2023.07.20.Thu リノベーションのヒント

[リノベーションOBの後日談]選んで正解だったリノベーションアイデア11選

住まいのリフォーム・リノベーションを考えるときに、漠然と「おしゃれにしたい」「過ごしやすく」「快適に」と考えるものの、具体的にどうしていいかを考えるのは難しいですよね。

そこで、デザイナーが普段設計で気をつかっていることと、リノベーションOBに聞いたやって良かったアイデアを教えてもらいました!

今回は、「家事効率が良くなるアイデア」「小さい子供・ペットがいる家庭におすすめアイデア」「スペースを有効に活用するアイデア」「住んでから後悔しやすいポイント」の4つのテーマでご紹介します。これからリノベーションを考える人は是非参考にしてみてください!

▼見え方にこだわるリノベーションアイデアはこちら!

家事効率が良くなるアイデア

家事効率が良くなる動線

家事動線図面
柳川:家事効率を上げるには、動線を良くするといいと思います

Designer
柳川映子
デザイナー
大学院で建築を学び、二級建築士の有資格者でもあるので、ロジカルな設計を組み立てていくのが得意なデザイナー。

キッチンと洗面を繋げることで、料理しながら洗濯がしやすくなったり、玄関からWICまで繋げることで身支度してから出かけるまでの移動がしやすくなります。ただ、回遊動線にすると行き来できて便利な反面、収納スペースが少なくなってしまいます。収納スペースが十分に取れる面積があれば、取り入れてもいいアイデアだと思います。

洗う、干す、しまうをワンフロアにする

家事動線図面
菅原:戸建て住宅だと1階に洗濯機、2階に物干し場がある場合が多いですよね。

Designer
菅原沙絵
デザイナー 事例はこちらから
2017年に新卒入社以来、住宅だけではなく店舗や宿泊施設のデザインも担当してきた。
お客様の理想を正確に捉え、ヒアリングを中心にデザインしていくことを得意としているデザイナー。

重たい洗濯物を持って階段を上がるのはとても大変だと思います。このリノベーションでは、洗濯の一連の動作「洗う、干す、しまう」をワンフロア内で作ることで、家事の負担を大きく減らしました。
洗面脱衣所リノベーション事例

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階段を緩やかにする

リノベーションデザイナーのインタビュー
片山:階段の上りやすさを考えて設計すると、家事の負担が少しでも減らせると思います。

Designer
片山飛翔
デザイナー
バランスの取れた色彩感覚と暮らしやすさを考えた動線計画で、女性からも人気のあるデザイナー。休日は料理とキャンプをするのが定番です。

一般的な階段は踏面が220〜230mm程度ですが、このリノベーションでは踏面を240mmにして広くとりました
リノベーションデザイナーのインタビュー
傾斜が緩やかになる分、洗濯物など荷物を持っていても安心して上り下りできる階段になります。今後30年以上住む家だと考えると、苦にならない階段にしておくのが良いと思います。

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小さい子供・ペットがいる家庭におすすめのアイデア

壁掛けTVで安全に

マンションリノベーション事例
高橋:リノベーションをした頃はまだお子さんがいなくて、すっきりと見えるからという理由で壁掛けTVにしました。

Designer
髙橋桃子
デザイナー 事例はこちらから
2016年に入社したスタッフの中で最もクジラ歴の長いメンバー。住宅のみならずオフィスリノベーションも得意としている。趣味は美味しいものを食べること。

数年後にお子さんができてから「とても好奇心旺盛で、なんでも触るから、電源コードとかが出ない壁掛けTVにして正解だった」と仰っていました。見た目の良さだけでなく、小さな子供やペットがいる家庭にも壁掛けTVをおすすめします。コードを完全に隠そうとすると、工事中に配線する必要があるので、事前に考えておくと良いと思います。
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キッチンからリビングが見える

戸建リノベーション事例
菅原:家族が何をしているのかを感じられるようにすると、自然とコミュニケーションが取れると思います。キッチンとリビングの間に階段があり、壁を作るとそれぞれ孤立してしまいます。そのため、構造に必要なブレース(筋交い)を入れ、階段の壁を全てガラスにすることで見通しを良くしました。また、階段の手すりも細く加工することでできるだけ視線の邪魔にならないように工夫しました。

今では、料理している様子が見えるからか、子供たちが料理の手伝いをしてくれるようになったそうです。
リノベーション間取り
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リモートワークしながらリビングが見える

マンションリノベーション
菅原:家でリモートワークをしながら、リビングで遊ぶお子さんが見えるように間取りを考えました。別のことをしていても家族が同じ空間に居られる間取りであれば、子供が自然と仕事に興味をもったり、繋がりを感じられる家になると思います。書斎の後ろの本棚には、お子さんの図鑑なども置いているようで、家族で楽しく過ごしているようです。
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スペースを有効に活用するアイデア

廊下を移動だけの場所にしない

マンションリノベーション
片山:特にマンションだと面積が限られているので、1㎡あたりの用途の数に注目すると、面積を有効的に使用できると思います。

例えば、廊下は移動するだけの空間になるので、廊下が多いと他に欲しい部屋が作れなくなることがあります。そのため、廊下を移動するだけの空間にするのではなく、洗面所や書斎を作るのがおすすめです。
リノベーション書斎
このようにすると、1㎡あたりの用途が2つになるので、限られた面積でも必要なスペースを作ることができますよ。
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収納スペースを有効活用、無駄な空間を作らない

片山:平面的にスペースを有効に使うことも大事ですが、立体的に考えると無駄にしているスペースを見つけることができます。例えば、キッチンと洗面所の収納を背中合わせにした事例では、奥行きのある収納BOXもデッドスペースを活用することで、スッキリと収めることができます。
リノベーション収納
リノベーション収納
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壁の向きで広く見せる

松尾:ここの家は面積が40㎡くらいしかないけど、壁の角度を工夫して広く感じられるようにしました。

Designer
松尾翔
デザイナー 事例はこちらから
大学院中退後は設計デザイン事務所で修行を積み、2018年にクジラにジョイン。住宅から店舗まで幅広く設計案件を担当。「SEKAI HOTEL」のデザイン統括も担当している。

洗面所の壁に角度をつけることで、玄関から見える視線が窓の外に抜けるようにしています。玄関からの視線が広くなることで、開放感がある部屋になりますよ。
リノベーション間取り
また、シューズクロークの壁も向きを工夫することで、玄関からはみ見えづらく、中は広くすることができます。
リノベーションシューズクローク
部屋を壁で区切るのではなく、角度をつけて視線を誘導することで、狭い家でも有効に使うことができるのでおすすめです。

住んでから後悔しやすいポイント

壁に下地を入れておく

柳川:後々、収納棚が必要になりそうな場所には、壁に下地を入れておくことをおすすめします。
リノベーション下地
一般的に、壁には石膏ボードという板が使用されていますが、石膏ボードには釘を固定することができません。
そこで、合板やMクロスなど下地と呼ばれるものを使用すれば、釘を固定できるようになります。

下地が入っていなと、後から固定棚を足したくても、付けることができません。設計の段階からどこに下地を入れるかは、デザイナーと確認しておきましょう。

コンセントの数だけじゃなくて場所

兒島:コンセントの数について気にされる人は多いですが、コンセントの使い方にあった配置も重要です。

例えば、洗面所のコンセントを決める際、ドライヤーの線は繋いだまま収納したいとなると、コンセントの位置は天板の上ではなく、引き出しの奥に作ることになります。

「普段の生活でどうやって使っているかな?」と一つずつ確認する作業は大変ですが、後悔しない家造りには大切な工程だと思います。

打合せの時はありのままを見たい

今回は、家事効率やスペースを有効に使う方法など、リノベーションで快適に暮らすためのアイデアをご紹介しました。

アイデアはたくさんありますが、やはり”良い家”を作るにはひとりひとりに合ったリノベーションをする必要があります。
そのため「お客さんの現在の自宅のありのままの状態を見たい」と言っているデザイナーが多くいます。もちろん要望は言葉で聞いていますが、一番課題となっていることや些細な情報はお客さん自身でも気づいていないことが多いため、言葉で聞くだけでは足りないと感じているようです。

プライベートなことを話すことになりますが、お互いに歩み寄りながらリノベーションをしたいですね。

クジラでは定期的にリノベーション勉強会を開催しています。
リノベーションのあれこれを学んだり、気になることを個別で相談できるイベントですので、ぜひお気軽にご参加ください!
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WRITERこの記事を書いた人

ライター

本荘 はるなHARUNA HONJO

webライター/大阪府柏原市出身/実家で保護猫2匹を飼っています/冬キャンプが好きで年末に富士山を見ながらキャンプをしました!

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