【事例アリ】空間を贅沢に使おう!小上がりのあるリノベーション
おしゃれな住まいを求めて、InstagramやPinterestを検索してみるとよく目に止まるのが「小上がり」のある空間。
住まいに取り入れやすいおしゃれ術として、リノベーションの事例も増えてきているようです。
住まいのリノベーションを考える際、「利便性をとるべきか?デザイン性をとるべきか?」と悩む人も多いはず。
ここでは小上がりのメリット・デメリットだけでなく、実際に「どう住まいに取り入れるか」の視点で説明していきます。
目次
小上がりを取り入れたリノベーション事例
開放的な空間を演出
小上がりの使い方として「間仕切り壁を設けずに、空間を使い分ける」というものがあります。
「空間の用途は分けたいけど、壁ができることで圧迫感が出るよなぁ」という場合に小上がりはとても良い選択肢と言えます。
この写真の事例では解放感を維持するだけでなく、窓からの素敵な眺望を住まいのどこからでも見ることができるように「間仕切り壁を設けないデザイン」を目的として小上がりを選択しています。
本が好きなお客様が、「畳の上でごろごろしながら本を楽しむ」という時間の使い方も見据えた小上がりになっています。
▼解放感を維持するための小上がりリノベーションはコチラ!
施工面積(フルリノベーション):105㎡/リノベーション費用:1940万円(税別)
小上がり部分費用:35.5万円(税別)
空間の主役となる小上がり
扉を開けて入った瞬間に思わず「素敵!」となるリビングには憧れますよね。
人の視線が集まるような小上がりをリビング内にデザインするのはとてもオススメです。空間の中心が定まることで、少し贅沢に見える「華のあるリビング」というような印象を受けます。
この写真の事例ではリビングに小上がりを作るだけでなく、玄関に人感センサーを設置することで、玄関扉を開けると玄関部分と小上がり部分が連動して照明が明るくなるデザインにしています。
リビング照明をつける前に、小上がりの空間とディスプレイにスポットが当たるような演出が厳かで上品な印象を際立てています。
友人を招いた際に羨ましがられるようなリビングを作り上げる際に、小上がりという選択肢はぜひ検討してみてください。
▼華のあるリビングを小上がりで演出したリノベーション事例はコチラ!
施工面積(フルリノベーション):53.5㎡/リノベーション費用:1000万円(税別)
小上がり部分費用:32万円(税別)
くつろぐ時間を特別にする小上がり
基本的に住まいの中では立った時の視線の高さ、歩いた時の視線の高さを優先的に考慮して様々な寸法を決めていきます。
しかしこちらは、ゆったり過ごしたいリビング部分だけをキッチンや廊下より高い位置に作ったリノベーション事例です。
作業スペース=通常の高さ
くつろぐスペース(リビング)=高い位置
「ひとつ高い位置でくつろぐ」というデザインは、気持ち的にも独自のくつろぎ感を演出してくれそうです。
さらにここでは、キッチンで立って作業する奥様と、リビングでくつろぐ旦那様の視線の高さが合うようにとリビングの床の高さを工夫しています。
細かな部分の高さなどの寸法をこだわることで、ひとつ屋根の下で違う過ごし方をしていても、家族同士お互いの顔が見えやすくなりそうですね。
▼リビングの床を上げた小上がりリノベーション事例はコチラ!
施工面積(フルリノベーション):115.76㎡/リノベーション費用:2200万円(税別)
小上がり部分費用:40万円(税別)
遊びのある空間に
定番ではありますが、リビング横の和室部分を小上がりにすると少し「遊びがあるデザイン」に見えますよね。
フラットな和室に比べて、小上がりにするとなぜか寝転びやすくなる印象も。見栄えにも使い方にも少し余白があるようなイメージに仕上がります。
▼小上がりを使った遊びのあるリビングリノベーション事例はコチラ!
施工面積(フルリノベーション):74.36㎡/リノベーション費用:660万円(税別)
小上がり部分費用:28万円(税別)
DIYも可能な小上がり
ちなみに、DIYで作ることができる簡易的な小上がりもあります。弊社では、児童養護施設やフリースクールとのコラボレーション活動の一環として小上がりDIYにチャレンジしました。
現在住んでいる住まいのリノベーションとなると、荷物を一度出したり、仮住まいの手配が必要となりますが、DIYであれば住みながら作ることも検討できます。
▼小上がりDIYが気になる方はコチラ!
小上がり部分材料費:8.5万円(税別)
小上がりを検討する際の注意点
小上がりの魅力がわかったところで、実際にリノベーションする時にはどういうところを気をつけたらいいのでしょうか。
理想の住まいを作るのにも、全体のバランスを考えるのは重要です。
天井の高さ
言うまでもありませんが、小上がりを作れば天井との距離は近づきます。既存の床の位置から天井高を逆算する形で、小上がりの高さや、空間全体とのバランスなどを判断しなくてはなりません。
マンションの場合、天井高が2.3m前後ですが、小上がりを作った場合にも2mほどの天井高を確保しないと圧迫感を感じるかもしれません。
なんとなく腰掛けたくなるような小上がりの高さなら40cm(天井高:190cm)が必要です。完全に空間として使い分けるために、高さでギャップを出すのであれば60cm以上の小上がり(天井高:170cm)にすると、小上がり部分で真っ直ぐ立つことが難しくなりますが、寝室スペースを作ったりなど面白い空間にチャレンジできます。
マンションに限らずとも、自分達が小上がりに立ったときに「圧迫感を感じるか」「思っていた過ごし方ができる高さか」などを事前に予測・検証して、小上がりの高さを決めると良いでしょう。
ステップの有無
小上がりの高さによっては、ステップ(踏み板/ちょっとした階段)が必要となります。
ステップ一段の高さは10〜20cmが上りやすい高さです。小上がりの高さを20cm以上にするときは小上がり周辺の空間からの動線も考慮しつつ、ステップの位置と高さと数を決める必要がありますね。
コスト
小上がりの広さや高さに比例するコストですが、もちろん耐久性も考慮して考える必要があります。表面に貼る床材などの内装材を除いて、下地工事に必要なのは20〜50万円程度です。
特にこのコスト面は、
①広さ
②どの建材を使うか
③どのくらいの重さに耐えられる工法を選ぶか
によって金額が上下しますので、リノベーションのプロとしっかり事前に打ち合わせしましょう。
天井の高さ・ステップの有無・コスト以外にも、段差によるつまずきへのリスクや、お掃除ロボットの使いづらさも十分検討しましょう。
小上がりと比較したい他の選択肢
最初は、写真などを見て「小上がり良いかも!」と直感で感じた人も、いざ実際に小上がりという選択肢を選ぶときは改めて「何のために小上がりが必要なのか」は考えてもいいかもしれません。
小上がりを選ぶ理由の多くは「空間の用途や雰囲気を切り替えたい、分けたい」というものですが、ここでは小上がり以外の選択肢も記しておきます。
腰壁
床から天井まで壁で仕切るのではなく、腰壁で空間を分けるという方法もあります。
腰壁を使用するときは主に、
・立っている時の視線を遮りたいか
・座っている時の視線を遮りたいか
・その他
の3種類が選択肢となります。
住まいの中で、どういった動線、どういった視線が存在するかをしっかりイメージすると腰壁の必要性の有無についても検討しやすくなります。
▼腰壁を使ったリノベーション事例はコチラ!
ガラス
開放感を出しつつ、独自の洗練された雰囲気を演出できるのはガラスによる空間の分け方です。
ガラス面に指紋がつきやすいなどのデメリットもありますが、ガラスによる空間の分け方は洗練された雰囲気を演出してくれます。
建材メーカーもオシャレでお手頃な価格の商品をたくさん売り出しているので、こちらも要チェックです。
▼ガラスを使用したリノベーション事例はコチラ!
襖
新築マンションにも多い間取りですが、リビング横の和室は襖を開閉によって空間を柔軟に使い分けることを可能にしています。
最近「和室は不要」という人も増えてきていますが、本来は客間としての機能を有する和室。襖を開けてリビングと繋がる和室は、開放感も維持しつつ多様な使い方を実現するひとつの選択肢です。
こんな人におすすめ!
「段差ができる」という点においては、小上がりは一見不便にも見えます。しかし、ホテルや飲食店などでふと見かける小上がり部分には、少し贅沢な印象を受けますよね。
メリット・デメリットをしっかり把握して考えると、小上がりという選択肢は住まいづくりに選択肢を増やしてくれます。空間にちょっとした遊びや余白を求めたい人はぜひ一度検討してみてください。
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