インタビュー｜木造長屋の店舗兼住宅で変わった夫婦のライフスタイル
母から受け継いだ長屋（テラスハウス）で服飾の店舗を営業されていたK様。
旦那様の退職をきっかけに夫婦で一緒に仕事をすることになり、自宅兼店舗の改修をクジラにご依頼いただきました。
築年数不詳の木造長屋の改修ならではの様々なエピソードをお聞きしてきました。
▼今回のPJチームメンバー
K様ご夫婦
クジラディレクター：山根
クジラデザイナー：菅原
決め手は「〇〇」を聞いてもらえる感
山根：お久しぶりです！本日はよろしくお願いいたします。
打ち合わせ段階でもお話ししていたように、入り口に入って見える奥の洗面台がいい感じですね。
K様(奥様)：そうですね。ご来店されるお客様からも凄くいい評判です！
クジラ（以下省略）：打ち合わせ段階からこの見え方は設計されていたんですか？
山根：既製品の選択肢もあったのですが、プラン段階の打ち合わせで「お客様が来店されたときに、テンションが上がるような洗面台を作りましょう」とご提案させていただき、造作の洗面台を作ることに決まりました。
菅原：この空間はフィッティングルームの一部で、お客様も出入りする場所なのでタイルや鏡など一つ一つ空間に合わせて選んでいきました。見せたくないものは扉付きで隠せる収納となっています。
お客様だけでなく、プライベートで1階のリビングで過ごしているときもわざわざ2階に行かなくても気軽に使用できるようになっています。
山根：もうお客様もたくさんご来店されているんですか？
K様(奥様)：時々しかお店を開けないので、その時を狙って多くの方にお越しいただいていますね。百貨店の催事とかで出す時とは違って、開放感があってとてもくつろげるお店だと言っていただけています。
－こちらのご自宅は住居兼店舗ということですが、お店とリビングが繋がっているんですね。
K様：それは一番初めから要望として持っていた部分です。元々２軒隣り合わせの長屋の片方でお店をやっていて、もう片方の長屋に住居として移り住む計画をしていました。
普段の生活と仕事が同じ場所で行われることになるので、室内で繋げて行き来できるようにすれば凄く便利だなと思っていました。
K様(旦那様)：仕事が終わって扉を潜ってリビングに行くことでオンオフの切り替えがすぐにできるので、凄く私たちに合った間取りになったなと思います。
－そもそもリノベーションを検討したきっかけは何だったんですか？
K様(奥様)：旦那が仕事を辞めて、私が元々していたアパレルの仕事を手伝うことになったのを機に家探しが始まりました。
K様(旦那様)：元々は新築を建てようと思って全然別の場所で土地を探していたんですよ。でも、探しているうちにこの家に住める選択肢が出てきて、夫婦で話し合ってリノベーションして住むことに決めました。
－クジラはどこで知っていただいたんですか？
K様(奥様)：最初は普通にネットで検索して、リノベーション会社や工務店を探していました。
－工務店さんにも話を聞かれていたんですか？
K様(奥様)：結局話は聞いていなんですよ。「工務店に頼む場合」というような記事を見つけて読んでいたんですけど、提案をたくさんしてもらえると言うよりも色々自分たちで考えて決めていかないといけないということが書いてあったので、それは自分たちに合っていないなと思いリノベーション会社さんにご依頼することにしました。
そして、最終的に直接プランや見積もりをお願いしたのはクジラさんともう１社だけでした。
－リノベーション会社を比較された中で、クジラに決めていただいた理由は何だったんですか？
K様(奥様)：要望を聞いてもらえる感が抜群に良かったからです。
K様(旦那様)：そう。もう１社は知り合いからの紹介だったんですけど、明らかにクジラさんの方がちゃんと私たちの生活や過ごし方を聞いてくれていて、それを反映したプランを作成してくださったので迷わず決めることができました。
K様(旦那様)：さっきも少し話したように普段の生活と仕事場とのつながりが凄く大事なポイントでしたが、１階と２階がちゃんと分かれているのでどっちかが仕事していて、どっちかが先に寝たりしても全く気にならないです。
他にもクジラさんは打ち合わせから提案までのスピードが早かったという理由もあります。
もう１社さんが１回打ち合わせする中でクジラさんとは２回打ち合わせをしたり、どんどん前に進めていくことができました。
－PJメンバーが上手くK様のご要望を捉えられたんですね！スピード感はワンストップだからこその強みですね。
満足するリノベーションをするためには密なコミュニケーションが重要
－お風呂や洗面台は２階にあるんですね。
K様(奥様)：これもクジラさんからの提案でした。本当は元々１階に置きたいなと思っていたんですが、現地調査をしてもらったときに置きたい場所の屋根の高さが足りず、そこにはお風呂を配置できないということが分かりました。
菅原：プラン的にも１階に置くことの検討はしていましたが、リビングの広さや店舗スペースとのバランスを考えると水回りは２階に持っていって生活していただいた方が動線も上手くまとまったので、２階に水回りを移動することをご提案させていただきました。
K様(奥様)：２階に水回りがある生活は初めてだったのですが、実際生活してみると凄くいいなと思っています。
脱衣所からベランダにそのまま出れるので洗濯の動線も凄く楽ですし、お風呂に入って、歯を磨いて、そのまま寝室にという寝る前の作業が２階で全て完結しているので、２階に上がると完全にスイッチをオフにすることができています。
山根：最初は屋根と外壁はやる予定では無かったですが、打ち合わせ中盤にK様からご依頼いただきましたよね。おふたりの中ではどういうお話し合いをされていたんですか？
K様(旦那様)：僕はどっちかというとやりたいと思っていて、奥さんを説得する側でした。かなりお金もかかるということだったので、悩んではいたんですがせっかく綺麗にするのに前の古い外観のままでは嫌だなという気持ちが強かったです。
K様(奥様)：「本当にあのままでいいの？」って何回も聞かれました（笑）
予算のこともあったのでなかなか決めきれなかったんですが、打ち合わせが進むにつれて大体の工事予算も見えてきて「やっぱり変えるべきだよね」とふたりで話し合って屋根と外壁を新しくすることに決めました。
菅原：前の外壁は簡易的なもので穴も空いていたので、雨漏りの心配もありました。実際解体してみないと分からない部分であるため、解体後に現地を確認していただきましたね。
K様(奥様)：住んでみて実感したのは見た目の綺麗さももちろんありますが、断熱の施工もしてもらったので前よりも暖かくなりました。前は凄く寒くて、冬に仕事場に来るのが少し億劫になるくらいで、そこに住むとなると心配もあったんですが、断熱をしっかりすると全然違うんだなと実感できました。
－屋根外壁の部分以外に打ち合わせ中意見が分かれるということはなかったですか？
K様(奥様)：打ち合わせ中に山根さんにも言われたんですけど、あんまり意見が分かれる部分が無かったですね。
山根：言ってたかもしれませんね（笑）
K様(旦那様)：内装の色や素材を決めて行く時も大体好みが似通っていたので、すぐに意見が揃って決めることができました。
普段からふたりで散歩することが多く、建物やお店を見ながら「こういうのいいね」っていう話をすることが多かったからかもしれません。
お互いにどんなものが好きで、どんなものが嫌なのかを把握できていますね。
－コミュニケーションを密に取っていたからこそ、意見が分かれずスムーズに打ち合わせが進んでいったんですね。では、打ち合わせの中でおふたりの中で印象に残っていることはありますか？
K様(奥様)：初めのうちは若い人が多い会社だなというイメージが強くて、正直なんとなく心配な部分もありました。でも、しっかりこちらの要望を聞いてくれて、「こうじゃないとダメですよ」的な強引な提案はなかったし、しっかりしているんだなと思う一面も見えて安心して進めることができました。
K様(旦那様)：私たちからしたら理想はあるけど素人なので、どうやったらいいか分からない中で打ち合わせを進めなくてはいけなくて。
プロの人あるあるで「こんなのは常識ですよ」というように頭ごなしに否定されたりするイメージもあったのですが、今回のチームメンバーと一緒にリノベーションができて本当に良かったです。
－逆に不安だった点はありますか？
K様(旦那様)：解体しないと分からない部分がたくさんあったので、このプランが本当に実現できるのか解体してみてからの確定になるということが不安でした。築年数も不詳だったので、シロアリの被害も心配でしたね。
山根：今回かなりの築古物件だったということもあり、解体前に全て決めきるのではなく、プラン作成後に先に解体だけさせていただいてから変更になるところを打ち合わせしていくことをご提案させていただきました。
シロアリなどを筆頭に、解体してみてから追加費用がかかる部分も戸建や長屋（テラスハウス）の工事では多く見られるので、予算の使い道を考える上でもその進め方の方が望ましいです。
K様(旦那様)：店舗部分の天井も解体後にご提案していただいて勾配天井にすることになったり、元々あった障子を再利用するご提案を頂いたりと追加の提案もたくさんしてくれて嬉しかったです。
山根：最後に、こちらに引っ越してこられる前はマンションにお住みでしたが、生活のスタイルなど変わった点はありますか？
K様(奥様)：マンションはいつでもゴミが出せるとか、マンションの方がやっぱりあったかいなとか細かな違いはありますね（笑）
でも一番は仕事とプライベートが近くなったので、生活のリズムがガラリと変わったなと思います。
K様(旦那様)：職場が家の中にあると「あれやらなきゃ、これやらなきゃ」と思ってついついやってしまうことが多くて、今年からは「今日の仕事はここまで」と決めてしっかり仕事とプライベートの時間を分けたいなと思っています。
休みも今はまだ定休日とか決めていないので、ちゃんと定休日を作って旅行とかも行きたいですね。
山根：まだまだこれから先が楽しみですね！本日はインタビューさせていただき、ありがとうございました！
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