サンプルと色が違う?リノベーションの素材を現場の光で見比べる4つの手順

小さなサンプルやCGパースだけで壁や床の色を決めて、完成してから「思っていた色と違う」と感じたらどうしよう。
サンプルやCGパースで選んだ色が完成した部屋で違って見えるのは、見る面の大きさ、光の入り方、表面の質感が、サンプルを見たときと変わるからです。サンプルは実際に使う場所へ持ち込み、窓際や部屋の奥など光の入り方が違う場所で見比べ、広い面での見え方はショールームや施工済みの場所で確かめると、完成した姿を思い描きやすくなります。
この記事では、色が違って見える3つの理由と、現場の光で見比べる4つの手順を、富田林市のマンション(角本様邸)と、パースやサンプルの段階から違和感があり、施工後にLDKを塗り直した天理市の古民家の例で紹介します。
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サンプルと完成で色が違って見える3つの理由
サンプルを見た場所と完成した部屋とで、次の3つがどう違うかを先に押さえておくと、どこで何を確かめればよいかが分かります。
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| 理由 | 何が起きるか | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 面の大きさ | 小さな色見本と大きな面では、明るさや色味が違って見えることがある | 広い面で見られるショールームや施工済みの場所で見る |
| 光の入り方 | 光の角度や強さ、時間帯で、同じ仕上げでも表情が変わる | 使う場所に持ち込み、光の入り方が違う場所で見比べる |
| 表面の質感 | CGパースでは、質感や光の反射まで完全には再現できない | 実物のサンプルを手に取り、光にかざして見る |
理由①:面の大きさで明るさや色味が違って見えることがある
調布市の景観の案内では、外壁を例に、小さな色見本で決めた色と大きな面積に塗った色とでは違った明るさや色味に見えることがあり、この現象を「面積効果」と呼ぶと説明しています。明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えるとされています。
参考:調布市「調布景観だより 第22号」(色の「面積効果」)
室内でも、手に持つサンプルと壁一面とでは、面の大きさが大きく違います。壁紙を見本帳の小さな見本から選ぶ場合も同じです。大きめのサンプルを取り寄せて壁に当てて見る方法は、壁紙・クロスの選び方の記事で紹介しています。
理由②:光の角度や強さで同じ壁でも表情が変わる
同じ仕上げでも、光の当たり方が変われば見え方が変わります。富田林市の角本様邸で塗った特殊塗装の壁は、光の角度や強さで静かに表情を変え、朝と夕暮れで違う顔を見せます。
サンプルを打ち合わせのテーブルや照明の下だけで見て決めると、窓から光が入る壁や、光の届きにくい壁でどう見えるかは分かりません。
理由③:パースと小さなサンプルでは質感と光の反射まで確かめきれない
CGパースは、部屋全体の色の組み合わせを見るのに向いています。ただ、質感や光の反射までは再現しきれません。
天理市の古民家をリノベーションしたお客様は、パースの時点で「もう少し落ち着いたトーンがいいかも」と相談し、塗装のサンプルを見たときも「少し違うかも」と思っていました。それでも実際に施工してみると気になり、LDKは塗り直しをお願いしたとインタビューで話しています。デザインを担当したデザイナーは「パースでは質感や光の反射まで完全には再現できませんし、サンプルも小さな面でしか確認できないので難しいですね」と振り返り、お客様も、家具もお店で見たときと家に置いたときで印象が違う、だからこそプロと一緒に作る大切さを実感した、と話しています。
ムラや凹凸のある塗装、タイル、無垢の床材のように、表面の質感が見た目を左右する素材ほど、実物で確かめる意味があります。
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LINEで相談・無料診断リノベーションについて相談するサンプルの色を現場の光で見比べる4つの手順
角本様邸の素材選びでは「CGパースよりもサンプル、サンプルよりもショールーム」を大切にしました。確かめる順に並べると、次の4つの手順になります。
手順1 サンプルを手に取って光にかざす

サンプルは手に取り、表面の質感と、光にかざしたときの色の変わり方を見ます。角本様は「表情のある質感」「自然なムラ」「経年変化を楽しめる素材」に惹かれる方で、サンプルを差し出すと、必ず手で撫で、光にかざし、「これって時間が経つとどう変わりますか?」と尋ねられました。
完成した直後の色だけでなく、年月を経てどう変わるかも、このときに担当者へ聞いておくと選びやすくなります。サンプルを持ってくるのは、担当者だけとは限りません。デザインを担当した西上は、壁材や床材に悩んでいると奥さまが毎回サンプルを持ってきてくださり、一般的に床材として使われるものを壁材にする発想に驚かされたと振り返っています。
手順2 広い面の見え方はショールームや施工済みの場所で確かめる
角本様は、タイルや床材、キッチン、洗面台などのショールームを巡り、私たちが特殊塗装を施したカフェ「ourlog coffee」にも足を運んで、一つひとつの素材を手で触れ、光にかざして確かめました。
手に持てるサンプルでは、壁一面に仕上げたときの見え方は分かりません。ショールームや施工済みの店舗・住まいでは、サンプルより広い面の仕上がりを見られることがあります。
手順3 使う場所に持ち込み窓際やキッチン横で見比べる

候補が絞れたら、サンプルを実際に仕上げる場所へ持ち込みます。角本様邸の特殊塗装は、試作サンプルを何度も修正し、現場に持ち込んで、自然光の下や窓際、キッチン横など様々な場所で見比べました。
同じ部屋の中でも、窓際とキッチン横とでは光の入り方が違います。壁に使う素材なら、その壁に当てて見ると、まわりの床や建具の色と並べたときの見え方も一緒に確かめられます。
手順4 決める前に光の条件を選んで現場でもう一度確かめる
色味や質感を決める前に、光の条件を選んで、もう一度現場で確かめます。夜にどう見えるかも気になる素材なら、使う照明の色が決まっているか、どの照明の下でサンプルを見られるかを担当者に聞いておきます。床の色味が思っていたものと違ったリノベーションの失敗談でも、照明の色で見え方が変わることに触れています。現場で見比べる日は、色や品番を決める期限に間に合うように担当者と決めます。
それでも違和感が残るときは、試作サンプルを直したり、別の候補を並べて見比べたりと、確かめ方を増やせないか担当者と相談できます。
LINEで相談・無料診断リノベーションについて相談する左官のような特殊塗装の壁にした富田林市のマンション
ショールームと現場で素材を確かめた角本様邸

大阪府富田林市の中古マンション(59.87㎡・2LDK・RC造・築54年)をフルリノベーションした角本様邸です。ご夫妻と高校生の息子さんの3人で暮らしています。
打ち合わせでパースをお見せしたとき、角本様の反応は控えめで、「これなら大丈夫」と淡々とした表情でした。興味が薄いのではなく、実物を見て触れ、自分の感性で判断する方だったのだと、後になって分かりました。だからこそ、私たちはショールームで実物を体験することを重視し、ショールームと現場で実物を確かめながら素材を選んでいきました。
壁は特殊塗装で、左官のような奥行きのある仕上がりにしています。キッチンには濃淡のある緑のタイル、洗面台にはアンティーク調の焼物の大判タイルを貼りました。キッチンに立つ時間が長い奥さまは、インタビューで「壁と向き合う時間が長いからこそ、愛着を持てるものにしたかったんです」と話しています。


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| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア・種別 | 大阪府富田林市・中古マンション(2LDK・RC造・築54年) |
| 面積 | 59.87㎡ |
| 工事内容 | フルリノベーション |
| 工期 | 120日 |
| 実物で確かめた主な素材 | 壁の特殊塗装、無垢フローリング、タイル、キッチン、洗面台など |
角本様がリノベーションを決めた経緯や、暮らし始めてからの感想は、インタビュー記事で紹介しています。
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サンプルの色が完成と違う理由と現場で決めるまでの流れ
サンプルやCGパースと完成で色が違って見えるのは、面の大きさ、光の入り方、表面の質感が変わるからです。確かめる順は、実物のサンプルを手に取って光にかざす、広い面の見え方をショールームや施工済みの場所で見る、使う場所に持ち込んで光の入り方が違う場所で見比べる、決める前に光の条件を選んで現場でもう一度見る、の4つです。
角本様邸では、ショールームと特殊塗装を施したカフェで素材に触れて光にかざし、特殊塗装は試作サンプルを直しながら窓際やキッチン横で見比べました。素材の色味や質感の最終決定は、晴れた日の昼間に現場で行っています。
候補のサンプルが手元にあるなら、晴れた日の昼と夜の照明の下で、使う壁や床に当てて見比べてみてはいかがでしょう? 壁紙で仕上げる壁なら、ビニール・紙・織物・自然素材といったクロスの種類ごとの風合いと、床やドアの色との合わせ方で候補を絞ってから、大きめのサンプルを取り寄せる順になります。
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担当スタッフ
晴れた日の昼間を狙って現場で最終決定しました
たとえ同じサンプルでも、光の入り方や時間帯で表情は変わります。だから角本様と一緒に、晴れた日の昼間を狙って現場を訪れ、色味や質感を確かめながら最終決定をしました。