2022.02.26.Sat リノベーションのヒント

【マンションキッチンは移動可能?】リフォーム・リノベーションでの見分け方を紹介

リノベーションのヒント

リフォーム・リノベーションでキッチンの場所を移動してより使い勝手のいい動線にしたいという声がよく聞かれます。

特に小さなお子さんがいる家庭では「マンションのキッチンが壁付けでなく対面式になっているならこの物件でもいいのに」ということも経験があるのではないでしょうか。

中古マンションのリフォーム・リノベーションでもキッチンの場所を変えることは可能ですが、全ての物件が可能なわけではありません。

今回は不動産・建築の知識がない場合でもキッチンの移動が可能か見分けられるポイントを伝授します。

キッチンレイアウトの変更

キッチンレイアウトについての相談は、リフォーム・リノベーションの依頼の中でもとても多い相談です。

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キッチンレイアウトやデザインはリビングダイニングの印象を決めると言っても過言ではないほど大きな存在感があります。

位置はそのままでキッチンの入れ替えだけなら、サイズに大きな違いがない限りほとんど制約はありません。しかしキッチンの位置変更には排水管とダクトの位置によって制約がかかってきてしまいます。

チェック① 床下スペースの有無

キッチンの位置を変更するには排水管の位置も変えないといけません。

しかし中古マンションによっては排水管がコンクリートの下にあって排水管の位置を変更できない場合があります。内見の際にキッチンの床をチェックしてみましょう。床を叩いてみた時に①柔らかく軽い反響音②鈍く硬い音のどちらが聞こえたかで床下にスペースがあるかどうかが分かります。

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①柔らかく軽い反響音が聞こえる場合には、床下にスペースがある「二重床」の可能性が高いです。配管を通すスペースがあるので、キッチンの位置移動に伴う配管の設置も問題ありません。

②鈍く硬い音が聞こえた場合は床下にスペースがない「直床」の可能性が高いでしょう。直床の場合は配管のスペースがないので、キッチンの移動は困難になります。

厳密に言うと移動自体はできますが、キッチンの床を上げて配管スペースを作らないといけません。この場合、床が最大20cm程度高くなるので、キッチンに立った時に天井を低く感じたり、解放感が損なわれる場合があります。

チェック② 排水管の接続先

中古マンションはパイプスペースを通って共用排水管へ排水される構造になっています。

キッチンのシンクの排水管ももちろん、パイプスペースに繋がっているのですが、この繋がり方でキッチン位置変更が可能かどうか変わります。排水管がシンク下から底板に繋がっている場合はL字に曲がってそのまま床下に排水される構造になっています。

この構造であれば床下のスペースに排水管を組み直せるのでキッチンの位置を変更しても排水管を繋げられます。

しかし排水管が壁に繋がっている場合には壁からそのままマンションのメインとなる共用配管へ繋がっていると考えられます。

内見の際にシンク下の排水口の伸びている先を確認してみましょう。点検口がある場合には点検口から排水管の接続先が見える場合もあります。床の方へ排水管が延びていれば問題ないですが、壁側に繋がっている場合には排水管の移動がほぼ不可能と言えます。

チェック③ 排気ダクトの経路

キッチンの天井、移動したい場所あたりの天井を軽くたたいてみましょう。

床下と同じように柔らかい反響音があれば二重構造になっていると見込まれます。天井裏にスペースがあれば排気ダクトの位置も変更できるので、キッチンの移動でコンロスペースが変わっても問題ありません。

しかし排気ダクトを通すスペースがない場合には天井を一段下げて排気ダクトを繋げるか、むき出しで繋げるかになります。ただし天井が低くなる、ダクトが天井に目立つので、解放感を大事にしたい方やスッキリさせたい方にはあまりおすすめできません。

経路や勾配にも注意

先述のチェック②でも触れていますが、中古マンションには共用排水管があります。共用排水管へ水が流れるようにしておくのに、キッチンの排水管から共用排水管まで緩やかな勾配をつけておかなければいけません。

移動したい場所が今のキッチンよりかなり離れてしまう場合、上記チェック①②を満たしていても勾配が足りず床を上げないといけないかもしれません。

一般的に1mキッチンを移動するのに1cm高さが上がれば問題ありませんが、二重床で床下に配管スペースを確保できるとしても5m程度以内の移動が望ましいでしょう。

納得のキッチンリノベーションを

今回紹介したチェックポイントを知っておくだけで中古マンション内見時にキッチンの移動が可能かどうかある程度見当をつけられるようにると思います。

リフォーム・リノベーションの専門家に依頼する前に判断できるのはとても良いですよね。

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自分達である程度判断した後は、しっかり専門家に調査を依頼しましょう。キッチンのレイアウトは暮らしの動線や、見栄え、開放感に影響するとても重要なポイントです。

今回の内容を参考に、理想のキッチンを実現してください。

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WRITERこの記事を書いた人

代表取締役 / プロデューサー

矢野 浩一KOICHI YANO

代表取締役(プロデューサー) / 宮崎県出身 / お客様の“不安”を”安心”に転換できるプロデュース / お客様と一緒にチームを作るのがクジラ流です。とことんこだわりたいお客様から、「どうしていいかわからない」というお客様までクジラスタッフを上手くご利用ください。

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