2026.10.25
最終更新日
2026.10.25
リノベーションのヒント

中古戸建のフルリノベーション1,500〜2,000万円でできたこと|大阪の実例5件

戸建てリノベーション

中古戸建を1,500〜2,000万円でフルリノベーションした大阪の5件では、水回りの場所を動かして各階の間取りを組み替え、窓や天井の形を変え、玄関や車庫まわりにも手を入れていました。枚方市の築37年・86.54㎡の木造戸建ては2000万円(税別)で、LDKを2階へ移し、天窓・高窓・地窓・ガラス床を入れています。堺市の約40年・約180.0㎡の鉄骨造の戸建ては約1800万円(税別)で、車庫と建物の間の中庭をLDKとつなぎました。

この記事では、5件の面積・築年数・工期・費用を並べた表と、その帯で入っていた工事を4つに分けて紹介します。同じ予算でも面積で費用の使い方が変わることと、見積もりの前に確かめたいことにも触れます。

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中古戸建を1,500〜2,000万円でフルリノベーションした大阪の5件

クジラが大阪府内で施工した中古戸建のフルリノベーションのうち、参考費用が1,500〜2,000万円の自宅の事例から、5件を並べました。同じ帯でも、面積は約57.8㎡から約180.0㎡まで3倍の開きがあります。

表は横にスクロールできます →

エリア面積・間取り構造・築年数主な工事(事例ページの記載から)工期参考費用事例の掲載年
大阪市約57.8㎡・1LDK木造・築42年水回りを2階に集めて1階を全部LDKに/広い玄関土間/フルオーダーのⅡ型キッチン約90日1,950万円(税別)※家具・家電除く2024年
大阪府枚方市76㎡・2LDK木造・築30年LDKに床暖房/浴室暖房乾燥機などの設備/洗濯機をサンルームへ移設/階段を緩やかにして手すりを連続90日1585万円(税の表記なし)2020年
大阪府枚方市86.54㎡・2LDK木造・築37年LDKを2階へ移す/高窓・天窓・地窓・ガラス床・ガラスブロック/中2階と2階を勾配天井に/玄関と外構をスタンプコンクリートに90日2000万円(税別)2019年
大阪府高槻市約105㎡・3LDK木造・築33年2階を壁のないワンルームに/小屋組の梁を見せた吹き抜け天井(断熱材を施工)/壁一面の本棚約90日約1,940万円(税別)2021年
大阪府堺市約180.0㎡・4LDK鉄骨造・約40年中庭とLDKを4連の引き込み扉でつなぐ/3mの造作キッチン・2.2mの造作洗面台/ランドリーとファミリークローゼット/3階と車庫は仕上げずに引き渡し約120日約1800万円(税別)2024年

金額は各事例ページに掲載されている参考費用で、税区分は事例ページの表示のままです。掲載年は事例ページに載った年で、工事の年とは限りません。工期は5件とも約90〜120日でした。

予算1,000万円前後で戸建てをどこまで直せるかは、別の記事で、費用をかける部屋を絞った実例とともに紹介しています。

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1,500〜2,000万円で入っていた工事①:水回りを動かして階ごとに間取りを組み替える

5件のうち3件は、水回りの場所を変えて、1階と2階の使い方を入れ替えていました。

枚方市の築37年の戸建ては、工事前の間取り図では、1階にダイニングキッチン・和室・浴室・脱衣所、2階に和室2つと洋室がありました。工事後は、2階を勾配天井のLDKと洋室に、1階を寝室・洗面脱衣所・浴室にしています。トイレは1階と2階の両方にあります。

堺市の約180.0㎡の戸建ては、1階にあった浴室・脱衣所と居室2つをなくし、LDKを広げてパントリーを設けました。浴室・洗面・ランドリー・ウォークインクローゼットは2階に移し、2階には寝室と洋室2つを並べています。大阪市の約57.8㎡の戸建ても、水回りを2階に集めて1階を全部LDKにしました。

水回りを別の階へ動かす場合は、給水・排水の配管も新しい場所まで引き直すため、内装を新しくするだけの工事より工事の範囲が広がります。

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1,500〜2,000万円で入っていた工事②:窓を増やし天井を高くして光を入れる

枚方市の築37年の戸建てでは、窓の数と形、天井の形まで変えました。設計の初めは腰窓だけのプランでしたが、打ち合わせを進めるなかで「光」と「風」という言葉にたどり着き、外からの視線と景観を考えた窓の組み合わせに変わっていきました。

勾配天井の部屋。梁と柱が見え、天井に天窓、壁の上部に高窓、床の近くに小さな地窓がある

中2階と2階は天井を屋根の形に沿って高くし、構造の梁と柱を見せています。写真では、天井に天窓、壁の上のほうに高窓、床に近い位置に地窓があり、階段の吹き抜けを木の手すりで囲っています。

菅原 沙絵菅原 沙絵

担当デザイナー

窓は「高窓」をベースに

プライバシー保護や景観を考慮し、窓は「高窓」をベースに施工しました。天窓であったり、ガラス床、ガラスブロックといった様々な窓を入れることによって、明るいお家になっています。採光だけでなく地窓をいれることによって、風通しの良い快適なお家になりました。中2階・2階を勾配天井にすることで、空間の広がりを感じることができ、天窓を設置することも可能になりました。

フローリングの床の一部がガラスになっていて、根太の間から下の階が見える

床の一部をガラスにしたのも、高窓や天窓と同じく、光を入れる窓の1つとしてです。天窓は、天井を勾配にしたことで付けられるようになりました。

高槻市の約105㎡の戸建ても、解体して出てきた丸太の梁を見せる吹き抜け天井にし、断熱材を施工したうえでラワン材で仕上げています。

↓こちらの施工事例もご覧ください

1,500〜2,000万円で入っていた工事③:玄関まわりと中庭・車庫まで手を入れる

家の中だけでなく、玄関の外や車庫まで工事の範囲に入れた例もあります。枚方市の戸建てでは、玄関と外構に、コンクリートの床にレンガやタイルのような模様を型押しするスタンプコンクリートを使いました。

堺市の戸建ては、もとは店舗だった3階建ての鉄骨造です。お客様は大きな車に乗っていて、屋根付きの車庫があることが物件探しの条件でした。中古戸建と中古マンションをいくつも内覧し、店舗だった建物ならではの間取りと中庭が決め手になって、最初に見た戸建てに決めています(KUJIRA AWARDでのお客様の話から)。

グレーのモルタルの床の中庭。右に濃紺の木製玄関扉、左は黒い枠の大きな引き戸が開いていて、一段上がったLDKとキッチンが見える。天井の一部は明かり取りになっている

玄関扉を開けると中庭があり、そこから車庫とLDKにつながります。中庭とLDKの間は4枚の大きな引き戸で、戸袋に引き込むと半屋外のような1つの場所になります。季節によってはストーブを出すなど少し手間はかかりますが、気候の良い時期は中庭にテーブルを出して食卓を囲み、都会の中で自然を感じられる場所を目指した設計です。住んでからは、お客様は中庭で奥様と朝ごはんを食べていると話しています。

車庫には工房のスペースを併設し、中庭とつながる土間収納には、登山のリュックや靴を掛けて置けるオープン棚と有孔ボードの壁を設けました。

1,500〜2,000万円で入っていた工事④:キッチンと洗面台を造作する

5件のうち3件は、キッチンや洗面台を既製品ではなく造作やオーダーでつくっていました。

堺市の戸建てのキッチンは全長3mのオーダーで、天板はモールテックス、側板は無垢材、壁はサブウェイタイルです。収納は扉のないオープン棚だけにし、冷蔵庫や電子レンジなどの家電は横のパントリーにしまって、ダイニングから見えないようにしました。2階の洗面台は2.2mのオーダーで、実験用のシンクを付け、洗濯物の予洗いにも使えます。

表のとおり、大阪市の戸建てもシンクとコンロを分けたフルオーダーのⅡ型キッチンと1.75mの洗面台を、高槻市の戸建ても栃の一枚板の洗面台をつくっています。

↓こちらの施工事例もご覧ください

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同じ予算でも面積で費用の使い方が変わる

約1800万円(税別)の堺市の戸建ては約180.0㎡、1,950万円(税別、家具・家電除く)の大阪市の戸建ては約57.8㎡です。予算が近くても、広い家ほど1㎡に回せる金額は小さくなります。約57.8㎡の大阪市の戸建ては、その面積の中に、フルオーダーのキッチン・洗面台と広い玄関土間を入れています。

堺市の戸建てでは、1階の車庫と3階を、壁紙などの仕上げをしない状態で引き渡しました。3階は壁が石膏ボード、床がラワン合板のままです。

壁は石膏ボード、床は合板のままの3階の部屋。窓が3つあり、外の光が入っている

お客様は「妻との共同作業をしたくてあえて残してもらいました」と話し、いずれはギアなどを置く趣味の部屋にする予定です。

76㎡の枚方市の戸建ては、1585万円(税の表記なし)で、床暖房や浴室暖房乾燥機、自動洗浄機能付きのレンジフードなど、お手入れがしやすく家事の負担を減らせる設備を入れています。

1,500〜2,000万円で考える前に確かめたいこと

事例ページの参考費用に何が含まれるかは、家ごとに違います。大阪市の戸建ての1,950万円(税別)は家具・家電を除いた金額で、税別と税の表記なしの事例も混ざっています。自分の見積もりと比べるときは、税込か税別か、家具・家電や外構が入っているかをそろえて見ましょう。

中古戸建では、外壁・屋根の傷みや構造の補強が要るかどうかで、間取りや設備に回せる金額が変わります。購入前の物件なら、外壁・屋根や構造の状態を現地で見てもらってから、間取りや窓の工事をどこまで入れるかを考えると、予算の見通しを立てやすくなります。

中古戸建のリノベーションで起きやすい失敗と、その対策は次の記事で紹介しています。

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戸建てのフルリノベーションの費用を工事の内容ごとに見たい方は一戸建てフルリフォーム・リノベーションの費用相場の記事を、2,000万円以上の事例は2000万円でリノベーションした施工事例の記事をご覧ください。

中古戸建を1,500〜2,000万円で直すなら何を入れるかを先に決める

大阪の中古戸建を1,500〜2,000万円でフルリノベーションした5件には、水回りを動かして階ごとに間取りを組み替える、窓を増やし天井を高くする、玄関まわりや中庭・車庫まで手を入れる、キッチンや洗面台を造作する、という工事が入っていました。面積は約57.8〜180.0㎡と幅があり、同じ予算でも広い家ほど1㎡に回せる金額は小さくなります。

枚方市の築37年の戸建ては、2000万円(税別)でLDKを2階へ移し、天窓やガラス床で光を入れました。堺市の約180.0㎡の戸建ては、約1800万円(税別)で中庭とLDKをつなぎ、3階と車庫はお客様が自分たちで仕上げるために下地のまま残しています。

窓や間取りをどこまで変えるかは、建物の構造や状態で決まる部分があります。実際の住まいを見られるリノベーション見学会やリノベーション勉強会で、自分の物件に近い例を探してみてはいかがでしょう?

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

菅原 沙絵SAE SUGAHARA

大阪府大阪市出身 / 普段からデザインを意識的に見て、自分ならどうするのか考えるようにしてます / インテリア雑貨が好きでナチュラル・シンプルなものを集めることにはまっています

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