2021.11.26
最終更新日
2025.08.01
リノベーションのヒント

【事例・費用で解説】階段の悩みをリノベーションで解決するには?

階段のリノベーション事例

階段のリノベーションでは、安全性や機能性の向上、そしてデザイン性を高めることが可能です。どのようなリノベーションを行うかによって、費用や工期が異なります。この記事では、費用や種類、おしゃれな階段リノベーション事例についてご紹介します。

リノベーション・リフォームでありがちな階段の悩み

階段に関する悩みや問題は機能性に関わるものやデザイン性に関わるものなど、多く挙げられます。
リノベーションを考えるのは特に機能性に関して問題を感じた時かもしれません。また中古物件を購入してリノベーションする際に、家族の将来をイメージして階段の位置や登りやすさなどをプランしたい人も多いはず。

階段のリノベーションでは、デザイン性を高めることと機能性を高めることのどちらにもアプローチできます。
まずは、階段に感じる悩みや問題とはどういうものなのか見ていきましょう。

急な階段で危険

階段の機能に関する問題として一番に挙げられるのが「階段がきしむ・滑りやすくて危ない」といった問題です。毎日使う階段が昇り降りする度にきしんだ音をたてるのは、あまり気持ちいいものではありません。また滑りやすくて危ない場所もできれば家の中から排除しておきたいですよね。

音がきしむのは階段の老朽化と考えられ、この場合には階段の架け替え工事をすることになります。
階段の架け替え工事は今ある階段を取り外すので、工事期間には階段を使うことができません。その代わり、床材や階段のサイズなど一から自分たちの希望の階段を作ることができるので、階段に関わる悩みが一番解消される方法でもあります。

また、「床が滑りやすい」という問題には、掛け直ししなくても、床材を変えたり、滑り止めを設置する工事で対応できます。滑りにくい素材やクッション性のある素材を使用することで、安心できる階段になります。

階段下・裏のデッドスペース

階段下や階段裏のデッドスペースは、意外と有効活用できる可能性を秘めています。特に、階段の構造によっては奥行きのある空間が生まれるため、収納スペースとして活用することで、室内の収納力を向上させることができます。例えば、階段下に扉付きの収納棚を設置すれば、掃除機や季節用品、子供のおもちゃなどをすっきりと収納できます。また、オープンな棚にすれば、本棚や飾り棚として見せる収納を楽しむことも可能です。

階段裏の壁面を利用してニッチ(飾り棚やくぼみ)を設けることも人気があります。小さな雑貨を飾ったり、鍵などの小物置き場にしたりと、ちょっとしたスペースが便利に生まれ変わります。さらに、階段下のスペースを書斎やワークスペースとして利用する事例も見られます。カウンターデスクを設置し、照明を取り付ければ、集中できるプライベートな空間が完成します。

このように、階段周辺のデッドスペースをリノベーションすることで、新たな機能やデザイン性を付加し、住まい全体をより快適で魅力的な空間に変えることができるのです。

階段の位置が使いづらい

階段の使い勝手が悪いと感じるのは階段の勾配が関係している場合が多いです。階段の昇り降りが辛かったり、特に降りる時に転げ落ちそうで危ないと感じる場合には、勾配を緩やかにすることで安全性を高められます。

階段の勾配を緩くするには、階段のスペースを広げて段差を増やす方法がありますが、スペースの拡張ができない場合には1段ごとの段差を低くし、段数を増やすだけの工事でも緩やかになります。この場合には特に階段一段ずつの高さや、足を載せる(踏む)部分の寸法を見直し、踏みやすい階段になるようにしていきます。

階段の悩みをリノベーションで解消

階段のリノベーションを検討する際は、どこに注意して考えると良いのでしょう。リノベーション業者に相談する際にも、みなさんの要望を伝えやすくするために抑えておきたいポイントを説明します。

階段に使う面積を再検討する

そもそも違うフロアーを行き来するための階段ですが、その高さを登っていく階段の面積は適正でしょうか。古い建物ほど階段の勾配が急なのは、階段に使っている面積が狭いことに原因があります。

また、人が通るという観点でも横幅は考える必要があります。横幅が狭いと、上層階に大きなものを運びにくかったり、場合によっては運べないことがあります。

勾配や横幅だけでなく、階段の細かい寸法は住む人のライフスタイルや価値観に合わせてプランするべきです。
ゆったりした階段を求めればおのずと階段に使う面積は広くなります。

違うフロアーを行き来するだけの階段なのか、空間のゆったり感を演出するインテリアとしての階段なのかなど、目的をはっきりした上で階段の面積を検討する必要がありますね。

蹴上げ(けあ-げ)と踏面(ふみづら)

ここで「蹴上げ」「踏面」について知っておくと勾配の調整をする時に相談しやすくなります。

「蹴上げ」とは階段の段差の高さを指し、「踏面」とは階段で足を乗せる部分のことを言います。これらは階段の使用において安全性に深く関わってくるため、手すりの設置と同様に、法律で規定のサイズが決められています。

蹴上と踏面の説明

勾配を緩やかにするには蹴上げの高さを低くし、踏面を広くとる方がいいのですが、蹴上げが低いと段数が増えますし、踏面が広すぎると大股で昇り降りする必要が出てきます。「緩やかにしたい」と思っていても、蹴上げと踏面のバランスが大事であることを覚えておいてください。

具体的にどのくらいのバランスがいいのかは階段を使用する人の年齢や体格などによって違います。リノベーションのプランニングの段階で家族構成などを伝えると使用する人に合ったバランスをアドバイスしてもらえるので、リノベーション業者とよく相談しましょう。

部分改修なのか架け替え工事なのか

こちらは「現状使っている階段の表面的な老朽化が不満なのか」という視点で考えるといいでしょう。

「踏面がへこんできている」「劣化したところに靴下などをひっかけてしまう」「階段部分が暗い」などは部分改修で十分です。

上記に加え、「階段の勾配や横幅を見直したい」「階段の位置が生活動線を不便にしている」なども解消したい場合は、架け替え工事を検討する必要があります。

最近では、「リビングに開放的な階段を設置したい」という要望も増えてきています。テレビドラマなどで見かけるような上層階からリビング階段を降りてくるシーンなどを思い描いている人は、リビングのプランとあわせて階段の架け替え工事を考える必要がありますね。

階段前後の間取りとの検証が必要

架け替え工事を検討される人は、階段を行き来する前後の間取りにについても使いやすさやライフスタイルを検証する必要があります。

「子どもにはリビングで宿題をやってほしい」「子どもが帰宅した際にそのまま自室に行って欲しくない(顔を合わせたい)」というご家族も増えてきたようです。
例えば、学校から帰ってきた子どもの自宅での過ごし方(スケジュール)が以下のような場合、リビングに階段を設置した場合は、①玄関→②自室、そして④夕食→⑤宿題のタイミングが家族の顔を合わせる時間になります。

① 学校から帰宅(玄関)
② 自室
③ お風呂
④ 夕食
⑤ 宿題
⑥ 就寝

リノベーションの図面

しかし、玄関からすぐの位置に階段がある場合、④夕食が唯一の子どもと顔を合わせる時間になってしまいます。

脱衣所・お風呂もリビングを通る間取りにすると、家族の顔を合わせる時間がさらに増えることになります。

階段の前後にどういった間取りをプランするかで、家族との向き合い方まで変わりそうですね。

階段にリノベーションで付加価値を

階段のリノベーションにかかる費用はピンキリですが、どうせリノベーションするのであれば悩みを解消するだけでなく付加価値を加えることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

デザイン性を高める階段のリノベーション

階段のリノベーションでは使い勝手だけでなく、インテリアや空間デザインに合わせてテイストを変えることも一つの楽しみです。

前述したリビングにゆったりした階段を設置するのは、空間の演出として好きな人におすすめです。

階段をリノベーションした事例

階段がある部分を「階段室」と言いますが、リビングに設置する場合は階段室の壁を設けないことで、室内の開放感にも繋がります。

また、「ストリップ階段」というのも人気です。

踏み板と骨組みだけで構成されている階段を指し、スケルトン階段やオープン階段と呼ばれることもあります。

▼ストリップ階段のリノベーション事例
ストリップ階段のリノベーション事例

「足が入りそうで怖い」という方もいますが、リノベーション業者にしっかりとした寸法でプランしてもらうことで安全な階段にリノベーションすることが可能です。

こういった階段の種類を変えたり、位置を変えるリノベーションは大掛かりな工事になるため、工事期間中に階段が使えないことや、費用についてもたくさんの打ち合わせをリノベーション業者と重ねる必要がありますが、住まい全体のリノベーションを検討している人にはオススメのリノベーションでもあります。

少し変わった事例として、階段室の壁面をガラスにすることで開放感を出す方法もあります。室内の面積があまり広くない場合どうしても圧迫感を感じざるを得ません。ガラスの壁面を採用することで視覚的に広く見せる工夫もできそうですね。

▼階段室壁面をガラスにした階段リノベーション事例
階段室壁面をガラスにした階段リノベーション事例

住まいの中で、利便性を感じやすい水回り設備や、デザイン性を感じやすいリビングや玄関と違って、階段については日常生活において深く考えることは多くないですよね。

せっかく階段のリノベーションを思い立ったのであれば、デザイン性まで欲張っても良いかもしれませんね。

機能性を高める階段のリノベーション

階段下に収納スペース作るなど、機能性を高める階段のリノベーションについても見てみましょう。

お掃除ロボットなど、わざわざしまうのは手間、かといって出しっぱなしにしておくのも気が引けるようなものでも、階段の一番下にスペースを作るだけで隠しておくことができます。

▼階段下に収納スペースを作った階段リノベーション事例
階段下に収納スペースを作った階段リノベーション事例

収納スペース自体はクローゼットのように扉をつけることも、オープンにした収納スペースにすることもでき、階段自体に奥行きがある分、収納力があり、今の階下のスペースを狭める心配もありません。

また、リビングに階段を設置する場合、階段横にテレビを設置するのも空間の有効活用につながります。

▼階段下にテレビを設置した階段リノベーション事例
階段下にテレビを設置した階段リノベーション事例

テレビボードを置かない分、空間が少しだけ広く見えるのが特徴です。周辺機器も階段下に収納できるようにリノベーションするのも良いかもしれませんね。

収納スペースに限らず、書斎スペースにしたり、子どもの遊ぶ空間を作ったりと、階段下の利用の幅は広がっています。階段のリノベーションとなると階段そのものに集中してしまいますが、機能性を高める付加価値についても注目すると良いでしょう。

階段リノベーションの事例と費用

階段リノベーションは、かけ直しなどで大規模な工事になることが多いため費用が心配になる方も多いと思います。目安になる費用を知っておくと検討もしやすいですよね。

階段の工事内容別で見る費用の目安

階段のリノベーション費用は工事内容によって大きく異なります。例えば、手すりの設置や補強、滑り止めの設置といった比較的簡単な工事であれば、1万円から10万円程度で可能です。特に手すりは、既存の階段に後から取り付ける場合、壁に設置するタイプであれば5万円から10万円程度、手すり自体の費用に加えて設置費用がかかります。ただし、階段の形状が特殊だったり、手すりを取り付ける位置に下地補強が必要な場合は費用が上がることがあります。滑り止めの設置はさらに手軽で、1万円前後で実施できることが多いです。

一方、階段の見た目を改善したい場合は、踏板の張り替えやカーペットの張り替えといった工事があります。踏板の張り替えは既存の階段の上から新しい板材を貼る「上貼り(カバー工法)」という方法が一般的で、15万円から30万円が目安です。 カーペットの張り替えであれば4万円から8万円程度で済みます。 カーペットからフローリングに変更することも可能ですが、費用は高くなります。

さらに大規模な工事になると、階段の架け替えや位置変更が挙げられます。既存の階段を撤去して新しい階段を設置する場合、60万円から100万円程度かかることが一般的です。 階段の位置を変更する場合は、建物の構造に影響を与えるためさらに費用が高額になり、150万円から300万円ほどかかることもあります。 ただし、住まい全体のリノベーションと同時に行う場合は、関連する工事費用が重複するため、階段自体の追加費用は比較的抑えられることもあります。

手すりの設置・つけ直し

手すりの設置やつけ直しのみの工事にかかる費用は8~20万が費用の目安です。上でも述べているように、手すりは階段の安全性を高める大事な役割を担っています。
今の階段に「音がきしむ・滑りやすい」といった問題がなくても昇り降りに不安を感じる時には、手すりの設置だけで昇り降りの不安が解消できます。

収納スペースを作る

階段下を利用した収納スペースを作るのは10~30万ほどでできます。既存の階段を利用して階段下に収納を整備することができるので、階段自体に問題がなくても収納スペースの確保という面でこちらのリノベーションを検討してみるのもいいでしょう。

床材(踏板/ふみいた)の張り直し

踏板の傷や汚れが気になったり、滑りやすい場合には床材の変更のみの工事になります。費用の目安は15~30万円です。もとの階段がカーペットなら、カーペットの張り替えのみで4~8万円程度で済ませることもできます。

カーペットだった階段の床をフローリング仕様にすることもできます。費用は少し上がりますが、仕上げたい階段のイメージに合わせて選びましょう。

階段の架け替え

今の階段を取り外して新しい階段を架け直すのは60~100万円みておくといいでしょう。大規模な工事になり、階段を使用できない期間もできますが、一から作り直すので蹴上げの高さ・踏面の広さを自分たちに合わせたサイズにできますし、デザインも自分たち好みの階段にできます。

老朽化による問題が発生している場合には階段の架け替えがおすすめです。

階段の種類の変更

リノベーション図面

階段の種類変更は、現在の階段の形状自体を変えるリノベーションです。一般的な階段には、まっすぐな直階段、途中でL字に曲がるかね折れ階段、U字に折り返す折り返し階段、そして中心の柱の周りをらせん状に昇降するらせん階段があります。直階段は省スペースでコストも抑えられますが、勾配が急になりやすいという欠点があります。かね折れ階段や折り返し階段は踊り場を設けられるため安全性が高まりますが、より広い設置スペースが必要です。らせん階段はデザイン性が高い反面、踏板が狭くなる箇所があり、費用も高額になる傾向があります。

デザイン性を重視する場合、スケルトン階段(ストリップ階段、オープン階段とも呼ばれる)が人気です。これは蹴込み板がなく、踏板と骨組みだけで構成されているため、光や風を通し、空間に開放感をもたらします。スケルトン階段の費用は、一般的な箱型階段よりも高めで、30万円から150万円程度が相場です。使用する素材によっても費用は変動し、スチールやアルミ、ガラスなどが用いられますが、木材、特に無垢材も人気の選択肢です。

無垢材は、自然の木をそのまま加工したもので、調湿作用や独特の風合いがあります。 無垢材の階段は、時間とともに味わいが増すという魅力がありますが、水に弱いことや、反りや割れが生じる可能性があるといった注意点もあります。 無垢材の踏板への張り替え(カバー工法)の費用は、約12万円から30万円が目安となります。

階段の種類を変更するリノベーションは、階段の架け替えや位置変更を伴うことが多く、既存の階段の撤去費用や新しい階段の設置費用などがかかります。階段の架け替え費用は、一般的に60万円から100万円程度が目安とされています。

階段の素材の変更(無垢材など)

階段の素材を変更するリノベーションは、主に踏板や手すり、側板などの表面材を変えることで、階段全体の印象を大きく変えることができる方法です。使用する素材によって、費用や雰囲気、機能性が異なります。例えば、既存の階段の上から新しい板材を貼る「カバー工法」で踏板の素材を変更する場合、無垢材を使用すると約12万円から30万円が目安となります。無垢材は、自然の木ならではの温かみや風合いがあり、時間とともに味わいが深まります。しかし、水に弱く、反りや割れが生じる可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要です。合板や集成材などの複合フローリング材も選択肢の一つで、こちらは無垢材に比べて安定しており、傷や汚れに強い加工がされているものもあります。費用は素材の種類やグレードによって変動します。

手すりの素材を変更することもデザイン性を高める上で効果的です。木製の手すりは温かみがあり、様々なインテリアに馴染みます。アイアン製の手すりは、スタイリッシュでモダンな空間によく合います。ガラス製の手すりは、空間に開放感と明るさをもたらしますが、費用は比較的高額になります。階段の側板や蹴込み板にクロスやシートを貼るだけでも、手軽に雰囲気を変えることができます。素材の変更は、単に見た目を変えるだけでなく、滑りにくい素材を選んで安全性を向上させたり、お手入れしやすい素材を選んでメンテナンスの手間を減らしたりといった機能性の向上にも繋がります。どの素材を選ぶかは、予算やデザインの好み、求める機能性を考慮して検討することが大切です。

階段の移動

階段の位置変更を伴うリノベーションは、既存の階段を撤去し、新たな場所に階段を設置する大規模な工事です。これには間取りの変更も含まれることが多く、費用は150万円から300万円程度と高額になる傾向があります。費用が高くなる主な要因は、階段自体の工事だけでなく、既存の階段の解体費用、新たな設置場所の床や壁の補強・仕上げ費用、および間取り変更に伴う追加工事費がかかるためです。例えば、玄関ホールからリビングへの階段移動など、移動先の部屋の内装工事や構造補強が必要になる場合があります。

ただし、家全体をスケルトンリフォームするなど、大規模なリノベーションと同時に階段の位置変更を行う場合は、既存の解体や構造に関わる工事費用が全体の費用に含まれるため、階段の移動自体にかかる追加費用は比較的抑えられる可能性があります。また、階段の位置変更は建物の構造に大きく関わるため、建築基準法による制限や確認申請が必要になることもあります。リノベーション会社と密に相談し、実現性や費用、工事期間について十分に検討することが重要です。工事期間中は階段が使用できなくなるため、生活への影響も考慮した計画を立てる必要があります。

階段リノベでDIYする方法

階段のリノベーションをDIYで行うことは、費用を抑えつつ、自分好みの空間を作り上げる魅力的な方法です。ただし、階段は安全性に関わる重要な箇所ですので、作業には十分な注意が必要です。DIYで可能な階段リノベーションにはいくつかの方法があります。例えば、階段の塗装は比較的挑戦しやすく、色を変えるだけで空間の印象を大きく変えることができます。塗装を行う際は、まず階段を綺麗に掃除し、サンドペーパーで表面を軽く研磨すると塗料の付きが良くなります。塗料がつかないように壁や床をマスキングテープと新聞紙などでしっかり養生しましょう。広い面はローラー、細かい部分は刷毛を使うときれいに仕上がります。一度塗りが完全に乾いてから二度塗りすると、より美しく耐久性のある塗装になります。

また、階段の滑り止め設置もDIYで比較的簡単に行えます。両面テープ付きの滑り止めシートを階段の寸法に合わせてカットし、貼り付けるだけで安全性を向上させることができます。様々なデザインや素材の滑り止めがあり、インテリアに合わせて選べます。

さらに、既存の階段の上から新しい踏板材を貼る「カバー工法」もDIYで行うことが可能ですが、適切な材料選びや正確なカット、接着が必要となるため、ある程度の工具と技術が求められます。既存の階段を活かすため、比較的簡単に施工でき、コストも抑えられます。

手すりの設置もDIYで行うケースがありますが、こちらは安全に関わる部分のため、設置する壁にしっかりと下地があるか確認し、金具を確実に固定することが非常に重要です。ブラケットの間隔が広すぎると手すりが不安定になるため注意が必要です。 階段のDIYは足場が悪く危険を伴う作業ですので、無理のない範囲で行い、難しいと感じる場合は専門業者に依頼することも検討しましょう。

階段リノベーションの工期・注意点

階段リノベーションの工期は、工事内容によって大きく異なります。手すりの設置や滑り止めの取り付けなど、既存の階段を大きく変更しない簡単な工事であれば、半日~1日で完了することが多いです。階段の踏板に新しい材を貼るカバー工法や、階段下に収納スペースを設ける工事の場合は、1~2日程度が目安となります。一方、階段の架け替えや勾配の変更、位置変更といった大規模なリノベーションは、既存の階段の解体や造作工事が必要となるため、1週間から2週間、あるいはそれ以上の期間を要することもあります。特に階段の位置を変更する場合は、建物の構造に関わるため、2週間前後かかることが一般的です。

階段リノベーションを検討する際にはいくつかの注意点があります。まず、工事期間中は基本的に階段を使用できなくなるため、上下階での生活について事前に準備が必要です。 工事内容によっては仮住まいが必要になるケースもありますので、リノベーション会社としっかりと工期を確認し、生活への影響を考慮した計画を立てることが重要です。 また、階段の勾配を緩やかにしたり段数を増やしたりする場合は、階段全体の長さが変わるため、階段を設置するスペースが十分に確保できるか確認が必要です。 建築基準法によって階段の寸法や手すりの設置などが定められている場合があるため、リノベーションを行う際にはこれらの規定を満たすように計画することが大切です。 DIYでのリノベーションも可能ですが、安全性に関わる部分については専門業者に相談し、プロの目で確認してもらうと安心です。

階段リノベーションでより住みやすい住まいに

階段は家の中で大切な導線になります。毎日使い、一歩間違うと大きな怪我に繋がる恐れもあるため、住みやすさと安全性は両立したいところです。

階段のリノベーション事例

一方で大きなスペースを仕様するため、家の中のデザインにも大きく影響します。たとえば、リビング内に階段があると、存在感があり、見た目も重視されるでしょう。

機能性・安全性・デザイン性の多角的な視点で、悩みを解決するためにもリノベーション会社に本音の部分から伝え、具体的な原因や改善方法をアドバイスしてもらうところから始めてみましょう。

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WRITERこの記事を書いた人

デザイナー

片山 飛翔TSUBASA KATAYAMA

設計 / 兵庫県三田市出身 / お客様の空想をより良い形で体現する事を常に意識しています / 料理が得意です。お客様とプライベートでも遊べる仲になる事が夢です

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