2024.02.19
最終更新日
2024.02.19
リノベーションのヒント

リノベーションで中古戸建を耐震補強!補強は必要?費用相場や事例を紹介

リノベーション 耐震

中古戸建て購入を検討している方々!リノベーションでは見た目の美しさだけでなく、耐震補強についてもしっかりと考えることが大事です。日本は地震の多い国であるため、耐震性は住宅選びの重要なポイントのひとつとなります。

耐震補強は、耐震壁の追加や柱・梁の補強、基礎の補強など家の骨組みを補強することです。ただし、これらの工事にはそれなりの費用がかかります。一般的に耐震補強の費用相場は、建物の大きさや補強範囲によって異なり、数百万円から数千万円程度が目安です。

それでも、耐震補強への投資は、長期的な安全性を確保するために価値がある工事です。耐震リノベーションを実施したお客様からは、安全性だけでなく、「断熱性が上がった」や「耐震工事と合わせて間取りを変更したので住みやすくなった」など、他のメリットもあります。

そもそもどんな中古戸建に耐震補強が必要なのか、耐震補強にかかる費用相場など、リノベーション施工事例も合わせてご紹介します!
リノベーションは、見た目を良くするだけでなく、安全性を高めることが家主にとって重要な投資となります。地震への備えをしながら、長く住み継げる家を手に入れましょう。

今の家の耐震性は?築年数から現状を把握しよう

中古戸建ての耐震性は建物によって異なりますが、ひとつの判断基準として築年数から判断する方法があります。建物は建築基準法により耐震基準が定められていますが、この耐震基準は大地震の発生をきっかけに何度も改定されています。そのため、築年数から建てられた年代を確認することで、どの基準で建築されたか確認することができます。

「旧耐震基準」と「新耐震基準」の違いは?

「旧耐震基準」
1981年6月1日以前に建てられた住宅は、震度5強程度の地震でも倒壊しないよう設計されています。

「新耐震基準」
1981年6月1日以降に建てられた住宅は、震度6強から震度7程度の地震にも安全を確保する設計になっています。新耐震基準では、筋交いや壁の耐力、建物の形状などが旧耐震基準より強化されています。

しかし、これら家屋も建築後に経年劣化が進んでいる場合があるため、リノベーションの際には耐震診断と補強の検討が推奨されます。

築年数だけでは分からない!詳しくは耐震診断を受けよう

リノベーション 耐震補強
解体しなければ分からない部分や、外観からは見えない部分で大きく腐食していることがあります。中古戸建てのリノベーションを考えている場合は、築年数から判断するのではなく、耐震診断を専門家に依頼しましょう。診断を通じて、基礎や柱などの構造部材を細かくチェックし、建物がどの程度地震力に対応できるかをしっかり評価することが大切です。

診断結果から耐震補強が必要であると判断される場合は、効果的な方法とその費用、長期的な安心・安全対策を含めた具体的な計画が必要です。耐震診断は財産と生命を守るための重要なステップです。耐震補強の実例を参考にしつつ、確かな計画を立てるために、すぐに診断を受けることをお勧めします。

リノベーションで耐震補強は可能?

中古戸建てでも耐震補強は可能です!

ただし、壁紙や床材の交換など内装のリフォームのみを検討している場合は、耐震補強工事をするのは難しくなります。なぜなら、耐震補強は家の骨組みとなる柱・梁・床下の基礎部分などを補強することにより、耐震性を高める工事であるため、一度内装を解体してから行う工事であるためです。

既存の住宅の耐震補強の方法として壁の補強、柱・梁の補強、基礎の補強などがあります。これらを使って既存構造物の強度を高めることができます。さらに、耐震補強を行う際には、費用も重要です。リノベーションの予算内で最適な耐震補強ができるよう、事前の見積もりと計画が重要です。

また、実際に耐震補強を施した事例を見ることで、リノベーションの具体的なイメージがわかります。耐震性を考えたリノベーションは、見た目の美しさだけでなく、建物の耐久性や安全性に大きく影響します。この記事を参考にしながら中古戸建てのリノベーションと耐震補強についての理解を深め、長く安心して住むことができる家を目指しましょう。

耐震補強するならリノベーションが絶好のタイミング

耐震補強工事は、家の骨組みとなる柱・梁・床下の基礎部分などを補強や交換することにより、耐震性を高める工事です。そのため、耐震補強工事をする場合は既存の内装を解体する必要があります。

リノベーションで間取りや内装を変えるために内部の解体をするのであれば、この段階で耐震補強工事を行うと作業の効率化とコスト削減が図れます。耐震補強工事を別に行う場合、再び内装を壊す手間とコストがかかってしまうため、耐震補強するならリノベーションが絶好のタイミングだと言えます。

耐震補強は見えない箇所の工事であり、満足感を感じずらい工事ではありますが、中古戸建て住宅にとって必須の工事とも言えます。リノベーションと組み合わせることで安全かつ経済的な家づくりを目指しましょう。

耐震補強工事の箇所

耐震補強工事では、建物の構造に関わるいくつかのポイントがあります。木造戸建ての主要な耐震補強箇所についてご紹介します。

基礎や土台の補強


基礎や土台は建物の安全に大きく関わるため、耐震補強の優先対象となります。経年による基礎のひび割れや土台の損傷は見た目では判断しにくいですが、建物の倒壊リスクを高めます。

旧耐震基準では、基礎のコンクリートに鉄筋が入っていないこともあるため、鉄筋コンクリートの増打ちなどの補強工事を行います。
木材でできた土台は、経年劣化による腐敗や、シロアリに食われていることがあります。腐食している場合には、土台の交換やシロアリの駆除などの対策が必要です。

木造壁の補強

家の骨組みの耐震補強以外にも、壁の内側に斜めに交差した筋交(ブレース)という金属の部材位を使用する工事があります。また、壁材自体に耐震壁と呼ばれるパネルを使用することで耐震性を高める方法も効果的です。

接合部の補強

木造住宅は土台・柱・梁の構造体がしっかりと接合されていることで、ある程度の地震に耐えることができます。接合部分が緩んでいると揺れに対して建物を支えられなくなり倒壊の危険性があります。金物が使用されていない場合には、新設し耐震性を高める工事をしましょう。

屋根の軽量化

屋根は耐震性との関わりが少ないように思えますが、地震が発生した際、屋根の重量により建物全体の揺れに影響を及ぼすことがあります。
特に古い木造住宅では、瓦屋根など重量のある屋根材を使用されていることが多くあります。リノベーションの際には、屋根材を丈夫な金属屋根やストレート屋根など軽い素材のものでの葺き替えがおすすめです。

その他の劣化箇所

建物の潜在的なリスクを洗い出すことは安全な住環境を確保する上で不可欠です。耐震補強は、多様な劣化箇所に対処して全体的な安定性を高めるリノベーションの重要な部分です。窓枠や戸枠、雨漏りなど、一見目立たない部分も長期の使用により劣化する可能性があります。これらの箇所は定期的な点検を行い、早期に発見し早期に対応することが重要です。そうすることで建物の耐震性をさらに向上させることができます。また、リノベーションの際に耐震補強を伴う修繕をすることは、将来的に安心して暮らすための賢い投資となるでしょう。

【事例】耐震補強にかかるリノベ費用相場

耐震補強リノベーションの費用相場について、実際の事例に基づき詳しく解説します。工事内容とそれに伴う費用の概算を参考に、リノベーション計画を立てましょう。

【木造長屋】屋根の葺き替え事例

リノベーション 屋根
木造長屋のを店舗兼住宅にリノベーションされた事例です。内装の打合せをしながらも、屋根の工事をするかは最後まで悩まれたご夫婦。
「かなりお金もかかるということだったので、悩んではいたんですがせっかく綺麗にするのに前の古い外観のままでは嫌だなという気持ちが強かったです。」と話す旦那様。最初は見た目が気になるため工事を検討していましたが、最終的に瓦屋根から金属屋根に変えることで、屋根を軽量化し耐震性を高めることができました。

瓦屋根から金属屋根の葺き替え工事
金額:約150万円
▼施工事例はこちら!


▼施主様インタビューはこちら!

【木造戸建】壁の補強工事の事例

リノベーション 耐震補強
築25年の木造戸建てのリノベーション事例です。キッチンとリビングの間をガラスにすることにより、視線が通るようにしました。耐震性を確保するために筋交を5本入れています。リノベーションで部屋を広くするために、壁を解体し筋交を入れることはよくあります。筋交の存在感を気にされる方も多いですが、視線が抜けているため意外と気になりませんよ。

筋交施工費(1箇所)
金額:約4万円
▼施工事例はこちら!

【木造戸建】躯体の補強事例

リノベーション 耐震補強
築50年の木造戸建てのリノベーション事例です。土台や柱・梁が腐食していたため一部交換と補強の工事を行いました。家の骨組みとなる土台や柱は、安心・安全のために必ず補強が必要かを確認しましょう。築50年の中古住宅でも補強をすることで安心して暮らせるようになります。

躯体補強工費
金額:約65万円
▼施工事例はこちら!

WRITERこの記事を書いた人

ライター

本荘 はるなHARUNA HONJO

webライター/大阪府柏原市出身/実家で保護猫2匹を飼っています/冬キャンプが好きで年末に富士山を見ながらキャンプをしました!

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