2022.12.13
最終更新日
2025.12.02
リノベーションのヒント

【壁面リフォーム・リノベーション】DIY初心者にもにおすすめ!有孔ボードの取り付け方法・簡単活用術を紹介!

「ちょっと引っ掛ける収納がここにあればいいのに…」という家のほんの小さな困りごとってありませんか?キーフックだけでなくプリントをまとめたり、ペンを掛けておけたり、ちょっとした時に使いたいものがどこか取り出しやすい場所にあると便利ですよね。

有孔ボードを活用すれば、そんな日常のストレスを解消できそうです。

有孔ボードの壁面収納はDIY初心者から上級者まで挑戦してみたい人気のアイテムです。
DIYだけでなく、新築住居でも有孔ボードの壁面収納を取り入れる方がいるほど、見た目のインパクトと使い勝手の良さが魅力です。

今回は有孔ボードを活用した収納術とDIY向けの注意点を解説していきます。

有孔ボードとは


有孔ボードとは等間隔に穴(孔)が開けられた板のことです。ペグボードやパンチングボードとも呼ばれます。
開いている穴から音を吸収する効果があり、音楽室や会議室によく使用されているので誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。

もともと事務用品としての地味な印象の物でしたが、DIYブームで有孔ボードを活用した壁面収納などが広まり、今ではカラー展開もされ、再び人気を集めています。

有孔ボードのタイプと選び方ガイド

有孔ボードは穴が開いている間隔(ピッチ)が2.5cmと3.0cm間隔の2種類に分かれています。また穴のサイズも5mm、6mm、 8mmの3サイズあります。

対応している穴径が違う場合があるので、使用したいパーツがある場合には穴径のサイズを確認しておきましょう。

有孔ボードは木製の薄い板のイメージが強いですが、最近では水回りに対応した塩ビタイプのものも発売されています。インダストリアルテイストにも合わせやすいアイアン製もあるので、お部屋のテイストや使用場所に合わせた素材を選びましょう。

収納におすすめ!有孔ボードのメリットとは?

有孔ボードの壁面収納は見た目がおしゃれなだけでなく機能性も高いんです。

ここではメリットをご紹介します。

有孔ボードのメリット①フックや棚を活用し、多機能&省スペースで収納できる

有孔ボードを使用した壁面収納は下地になる壁から1~2cm程度隙間を開けておけばフックを取り付けることができます。ハンガーラックや棚は奥行きが必要になるうえ、省スペースのために奥行きの浅い棚を選ぶと収納力が下がってしまいます。有孔ボードの壁面収納は必要になる奥行きは板の厚みを入れても3cm程度で耐荷重さえクリアしていれば、引っ掛ける物の大きさは関係ありません。

有孔ボードのメリット②いろいろな物を一気に収納

ボールペンや輪ゴム、テープなど形の違う物でもデスク周りに欲しいアイテムを壁に取り付けて一気に収納できるのもポイント。キッチン周りでも調味料・スパイスケースはコの字型の棚に置き、調理ツールはS字フックで壁掛けることができるので、コンロ周りに全て集結できます。

有孔ボードのメリット③ワンアクションで簡単取り出し・片付け

引き出しに入れていると物を取り出すまでに2アクション必要ですが、壁面収納ではワンアクションで取り出し可能です。
片付けもそのままワンアクションで済むので浮かせる収納で散らかりにくいお部屋になりますね。

有孔ボードのデメリットとは?

有孔ボードにはメリットが多い一方で、いくつかのデメリットも存在します。まず、ボードの穴のサイズやピッチに合わないフックやパーツは使用できないため、事前に確認が必要です。また、ボード自体は薄くても、取り付けるものによっては壁からの奥行きが必要になり、設置場所によっては圧迫感が生じる可能性があります。さらに、賃貸住宅で設置する際には、壁に穴を開けることへの制限がある場合があるため、事前に大家さんや管理会社への確認が重要です。

有孔ボードの取り付け方法

有孔ボードの取り付け方は、簡単に行えるためDIY初心者にも向いています。

まず、取り付けたい場所を決めて、必要なサイズの有孔ボードを用意します。ボードの重さに応じて適切な壁面用の金具を選ぶことが重要です。これにより、安定した設置が可能となります。

次に、壁に下地があるか確認するため、穴を開ける場所に下地探しツールを使って位置を特定します。壁の下地にしっかりと固定できるよう、ボードの穴から金具を取り付けます。

次に、レベル器を使用して水平を確認しながらボードを取り付けるのがポイントとなります。これがうまくできていないと、ボード全体が傾いてしまったり、収納がしにくくなったりすることもあります。ボードを固定する際には、最後に角に留め具を追加すると安定感が増します。水平器

全ての作業が終わったら、フックや棚を組み合わせて収納スペースを完成させることができ、独自のスタイルに仕上げられる楽しみも格別です。取り付け後は、使用状況を見ながら、フックや棚の配置を調整することで、より機能的な収納環境をつくり上げることが可能です。

さらに、石膏ボード用のピンなど針の太さが細いピンを使用すれば、ねじを使わず、壁を傷つけない方法で棚やラックなどの収納を壁面にスペースを取り付けることが可能で、賃貸物件にもおすすめです!

有孔ボードの穴の間隔を決める

有孔ボードを選ぶ際には、穴の間隔が重要になります。一般的に、穴の間隔(ピッチ)は25mmと30mmの2種類があり、それぞれのピッチに対応するフックやパーツを選ぶ必要があります。収納したい物のサイズや種類に合わせて、適切な間隔の有孔ボードを選ぶようにしましょう。例えば、細かいものをたくさん収納したい場合は25mmピッチ、大きめのものをゆったりと飾りたい場合は30mmピッチが適しています。

裏はフックをかける分の隙間を開ける

有孔ボードを壁に取り付ける際は、フックを引っ掛けるための隙間を確保することが重要です。ボードと壁の間にスペーサーや木材などを挟み込み、1cmから2cm程度の隙間を開けて固定します。この隙間がないと、せっかくの有孔ボードにフックを取り付けて物を吊るすことができません。また、ボードの裏側に十分な隙間を作ることで、フックだけでなく、カゴや棚などのオプションパーツもスムーズに取り付けられるようになります。

フックの種類を選ぶ

有孔ボードに取り付けるフックには、U字フック、J字フック、L字フック、シングル・ダブルフックなど様々な種類があります。収納したい物の形状や重さに合わせて適切なフックを選ぶことが大切です。例えば、軽いものや細いものを引っ掛ける場合はJ字フックやL字フックが適していますし、安定させたい場合はU字フックやダブルフックが役立ちます。また、有孔ボード専用のフックだけでなく、S字フックなども活用すると、より多様な収納が可能になります。

穴の水平はしっかりとる

有孔ボードの取り付けで失敗しないためには、穴の水平をしっかりとることが非常に重要です。水平器を使って正確な水平を確認しながら穴を開けたり、取り付け金具を固定したりすることで、ボードが傾くことなく美しく設置できます。水平がとれていないと、見た目が悪くなるだけでなく、フックや棚に置いたものが不安定になる可能性もありますので、丁寧な作業を心がけましょう。

有孔ボードの活用法

こちらでは、リビングのニッチスペースに有孔ボードをはめ込んでいます。
ニッチスペースが白い壁のアクセントになっていて、お部屋のアウトドアな雰囲気にもよく合っています。

ニッチスペースに鍵置き場を作られる方も多いですが、有孔ボードで吊り下げ式の鍵置き場も使い勝手が良くおすすめです。

まるでアウトドア用品店のような土間です。
有孔ボードに耐荷重の大きいフックを付けておけば、「見せる収納」スタイルでジャケットやリュックなどを片付けられます。

フックの位置を変えたり数を増やすだけでレイアウトが自在に変えられるので、これから家族が増えても収納スペースを確保できます。

有孔ボード自体の耐荷重や取り付けに使用しているパーツごとの耐荷重には注意が必要です。

▼有孔ボードを使用したリフォーム・リノベーション事例はコチラ!

デスク周りをすっきり収納

デスク横に設置されたボード収納はどうしても散らかりやすい小物をまとめて収納できます。
こちらの例では書類ホルダーやペン立てなど、有孔ボード向けのアイテムを取り入れて物の整理場所が明確になるようにされています。

有孔ボードのデザインが気になる方必見!スタイリッシュに仕上げる方法とは?

北欧テイストのカラーでまとめられたキーフック。
有孔ボードはなんとなく野暮ったくなりそう…と敬遠している方もいませんか?
カラーの有孔ボードをお部屋のテイストに合わせてしっかり選べば、おしゃれなお部屋にも合わせられます。

最近ではカラー展開もされていますし、好みの色がなければ塗装からDIYチャレンジするのもおすすめです。

おしゃれな収納を実現する有孔ボードの使い方

有孔ボードは昔の音楽室や会議室のような事務的なイメージから一変、おしゃれな収納アイテムや間仕切りアイテムとして人気が出ています。
加工しやすく安価でホームセンターなどで簡単に入手できるので、DIYを楽しみたい人にもおすすめのアイテムです。

新築やリフォーム・リノベーションで取り入れる時には収納したい物や取り付けたいアイテムをあらかじめ確認して耐荷重を施工業者と相談しておきましょう。

実用的でおしゃれな有孔ボードアイテムをぜひ家に取り入れてみてくださいね。

施工事例

こちらでは、有孔ボードを取り入れた実際のリフォームやリノベーションの事例をご紹介します。

まとめ

有孔ボードは、DIY初心者でも手軽に壁面収納を実現できる便利なアイテムです。フックや棚を活用することで、多機能かつ省スペースに様々な物を収納でき、ワンアクションで簡単に取り出しや片付けができます。取り付ける際は、ボードと壁の間に隙間を設けることや、適切なフックを選ぶことが重要です。穴の水平をしっかり取ることで、安定した収納スペースを確保できます。デザイン性も高く、色や素材を選べばお部屋のインテリアに合わせたおしゃれな空間づくりが可能です。ぜひ、有孔ボードを活用して、快適な収納を実現してください。

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

高橋 桃子MOMOKO TAKAHASHI

設計 / 和歌山県和歌山市出身 / 実際の現場だけではなく、資料など全ての細部にまでこだわるようにしています。 / 海辺のお家を購入後に自分好みにリノベをして、猫とのんびり住むのが将来の夢の1つです

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