【フローリング種類】メープル(カエデ)の特徴|白く滑らかな木肌が魅力!

聞くとなんだか甘そうな香りがするのかな?という疑問も湧いてきそうなメープルの木。
実はボウリングのレーンに使用されているのはメープルの木って知っていますか?
甘そうな優しそうなイメージとは裏腹にしっかり衝撃に強いのが持ち味のメープル。
これから家づくりに使う木材をどれにしようか悩んでいる方にぜひ検討してほしいメリットいっぱいの木です。
今回はメープルの木の特徴やインテリア実例を紹介します。
目次
メープルについて
メープルはご存じの通り甘いメープルシロップの採れる樹種で、広葉樹の一種です。
(※後に紹介しますが、すべてのメープルでシロップが採れるわけではありません。)
日本語では「カエデ」と呼ばれ、日本人にも聞き馴染みのある木ですね。

昔は国産の「イタヤカエデ」と呼ばれるものが主流でしたが、最近はカナダ北東部やアメリカ北東部のもの、中国産のものが主流になってきています。
メープルの特徴
メープルの特徴はまず、すべすべの木肌が挙げられます。
きめが細かく、美しい光沢があることから「木の真珠」とも称されるほど木肌が艶っぽく触り心地がとても気持ちいいのが特徴です。
また木の色味が乳白色で明るく、節もそれほど目立たないのでお部屋の雰囲気を明るく、清潔感のあるものにしてくれます。
実用面では、衝撃に強いので傷がつきにくいこともメープルの良さの一つです。
冒頭でも述べたようにボウリングのレーンにはメープルが使用されていることからもその衝撃への強さがよく分かると思います。
メープルの種類
床材などに広く使用されているメープルは北米・カナダ原産のメープルが多く、「ハードメープル」と「ソフトメープル」に分けられます。
またロシア産や国産のメープルは「イタヤカエデ」と呼ばれ、北米・カナダ原産のメープルとは少し木目が異なります。
それぞれの種類について紹介します。
ハードメープル

ハードメープルは「ブラックメープル」と「シュガーメープル」の2つを総称したもので、メープルのなかでもより硬い種類です。
「床に傷をつけたくない!」という方はこちらのハードメープルから選ぶといいですね。
ちなみにメープルシロップが採れるのはシュガーメープルで、実際に床に使用すると家の中にほんのり甘い香りが漂います。
ソフトメープル

メープルの中では少し柔らかく、加工がしやすいのがソフトメープルです。
ソフトメープルは「レッドメープル」と「シルバーメープル」の2種類です。
柔らかいと言ってもメープル自体が木材のなかではそもそも硬い種類ですから、床材などに使用するのは全く問題ありません。
国産 / ロシア産

国産やロシア産のものは「イタヤカエデ」と呼ばれる種類で、メープルとは一般的に区別して扱われることが多いです。
北米・カナダ産のメープルに比べてより美しい光沢と木目が特徴です。
インテリアにこだわりたい方は一度「イタヤカエデ」を検討してみるのもいいかもしれません。
メープルを取り入れたインテリア
メープルの特徴でも触れていますが、メープルは色味が明るく節が目立たない分、家を明るく清潔感溢れる空間にしてくれます。
インテリアに使う時にはシンプルさを生かしたものにするとメープルの良さが引き立ちます。
実際にメープルを取り入れた実例をみていきましょう。
メープル×モダンテイスト

スタイリッシュな白を基調としたモダンテイスト。
部屋全体の白さを邪魔することなく、明るい空間に仕上がっています。
メープル×アーバンモダンテイスト

モダンテイストでも、黒やグレーを基調にしたアーバンモダンならメープルの明るい床がインテリアを引き立ててくれます。
シックなデザインにメープルの床は温かみを感じさせてくれますね。
メープル×ナチュラルテイスト

パーケット張りやヘリンボーン張りは主張が強くなって敬遠する方が多いですが、メープルの場合はそれほど主張が激しくなりません。
シンプルな木だからこそ、少し凝ったデザインに挑戦するのもいいかもしれません。

こちらはクジラでリノベーションした事例です。
空間での床材の面積は非常に広いため、選ぶ床材(フローリング)の主張が強いことを忘れてはなりません。周辺のインテリアコーディネートのバランスも考えたいですね。
▼メープルのフローリングを使用したリノベーション事例はコチラ!
経年変化でどうなる?
メープルに限らず木はそのまま使用すると経年変化で変色していきます。
特にメープルに多く含まれるカテキンは空気に触れると茶色の色素沈着を起こします。
よく「飴色」と表現されますが、もとの白い木肌を想定していると経年変化をした飴色の床は想像とは違った印象になってしまうかもしれません。
少しでも長く白っぽい明るいメープルの色味を保つためには直射日光をできるだけ避けることも有効です。
インテリアとしてはできるだけはじめの理想通りの色味を保ちたいところですが、家族が過ごしてきた歴史を感じさせてくれる経年変化は自然の素材ならではの魅力とも言えます。
色味の変化について知っておくことで経年変化も楽しめるといいですね。
無垢材の場合
無垢材のフローリングは、木が持つ自然な風合いや温かみを最大限に楽しめるのが大きな魅力。無垢材は一本の木から切り出した木材で、その性質上、空気中の水分を吸収したり放出したりして、部屋の湿度を調整する調湿効果を持っています。そのため、夏はさらりと、冬は暖かく感じられ、一年を通して快適な室内環境を保ちます。
また、無垢材ならではの経年変化も大きな特徴。使い込むほどに色合いや風合いが深まり、独特の味わいが生まれてきます。例えば、メープルの無垢材は、当初の乳白色から美しい飴色へと変化し、時間の経過とともに愛着が増していくことでしょう。ただし、無垢材は天然素材であるため、反りや割れ、日焼けによる変色などが発生する可能性もあります。そのため、適切な手入れや日頃のメンテナンスが重要になります。後ほど紹介する手入れ方法をチェックしてみてください。
合板の場合
合板フローリングは、複数の薄い木材を接着剤で貼り合わせて作られた複合フローリングであり、無垢材と比較して反りや割れといった変形が起こりにくい安定した品質が大きな特徴です。表面には天然木の薄板や木目柄のシートが貼られているため、見た目においては無垢材と遜色ないリアルで美しいものが多く、デザインの選択肢も豊富。特に、表面にウレタン樹脂などの加工が施されている製品が一般的で、傷や汚れに強く、水拭きも可能なため、日頃のお手入れが非常に簡単です。小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して使用でき、日々の生活で後悔することなく快適に過ごせるでしょう。
さらに、床暖房に対応している製品も多く、快適な居住空間を実現できる点も魅力です。ただし、表面の化粧材が損傷してしまうと、下地の合板が見えてしまう可能性があり、その場合、無垢材のように削り直して補修することは難しいという側面もあります。しかし、近年では耐久性の高い製品が多く開発されており、適切な使い方と手入れをすることで、長く美しさを保つことが可能です。合板フローリングは、機能性とデザイン性を兼ね備え、現代の住まいに適した実用的な選択肢と言えるでしょう。
日焼けの対策
フローリング材の変色や劣化を防ぎ、美しさを長く保つためには、日焼け対策が重要。特にメープルのような明るい色合いの木材は、紫外線による影響を受けやすいため、注意が必要です。
具体的な対策としては、まず窓からの直射日光を遮ることが挙げられます。レースカーテンや遮光カーテン、UVカットフィルムなどを活用することで、室内に差し込む紫外線の量を効果的に軽減できます。特に日差しの強い時間帯には、カーテンを閉めておきましょう。また、家具の配置を定期的に変えることも効果的。同じ場所に家具を置き続けると、その部分だけ日焼けが進まず、家具を移動した際に床の色ムラが目立ってしまうことがあります。定期的な配置換えは、床全体が均一に日焼けするのを助け、色の変化を自然なものにできます。
さらに、フローリングワックスの中にはUVカット効果を持つ製品もあるため、これらを活用するのも良い方法です。ワックスによる保護膜が、紫外線からフローリング材を守る役割を果たします。ただし、ワックスの種類によっては重ね塗りができない場合や、特定のフローリング材との相性があるため、使用前に必ず製品の注意書きを確認しましょう。
フローリングの掃除・手入れ方法
フローリングの美しさを長く保つためには、日頃の適切な掃除と手入れが欠かせません。基本的な掃除としては、まず掃除機やフローリングワイパーで大きなホコリやゴミを取り除くことが重要です。特に、細かい砂や土埃はフローリング表面を傷つける原因となるため、こまめに除去しましょう。次に、固く絞った雑巾や市販のフローリング用ウェットシートで拭き掃除を行います。この際、水分の多い雑巾を使用するとフローリングの変形やカビの原因となるため、注意が必要です。
また、汚れの種類に応じた手入れも重要です。例えば、油汚れや食べこぼしなどの頑固な汚れには、中性洗剤を薄めた液を含ませた布で拭き取り、その後、水拭きで洗剤成分をしっかり落としましょう。ワックスがけされているフローリングの場合は、専用のワックスクリーナーを使用し、汚れを落とした後にワックスを塗布することで、光沢と保護効果を保てます。ワックスフリーのフローリングであれば、基本的に水拭きや専用のクリーナーで十分です。
メープルで明るいインテリアに
木肌の明るさと滑らかさがポイントのメープルの木について紹介してきました。
特に床に使用する場合、お部屋の雰囲気が明るくなること、傷をあまり気にせず生活できることなどメリットの多いメープル。
木材には種類がたくさんあって悩んでしまいますが、どんなインテリアにも合わせやすく耐衝撃性の高いメープルは床や大型の家具など長く使っていくところにおすすめの種類です。
メープルを取り入れて明るいインテリアを楽しんでくださいね。
▼他のフローリング木材について知りたい方はコチラ!
▼フローリング以外の床材について知りたい方はコチラ!





