2024.04.18
最終更新日
2025.09.30
リノベーションのヒント

【リフォーム・リノベーションで床をおしゃれに】床材の種類・素材11選

リノベーションの床材

こんにちは!クジラ株式会社の山根です。

Writer
山根広大
ディレクターWORKS
宅地建物取引士。大学で建築を学び、人の暮らしにより幅広く関わりたいと思い不動産業界を志望。2019年にクジラ株式会社に入社。不動産・建築の両面からワンストップでリノベーションをサポートするのが得意。

Instagramなどを見て、「理想のおしゃれ空間のイメージは掴めてるけど、いざひとつずつ建材を選んでいくとなると不安だなぁ」という方も多いのでは。

その中でも、リフォーム・リノベーションを考える時に床はとても重要なポイント。居住空間において、天井や壁と並び大部分を占める構成要素です。床を変えるだけでお部屋の印象はガラリと変わるので、この記事では各床材の説明だけでなく誰でも簡単におしゃれをコーディネートできる床材の選び方や使い方を、事例を交えてご紹介します。

リフォーム・リノベーションに使用する床材の種類(無垢材など)

リフォーム・リノベーションをする際、床材はさまざまなものを選べます。用途や場所によっていろんな床材を選ぶことができます。ここでは基本的な床材から珍しい床材までご紹介します。

最も定番の床材のフローリング

フローリングは木材を加工したものであったり、天然の木をそのまま用いた床材で住宅では最もオーソドックスな床材です。

マンションリノベーション

マンションのほとんどが、通称「フローリング規定」というものが管理規約によって規定されています。一見難しそうな話ですが、十分な自由度を確保するほどフローリングの選択肢はたくさんあります。

▽フローリングを使用したフルリノベーション事例
施工面積:70.74㎡/リノベーション費用:1,060万円(税別)

さらにフローリングの中でも、「無垢材」という100%天然の木を使ったものは、傷ついたりした場合ヤスリで削ったりすることによって新品同然に生まれ変わるので、半永久的に使えるとして人気があります。

▽無垢材についてもっと詳しく知りたい人はこちらもオススメ!

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 既存の床の上に貼ったりできる塩ビタイル

見た目がフローリングに似ている物もありますが、ポリ塩化ビニルでできているのでフローリングに比べて安価で傷がつきにくく耐久性が高いです。土足使用も可能なので土間にも使うことができます。厚みが2.5~3.0mm程度なので、既存床の上に貼る(上貼り)こともできます。

塩ビタイルの床

ちなみに、「フロアタイル」という名称で呼ばれることもありますが、こちらはサンゲツの商品名なので一般名は「塩ビタイル」となっています。

▽塩ビタイルを使用したフルリノベーション事例
施工面積:59.40㎡/リノベーション費用:800万円(税別)

遮音性の高いクッションフロア(CF)

木目調・石目調・タイル調など他の素材に似せたプリント加工がされています。安価で水に強いので、賃貸物件ではクッションフロアが床材として頻繁に使用されています。

クッションフロアの床

一般の住宅では洗面所・キッチン・トイレなど水回り付近に使用されることが多いです。重い物を置いたりすると凹み跡が残ってしまうというデメリットもあります。

▽クッションフロアを使ったリノベーション事例
施工面積:117.79㎡/リノベーション費用:1,670万円(税別)

一度は憧れる!高級感溢れるタイル

タイルはメーカーによって特徴的な柄が数多くあるので、アクセントで取り入れられることが多いです。
タイルの床を使ったリノベーション事例
また、耐久性が高いことや掃除がしやすいことも人気の理由です。過去に施工した事例では掃除がしやすいことから、髪の毛などが床に落ちやすい水回りに使用される方が多いです。

▽タイルを活用したリノベーション事例
施工面積:81.56㎡/リノベーション費用:1,050万円(税別)

▽タイルについてもっと詳しく知りたい人はこちらもオススメ!

クッションフロアよりも丈夫な長尺シート

クッションフロアと同じ素材「ポリ塩化ビニル」でできたシートです。
マンションリノベーション
ほとんどこの2つに違いはないのですが、クッションフロアは住宅用、長尺シートは店舗用として用いられることが多いです。そのため、クッションフロアに比べて長尺シートの方がやや耐傷性が高いと言えます。

▽長尺シートを活用したリノベーション事例
施工面積:35.28㎡/リノベーション費用:350万円(税別)

張り替えが簡単なタイルカーペット

オフィスで目にする機会が多いタイルカーペットですが、住宅で使用される場合もあります。(写真は住宅ではありません)

デイサービスのリノベーション

例えば、小さいお子様がおられる家庭やペットを飼っている家庭では、メンテナンスが簡単なのでタイルカーペットをリビングの一部分に使用することがあります。

▽タイルカーペットを活用したリノベーション事例
施工面積:100.0㎡/リノベーション費用:1,040万円(税別)

床材の張り替えにかかる費用

床材の張り替えにかかる費用は、選ぶ床材の種類、施工方法、そして現在の床の状態によって大きく変動します。一般的なフローリング材であれば、1平方メートルあたり4,000円から10,000円程度が目安となりますが、無垢材のような高品質な素材を選ぶと、費用はさらに高くなる傾向があります。既存の床がコンクリートやモルタルで、その上に新しい床材を張る場合は、下地の調整費用が発生することがあります。

例えば、床の段差をなくすための不陸調整や、床下からの湿気を防ぐための防湿シートの施工といった作業が加わると、その分の費用が上乗せされます。また、既存の床材の撤去費用や廃材処分費用も考慮する必要があり、これらは面積や床材の種類によって異なります。もし床下に断熱材を敷設したり、防音対策を施したりする場合には、さらに費用が増加します。特にマンションの場合、管理規約で防音規定が設けられていることが多いため、遮音性の高い床材を選んだり、遮音マットを敷設したりする追加工事が必要となることもあり、費用の総額に影響を与えます。さらに、床暖房の設置を検討している場合は、床材の種類や設置方法によって費用が大きく異なるため、事前に確認することをおすすめします。

リフォーム・リノベーションの時に考えやすい特徴一覧

リフォーム・リノベーションで使える床材の比較表

全ての条件を満たしているものは無く、床材の性能はそれぞれ一長一短です。どんな部屋にしたいかと言う具体的なイメージを持ち、そのイメージにあった床材を選ぶことが大切です。今回ご紹介した以外にも床材の種類はあるので、興味がある方は探してみてください。

また、気に入るデザインの床材が見つからない場合に、別の種類の床材で探すということも可能です。「フローリングで探していたけど、もっとイメージにぴったりの床材を探したい」という時に塩ビタイルで探すというような具合です。

誰でも部屋をおしゃれに!事例で見る床材コーディネート

ここでは簡単に真似できるプロのコーディネート事例をいくつかご紹介します。これから理想の住まいについて考え始める方もぜひ参考にしてみてください。

床材と建具を揃えるコーディネート

床材と建具(室内ドア)は空間において非常に存在感のある部分です。この2つを似たようなテイストに揃えることで、空間のコンセプトがとてもわかりやすくなります。

戸建リノベーション

特に建具は住居内を行き来するたびに触れる箇所でもあります。人の視線が集中する部分だからこそ、統一感を演出してあげたいですね。

▽床材と建具を揃えたリノベーション事例
施工面積:105.0㎡/リノベーション費用:1,940万円(税別)

床材を主役にするコーディネート

床材以外の部分をシンプルに統一すると、ミニマルな空間になります。

マンションの床

「ミニマル」と聞くとどこかオシャレ上級者のように聞こえますが、決して難しくはありません。余計な装飾や配色を減らしていき、主役となる床材が映えて見えることで洗練さを感じさせます。

▽床材を主役にしたリノベーション事例
施工面積:71.50㎡/リノベーション費用:800万円(税別)

さらに床材が主役になるといえば、ヘリンボーンが有名です。

リノベーション_床材

予算や施工方法などで慎重に打ち合わせする必要がありますが、インパクトある空間になります。

▽ヘリンボーンについてもっと詳しく知りたい人はこちらもオススメ!

床材とインテリアを揃えるコーディネート

すでにお気に入りのインテリアがあるひとは、床材とインテリアを揃えるコーディネートもおすすめです。

マンションリノベーション事例

リフォーム・リノベーション完成後にインテリアのことを考え始める方も多いのではないでしょうか。しかし、住まいのデザインを検討する際に搬入予定のインテリアがひとつでもわかっていると非常にコーディネートはしやすくなります。

ダイニングテーブルやソファなどの主役となるようなインテリアだけでも先に決めることで、室内のデザインと相性の良いコーディネートをしたいですね。

▽床材とインテリアを揃えるリノベーション事例
施工面積:84.0㎡/リノベーション費用:1,200万円(税別)

床材を貼り分けて空間の切り替えをコーディネート

間仕切り壁を設けずに、床材を貼り分けることで空間を切り替えるのもオシャレです。

築浅の戸建リノベーション

間仕切り壁で部屋を分けるのではなく、床のラインで空間を意識的に分けることで、開放感を維持したままに室内の用途を分けることができます。

▽床材を使い分けて切り替えるリノベーション事例
施工面積:68.89㎡/リノベーション費用:1,000万円(税別)

 小上がりを作る

床材を貼り分ける方法で、もう一つ“小上がりスペースを作る”という方法もオススメです。

小上がりのリノベーション事例

通常の床の高さより200〜300mm程度高い位置に作る小上がりスペース。床材を貼り分けて空間を使い分ける際に、少し高さも使うことによって贅沢な空間に仕上がります。

▽小上がりを使ったリノベーション事例
施工面積:53.50㎡/リノベーション費用:1,100万円(税別)

オシャレな床材選びのスタートは

床材について詳しく知ることで、住まいのコーディネートはどんどん楽しくなります。一方で「どこから手をつければいいのだろう…」という方もいるのでは。
住まいの床材を選ぶときは、まずフローリングから検討すると考えやすいかもしれません。

特にマンションは管理規約などで「フローリング規定」というような床材に関するルールが設定されているケースがほとんどです。
フローリングから検討することを基準にし、「予算におさまらない」「気に入ったデザインじゃない」といった場合に他の建材について検討するといいでしょう。

▽リフォーム・リノベーションってどのくらいの費用?

「キッチン周りはメンテナンスしやすい方がいい」「トイレは数年で貼り替えた方がいいかも」など、住まいの箇所ごとにフローリング以外の床材を検討することもよくあります。

選択肢が多く自由度が高い分、下準備や判断することも多くなりますが、大切なのは「プロに任せきりにしない」ということです。ぜひ世界にひとつだけの素敵な空間コーディネートを実現してください。

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床のリノベーションに関するよくある質問

床のリノベーションは、費用や工期、選べる床材の種類など、気になる点が多岐にわたります。ここでは、リノベーションを検討する際によく寄せられる質問にお答えいたします。マンションでのリノベーション可否やDIYでの施工に関する疑問、さらに床材選びのポイントなど、お客様が抱える疑問を解消し、理想の住まいづくりをサポートするための情報を提供します。

マンションの床はリノベーションできる?

マンションの床はリノベーションが可能ですが、管理規約で床材に関する規定が設けられていることがほとんどです。特にフローリングの遮音性能については厳しく定められているケースが多く、L-40やL-45などの遮音等級を満たす必要があります。リノベーションを計画する際は、事前に管理規約を確認し、適切な床材を選ぶことが重要です。また、規定に合致する遮音性の高いフローリング材や遮音マットを使用することで、階下への音漏れを防ぎ、トラブルを未然に回避できます。

床の張り替えはDIYでもできる?

床の張り替えをDIYで行うことは可能ですが、おすすめできない場合もあります。床材の種類によっては、カッターで切って既存の床に貼り付けるだけのフロアタイルやクッションフロアであれば、比較的容易にDIYできます。しかし、フローリングの張り替えは専門的な知識や技術が必要となり、失敗すると床鳴りやきしみが発生したり、見た目が悪くなったりする可能性があります。また、マンションの場合は防音規定をクリアする必要があるため、DIYでの施工は特に注意が必要です。DIYに自信がない場合は、専門業者に依頼するのが安心です。

WRITERこの記事を書いた人

ディレクター

山根 広大KODAI YAMANE

ディレクター / 奈良県橿原市出身 / お客様にとっての「カッコいい」とは何かを常に考えてご提案させていただきます / 自分だけのこだわりを沢山作ることを意識しています。こだわりが沢山あるほど人生は豊かになると考えています

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