を8畳ほどの広さを取りつつ、大きめのクローゼットの確保をすることもできました。

▶︎費用:430万円(税別)
▶︎面積:27㎡

好きなことを楽しめる暮らしに

マンションリノベーション
「好きなことを楽しめる暮らし」をコンセプトに設計させていただきました。
自分の持ち物に合わせて収納スペースを作ったり、ゲーム機の配線を隠すようにしたりと、施主様の生活に合わせてデザインしました。

▶︎費用:620万(税別)
▶︎面積:43㎡

アウトドアライフを楽しむ、ライフスタイルから間取りを決める。

マンションリノベーション
ライフスタイルを見つめ、シンプルながらも趣味を充実させた暮らしに。
外遊びから帰って来てそのまま仕舞える、アウトドア好きにはあったら嬉しい玄関土間収納を設けました。また、面積を有効活用するため、洗面・トイレ・脱衣は一つのスペースにまとめました。
仕上げ材は人為的なものは避けて質感・素材にこだわり、遊びゴコロ溢れるお部屋になりました。

▶︎費用:500万(税別)
▶︎面積:40.71㎡

まとめ

ワンルームや1Kの間取りの部屋をリノベーションは、新築のマンションを購入するよりも費用をおさえつつ、自分のお気に入りの空間を作り出すことができるのが最大のメリットです。敷地面積がそこまで広くないワンルームや1Kの間取りの部屋だからこそ、さらにリノベーション費用をおさえつつ、部屋を見違えるほどに暮らしやすくチェンジさせることも夢ではありません。検討する場合はぜひ、独自のワンストップリノベーション実績のあるKUJIRAに、お気軽にお問い合わせください。

WRITERこの記事を書いた人

ディレクター

山根 広大KODAI YAMANE

ディレクター / 奈良県橿原市出身 / お客様にとっての「カッコいい」とは何かを常に考えてご提案させていただきます / 自分だけのこだわりを沢山作ることを意識しています。こだわりが沢山あるほど人生は豊かになると考えています

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