自宅にバーカウンターをつくるリノベーション|使い方と今ある家具から考えた家バルの実例

「料理をしながらお酒を飲んで、キッチンから友人に料理を出して、そのままお喋りも楽しみたいんです。」大阪市北区の中古マンションをリノベーションしたK様のご主人は、キッチンについての希望をこう話していました。
自宅にバーカウンターをつくるときは、キッチンに立つ側と座る側の両方の使い方から大きさを考え、今使っている椅子やベンチがあればそれに合わせて位置を調整し、天板の重さをどこで受けるか、どこまで張り出せるかを設計の段階で決めます。
この記事では、この3つの考え方と、新居でも使いたい畳ベンチに合わせてキッチンの前にカウンターを造作したK様の住まいの実例、カウンターテーブルを造作した別の3つの住まいの費用を紹介します。
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自宅のバーカウンターは立つ側と座る側の使い方から考える
キッチンの前につくるカウンターは、キッチンに立つ人と、反対側に座る人が同じ天板を使います。大きさは、両側の使い方を並べて考えます。
キッチン側は料理を出す動きから考える
キッチン側から考えるのは、できた料理をカウンターへ出すときの高さと奥行きです。あわせて、カウンターに座る人からキッチンの手元をどこまで見せるかも決めます。手元を隠したいのか、料理をする様子を見せたいのかで、キッチンの天板とカウンターの天板の関係が変わります。
座る側は椅子やベンチとの組み合わせで考える
座る側から考えるのは、腰掛けたときの姿勢と、グラスや料理を置く奥行きです。座ったときの使いやすさは、カウンターの天板の高さと、合わせる椅子やベンチの座面の高さとの組み合わせで決まります。普段は何人で座り、友人を招いたときは何人になるかで、天板の長さも変わります。使いたい椅子やベンチの座面の高さ、今のキッチンの天板の高さを測った数字があると、図面の上で組み合わせを確かめやすくなります。
立ったまま飲む、軽く食べる、作業するなど、座る以外の使い方も考えているなら、それも一緒に伝えます。
今使っている椅子やベンチがあれば寸法と位置を合わせる
新居でも使いたい家具があるなら、その寸法をカウンターの計画に入れます。新しくつくるものだけで組み立てずに、すでに暮らしの一部になっている家具をどう生かすかも、カウンターの大きさを決める材料になります。後で紹介する実例でも、賃貸のころから使っていた畳ベンチに合わせて寸法と位置を微調整しました。
造作カウンターは荷重の受け方と張り出しを設計の段階で決める
オープンキッチンにカウンターを取り付けるときは、使い方から考えた高さや奥行きと一緒に、次の2つを設計の段階で決めます。
- どこで荷重を受けるか:天板の重さや、人が手をついたときの力をどこで支えるか。
- どこまで跳ね出せるか:キッチンからカウンターをどこまで張り出せるか。
畳ベンチに合わせた家バルカウンターの実例|大阪市北区のマンション
新居でも使いたい畳ベンチに合わせてオープンキッチンにカウンターを造作した

K様の住まいは、大阪市北区にある築28年の中古マンション(約70㎡・2LDK・RC造)で、私がディレクターとしてフルリノベーションを担当しました。キッチンはリビング・ダイニングに向けたフルオープンで、その手前にカウンターを造作しました。写真では、カウンターの天板がキッチンの天板より低い位置にあります。
ご夫婦はもともと二人で呑みに行くのが好きでしたが、子育て中の今は夜に出かけるのが難しい。そこで「じゃあ家にバーを作ろう」というひと言から、家づくりが始まりました。「呑むならカウンターのあるバーが好き。横並びって照れへんし、本音出やすいんですよね」(K様ご夫婦へのインタビューより)。

カウンターのサイズは、キッチン側からは料理をサーブしやすい高さ・奥行き、リビング側からは腰掛けやすくドリンクを置きやすい寸法という、両側の使い方を想定して決めました。さらにK様からは、賃貸のころから使っていた畳ベンチについて「できれば、この畳ベンチを新居でも使いたい」というご要望がありました。そこで、このベンチが収まるように、カウンターの寸法と位置を微調整しました。
カウンターには、次の3つの役割を持たせています。
- キッチン側とリビング側をつなぐ
- 手元をさりげなく隠しながら、料理を受け渡すカウンター席
- 立ち飲みにも、軽食にも、作業にも使える第三のテーブル
壁で仕切らずにカウンターで仕切ることで、キッチンの中とリビングを、気持ちの上ではひとつながりの場所にしています。

カウンターとベンチは角でL字に折れているので、角をはさんで座る人どうしは斜めに向き合います。ダイニングテーブルで正面に向かい合うと会話が「ちゃんとしなきゃ」になりやすく、カウンターで斜めに座ると会話が軽くなる。その差を、レイアウトと照明で後押ししました。

お引き渡しの後、K様からはこんなお話を聞きました。
「友人を招いて食事をしたとき、みんなで同じ話題を話すんじゃなくて、カウンターの隣同士で別々の会話が始まっていて。それぞれが気をつかわずに過ごせる感じがすごく良かったんです。」
来客が気をつかわずに過ごせるかどうかは、カウンターの寸法に加えて、座る位置の向きや並び方にも左右されます。K様の住まいでは、カウンターの隣どうしや角をはさんだ斜めの位置に座れます。
三輪 海斗担当スタッフ
カウンター越しに人が集まり畳のベンチを囲む
住まいの中心にあるのは、料理をしながら会話が弾むオープンキッチン。カウンター越しに人が集まり、畳のベンチを囲めば、まるで“家バル”のようなにぎわいに!日常の中に、ちょっとした特別が溶け込む場所になりました。
↓こちらの施工事例もご覧ください
このカウンターを設計したときの考え方は、こちらの記事でもくわしく書いています。
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LINEで相談・無料診断リノベーションについて相談するカウンターテーブルを造作した3事例の費用は41.8万〜46.2万円(税込)
対面キッチンやリビングにカウンターテーブルを造作した3つの住まいでは、費用は41.8万円(大阪市北区のマンション・65.13㎡)、41.8万円(大阪府池田市のマンション・71.5㎡)、46.2万円(戸建て)でした(いずれも1件・税込)。K様の住まいのカウンターとは別の住まいの金額です。46.2万円の事例は、腰壁の造作と腰壁の内装仕上げ、カウンターの天板の設置を含む金額です。
金額は、天板だけを取り付けるか腰壁からつくるか、天板の大きさや材、天板をどう支えるかで変わります。見積もりでは、カウンターの天板の設置だけか、天板を支える腰壁の造作と仕上げまで含むかを確かめます。
3つの事例の写真と内容は、こちらの記事で紹介しています。
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自宅のバーカウンターの要点|畳ベンチと荷重から決めた北区の家バル
自宅にバーカウンターをつくるときは、キッチンから料理を出す側と、腰掛けてグラスを置く側の両方から高さと奥行きを考え、新居でも使いたい椅子やベンチがあればその寸法を計画に入れます。オープンキッチンに取り付けるなら、天板の重さをどこで受けるか、どこまで張り出せるかを、設計と施工管理の打ち合わせで決めます。
K様の住まいでは、賃貸のころからの畳ベンチが収まるようにカウンターの寸法と位置を微調整し、L字の角をはさんで斜めにも座れる席にしました。斜めに座ると会話が軽くなるという席の考え方は、私が家バルカウンターのコラムにまとめました。
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担当スタッフ
オープンキッチンのカウンターは施工の面で難しい仕事でした
オープンキッチンにカウンターを取り付けるのは、施工の面ではなかなか難しい仕事です。このカウンターも、設計・施工管理と何度も打ち合わせを重ねながら、構造的な安定と使い勝手のバランスを探りました。