2021.08.21.Sat リノベーションのヒント

【メーカー別事例6選】ステンレスキッチンのメリット・デメリットをデザイナーが解説!

ステンレスキッチン

こんにちは、クジラ株式会社デザイナーの菅原です!
最近、ステンレスキッチンを検討しているお客様からの相談が多くなってきました。

Profile
菅原沙絵
デザイナー
2017年に新卒入社以来、住宅だけではなく店舗や宿泊施設のデザインも担当してきた。
お客様の理想を正確に捉え、ヒアリングを中心にデザインしていくことを得意としているデザイナー。

スタイリッシュでオシャレなステンレスキッチンですが、使い勝手やお手入れのしやすさなど、リフォーム・リノベーションで検討する際のメリット・注意点が気になりますよね。お客様からも「傷つきやすそう」「手入れが大変そう」とよく相談されます。

最近ではキッチンメーカー各社もお客様の声を大切にした素晴らしいステンレスキッチンをたくさん開発・販売しています。ステンレスキッチンのメリット・デメリットや注意点と実際の施工事例を合わせてご紹介する本記事を、ぜひリフォーム・リノベーションの参考にしてください。

ステンレスキッチンとは

「ステンレスキッチン」とは、キャビネットがステンレスで造られているキッチンの総称です。

ステンレスキッチン

このうち、天板も扉もすべてステンレス製にしたキッチンを「オールステンレスキッチン」と呼びます。プロの厨房をはじめとして広く使われているので、レストランなどの業務用のキッチンを思い浮かべると良いかもしれません。
ステンレスの他にも、キッチンの場合「セラミック」「クオーツ」「人工大理石」「人造大理石」などの素材が代表的です。
デザイン的な違いからステンレスキッチンを選ぶ場合は見た目で選ぶので悩みませんが、機能性や耐久性についても他の素材との違いをしっかり理解しておきたいものです。

ステンレスキッチンが人気の理由

ステンレスキッチンが人気の理由①コーディネートがしやすい

ステンレスキッチンの検索
出典:Pinterest検索

「ステンレスキッチン」で検索してみるとたくさんのコーディネート事例が出てきます。
ステンレスキッチンが人気なのは、その存在感に加え「コーディネートのしやすさ」ではないでしょうか。

明るい木目とステンレスキッチンを組み合わせて北欧風を演出したり、白と黒の空間にステンレスキッチンを持ってくるモノトーン仕様、調理器具や雑貨も見せるコーディネートで飲食店のオープンキッチンのような空間にする人もいます。

存在感があるのに様々なものと組み合わせやすいというのは非常に珍しい特徴ではないでしょうか。

▼キッチンの間取りや収納、デザインコーディネートも知りたい方はこちら!

ステンレスキッチンが人気の理由②耐久性が優れている

プロのキッチン

プロの料理人が使用するキッチンのほとんどがステンレス製なのも理由があります。

ステンレスには、「不動態皮膜」と呼ばれる表面を保護する膜が存在しています。ステンレスの表面に傷がついた場合、当然この不動態皮膜も削れてしまいます。

リノベーション_ステンレスキッチン

すると、ステンレスに含まれるクロムという成分が空気中の酸素と結びつくことで、不動態皮膜が自然に再生してくれるというわけです。
空気に触れることで傷ついた不動態皮膜が再生されるという特性こそ、ステンレスが耐久性の高い素材として、プロの料理人のキッチンに使用される一番の理由です。

ステンレスキッチンのメリット・デメリットや注意点

リノベーション_ステンレスキッチン

メリット

・スタイリッシュでデザイン性が高い
・錆びにくい
・手入れがしやすい
・カビなどが発生しにくい

見た目がシンプルで無駄をそぎ落としたスタイリッシュなデザインなので高級感があり、汚れや臭いもつきにくく、カビなどが発生しにくいので衛生的で清潔にお使いいただけます。錆びに強く、耐熱性や強度などにも優れています。

リノベーション_ステンレスキッチン

デメリットや注意点

・光沢も錆び耐性も経年劣化
・もらい錆びをすることがある
・こまめなお手入れが必要
・表面にキズが付きやすい

キッチンは水分などステンレスを経年劣化させる物質を多く含んでおり、使えば使うほど光沢を失ってしまうため、こまめに水気を拭き取ることが大切です。ステンレス自体は錆びにくいのが特徴ですが、他の料理器具の錆が移ったり、薬品による劣化で錆が発生することがあるのでもらい錆びには十分注意しましょう。
表面にキズが付きやすく、キズが目立つこともあるので目の粗いたわしなどは使わないようにしなければなりません。最近では特殊エンボス加工など、各メーカーで傷がつきにくい加工をしているものもあるのでチェックしてみてください。

オールステンレスキッチンの施工事例紹介

サンワカンパニー|オッソ

こちらはサンワカンパニーの「オッソ」というシリーズです。
ステンレスキッチン

必要最小限の機能で構成されたシンプルなデザインのためスッキリとした印象です。
棚板の追加や収納の設置など、ライフスタイルに合わせてアレンジできるのも魅力です。

▼オールステンレスキッチンの施工事例
施工面積(部分リノベーション):57.99㎡/リノベーション費用:760万円(税別)
キッチン本体価格:68万円(税別)

サンワカンパニー|グラッド45

こちらも同じくサンワカンパニーの「グラッド45」というシリーズです。
ステンレスキッチン

天板だけでなく、扉やキャビネットも全てステンレスでできているのでLDKの一角に据えるだけでスタイリッシュな印象を与えることができます。

▼オールステンレスキッチンの施工事例
施工面積(部分リノベーション):99.27㎡/リノベーション費用:980万円(税別)
キッチン本体価格:65万円(税別)

ステンレスキッチンの施工事例紹介

クリナップ|ステディア

こちらはキャビネットの部分がステンレスになっているクリナップの「ステディア」というシリーズのものになります。
ステンレスキッチン

構造のそのものがステンレスなのでキッチン全体が清潔で長寿命。湿気によるカビやにおいに強いキッチンとなっています。
施工事例のお客様は天板や扉の面材はステンレス以外のものに変更していますが、ステンレスのものを選ぶことも可能です。

▼ステンレスキッチンの施工事例
施工面積(フルリノベーション):76.0㎡/リノベーション費用:1,585万円(税別)
キッチン本体価格:120万円(税別)

クリナップ|セントロ

先ほどのステディアと比較するなら、クリナップにセントロというステンレスキッチンもあります。

リノベーション_ステンレスキッチン

引用:クリナップ

セントロはクリナップのキッチンシリーズの中でもハイグレードクラスに位置する商品です。ステンレスキッチンと聞くとどこか冷たい印象を受けますが、セントロは木目調のデザインなども選べるのでリフォーム・リノベーションの選択肢が広がりますね。

EIDAI×SEDIA|304

こちらは天板の部分のみステンレスを採用したEIDAI×SEDIAのオリジナルキッチン「304」です。
天板がステンレスのキッチン

合わせてキッチンパネルもマグネットがくっつく、SUS430ステンレス材を使用。
キャビネット部分は黒のレザー調の面材を使用しているので、スタイリッシュな空間にアクセントが入ってカッコいい印象に仕上がっています。

▼ステンレスキッチンの施工事例
施工面積(フルリノベーション):65.13㎡/リノベーション費用:970万円(税別)
キッチン本体価格:98万円(税別)

造作でオリジナルステンレスキッチン

世界に一つだけのオリジナルキッチンも作ることも可能です。
造作のステンレスキッチン

▼オリジナルステンレスキッチンの施工事例
施工面積(フルリノベーション):40.02㎡/リノベーション費用:360万円(税別)
キッチン本体価格:24万円(税別)

ステンレスキッチンのメリット・デメリットや注意点:まとめ

ステンレスキッチンのメリット・デメリットや施工事例を紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

存在感あるステンレスキッチンはキッチン本体についても考える必要がありますが、空間全体とのバランスも気になるところです。クジラ株式会社では随時デザイナー同席による無料相談会も受け付けております。

「人の住まいとは全然違う個性を出したい!」という人こそ一度ステンレスキッチンを検討してみてはいかがでしょうか?

■参考メーカー
クリナップ:「STEDIA(ステディア)」「セントロ」
サンワカンパニー:「グラッド45」「オッソ」
EIDAI×SEDIAのオリジナルキッチン:「304」

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

菅原 沙絵SAE SUGAHARA

設計 / 大阪府大阪市出身 / 普段からデザインを意識的に見て、自分ならどうするのか考えるようにしてます / インテリア雑貨が好きでナチュラル・シンプルなものを集めることにはまっています

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