2026.10.03
最終更新日
2026.10.03
リノベーションのヒント

リビングに寝室を間仕切りでつくるには?腰壁の実例と確認したいこと

グレーのソファ越しに見る腰壁と黒枠の室内窓。LDKの一角の寝室

リビングに寝室をつくる間仕切りは、腰壁のような低い壁で区切るか、天井までの壁で個室にするかで大きく分かれます。 家族がほぼ同じ時間に寝て、LDKの広さと明るさを残したいなら腰壁、誰かが起きている時間に寝る人がいるなら天井までの壁が候補になります。

子供部屋をつくると、夫婦のベッドを置く場所がなくなる。そんなとき、引っ越しや大きな間取り変更をせずに、LDKの一角に寝室を設ける方法があります。

この記事では、高さ85cmの腰壁でLDKに寝室をつくった大阪市のマンションの事例を間取り図とともに紹介し、仕切り方の違いと、設計前に確認したい条件、相談前に用意しておくものをまとめます。

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リビングに寝室をつくる間仕切りは3種類|区切れる度合いで比べる

LDKの一角を寝室にする間仕切りは、家具やカーテンで区切る方法、腰壁など低い壁で区切る方法、天井までの壁で囲う方法の3つに大きく分けられます。仕切りが高く、すき間が少ないほど視線や光を遮りやすくなる一方、LDK側の広さは減り、窓の位置によっては明るさも減りやすくなります。

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仕切り方区切られ方向いている使い方確認したいこと
家具・カーテン・ロールスクリーン視線を一部さえぎる。音はほぼ通り、光の遮り方は素材による工事を抑えたい。数年後に元へ戻す予定がある家具が倒れない置き方。閉めたときのLDKの明るさ
腰壁などの低い壁立つと見通せる。横になると周りを囲まれる寝る場所を区切りつつ、LDKの広さや明るさを残したい寝る時間のずれ。照明やテレビの光と音が届きやすいこと
天井までの壁(ドア付き)部屋として独立する家族が起きている時間に寝る人がいる。来客が多い窓・換気・エアコンの位置。LDKが狭く暗くならないか

腰壁と天井までの壁を組み合わせ、壁の一部に室内窓を設けて光を通す方法もあります。次の事例は、その組み合わせです。

間仕切りの種類を広く比べたい方は、こちらの記事でガラスやカーテン、可動式の間仕切りも紹介しています。

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腰壁でLDKに寝室をつくった部分リノベーションの事例

子供部屋の新設で夫婦のベッドの置き場をLDKに移した

木の笠木をのせた腰壁と、その端から天井まで立ち上げた壁に設けた黒枠の室内窓

大阪市中央区の中古マンション(2LDK・RC造・築19年)では、子供部屋をつくったことで夫婦のベッドを置く場所がなくなり、部分リノベーションでLDKの窓側の一角を寝室にしました。

寝室のダイニング・キッチン側には高さ85cmの腰壁を立て、上端に木の笠木をのせています。リビング側の一辺は天井まで壁を立ち上げ、その一部に黒い枠の室内窓を設けました。腰壁と室内窓のある壁は、別の仕切りです。

三内 絵七三内 絵七

施工事例の解説(要約)

腰壁の高さは見え方・位置は家具の寸法で決めた

腰壁の高さは85cm。立つと視界が抜け、寝ているときはほどよく囲まれた安心感が生まれる高さとして選ばれています。腰壁の位置は、ベッドとチェストが収まる最小の寸法に抑え、部屋を増やしてもLDKの広さを残しました。

85cmはこの住まいで選ばれた高さで、標準の寸法ではありません。ベッドの高さや、LDK側から何を見せたくないかで、合う高さは変わります。

天井までの壁には室内窓を設けて光を通した

腰壁の内側に置いたベッド。頭側の壁に黒枠の室内窓があり、腰壁越しにキッチンとダイニングが見える

ベッドの頭側の壁は天井まで立ち上げ、壁の一部に室内窓を設けています。壁で区切りながら、光が通るようにしたつくりです。窓の黒い枠は、お客様が使っているソファや椅子の黒に合わせて選ばれました。

写真のように、ベッドからは腰壁越しにキッチンやダイニングが見えます。腰壁で区切る方法は、LDKの明るさや広さを残せる一方、LDK側の照明や音は寝室に届きやすくなります。この違いが、次の章で説明する確認点につながります。

改修前後の間取り図でベッドの位置を比べる

改修前の間取り図。間仕切りのないLDKと脱衣室
改修前:間仕切りのないLDK
改修後の間取り図。LDKの窓側の一角に寝室を設け、天井までの壁と腰壁で区切っている
改修後:LDKの窓側に寝室

改修前は間仕切りのないLDKでした。改修後は、外に面した窓のある一角に寝室を設け、リビング側を天井までの壁、ダイニング・キッチン側を腰壁で区切っています。間取り図では、寝室の出入り口に扉は描かれていません。

寝室にした一角に外の窓があることは、この配置を考えるうえで見ておきたい点です。窓のない場所を寝室にする場合は、明るさや換気の取り方を別に検討する必要があります。

部分的な工事では、新しくつくった場所だけが浮いて見えないよう、クロスと巾木のサンプルを取り寄せて既存と同じ仕様を選び、新しい壁が後から足したように見えないようにしています。

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項目内容
エリア・種別大阪市中央区・中古マンション(2LDK・RC造・築19年)
施工面積約5.2㎡(施工範囲の面積として掲載された値で、寝室の床面積を示すものではありません)
工事内容部分リノベーション(間仕切り追加・脱衣室収納)
工期約4日
参考費用76万円(税別)

参考費用は、間仕切りの追加と脱衣室の収納を工事内容とする、この事例の掲載額です。腰壁だけの価格や、寝室を増やす工事の一般的な相場ではありません。

↓こちらの施工事例もご覧ください

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寝室の間仕切りは腰壁か個室か|生活時間と遮りたいもので決める

腰壁で区切るか、天井まで壁を立てて個室にするかは、見た目の好みより先に「寝ている人の横で、他の家族が何をしているか」で考えると判断しやすくなります。設計前に、次の6点を家族で話しておきましょう。

寝る時間と起きる時間が家族でずれるか

夫婦が寝た後も、子供がLDKで勉強したり、どちらかがテレビを見たりする家庭では、低い仕切りだと照明と音が届きやすくなります。反対に、家族がほぼ同じ時間に寝る家庭なら、腰壁でも困る場面は少なくなります。

平日と休日、早く寝る人と遅く起きる人を、時刻で書き出してみてください。重なる時間が長いほど、ドア付きの個室や、仕切りの高さを上げる案を比べる価値があります。

光と視線をどこまで遮りたいか

腰壁は、立った人の視線は通し、横になった人の周りを囲う仕切りです。LDKの照明、朝の窓からの光、来客時にベッドが見えることのうち、どれを避けたいかで必要な高さは変わります。

来客が多い家庭や、LDKの照明を夜遅くまでつける家庭では、ロールスクリーンやカーテンを後から足せるか、室内窓を設けるならその窓をふさぐ方法があるかも確認しておきます。

音はどこから出るかを具体的に挙げる

腰壁は上が開いているため、音を遮るための仕切りではありません。事例の寝室も、腰壁越しにキッチンとダイニングが見える位置にあります。このつくりでは、キッチンの水の音や家電、テレビ、家族の話し声は寝室に届きます。

寝る時間に鳴る音を具体的に挙げ、気になる音があれば、寝る場所をキッチンやテレビから離す、ドア付きの個室にするなど、配置と仕切り方の両方で比べます。

エアコンと換気が寝る場所まで届くか

LDKのエアコンで寝室の一角まで冷暖房したいなら、上が開いた腰壁の方が向いています。天井まで壁で囲うほど、LDKのエアコンの風は届きにくくなることがあるため、個室にするなら寝室側にエアコンを付けるかどうかを設計の最初に決めておきます。

換気も同じです。事例のように寝室にする一角に外の窓があれば、その窓を換気に使えるかを確かめます。窓のない場所を寝室にするなら、風の通り道を間取り図と現地で確認します。

ベッドのまわりとLDKの通り道が残るか

寝室を広くとるほどLDKは狭くなります。ベッドとチェストなど、置く家具の寸法を先に決め、家具のまわりで着替えや布団の上げ下ろしができるか、LDKの通り道やソファの位置が残るかを図面に描き入れて確かめます。

事例では、腰壁の位置を、ベッドとチェストが収まる最小の寸法に抑えてLDKの広さを残しています。置きたい家具が多い場合は、その分だけ寝室を広げるか、収納を別の場所に設けるかを比べます。

子供が成長した後の使い方を決めておく

数年後に仕切りを外してLDKに戻す予定があるなら、家具やカーテン、または天井までの壁より撤去する範囲が小さい腰壁が向きます。腰壁を外すときも、床や壁の補修は必要です。書斎や個室として残すなら、天井までの壁とドアで最初からつくる方が、後から工事をやり直さずに済みます。

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確認すること腰壁で区切る方が合いやすい個室にする方が合いやすい
寝る時間家族がほぼ同じ時間に寝る誰かが起きている時間に寝る人がいる
光と視線LDKの明るさを優先したい照明や来客の視線を遮りたい
音寝る時間に鳴る音が少ないテレビや家事の音が寝る時間に重なる
空調・換気LDKのエアコンや窓の位置を生かせる寝室側に窓やエアコンを確保できる
広さLDKを広く残したいLDKが狭くなっても個室が必要
将来の使い方数年後にLDKへ戻す書斎や個室として残す

子供部屋の数や広さから検討したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

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リビングに寝室をつくる相談前に用意したいこと

LDKの一角を寝室にする相談では、希望の仕切り方だけでなく、暮らし方と家具の情報があると、腰壁か個室かを比べやすくなります。相談前に次の5つを用意しておきましょう。

  1. 今の間取り図:寝室にしたい場所に印を付け、外の窓とエアコンの位置も書き込む。
  2. 置く家具の寸法:ベッド・チェストなど、寝室に置くものの幅と奥行き。
  3. 家族の生活時間:平日と休日の就寝・起床時刻、LDKを使う時間。
  4. 避けたい音・光・視線:テレビの音、朝の光、来客時の見え方など、気になることを具体的に。
  5. マンションの工事ルール:管理規約や工事申請の手順を、管理会社に確認しておく。

費用は、仕切りの種類と長さ、室内窓や扉の有無、照明やコンセントの移設、エアコンの追加などで変わります。見積もりを比べるときは、「腰壁で区切る案」と「個室にする案」を同じ範囲で出してもらうと、どの工事で差が出るかが分かります。

寝室全体の改修費用や事例は、こちらの記事でまとめています。

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リビングに寝室をつくる間仕切りの要点

LDKの一角を寝室にする間仕切りは、家具やカーテン、腰壁などの低い壁、天井までの壁の3つに分かれます。腰壁はLDKの広さと明るさを残しやすい一方、光や音は寝室に届きやすくなります。家族の寝る時間のずれ、遮りたい光と音、エアコンと換気、家具の寸法、将来の使い方を先に確かめると、自分たちに合う仕切り方を選べます。

まずは今の間取り図に寝る場所の候補を書き込み、家族の生活時間と一緒に相談してみてください。今の住まいで検討する方は自宅をリノベーションする流れをご覧ください。

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

三内 絵七ENA MIUCHI

大阪府島本町出身/毎日にワクワクを添えるデザインで、お客様のとってのハッピーな暮らしを提案できるよう頑張ります/常に自分のワクワクを探しています。今はクラフトビールに夢中です!

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