自宅でトリミングサロンを開業するリノベーション|戸建ての1階をドッグサロンにした実例と決めること

自宅でトリミングサロンを開くリノベーションでは、家のどこをサロンにして入口をどう分けるか、トリミング室に窓を設けるか、床と扉に何を選ぶか、住まいへ毛やゴミを持ち込まないか、の4つを先に決めます。サロンを開く前には、動物取扱業の登録申請で、サロン(飼養施設)の平面図も求められます。
大阪市東住吉区では、トリマーのK様が3階建ての戸建てを購入し、1階の約20㎡をドッグサロンに、2階・3階を住まいにしました。テナントを借りる代わりに、住んでいたマンションを売って戸建てを買い、自宅の1階をサロンにした例です。
この記事では、K様のサロンの間取りと費用、トリミング室・床・扉で選んだもの、住まいとサロンの境目で気をつけていること、開業前の登録申請で用意する図面を紹介します。
LINEで相談・無料診断リノベーションについて相談する目次
トリミングサロンをテナントでなく自宅の1階で開く
K様は、前に勤めていたサロンで店長を任されていましたが、トリミング以外の業務が増え、独立を考えるようになりました。最初はテナントを探していましたが、費用面のハードルが高く、住んでいたマンションを売却して戸建てを購入し、リノベーションする方法を選んでいます。
住み始めてからの良かった点として、K様はインタビューで「何と言っても『通勤がない』という点!」と話しています。仕事の合間に家のことをしてから1階のサロンへ降りる、という1日の組み立てができるようになりました。
物件探し、マンションの売却、住まいの改修、サロンづくりは、クジラがまとめて担当しました。物件探しでは2回、他の方に先を越されています。最終的に決めた物件の決め手は、大きな公園が近いことと、間取りが希望どおりだったことでした。
東住吉区のドッグサロンの間取りと費用
K様の住まいは、木造3階建ての戸建て(築8年)です。1階の玄関と車庫はそのままにして、奥の洋室とウォークインクローゼットのあった場所を、ドッグサロンと待合スペースに変えました。


サロンには、住まいの玄関とは別に、お客様用の出入口を新しく設けました。外壁の素材や色は既存の外壁になじむものを選び、照明やサイン、店舗らしさを感じる扉で、訪れる人がペットサロンだとすぐに分かるようにしています。

施工事例に載っている参考費用は530万円(税込・家具家電を除く)、施工面積は約20.7㎡、工期は約40日です。2階・3階の住まいは間取りを変えず、水回りの交換や傷んだ壁紙の張り替え、造作の洗面台とカップボードの新設をしました。
LINEで相談・無料診断リノベーションについて相談する自宅サロンの内装で決めた4つ|窓・床・扉・受付
サロンの内装は、トリミング中の犬が落ち着けるか、毎日の作業と掃除がしやすいかで選んでいます。
①トリミング室に窓を設けない
K様は、トリミングのスペースに窓のないプランを希望しました。前に働いていたのはガラス張りの路面店で、外の音や人影に犬が敏感に反応し、それがかなりのストレスになっていると感じていたためです。
K様のサロンは1日2頭限定のプライベートサロンです。K様は「窓をなくしたことでとても静かになり、ワンちゃんが心からリラックスできる環境になったと思います」と話しています。

②床は滑りにくくハサミで傷つきにくい長尺シート
床材は、犬が滑らずに歩けるか、トリミングに使うハサミで傷がつかないかで選び、長尺シートにしました。

自宅で犬と暮らす部屋の床材の選び方は、犬と暮らすリノベーションの記事で、塩ビタイルやクッションフロアと比べて紹介しています。
③犬がのぞけるガラスのペットドア
受付とサロンスペースの出入口の扉と、ペットドアは、オリジナルで製作しました。ペットドアはガラス部分を大きくとり、犬の視線が通るようにしています。建具の色は、複数のサンプルを太陽光の下で見比べて決めました。

K様は、犬がひょっこりのぞける「小窓兼扉」について、お客様から「すごく可愛い!写真撮っていいですか?」と言われると話しています。
④受付からトリミングの様子が見える配置
働く人、訪れる人、犬がそれぞれどう動くかを想定して配置を決めました。受付からトリミングの様子が見えるようにし、収納や設備は受付からの視線が届かない位置に置いています。

↓こちらの施工事例もご覧ください
自宅サロンは住まいとの境目に毛とゴミの課題が残る
住み始めてからの課題として、K様は衛生面を挙げています。トリミングで出た毛は「事業ゴミ」になるため、回収をどう頼むかを考えているところで、毛がたまってきたときに住まいの側へ影響が出ないよう気をつけたいと話しています。マンションから戸建てに移って、地域のゴミ出しのルールに最初は戸惑ったことも挙げています。
サロンの外へ向けた配慮も要ります。大阪市のハンドブックは、動物の鳴き声、ふん尿などの不適切な処理による臭い、敷地の外に飛び散る動物の毛などで周辺住民の日常生活に著しい支障が出ている場合、動物愛護管理法にもとづいて自治体が改善を勧告できると説明しています。
自宅の一角をサロンにするなら、サロンから出た毛をどこにまとめ、どの出入口から外へ出すかまで、間取りを決める段階で考えておきたいところです。
LINEで相談・無料診断リノベーションについて相談する開業前の動物取扱業の登録申請でサロンの図面が要る
犬を預かってトリミングをする場合は、営業を始める前に、第一種動物取扱業(保管)の登録が必要です。環境省は、保管業の例として「美容業者(動物を預かる場合)」を挙げています。
大阪市の場合、登録申請の窓口は大阪市動物管理センター分室です。申請には、飼養施設の平面図と付近の見取図、犬猫を保管する場合はケージ等の規模を示す平面図・立面図、事業所と飼養施設の土地・建物を使う権限を示す書類などを出します。手数料は1業種15,000円で、登録は5年ごとに更新します。事業所ごとに、常勤の職員の中から専属の動物取扱責任者を1名以上選任します。
申請に出す平面図は、サロンの間取りが決まらないと描けません。リノベーションの設計と同じ時期に申請の準備を進めることになります。手続きの窓口や手数料は自治体ごとに異なるため、物件を決める前に、開業する市区町村の窓口へ相談しておきましょう。
参考:環境省「動物取扱業の適正化」/大阪市「第一種動物取扱業登録申請等の諸手続き」/大阪市「第一種動物取扱業を始める方へのハンドブック」
自宅でトリミングサロンを開く前に決めておくこと
自宅でトリミングサロンを開くリノベーションは、サロンにする場所とお客様用の入口、トリミング室の窓、床と扉の素材、住まいとの境目での毛とゴミの扱いを先に決め、登録申請に出す平面図とあわせて設計を進めます。
東住吉区のK様は、テナントの代わりに3階建ての戸建てを購入し、1階の約20㎡を窓のないトリミング室と待合のあるドッグサロンにしました。床は滑りにくくハサミで傷つきにくい長尺シート、扉は犬がのぞけるガラスのペットドアです。参考費用は530万円(税込・家具家電を除く)でした。
テナントを借りる場合と、戸建てを買って1階をサロンにする場合で、毎月の支払いと開業までの手間を並べ、自治体の窓口で登録の条件を聞いたうえで比べてみてはいかがでしょう?K様が独立を決めた理由やプランの決め手、住み始めてからの暮らしは、インタビューで詳しく話しています。
▼コチラの記事もおすすめ
LINEで相談・無料診断リノベーションについて相談する




担当デザイナー
犬の歩きやすさとハサミの傷で床材を選んだ
床材には、防滑性がありワンちゃんが歩きやすく、ハサミでも傷つきにくい長尺シートを選びました。消臭効果も備え、ペットサロンならではの悩みに対応しています。見た目だけでなく、日々の使いやすさと安心感を大切にした素材選びです。