キッチン背面収納(カップボード)|半径3歩以内に快適&オシャレを実現するコツとは

目次
キッチン背面収納(カップボード)の選定方法
日々キッチンに立つ人にしかわからない、半径3歩以内の使いやすさ、使いづらさ。
キッチンの背面収納(カップボード)は、収納としての役割だけでなく、キッチンやリビングのコーディネートとのバランスも考えなくてはなりません。
今回は、メーカー既製品からオーダーメイド(造作)まで使い勝手とデザインを両立させた背面収納(カップボード)の選び方と後悔しないポイントを施工事例を用いてご紹介します。
メーカー規格の種類
メーカー規格の幅について
メーカーによっても商品展開は異なりますが、背面収納(カップボード)は幅30cm・45cm・60cm・75cm・90cmの箱を組み合わせて作ることが多く、
幅60cm〜150cmでプランすることが一般的です。
メーカー規格の奥行きについて
一般的に標準とされる奥行きは45cmとなります。
タカラスタンダードは奥行55cm、パナソニックのシリーズでは60cmのものもあるので、作業スベースや大きな家電を置くことをご検討されている方には良いでしょう。
オーダーメイドによる背面収納(カップポード)
1からカップボードをオーダーメイドすれば、見た目の統一感や使い勝手を最大限に高めることができます。
天板の材料や使う木材から選定をし、デザインもより細かく決めることができる他、全てオープン棚にして見せる収納にしたい方、置くものを決めて引き出しの寸法を細かく設定をすることでスペースの有効活用をしたい方にも自由度が高く向いているでしょう。
一方で、規格品に比べると価格には幅があり、納期もかかるため予算を抑えたい方や急ぎの方には不向きかもしれません。
メーカー規格の背面収納(カップポード)下台を。上半分には造作棚をつける
オリジナルの背面収納(カップポード)には憧れるけれども予算が合わない・・・といったご要望の場合はこちらをお勧めします。
背面収納(カップポード)の下台のみを規格品にし、上部の見せる棚のみをオリジナルにして棚をつけるといった方法があります。
上の収納棚をつけないことで収納スペース自体は減ってしまいますが、身長によってはそもそも設置位置が高すぎて使いにくい場合もあります。
使用する人の身長も踏まえて検討をすると良いでしょう。
また、コストの面でも全て造作背面収納(カップポード)にするよりも低予算でできることもメリットです。
規格品を上手く使いながら理想のデザインを叶えることができそうですね。
後悔しないポイント
こちらではよく打ち合わせの際にもご相談が多い項目・注意点について取り上げていきます。
ゴミ箱の配置
ゴミ箱をどこに置くのかお悩みの方も多いかと思います。
方法としては3つご紹介をします。
背面収納(カップポード)のサイズを選定する際に、ゴミ箱のスペースを開けてプランする。
45リットルのゴミ箱を1つ置く場合、おおよそ30cmほどの空間を開けて背面収納(カップポード)の寸法設定をすると良いでしょう。
ご使用になるゴミ箱の寸法と、出し入れの可動域を考えて設定をすると無駄なスペースを省くことができます。
背面収納(カップポード)の中にゴミ箱をプランする。
規格品の背面収納(カップポード)にゴミ箱付仕様のものがあります。
生活感を出したくない・隠したい方、こまめに分別をしたい方にはおすすめの方法です。
また、カウンター自体は広く取ることができるため、お持ちの家電が多い方にもおすすめです。
しかし、ゴミ箱自体のサイズが小さくなるため容量とゴミの出す頻度には注意が必要です。
背面収納(カップポード)の仕様をオープン棚タイプにする。
こちらはゴミ箱をそのままオープンスペースに配置することができる仕様です。
②のように隠すことはできませんが、45リットルのゴミ箱を2つ並べるようにしたり、高さのある別のものを横に収納することも可能です。
注意点としては、ゴミ箱を選定する際に蓋がどのように開くか、ゴミを捨てたり回収する際の動線についてです。
一般的にゴミ箱の蓋が上に1枚で開く場合、ゴミを捨てる際に毎度ゴミ箱を手前に引き出す必要が出てきます。
どのように使用したいかによっては背面収納(カップポード)の高さにも注意が必要なので気をつけておくと良いでしょう。
コンセントについて
コンセントは家電を設置する上で確認が必要な項目です。
電子レンジ・トースター・コーヒーメーカー・炊飯器・ポットなど常時、背面収納(カップポード)の上に置く家電位置を想定して配置すると使い勝手が良くなり、
コードを長く延長する必要がなくなるため見た目もすっきりとさせることができます。
電気の容量が足りない場合、リノベーション完成後に使用してみるとブレーカーが落ちやすく朝の忙しい時間帯に同時使用ができない家電が出てきてしまうといった後悔のポイントとなってしまうことがあります。
電気の容量を増やしたい場合は、工事の際に専用の電気配線を1本引っ張っておくことで解決できることもあるので工事前に確認をしておくと良いでしょう。
壁の仕上げ材
近年の背面収納(カップポード)はリビングから見える間取りが多いため、見た目のデザインに拘り、家のアイコン的な場所と捉えることも増えてきています。
こちらの項目では、背面収納(カップポード)の上部におすすめの仕上げ材についてご紹介をしていきます。
タイル
カフェ風がお好きな方に人気のサブウェイタイルからモザイクタイル、シックな雰囲気のタイルなど様々なものがあります。
種類が豊富で独特の光沢と高級感が出るためデザインに拘りたい方にははとても向いているでしょう。
清掃性に関しては、タイル一枚一枚に目地材が入るためこまめな清掃が必要となります。
選定するタイルの大きさや表面の手触りによっても変わってくるところなので合わせて検討をしてみてください。
壁紙
LDKやキッチンスペースと同じ壁紙で統一感を持たせることができます。
また背面収納(カップポード)の部分のみをアクセントクロスにすることで、より雰囲気を作り出すこともできるでしょう。
一番のメリットはコストです。
今回ご紹介をしている項目の中では一番価格を抑えて施工ができ、選ぶ選択肢が多い仕様と言えるでしょう。
壁紙は種類が豊富なため、タイル調のクロスを選ぶなど工夫をするとデザインも楽しむことが可能です。
キッチンパネル
キッチン本体にも採用することが多いキッチンパネルですが、背面収納(カップポード)にも使用することができます。
キッチンパネルは表面をサッと拭くだけで綺麗になるためお手入れがとてもしやすいと言えます。
デザインは白ベースのものから色物・マットな質感のもの・タイル柄のものもありますのでデザインと清掃性を叶えることもできるでしょう。
モールテックス
モールテックスとは優れた防水性と耐久性を持つ高機能な左官材です。
コンクリートの5倍の表面強度を持ち、防水性にも優れているため水回りの施工にも適しています。
また、質感や色味を細かく調整し、独自の空間に仕上げることに向いているでしょう。
最後に
日々の暮らしの近くにあるカップボード。使いやすさとデザイン、どちらも大切にして、あなたらしいキッチン空間をつくってみてはいかがでしょうか。