【注目の建材|木毛セメント板】さりげない個性を魅せるリフォーム・リノベーション事例を紹介!
こんにちは、クジラ株式会社ディレクターの山根です。
内装をオシャレにカッコよくリフォーム・リノベーションしたいけど、“さりげないオシャレ感”を出すために素材・建材を探すって難しいですよね。
そんな時僕は、好きなお店やホテルの内装からアイデアを引っ張ってきています。
Writer 山根広大 ディレクター 宅地建物取引士。大学で建築を学び、人の暮らしにより幅広く関わりたいと思い不動産業界を志望。2019年にクジラ株式会社に入社。不動産・建築の両面からワンストップでリノベーションをサポートするのが得意。 |
今回はクジラが開発をしているSEKAI HOTELでも使われている木毛セメント板の魅力とリフォーム・リノベーション事例について、デザイナーの解説も交えてご紹介します。
目次
木毛セメント板とは
木毛セメント板(もくもうせめんとばん)とは、リボン状に細長く削り出した木材(木毛)をセメントペーストで圧縮成型した建材です。木質系セメント板と呼ばれる場合もあります。
ちなみに、木毛ではなく木片をセメントペーストで圧縮成型した建材で木片セメント板というものもありますが、こちらも木質系セメント板のうちの1種です。そして、木毛や木片は間伐材や製材残材などを利用しているので、省資源でありサスティナブルな建材だということも特徴です。
元々の用途は壁や天井の下地材として使用されていましたが、近年ではオフィス・店舗の内装仕上げ材としての利用が見られるようになってきました。
質感としてはコンクリート打ちっぱなしの質感に近いかもしれませんね。
▼コンクリート打ちっぱなしのリノベーションデザインについてはこちらから
では、クジラのデザイナーに木毛セメントの魅力や使い勝手など細かく解説してもらいましょう。
木毛セメント板をリフォーム・リノベーションに選ぶメリット
山根:木毛セメントというと、SEKAI HOTEL Fuseのイメージもあって翔さん(松尾)に聞くのが一番かなって思ったんですけど、木毛セメントをリノベーションに選ぶ理由ってありますか?
松尾:木毛セメント板をリフォーム・リノベーションに選ぶのには、メリットがたくさんあるからね。
Designer 松尾翔 デザイナー 大学院中退後は設計デザイン事務所で修行を積み、2018年にクジラにジョイン。住宅から店舗まで幅広く設計案件を担当。「SEKAI HOTEL」のデザイン統括も担当している。 |
安全性の高さ
松尾:木毛セメント板は「木・水・セメントのみ」で作られていて、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドが含まれる接着剤などの材料は含まれていない。つまり健康に配慮された建材ってこと。
また、不燃材であることも特徴であり、火事の際に燃えにくい材料のため安全性も高い建材。
防火性に関しては、建築基準法の代表的材料として明記されているくらい。
建材として優れた特徴が
山根:内装仕上げ材としても、使用されることが増えてきてますよね?
松尾:そうそう。木毛セメント板は調湿効果にも期待できる。
吸放湿性が高いから、湿気を吸ったり吐いたりしてくれるため室内の湿度を調整して、快適に過ごすことができるよ。
さらに断熱にも優れており、夏は涼しく、冬は暖かい。その上遮音・吸音性も高いので、外からの音を遮音し、内からの音を吸音してくれる構造になっている。
松尾:ついでに言うと、ペットを飼う人にもオススメ。
脱臭性があるので、いわゆるトイレの臭いのようなアンモニアや、メチルアミンなどの臭いを軽減してくれる効果も。
木毛セメント板のデメリット
山根:なんだかメリットがたくさんある木毛セメント板ですけど、デメリットは無いんですか?
松尾:強いて言えば木毛セメント板のデメリットは、見た目の通り触るとざらざらしているので、よく人が触れる場所には使いづらいってことかな。
だから、なるべく手の触れない部分で天井などに使用されることが多いよね。
木毛セメント板を使ったリフォーム・リノベーション事例
松尾:このリノベーション事例では、リビングの天井に木毛セメント板を使っているね。
コンクリートブロックやエキスパンドメタルなどを用いて、全体的にはインダストリアルな印象を持たせたデザインを施すことで木毛セメント板がより一層引き立っている。
天井ってじっくり見つめる箇所ではないものの、常に視界には入るので“目立たない程度にこだわっている”っていう感じがオシャレかもね。
▼この木毛セメント板を使ったリフォーム・リノベーション事例はコチラ!
山根:こちらの玄関部分も、木毛セメント板・コンクリートブロック・エキスパンドメタルのバランスがとてもオシャレですよね。
松尾:天井だけでじゃなくて、壁に木毛セメント板を使うこともあるよ。
山根:トイレはモノクロ調で、木毛セメント板を壁に使ってるんですね。
松尾:トイレの壁ってそんなにたくさん触るところじゃないから、質感や見栄えに遊び心が出て良いよね。
松尾:水回りや物置きに木毛セメント板を使うと、デザイン的にカッコいいのはもちろん、調湿や吸音・消臭などの機能的効果も期待できるから、木毛セメント板ってなかなか優等生じゃない?
木毛セメント板をホテルの内装に使用している事例
山根:インダストリアルデザインのホテル内装に木毛セメント板を使用してますよね。
松尾:クジラが開発をしているSEKAI HOTEL Fuseの内装はインダストリアルデザインで統一していて、様々な工業素材の素材感を組み合わせてデザインしている。
世の中にはいろんなデザインテイストがあるんだけど、”カジュアルとスタイリッシュ”とか“無骨と繊細”のような異質な組み合わせって、上手くコーディネートするとすごくカッコいい。木毛セメント板は、その異質同士をさりげなく繋いでいるかもね。
山根:たしかに、波板・エキスパンドメタル・石材・モルタル・木目など特徴のある異質の素材とのコーディネートって難しいですよね。デザイナーの知識や経験が無いと上手く使えないかもしれませんね。
松尾:細かいことも言うと、木毛セメント板は素材感の主張が強いから、コーディネートする時は写真のように照明が直接当たらないような照明計画をするのがベターかな。
▼木毛セメント板を使っているSEKAI HOTELの事例
こんな方には木毛セメント板がオススメ!
山根:実際に木毛セメント板を取り入れるなら、どんな人にオススメですか?
松尾:大きくは意匠性を求めるか、機能性を求めるかの2つに分かれると思う。
松尾:実際は木毛セメント板を主役としてデザインすることは少ないので、空間のどの部分にさりげなくコーディネートするかはデザイナーの腕の見せ所かもね。
木毛セメント板でオリジナリティのある住まいにしよう
ご紹介させていただいた通り、木毛セメント板は見た目のデザインがオシャレなのはもちろん、建材としても非常に優れているので部屋の一部にアクセントとして設えるだけでもおすすめできます!
リフォーム・リノベーションでどんなお部屋にしようか迷っている方はぜひ木毛セメント板の採用を検討してみてください。
ご紹介させていただいた木毛セメント板などの建材の中から、『自分の理想に合う建材』を探し出すのが難しい人は、空間のデザインテイストから自分に合うものを探してもいいかもしれません。
せっかくのリノベーションという機会、たくさん検討して自分だけのオリジナルの住まいを実現してくださいね!
▼デザインテイストからリノベーションを考えたい人はこちらをチェック!
木毛セメント板を使った事例が見れるイベントも開催中!
SEKAI HOTEL Fuseは常時見学会も開催しているので、木毛セメント板の施工事例を見たい方は是非この機会にご参加ください。
▼木毛セメント板・インダストリアルデザインの事例見学はこちらから
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