【箇所別|費用を抑えるポイント付】リフォーム・リノベーション費用ってどれくらい?相場と内訳をチェック!
こんにちは。クジラ株式会社の矢野です。
Writer 矢野浩一 代表取締役/プロデューサー 調理師学校を卒業後、起業という夢を叶えるため不動産業界へ。 20年近い不動産・建築業界での経験から、空き家を利活用した新しい形のホテル「SEKAI HOTEL」などの事業も手がける。 CREATOR’s STORY|矢野 浩一 |
家をきれいにしたい。そう思ってリフォーム・リノベーションについて調べてみると思っていたより高額な費用がかかっていてびっくりしていませんか?
ネット検索で出てくるリフォーム・リノベーション費用のほとんどが総額なので、少しわかりづらいかもしれません。自分たちのしたいリフォーム・リノベーション内容はいったいいくらかかるのか?この記事ではリノベーション箇所ごとに費用について、そして費用を抑えるポイントも解説します。
目次
リフォーム・リノベーション費用の目安
リフォーム・リノベーションの費用は50万円程度で収まる部分リノベーションからフルリノベーションでは500万~1600万円程度かかることもあり、工事の規模によって大きく変わります。
フルリノベーションとは正確には「スケルトンリノベーション」と言い、家の間取りを変更したい、家の内装を一新したい、というお家全体に悩みを抱えている方向けです。
また中古住宅をリフォーム・リノベーションして住みたいという場合にもスケルトンリノベーションになる場合がほとんどです。
▼スケルトンリノベーションについて費用や工事に関わる基本知識をまとめています。
費用を安く抑えるための基礎知識
ネットやSNSで情報収集すると「工務店にキッチン交換の見積もりを依頼したら、思っていた以上に高かった泣」などをよく目にしますよね。
リフォーム・リノベーションはキッチン・お風呂やフローリング・クロスなど『物にかかる費用』と、それを加工・設置する『人にかかる費用』があることを覚えておきましょう。
ネットで探したキッチンが安かったとしても、それを設置するための人手がたくさんかかる(工事が複雑)ようであれば、費用は安く抑えられない、ということですね。
リフォーム・リノベーションにかかる費用の内訳って?
一口に「間取り変更」や「キッチンの移動・入れ替え」といっても、工事内容は壁内部や床下など目に見えない部分にも費用がかかることを覚えておきましょう。
その一つ一つの工事に費用がかかってくるので、見積もり書で初めて工事内容の項目を見た時に「この工事って何?」「これって必要なの?」とびっくりする方もいるでしょう。リフォーム・リノベーションにかかる費用は、工事内容の多さと施工する範囲(広さ)に関わってきます。
まずは工事内容がどのくらい多いものか、基本的に入ってくるであろう費用内容だけでも知っておくと見積もりを見てびっくり!ということがなくなります。
▼リフォーム・リノベーションにかかる基本の工事内容を知りたい場合はこちら。
【箇所別】住まいの困りごとを解消するリフォーム・リノベーション
住まいの困りごとに合わせて「部分的なリフォーム」「水回りの交換」「1LDK→2LDKにするリノベーション」「新たに子供部屋をつくる」などを検討する人が多いのではないでしょうか。
部分的なリフォーム・リノベーションは、システムキッチン・洗面台・お風呂など本体の設備価格(物にかかる費用)に加えて、周辺の解体工事や設置するための工事(人にかかる費用)が必要となります。
よくある家の困りごと、希望される部分リノベーションについてかかる費用、そして安く抑えるためのポイントを箇所別にみていきましょう。
洗面所リフォーム・リノベーション費用
毎日使う洗面所は家族がスムーズに使えることはもちろん、歯磨きや身支度の用意に気分が上がる素敵な空間にしておきたいですよね。
洗面所のリフォーム・リノベーション費用としての中心価格帯は10~25万円ですが、洗面ユニットのグレードやオプションを付ける、照明を増やす、配管の位置変更…といったこだわりポイントで50万円〜80万円程度かかることもあります。
メーカーが販売する既製品の洗面ユニットはサイズや種類も豊富でデザインも考えやすいでしょう。費用を安く抑えるのであれば、現状使用している洗面台と同じサイズを選べば施工内容が少なくなります(人にかかる費用が安く済む)。
また、洗面所という狭い空間でも自分たちのこだわりの世界観を詰め込んだ空間にしたいという方にはオリジナル洗面台(造作洗面台)という案もあります。
オリジナルと聞くと高価なイメージがありますが、プロのデザイナーにコーディネートしてもらいつつ、洗面ボウル、天板、照明、鏡などひとつひとつを低予算で選ぶこと(物にかかる費用を抑える)で全体の予算を安く抑えるということも可能です。こだわったお気に入りの洗面台は世界に一つだけ。日々の生活をより楽しくしてくれそうです。
【洗面所のリフォーム・リノベーション費用】
平均費用:10〜25万円(税別)
▶︎オプション込み(グレードアップ、照明追加など)の費用:50〜80万円(税別)
▶︎オリジナル洗面台の費用:25〜50万円(税別)
▼オリジナル洗面台について事例と費用をまとめています。
浴室リフォーム・リノベーション費用
浴室は使用していくことで劣化しやすい場所のひとつです。
近年の浴室は壁や床、天井、浴槽などといったパーツがあらかじめセットで製造されているユニットバスとして規格化されているため、ユニットバスからユニットバスへの変更はグレードにもよりますが、設置などの周辺工事を含め50〜80万円程度で交換できます。
ユニットバスの「位置を変える」「サイズを変える」となると、工事の範囲が広くなって費用が高くなってしまいます。浴室のリフォーム・リノベーションを考える方は「浴室を広くしたい」と考える人も多いので、あらかじめユニットバスの本体価格(物にかかる費用)以外にも費用が必要だと考えておきましょう。
また、ユニットバスではない古いタイプの浴槽で、ひび割れから水漏れしているなどの場合は追加で工事費用が加算されてきます。
また、浴槽自体の交換をせずに部分補修を行なって、費用を安く抑える方法もあります。壁・床だけをリフォームし、30〜50万円程度に抑えた事例もあります。まずは浴室の困りごとを相談してみるといいでしょう。
【浴室のリフォーム・リノベーション費用】
▶︎ユニットバス交換の費用:50〜80万円(税別)
▶︎ユニットバス部分補修の費用:30〜50万円(税別)
▶︎ユニットバス以外の浴室補修の費用:20万円〜(税別)
▶︎ユニットバス以外の浴室交換の費用:100万円〜(税別)
トイレリフォーム・リノベーション費用
浴室に引き続き、劣化しやすい場所として挙げられるのがトイレです。トイレリフォーム・リノベーションは、「便座だけ変えるか?」「便器ごと変えるか?」「トイレ室内も変えるか?」の3点がポイントです。
便座だけ変えるのであれば、3〜5万円程度で済みますので、トイレ室内の雰囲気を変えるためにクロスや床の張り替えを行なってもプラス5〜10万円程度で済みます。
便器の交換であれば15万円程度の費用で変更できますが、それに伴って床や壁の張り替えはが必要となるときは同様に別途費用がかかることを覚えておきましょう。
費用を抑えつつトイレのリニューアルを検討するのであれば、「機能的な改善(トイレ便器の交換)」なのか、「見た目を一新(便座交換、内装)したいか」で考えるといいでしょう。
【トイレのリフォーム・リノベーション費用】
▶︎便器交換の費用:15万円(税別)程度
▶︎便座交換+壁・床リニューアルの費用:10〜20万円(税別)
キッチンリフォーム・リノベーション費用
誰もが憧れる素敵なキッチン。キッチン自身がグレードによってはかなり金額に幅があるため、リフォーム・リノベーションのなかでも、お金の使い方、費用の抑え方にもっとも悩みやすい部分と言えます。
リフォーム・リノベーションにかかる費用も50 〜300万円程度までとまさにピンキリ。予算重視で考えるのであれば、前もって「どんなキッチンが」「どのくらいの費用で」実現するか知っておきたいですね。
▼キッチンリフォーム・リノベーションの費用について詳細な情報やリノベーションアイデアをまとめています。
キッチン本体を安価におさえて、「キッチン周辺のコーディネートにこだわる」という方法もあります。
写真のリフォーム・リノベーション事例では、キッチン周辺にタイルを貼ったり、可愛い照明を設置し、インテリアとのバランスもしっかりコーディネートしています。
タイルも照明も数万円〜30万円程度の費用で実現可能なうえに、選択肢は無限大。リフォーム・リノベーションのプロとたくさんの打ち合わせを必要としますが、あなただけのキッチン空間を目指してとことん話し合うことも大切ですね。
【キッチンのリフォーム・リノベーション費用】
▶︎キッチン本体交換の費用:50〜300万円(税別)
▶︎キッチン周辺リニューアルの費用:5〜30万円(税別)
▼費用を使い分け、キッチン周りのインテリアにもこだわった事例
収納スペースリノベーション費用
住まいについての悩み・不満に挙げられることの多いのが収納スペース問題です。クローゼットが少なく服の収納に困っているという方や、靴の収納スペースが足りなくて玄関が散らかるという方も多いでしょう。「リフォーム・リノベーションで実現したいこと」にウォークインクローゼットを選ぶ人もとても多いです。
写真のリビングクローゼットは、少しでもリビングがスマートに見えるように、収納するものをリノベーション前に確認して設置しています。
こちらのクローゼットには掃除機を入れるスペースなどをあらかじめ考えて作られています。こういったカスタマイズを含め、クローゼット設置に必要な費用は10〜15万円程度。
また、人気のIKEAなど既に市販されている家具を“壁に埋め込む工事”で設置するリノベーションもオススメの方法です。
設置する居室部分(リビングや寝室など)のリノベーション工事の途中で先に家具を設置する方法になるので、事前の打ち合わせが重要ですが、購入予定の家具の費用に設置工事費用として5〜10万円程度追加するだけで、スマートな埋め込み式収納が実現します。
ライフスタイルの変化にあわせて、収納を増やす計画をするといいかもしれませんね。
【収納のリフォーム・リノベーション費用】
▶︎クローゼット新設の費用(周辺工事は別途):10〜15万円(税別)
▶︎オプション込み(ハンバーパイプや造作棚など)の費用:20〜50万円(税別)
▶︎メーカー市販の家具を壁に埋め込む設置工事費用:5〜10万円(税別)
▼こちらではリフォーム・リノベーション事例から収納スペースを作るのにかかる部分費用を紹介しています。
床(フローリング、塩ビタイルなど)リフォーム・リノベーション費用
壁や床は住まいの中で面積が広い分、リフォーム・リノベーションした後の住まいの印象を一新させるものです。
使用する床材によって住まいの見た目が変わるだけでなく、歩いた時の感触やお手入れの仕方、耐久性といった特徴は床材によって様々です。
写真のリフォーム・リノベーション事例では、費用18万円でリビング部分の23㎡を既存のフローリングから塩ビタイルに張り替えました。
種類が多くて判断に悩むことが多い床材ですが、お部屋のインテリアに大きく影響する箇所なので予算に合わせて満足いくものを選びたいところです。
【床(フローリング、塩ビタイルなど)のリフォーム・リノベーション費用】
▶︎塩ビタイルの費用:1㎡あたり7,000〜9,500円(税別)
▶︎フローリングの費用:1㎡あたり10,000〜30,000円〜(税別)
※既存の床材の解体が必要な場合、解体費用別途。
▼床材の種類・特徴、目安の費用などをまとめています。
階段リフォーム・リノベーション費用
劣化した階段は見た目の悪さだけでなく安全性も脅かします。
階段リフォーム・リノベーションでは手すりの設置のみから階段の架け替え、さらには階段の位置の変更など内容によってリフォーム・リノベーション工事費用は大きく変わります。
手すりの設置やつけ直しのみの工事にかかるリフォーム・リノベーション費用は8~20万円程度が目安です。
今の階段に「音がきしむ・滑りやすい」といった問題がなくても昇り降りに不安を感じる時には、手すりの設置だけで昇り降りの不安が解消できます。
踏板の傷や汚れが気になったり、滑りやすい場合には床材の変更のみのリフォーム・リノベーションになります。
リノベーション費用の目安は15~30万円程度です。もとの階段がカーペットなら、カーペットの張り替えのみで5~12万円程度で済ませることもできます。
今の階段を取り外して新しい階段を架け直すのは60~100万円の費用でみておくといいでしょう。
大規模なリフォーム・リノベーション工事になり、階段を使用できない期間もできますが、一から作り直すので蹴上げの高さ・踏面の広さを自分たちに合わせたサイズにできますし、デザインも自分たち好みの階段にできます。
階段を直したいというだけでなく、デザインなどにもこだわると毎日の生活に少しワクワクが足されるかもしれませんね。
写真のリフォーム・リノベーション事例では階段の位置から見直し、さらにストリップ階段という開放感ある階段をオリジナルで制作しています。
階段本体は70万円程度ですが、間取りからプランし直しているので、周辺工事の範囲も広くなります。フルリノベーションを検討している人であれば、階段本体の費用だけ追加費用として考えれば実現可能です。
【階段のリノベーション費用】
▶︎手すり設置の費用:8~20万円(税別)
▶︎床材交換の費用:15〜30万円(税別)
▶︎床材交換の費用(カーペットの場合):5〜12万円(税別)
▶︎階段架け替えの費用:60〜100万円(税別)
▼階段の悩みを解消したい方にはこちらを参考にしてみてくださいね。
予算内で理想の家にリフォーム・リノベーションしよう
新築より安い、などと言っても決して安いものではないリフォーム・リノベーション。
プロに希望する内容や家の困りごとを相談する際に「自分の希望するリフォーム・リノベーション箇所はこのくらいの費用が必要」とわかっているだけでも相談しやすくなるでしょう。この記事で解説した内容は「答え」ではありません。
実現したいことをある程度整理した後も、「リノベーション費用を住宅ローンで借りるには?」「中古マンション・中古戸建ての不動産を探すには?」「リフォーム・リノベーション中の仮住まいはどう探す?」などの疑問や課題も生まれてきます。
ぜひプロの意見も取り入れつつ、この記事の情報をみなさんの住まいが理想に近づくための「ヒント」と思って参考にしてください。
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