2024.05.23.Thu リノベーションのヒント

おしゃれでリラックスできる部屋作りのコツは?インテリア実例を紹介

リノベーションしたヒーリングサロン

部屋づくりにおいて永遠の目指したいテーマともいえるのが、「おしゃれでリラックスできる部屋」。おしゃれな部屋の実例を見ては見よう見まねでアイデアを取り入れたりするものの、自分の部屋となると何かが違う……。という経験をしたことがある人も、多いのでは。とはいえ、やっぱり人が遊びに来たときに「おしゃれだね」と言われる部屋、憧れます。さらにリラックスできる空間なら、最高!

ということで、今回の記事では「おしゃれでリラックスできる部屋」作りのコツを、徹底解剖。お手本となる実例を参考にしつつ、ポイントを押さえてインテエリアコーディネートの参考に。理想の部屋の実現に、一歩近づけるかも!

おしゃれな部屋作りの基本

おしゃれな部屋作りでおさえておきたいのは、どんなテイストのインテリアを目指すかを決めることです。目指すべきテイストが曖昧なまま、「好き」「かわいい」が優先になり無計画に家具や雑貨を揃えてしまい、いざ部屋に並べてみるとなんだかちぐはぐだった……というのは、よく聞く話。目指すテイストの方向性が定まっていれば、並べたときも統一感をキープできるのです。

好みのスタイルは?自分らしい部屋に

おしゃれな部屋にするのに大切なのは、自分の「好き」を見つけること。そのためにいろいろな部屋の写真を見て、どんな部屋で過ごすとハッピーに感じるかのイメージを膨らませてみましょう。とはいえ、ただ他の人の部屋の真似をするだけでは自分らしさがなく、なんだか部屋にいても落ち着かない……ということになりかねません。リラックスして過ごせる空間はどんな空間か、という視点も大切にしましょう。自分が好きなテイストや落ち着くテイスト、どういう空間にしたいのか考えながら、参考になりそうなイメージをブックマークしていくと、理想の部屋作りに近づきます。
リノベーション インテリア
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色数は3色くらいでまとめる

目指すテイストにもよりますが、インテリアを構成する色数は3色くらいに絞ると、統一感がある洗練された空間を作ることができます。

インテリアコーディネートの世界では、ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーの3色にまとめるのが基本とされています。その場合、フローリングなどの床や壁、天井の色味も含めて考えましょう。壁が白で床がブラウン系という物件が一般的には多くあるので、例えば白やブラウンを基調にしつつ、アクセントカラートとして自分が好きな色や目指したい雰囲気の色を設定するのもありです。

色数が多いとごちゃごちゃしてしまい、なかなかリラックスできないことも。色数に着目すると、買い足す家具や雑貨も、自然となじむものをセレクトしやすくなります。
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統一感、バランスを大切に

おしゃれな部屋は、統一感とバランスが計算されているもの。具体的には、先述したような色数お考え方や、テイストの選び方です。テイストはひとつのコンセプトを基に選んでいくことが、統一感に繋がります。目指すテイストの方向性が定まっていれば、家具もテイストにあったものを自然とセレクトできるようになります。あえてバラバラのテイストを選ぶという場合もありますが、なかなか難易度が高いもの。まずはテイストの統一感とバランスを考えてみるといいでしょう。インテリアの人気のテイストについては、後ほど詳しく解説していきましょう。

家具のサイズ感を重視

空間に対しての、家具のサイズ感も重要です。とくに、テーブル・収納・ソファなどの大きい家具は、空間の中での大きさのバランスに気をつけたいものです。

狭い部屋なのに大きな家具がどーんと置いてあるのでは、その家具がいくらスタイリッシュなものでも、どこか場違いな、ちぐはぐな印象を与えます。また、奥行きや幅が同じ家具でも、高さが変わるだけで部屋に置いたときの印象はかなり変わります。部屋に背の高い家具が多いと、圧迫感があり空間が狭く見えてしまうことも。せっかく好きな家具に囲まれていても、リラックスして過ごせない……ということになってしまうかもしれません。逆に背の低い家具でそろえた場合部屋は広く見えますが、収納量が足りずにモノが散らかってしまうことになったりも。

収納力をクリアしつつも空間を圧迫しない家具選びをするのもポイントです。

空間に余白を設ける

先述した家具のサイズ感にも関係してくる話ですが、空間に余白があるとすっきりとして洗練された印象に。余白があることは垢抜けて見えるだけでなく、ゆったりと過ごすことができ、暮らしやすさにも繋がります。趣味関係の雑貨などを多く持っているという人は、あえてそれを「見せる収納」にするのもあり。その変わり他の場所はすっきりと見せるなど、全体の中でのメリハリをつけることが大切です。

リラックスできる部屋作りの基本

おしゃれな部屋は目指しつつも、疲れて帰ってきたときにホッと一息つけるリラックスできる空間であることは、とても大切です。リラックスできる部屋とは、いくつかのポイントがあります。とはいえ、癒されるポイントは人それぞれ。自分に向いていそうなものから優先順位をつけて、取り入れていきましょう。家族がいる場合は、家族の意見も大切。みんなで話し合って決めることが、みんなが過ごしやすい空間を作るコツです。

自然光をうまく取り入れる

部屋の広さや間取りについ目が行ってしまいがちですが、意外と重要なのが、自然光がきちんと入ってくる部屋かどうか。朝起きて、太陽の光をいっぱいに浴びられる部屋を想像してみてください。一日を、元気に過ごせそうですよね。これから部屋を決める・これから家づくりをする、という場合は、太陽光がどこから入ってくるかを事前に知っておくことは、非常に重要です。立地的に採光が難しい場合でも、自然光をなるべく多く取り入れるような窓の位置にしたりという工夫もできます。
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生活感をとりのぞく

住んでいると、どうしても生活感が出てきてしまいます。例えば配線だらけだったり、日用品が乱雑に置かれているなど。そうなると、おしゃれな雰囲気からは離れてしまいます。普段から生活感を極力隠すのを意識することで、センスの良い空間を叶えられます。

配線が多いテレビボードなどの家具は、コンセントから近い場所に配置して電源コードを隠すようにしましょう。配線をうまくまとめるためのグッズもあるので、活用するといいでしょう。また、モノが多いタイプの人は、収納をうまくする方法の検討を。ティッシュやリモコンなどついそのまま置いてしまいがちなモノの置き場にルールを設けることも大切です。ライフスタイルに合わせて、できるだけモノが散らからないようにする工夫をしてみるといいですよ。

湿度・温度を大切に

リラックスできる部屋づくりのために重要なのが、湿度や温度の管理。実際に目に見えない部分ではありますが、非常に大切です。「通風」がいい物件は、いい物件と言われます。家に風が通ることで、湿度や温度を適度に保つことが可能に。それに加え、空調や断熱材など、設備に気を遣うとより対策ができます。

グリーンを取り入れる

リラックスできる空間づくりとして手っ取り早くやれるのが、グリーンを取り入れること。グリーンはきちんとお世話をしなければすぐに枯れてしまうので、自分の心を整えるのにいい効果があります。採光や通風に優れている物件は、グリーンも育ちやすい良環境と言えるでしょう。

木目の素材を取り入れる

家具に木目調が多いのは、やはり居住空間になじむから。自然素材でできた家具やアイテムは、視覚と触覚の両方で癒しを与えてくれます。木目の色味を揃えると、より全体に統一感が出ておしゃれな雰囲気に近づけることができます。木をそのまま採用した無垢材などは、木の香りややわらかな手触りなど、五感で自然の息吹を感じることができリラックス効果があります。

人気のインテリアテイスト

おしゃれ部屋づくりの第一歩は、目指すべき好みのテイストを見つけることです。自分がどんなテイストが好きだと思うのか、たくさんのインテリアコーディネート事例を見ながら決めていくといいでしょう。ここでは、インテリアの人気のあるテイストをご紹介していきます。

「モノトーン」

モノトーンインテリアとはその名の通り、部屋の家具や装飾を、白・黒・グレーのモノトーンカラーを中心にまとめたものです。生活感が出にくく、すっきりとした印象の空間になります。より落ち着いたクールな雰囲気を出すなら黒などの濃色を多めに、明るくナチュラル感を出すなら白やグレーのアイテムを多めにと、取り入れて、色の比率を調整して自分好みのイメージに調整できるのもいいところ。白・黒・グレーの3色がベースなので、テクニックがなくても選ぶ家具や雑貨の方向性が定まるため、自然と空間がまとまります。
リノベーション モノトーン

「北欧系」

自然素材の家具や雑貨をたくさん活用しているのが、北欧系インテリアの特徴。そこに、ファブリックなどで色や柄を取り入れた温かみのある空間を作ります。「マリメッコ」などに代表される北欧系のファブリックを採用すると、より雰囲気が出ます。、また北欧には有名な家具デザイナーが多いため、一点豪華主義で椅子や照明などに取り入れると存在感を放ちます。とはいえ安い買い物ではないため、手はじめはそれに似たデザインのものを取り入れる方法も多いにありです。クッションやベッドリネン、テーブルクロスなどのファブリックや、食器やグラス、マグカップなどのテーブルウェアであれば、手軽に北欧らしさを取り入れられます。

「韓国系」

ホワイトやベージュのようなくすんだ淡色カラーがベースの韓国系インテリア。インスタグラムをはじめとしたSNSを中心に話題のテイストで、やさしくかわいらしい雰囲気の中に洗練されたスタイリッシュさもある雰囲気に。そんな韓国系インテリアに近づけるポイントは、2つあります。1つは、使う色をホワイト・ライトグレー・アイボリー・ベージュなどペールトーンで統一すること。もう1つは、アクセントとして韓国カフェで見られるよなトレンド雑貨を取り入れること。編み込み柄のラタン調壁掛けミラー、編み込みが個性的なフラワーベース、グラスキャンドル……など、雑貨トレンドを見逃さずに、SNSなどでいち早くキャッチしたいものです。

「レトロ・ヴィンテージ」

使い込まれてより味わい深くなったインテリアでまとめたのが、レトロ・ヴィンテージ。ポイントは、特徴である「使い込まれた質感」があるものを選ぶこと。ヴィンテージのインテリアといってもいろいろなテイストがありますが、共通しているのは年月を経ているからこその良さ。一つとして同じものがなく、いろいろとショップを巡りつつお気に入りを探すのも楽しさ。自分の好きに囲まれた個性的な空間を作り出すことができるでしょう。暗い印象になってしまいがちなので、ビビッドな小物やグリーンを置いて明るさを取り入れてバランスをとりましょう。
リノベーション アメリカンビンテージ

「ホテルライク」

その名の通り、まるでホテルのインテリアのような空間のテイストです。ホテルによってさまざまですが、共通しているのは非日常感がありつつ、ミニマルにすっきりと必要なものだけがまとまっていること。限られた空間をすっきりとさせるために、家具や雑貨な配置を計算していないようで計算されつくされた配置にすることが必要です。うちは狭くてできない……と思うかもしれませんが、狭くても大丈夫。ポイントは、日用品は収納し極力モノが見えないようにする、色数を少なくする、全体に統一感を作る、上質なものを取り入れるなど。リゾートホテルのムードを高めたいのであれば、グリーンやラタンの雑貨を取り入れるのも一案です。

「ナチュラル」

ナチュラルインテリアと言えば、一般的には明るいブラウンカラーを中心にとした優しい印象のインテリア。すっきりとまとまった印象で清潔感かつ温かみがあります。アクセントとなるカラー使いも、発色をおさえた淡い色中心に組み合わせることがポイント。自分らしさをプラスしたい場合は、ポイントでモノトーンやヴィンテージ風などのテイストの雑貨をアクセントとして使うのもいいですね。空間自体は落ち着いていながらも、自分の「好き」が溢れる過ごしやすい空間になります。
リノベーション ナチュラル

「インダストリアル」

「インダストリアル」という言葉は、工業的ということを意味します。聞きなれない人も多いかと思いますが、インテリアテイストとしては、確立された人気のテイスト。配管が向きだしになっていたり、コンクリート打ちっぱなしの壁があったりと、グレーを基調としたカフェのような雰囲気を想像するとわかりやすいかもしれません。ちょっとクールになりすぎると感じたときは、小物でバランスを取りましょう。明るいものはあまり合わないと思われがちですが、インダストリアルインテリアにはヴィヴィッドカラーのものや、観葉植物などもなじみます。

「アジアン」

東南アジアやアフリカなどの民族布や雑貨などのエスニック感のあるものをポイントとしつつ、リゾート感のあるリラックスできるのがアジアンテイスト。ベージュやブラウンをベースとした、どこあ神秘的な雰囲気に。東南アジアのリゾートにあるホテルやスパなどをイメージするとわかりやすいかもしれません。似ているのが、和の要素をベースにモダンな雰囲気に仕上げた「和モダンテイスト」。幅広い年齢層の方から人気のテイストで、洗練されたどこか懐かしく居心地の良い時間を過ごすことができます。

「BOHOインテリア」

「BOHOスタイル」とは、ボヘミアンな要素と民俗的要素と、ニューヨーク・SOHO地区などの都会的なエッセンスを掛け合わせたスタイル。ナチュラルなインテリアに民俗的なイメージを持つキリム柄やモダンな印象の幾何学模様などの民族調のファブリックをはじめ、タッセルやフリンジアイテムを部分的に取り入れるのがポイントです。ナチュラル感とモダンな雰囲気の両方を楽しめる空間に。観葉植物やハンギングプランツをたくさん飾って、グリーンに囲まれた演出も似合います。中古物件をフルリノベーションしたような、雰囲気のある部屋にも向いているインテリアです。

おしゃれなインテリア実例を紹介

インテリアのテイストもさまざま。実例を参考するとイメージが湧きやすいことが多いにあります。ここではKUJIRAでインテリアコーディネートをお手伝いさせていただいた施工事例をご紹介。いろいろと見ていくと、自分が好きなテイストを発見できることもあります。

色と素材に統一感を出す

マンションリノベーション事例
床の色や照明器具と室内窓の素材に合わせて家具をコーディネートしました。フローリングの色に合わせて家具の木材の色もウォールナットに、テーブルや椅子の脚にはアイアンの黒そ使用して統一感を出しました。一つの部屋に使用する色や素材をまとめることで、空間全体に統一感が出ます。

自然を感じるアンティーク家具をコーディネート

リノベーションしたヒーリングサロン
自然のエネルギーを感じられるヒーリングサロンを目指し、家具もコンセプトに合わせたコーディネートをしました。”想い”や”エネルギー”を感じる、アンティーク家具や伝統工芸品を中心に選定しています。

毎日暮らす部屋だからこそ、自分の「好き」で囲まれた空間にしたいもの。家族と住んでいる場合は家族みんなが落ち着いて過ごせる空間を目指しつつ、ここには自分の好きな雑貨を置くなど、楽しみを見つけるのもいいでしょう。最初から完璧を目指す必要はありません。試行錯誤しながら、徐々におしゃれでリラックスできる部屋を完成させていきましょう。

WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

高橋 桃子MOMOKO TAKAHASHI

設計 / 和歌山県和歌山市出身 / 実際の現場だけではなく、資料など全ての細部にまでこだわるようにしています。 / 海辺のお家を購入後に自分好みにリノベをして、猫とのんびり住むのが将来の夢の1つです

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